医療用医薬品 : セロシオン

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医薬品情報


総称名 セロシオン
一般名 プロパゲルマニウム
欧文一般名 Propagermanium
製剤名 プロパゲルマニウムカプセル
薬効分類名 経口B型慢性肝炎治療剤
薬効分類番号 3919
KEGG DRUG D01626 プロパゲルマニウム
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


警告 禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
セロシオンカプセル10 SEROCION 三和化学研究所 3919007M1021 173.1円/カプセル 処方箋医薬品

警告

慢性肝炎が急性増悪することがあり、死亡例が報告されている。

禁忌

次の患者には投与しないこと

黄疸のある患者[B型慢性肝炎が重症化することがある。]

肝硬変の患者、あるいは肝硬変の疑われる患者[B型慢性肝炎が重症化することがある。]

本剤に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

HBe抗原陽性B型慢性肝炎におけるウイルスマーカーの改善

用法用量

通常成人には、プロパゲルマニウムとして、1日30mgを3回に分けて、毎食後に経口投与する。

用法用量に関連する使用上の注意

投与開始16週目に、ウイルスマーカー(HBe抗原等)を含めた臨床検査を実施し、ウイルスマーカーの改善がみられなかった場合には、他の療法を考慮すること。

使用上の注意

慎重投与

薬剤過敏症の既往歴のある患者

重篤な腎障害のある患者[本剤は、主として腎臓から排泄され、また、腎不全(片腎摘出)モデルラットにおいて血中濃度が上昇するとの報告がある。]

黄疸の既往歴のある患者[B型慢性肝炎の急性増悪等があらわれることがある。]

インターフェロン投与終了直後の患者[インターフェロン投与終了後にはウイルス量の増加、肝機能の悪化が起こることがある。]

高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

重要な基本的注意

本剤の使用にあたっては、HBe抗原が陽性であることを確認すること。また、トランスアミナーゼ、アルブミン、凝固系、血小板数等を測定し、肝硬変を疑わせる所見を伴わない慢性肝炎であることを確認すること。

B型慢性肝炎の急性増悪があらわれることがあるので、次の点に注意すること。

本剤投与開始時

本剤の投与にあたりHBV-DNA(あるいはDNA-P)を測定し、著しい増加がみられないことを確認すること(B型慢性肝炎においては、自然経過でウイルス量の増加を伴う急性増悪があらわれることがある)。

本剤投与中

HBV-DNA(あるいはDNA-P)を定期的に測定し、著しい増加が認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な他の療法を考慮すること(HBV-DNA(あるいはDNA-P)の著しい増加が認められた場合には、B型慢性肝炎の急性増悪があらわれることがある)。

肝機能検査を定期的に(特に投与開始直後は2、4、6週)行うこと。

肝機能障害の増悪、黄疸があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

本剤服用中に眼球・皮膚の黄染、褐色尿がみられた場合には、直ちに連絡するよう患者に注意を与えること。

本剤の臨床効果を確認するため、下記の点に注意すること。

本剤投与中は、4週ごとに臨床検査を実施すること(なお、肝機能検査については投与開始直後2、4、6週に実施すること[上記(2)の項参照])。

HBe抗原の陰性化がみられた場合は投与を終了すること。

副作用

副作用発現状況の概要

総症例2,015例中、副作用が報告されたのは221例(10.97%)であった。その主な症状は、AST(GOT)上昇38件(1.89%)、ALT(GPT)上昇40件(1.99%)、倦怠感27件(1.34%)、食欲不振18件(0.89%)であった。[再審査終了時]

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

B型慢性肝炎の急性増悪

黄疸や著しいトランスアミナーゼの上昇を伴う重篤な肝機能障害、肝不全があらわれることがあるので、定期的に(特に投与開始直後は2、4、6週)肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 0.1〜5%未満0.1%未満
過敏症注1) 発疹、そう痒、蕁麻疹湿疹
消化器食欲不振、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢、便秘、腹部膨満感、胸やけ、口内炎胃もたれ感
精神神経系抑うつ注1)、眠気、めまい、頭痛、手足のしびれ不眠、振戦
肝臓注2) 黄疸、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、ビリルビン値上昇 
血液注1) 好酸球増多白血球減少
その他月経異常、脱毛、倦怠感、血圧上昇発熱、関節痛、胸痛、浮腫
注1)症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者では低用量(例えば1日20mg)から投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。[本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、血中濃度が高くなるおそれがある。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

薬物動態

吸収[1]

健康成人にプロパゲルマニウム15mgを単回経口投与した結果、血漿中薬物濃度は約3時間で最高に達し、生物学的半減期は約2.5時間であった。

Tmax(h)Cmax(μg/mL)T1/2(h)AUC0→∞(μg・h/mL)
2.8±0.20.174±0.0292.4±0.21.17±0.17
(n=5,Mean±S.E.)

代謝[2][3]

健康成人にプロパゲルマニウム120mgを単回経口投与した結果、構造単位(3-oxygermylpropionic acid)は代謝されないことを確認した。

排泄[1]

健康成人にプロパゲルマニウム30mgを単回経口投与した結果、24時間までに尿中へ41.9%、糞中へ72時間までに50.1%が排泄された。

臨床成績

臨床効果[4][5][6][7][8][9]

HBe抗原陽性B型慢性肝炎患者においてプラセボを対照とした二重盲検比較試験の結果、本剤の有用性が認められた。本剤30mg投与における二重盲検比較試験及び一般臨床試験を含む臨床試験249例でのHBe抗原陽性B型慢性肝炎の有効率は下記のとおりである。

疾患名有効以上やや有効以上
HBe抗原陽性B型慢性肝炎32.9%(82/249)62.2%(155/249)

薬効薬理

ウイルス感染防御作用(in vivo)

単純ヘルペスII型ウイルス感染マウスの死亡率を低減させた[10]

ワクシニアウイルス感染マウスに発現するポック数を抑制した[11]

免疫賦活作用

細胞性免疫及び液性免疫賦活作用(in vivo)[12][13][14]

免疫能低下マウスの遅延型過敏症反応や抗体産生増強作用が認められた。

T細胞賦活作用(in vitro)[12][15][16]

コンカナバリンA(ConA)によるマウスリンパ球、ConA及びフィトヘマグルチニン-P(PHA-P)によるヒトリンパ球幼若化反応の促進作用が認められた。

細胞障害性T細胞(Tc細胞)誘導作用

マウスのアロジェニックTc細胞及びウイルス特異的Tc細胞の誘導を促進した。(in vivo)[17][18]
マウス及びヒトのマクロファージにおけるIL-1産生(in vitro)、マウスにおけるIL-2産生(in vitro)及びIFN-γ産生(in vivo)増強作用が認められた[15][17][19][20][21]

NK細胞活性化作用(in vivo)[17]

マウスにおけるNK細胞活性化作用が認められた。

IFN産生増強作用

インフルエンザウイルス感染マウスのIFN-α/β産生増強作用が認められた。(in vivo)[20]
インフルエンザウイルスを感染させたヒト末梢血リンパ球におけるIFN産生増強作用が認められた。(in vitro)[22]

肝障害に対する作用(in vivo)[23]

マウス又はラットを用いた試験で四塩化炭素、ガラクトサミン等による急性肝障害に対して血清トランスアミナーゼの上昇を抑制した。

作用機序

プロパゲルマニウムは、IL-1、IL-2、IFN-γ産生増強等により細胞障害性T細胞、NK細胞を賦活化し、ウイルス感染細胞を破壊する。また、抗体産生能増強によりウイルス関連抗原の排除を促す。更に、IFN-α/β産生増強により、ウイルスの増殖を抑制する。

有効成分に関する理化学的知見

一般名プロパゲルマニウム
一般名(欧名)Propagermanium
化学名3-oxygermylpropionic acid polymer
分子式(C3H5GeO3.5)n
融点約230℃(分解)
性状本品は、白色の結晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに酸味がある。
本品は水に溶けにくく、エタノール(95)、アセトン、ジエチルエーテル、ジクロロメタン又はヘキサンにほとんど溶けない。
本品は0.02mol/L水酸化ナトリウム液に溶ける。
構造式
KEGG DRUGD01626

包装

100カプセル(PTP10カプセル×10)

主要文献


1. 伊藤 圓 他,  薬理と治療,  18,  2231,  (1990)
2. (株)三和化学研究所 社内資料(ヒト排泄尿のHPLC分析)
3. (株)三和化学研究所 社内資料(ヒト尿中二酸化ゲルマニウムの分析)
4. 平山千里 他,  肝胆膵,  20,  1069,  (1990)
5. 平山千里 他,  臨牀と研究,  67,  1227,  (1990)
6. 平山千里 他,  医学のあゆみ,  154,  663,  (1990)
7. 矢野右人 他,  医学と薬学,  24,  212,  (1990)
8. 森實敏夫 他,  医学と薬学,  24,  243,  (1990)
9. 辻 博 他,  臨牀と研究,  67,  3219,  (1990)
10. Fujita H,et al,  応用薬理,  39,  385,  (1990)
11. (株)三和化学研究所 社内資料(ワクシニアウイルス感染症に対する作用)
12. 石渡義郎 他,  応用薬理,  47,  155,  (1994)
13. 石渡義郎 他,  基礎と臨床,  24,  301,  (1990)
14. (株)三和化学研究所 社内資料(担癌マウスの抗体産生に対する作用)
15. (株)三和化学研究所 社内資料(T細胞賦活作用(1))
16. (株)三和化学研究所 社内資料(T細胞賦活作用(2))
17. 鈴木栄二 他,  基礎と臨床,  24,  309,  (1990)
18. (株)三和化学研究所 社内資料(細胞障害性T細胞誘導作用(1))
19. 各務伸一 他,  肝胆膵,  21,  135,  (1990)
20. 石渡義郎 他,  基礎と臨床,  24,  319,  (1990)
21. (株)三和化学研究所 社内資料(細胞障害性T細胞誘導作用(2))
22. (株)三和化学研究所 社内資料(IFN産生増強作用)
23. 浅野恭一 他,  基礎と臨床,  24,  337,  (1990)

作業情報


改訂履歴

2009年10月 改訂
2016年10月 第6版 改訂

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
株式会社三和化学研究所
461-8631
名古屋市東区東外堀町35番地
0120-19-8130

業態及び業者名等

製造販売元
株式会社三和化学研究所
461-8631
名古屋市東区東外堀町35番地


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2017/7/19 版