医療用医薬品 : アモバン

List   Top

医薬品情報


総称名 アモバン
一般名 ゾピクロン
欧文一般名 Zopiclone
製剤名 ゾピクロン製剤
薬効分類名 睡眠障害改善剤
薬効分類番号 1129
ATCコード N05CF01
KEGG DRUG D01372 ゾピクロン
商品一覧 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


警告 禁忌 原則禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 長期投与医薬品に関する情報 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アモバン錠7.5 Amoban サノフィ 1129007F1026 21.6円/錠 向精神薬 , 習慣性医薬品 , 処方箋医薬品
アモバン錠10 Amoban サノフィ 1129007F2022 26円/錠 向精神薬 , 習慣性医薬品 , 処方箋医薬品

警告

本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること。

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分またはエスゾピクロンに対し過敏症の既往歴のある患者

重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により症状を悪化させるおそれがある。]

急性狭隅角緑内障の患者[眼圧が上昇し、症状を悪化させるおそれがある。]

原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること

肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している場合[炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。]

効能・効果及び用法・用量

効能効果

不眠症

麻酔前投薬

用法用量

不眠症

通常、成人1回、ゾピクロンとして、7.5〜10mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減するが、10mgを超えないこと。

麻酔前投薬

通常、成人1回、ゾピクロンとして、7.5〜10mgを就寝前または手術前に経口投与する。なお、年齢・症状・疾患により適宜増減するが、10mgを超えないこと。

用法用量に関連する使用上の注意

本剤を投与する場合、反応に個人差があるため少量(高齢者では1回3.75mg)から投与を開始すること。また、肝障害のある患者では3.75mgから投与を開始することが望ましい。やむを得ず増量する場合は観察を十分に行いながら慎重に投与すること。ただし、10mgを超えないこととし、症状の改善に伴って減量に努めること。

不眠症には、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。

使用上の注意

慎重投与

衰弱者[薬物の作用が強くあらわれ、副作用が発現しやすい。]

高齢者[「5.高齢者への投与」の項参照]

心障害のある患者[血圧低下があらわれるおそれがあり、心障害のある患者では症状の悪化につながるおそれがある。]

肝障害、腎障害のある患者[作用が強くあらわれるおそれがある。]

脳に器質的障害のある患者[作用が強くあらわれるおそれがある。]

重要な基本的注意

連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。[「(1)重大な副作用」の項参照]

本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

相互作用

相互作用序文

本剤は主に薬物代謝酵素CYP3A4、一部CYP2C8で代謝される。

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

薬物代謝酵素用語

CYP2C8

併用注意

筋弛緩薬
(スキサメトニウム塩化物水和物、ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物、パンクロニウム臭化物)
中枢神経抑制剤
(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等)
これらの作用が増強されることがあるので、併用しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には慎重に投与すること。相加的に抗痙攣作用、中枢神経抑制作用が増強される可能性がある。
アルコール
(飲酒)
相互に作用を増強することがある。飲酒により中枢神経抑制作用が増強されることがある。
麻酔時呼吸抑制があらわれることがあるので、慎重に投与すること。本剤により呼吸抑制があらわれることがあり、麻酔により相加的に呼吸が抑制される可能性がある。
薬物代謝酵素CYP3A4を誘導する薬剤
(リファンピシン等)
本剤の作用を減弱させることがある。これらの薬剤の肝代謝酵素誘導作用により、本剤の代謝が促進され、効果の減弱を来すことがある。
薬物代謝酵素CYP3A4を阻害する薬剤
(エリスロマイシン、イトラコナゾール等)
本剤の作用を増強させることがある。これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、本剤の血漿中濃度が増加するおそれがある。

副作用

副作用発現状況の概要

総症例11,677例中、831例(7.12%)、1,026件に副作用が認められた。主な副作用は、にがみ488件(4.18%)、ふらつき104件(0.89%)、眠気60件(0.51%)、口渇56件(0.48%)、倦怠感48件(0.41%)、頭重26件(0.22%)、頭痛22件(0.19%)、嘔気22件(0.19%)、不快感15件(0.13%)、めまい14件(0.12%)等であった。(再審査終了時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

依存性(0.1%未満)

連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、振戦、痙攣発作、不眠等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。

呼吸抑制(0.1%未満)

呼吸抑制があらわれることがある。また呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気を図るなど適切な処置を行うこと。

肝機能障害(頻度不明)

AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い異常が認められた場合には、中止するなど適切な処置を行うこと。

精神症状、意識障害(頻度不明)

幻覚、せん妄、錯乱、夢遊症状、悪夢、易刺激性、攻撃性、異常行動等の精神症状及び意識障害があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止すること。

一過性前向性健忘、もうろう状態(0.1%未満)

一過性前向性健忘(中途覚醒時の出来事をおぼえていない等)、もうろう状態があらわれることがあるので、本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に投与すること。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。異常が認められた場合には投与を中止すること。

アナフィラキシー(頻度不明)

アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、血管浮腫等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 頻度不明1%以上0.1〜1%未満0.1%未満
精神神経系錯感覚 ふらつき、眠気、頭重、頭痛、不快感、めまい等 
肝臓  AST(GOT)の上昇、ALT(GPT)の上昇、Al-Pの上昇 
腎臓  蛋白尿BUNの上昇
血液  白血球減少、ヘモグロビン減少、赤血球減少血小板減少
消化器消化不良口中のにがみ口渇、嘔気食欲不振、口内不快感、胃部不快感等
過敏症注)そう痒症  発疹
骨格筋  倦怠感脱力感等の筋緊張低下症状
その他転倒   
注)発現した場合には、投与を中止すること。

高齢者への投与

運動失調が起こりやすい。また、副作用が発現しやすいので、少量(1回3.75mg)から投与を開始すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中及び授乳中の投与に関する安全性は確立していない。妊娠後期に本剤を投与された患者より出生した児に呼吸抑制、痙攣、振戦、易刺激性、哺乳困難等の離脱症状があらわれることがある。なお、これらの症状は、新生児仮死として報告される場合もある。]

授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[ヒト母乳中に移行し、新生児に嗜眠を起こす可能性がある。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

過量投与

症状

本剤の過量投与により傾眠、錯乱、嗜眠を生じ、更には失調、筋緊張低下、血圧低下、メトヘモグロビン血症、呼吸機能低下、昏睡等に至ることがある。他の中枢神経抑制剤やアルコールと併用時の過量投与は致死的となることがある。また、合併症や衰弱状態などの危険因子がある場合は、症状は重篤化する可能性があり、ごくまれに致死的な経過をたどることがある。

処置

呼吸、脈拍、血圧の監視を行うとともに、催吐、胃洗浄、吸着剤・下剤の投与、輸液、気道の確保等の適切な処置を行うこと。また、本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌、慎重投与、相互作用等)を必ず読むこと。なお、血液透析による除去は有効ではない。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。

臨床用量の約800倍(100mg/kg/日)をマウス、ラットに2年間投与した試験において、マウス雄の皮下、雌の肺、ラット雄の甲状腺、雌の乳腺での腫瘍発生頻度が対照群に比べ高いとの報告がある。

薬物動態

血漿中濃度[1]

健康成人6例に、ゾピクロン7.5mg錠又は10mg錠を単回経口投与した時の薬物動態パラメータは以下の通りであった。

薬物動態パラメータ

投与量tmaxCmaxt1/2
7.5mg1.17hr67.76ng/mL3.66hr
10mg0.75hr80.87ng/mL3.94hr

代謝[2]

ゾピクロンは生体内で代謝され2種類の主代謝物(N-desmethyl体及びN-oxide体)が生成する。In vitro試験においてCYP3A4が両代謝物の生成に、またCYP2C8がN-desmethyl体の生成に関与していることが示された。

臨床成績

[3][4][5][6][7]

比較試験を含む臨床試験において、入眠潜時の短縮、深睡眠の増加、総睡眠時間の延長等が認められ、不眠症における中等度改善以上の改善率は56.7%(656例/1,157例)、麻酔前投薬における有用以上の有用率は57.4%(193例/336例)であった。

薬効薬理

ヒトでの作用

終夜睡眠脳波に対する作用[8]

ゾピクロン10mg錠を健康成人に経口投与したところ、脳波上入眠潜時の短縮と総睡眠時間の延長がみられた。睡眠の各段階に対しては、レム睡眠には影響せず、深睡眠の増加がみられた。

光眼輪筋反射に対する作用[9]

ゾピクロン10mg錠を健康成人に経口投与したところ、覚醒水準と関連する光眼輪筋反射の潜時は投与後30分より延長し、1時間後に最も延長した。潜時の延長は投与後3時間持続したが、4時間後には延長の程度は低下した。

動物での作用

動物脳波に対する作用[10]

ゾピクロンをウサギに腹腔内投与したところ、自発脳波は行動上の鎮静を示すに従い皮質では高電圧徐波が増加し、海馬ではθ波の脱同期化が起こり傾眠パターンとなった。また、外来刺激による脳波覚醒反応は著明に抑制され、海馬及び扁桃核刺激による大脳辺縁系後発射も著明に抑制された。

抗不安作用[10][11]

ゾピクロンをラット、アカゲザルに経口投与したところ、強い馴化作用と抗コンフリクト作用がみられた。

抗痙攣作用[10][12]

ゾピクロンをマウスに経口投与したところ、最大電撃痙攣及びペンテトラゾール、ベメグリド、ビククリンによる痙攣に対し、ほとんど抑制作用を示さないか、あるいは弱かった。

筋弛緩作用[10]

ゾピクロンをマウスに経口投与したところ、筋弛緩作用は極めて弱かった。

<作用機序>[13][14]

ベンゾジアゼピンレセプターに結合し、GABAレセプターに影響をおよぼすことでGABA系の抑制機構を増強するものと考えられている。

有効成分に関する理化学的知見

一般名ゾピクロン
一般名(欧名)Zopiclone
化学名(±)-6-(5-Chloro-2-pyridyl)-6,7-dihydro-7-〔(4-methyl-1-piperazinyl)carboxy〕-5H-pyrrolo〔3,4-b〕pyrazin-5-one
分子式C17H17ClN6O3
分子量388.81
融点175〜178℃
性状本品は白色〜微黄色の結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。
本品はクロロホルムに溶けやすく、N,N-ジメチルホルムアミド、酢酸(100)又は無水酢酸にやや溶けやすく、アセトニトリル、アセトン又はメタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテル又は2-プロパノールに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
本品は0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
本品は旋光性を示さない。
本品は光によって徐々に着色する。
分配係数8.38(pH7、水−オクタノール系)
KEGG DRUGD01372

包装

アモバン錠7.5

100錠[10錠(PTP)×10]、500錠[10錠(PTP)×50]、500錠(バラ)、1000錠[10錠(PTP)×100]

アモバン錠10

100錠[10錠(PTP)×10]、500錠[10錠(PTP)×50]、500錠(バラ)

長期投与医薬品に関する情報

本剤は厚生労働省告示第365号(平成28年10月13日付、平成18年厚生労働省告示第107号 一部改正)に基づき、1回30日分を超える投薬は認められていない。

主要文献


1. 社内資料:健康成人における薬物動態
2. Becquemont,L.,et al.,  Drug Metab.Dispos.,  27 (9),  1068,  (1999) »PubMed
3. 小林亮三 他,  臨床評価,  14 (1),  77,  (1986)
4. 大友英一,  老年医学,  23 (6),  971,  (1985)
5. 百瀬隆 他,  診療と新薬,  20 (10),  2347,  (1983)
6. 大友英一,  薬理と治療,  13 (1),  219,  (1985)
7. 菱川泰夫 他,  診療と新薬,  22 (9),  2341,  (1985)
8. 菅野道 他,  帝京医学雑誌,  6 (3),  311,  (1983)
9. 田中正敏 他,  Eur.J.Clin.Pharmacol.,  24,  469,  (1983) »PubMed
10. 植木昭和 他,  福岡医学雑誌,  74 (8),  550,  (1983)
11. 安東潔 他,  実中研・前臨床研究報,  11 (1),  1,  (1985)
12. 田辺恭子 他,  米子医学雑誌,  34 (3),  285,  (1983)
13. Blanchard,J.C.et al.,  Int.Pharmacopsychiat.,  17 (S-2),  59,  (1982) »PubMed
14. Blanchard,J.C.et al.,  Pharmacology,  27 (S-2),  59,  (1983) »PubMed

作業情報


改訂履歴

2016年10月 改訂
2017年3月 第20版 改訂

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
日医工株式会社
930-8583
富山市総曲輪1丁目6番21
0120-517-215

業態及び業者名等

製造販売元
サノフィ株式会社
163-1488
東京都新宿区西新宿三丁目20番2号

販売提携
日医工サノフィ株式会社
東京都新宿区西新宿三丁目20番2号

販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2017/10/18 版