医療用医薬品 : オキサロール

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医薬品情報


総称名 オキサロール
一般名 マキサカルシトール
欧文一般名 Maxacalcitol
製剤名 マキサカルシトール製剤
薬効分類名 尋常性乾癬等 角化症治療剤
薬効分類番号 2691
KEGG DRUG D01098 マキサカルシトール
商品一覧 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
オキサロール軟膏25μg/g Oxarol Ointment 中外製薬 2691702M1036 115.5円/g 劇薬 , 処方箋医薬品
オキサロールローション25μg/g Oxarol Lotion 中外製薬 2691702Q1020 115.5円/g 劇薬 , 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には使用しないこと

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

尋常性乾癬、魚鱗癬群、掌蹠角化症、掌蹠膿疱症

用法用量

通常1日2回適量を患部に塗擦する。なお、症状により適宜回数を減じる。

用法用量に関連する使用上の注意

1日の使用量はマキサカルシトールとして250μg(マキサカルシトール外用製剤として10g)までとする。

使用上の注意

慎重投与

高カルシウム血症及びそのおそれのある患者[本剤の投与によりさらに血中カルシウム値を上昇させるおそれがある。]

腎機能が低下している患者[血中カルシウム値を上昇させるおそれがある。]

重要な基本的注意

本剤は活性型ビタミンD3誘導体製剤であり、血中カルシウム値が上昇する可能性がある。また、高カルシウム血症に伴い、急性腎不全の報告があるため、本剤の使用に際しては、血中カルシウム値及び腎機能(血中クレアチニン、BUN等)の検査を定期的(開始2〜4週後に1回、その後は適宜)に行うこと。なお、正常域を超えた場合には減量又は使用を中止すること。

皮疹が広範囲にある場合や、皮疹重症度が高く、皮膚のバリア機能が低下して本剤の経皮吸収が増加する可能性のある患者では、高カルシウム血症が発現しやすく、急性腎不全に至る可能性もあるため、本剤を少量から使用開始し、観察を十分に行い、血中カルシウム値及び腎機能の検査を定期的に行うこと。

本剤は、通常、投与後6週目までに効果が認められているので、治療にあたっては経過を十分に観察し、症状の改善がみられない場合には、漫然と使用を継続しないこと。

本剤の密封療法(ODT)における安全性は確立していない。

相互作用

併用注意

ビタミンD及びその誘導体
アルファカルシドール
カルシトリオール
カルシポトリオール 等
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。相加作用
PTH製剤
テリパラチド
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。相加作用
カルシウム製剤
乳酸カルシウム水和物
炭酸カルシウム 等
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。本剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる。

副作用

副作用発現状況の概要

[軟膏]

効能追加時までの臨床試験840例において、副作用は100例(11.9%)に152件認められた。主な副作用は、そう痒27件(3.2%)、皮膚刺激21件(2.5%)、紅斑19件(2.3%)等であった。(掌蹠膿疱症・効能追加時)

市販後調査における安全性評価対象例812例において、副作用は61例(7.5%)に86件認められた。主な副作用は、血中カルシウム増加19件(2.3%)、BUN増加8件(1.0%)、Al-P増加6件(0.7%)、高カルシウム血症6件(0.7%)等であった。(再審査終了時)

[ローション]

承認時までの臨床試験86例において、副作用は10例(11.6%)に14件認められた。主な副作用は、皮膚刺激4件(4.7%)、湿疹、紅斑、皮膚剥脱各2件(2.3%)等であった。(剤形追加時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

高カルシウム血症(0.4%)

高カルシウム血症及び高カルシウム血症によると考えられる臨床症状(口渇、倦怠感、脱力感、食欲不振、嘔吐、腹痛、筋力低下等)があらわれることがある。異常が認められた場合には使用を中止し、血中カルシウム値、尿中カルシウム値等の生化学的検査を行い、必要に応じて輸液等の処置を行うこと。

急性腎不全(頻度不明)

血中カルシウム増加を伴った急性腎不全があらわれることがあるので、血中カルシウム値及び腎機能を定期的に観察し、異常が認められた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 1%以上又は頻度不明 0.1〜1%未満0.1%未満
皮膚そう痒、皮膚刺激、紅斑発疹、湿疹、接触性皮膚炎、水疱、腫脹、疼痛、皮膚剥脱毛包炎、色素沈着、びらん、浮腫、熱感
腎臓尿路結石 尿中蛋白陽性、血中クレアチニン増加、BUN増加増殖性糸球体腎炎
代謝血中カルシウム増加血中リン増加、Al-P増加、CK(CPK)増加、尿中ブドウ糖陽性血中アルブミン減少、血中カリウム減少
消化器  口渇、食欲不振、びらん性胃炎
肝臓 γ-GTP増加、AST(GOT)増加、ALT(GPT)増加、血中ビリルビン増加尿中ウロビリン陽性
血液 白血球数減少、白血球数増加血小板数減少
筋・骨格系  背部痛
※自発報告にて報告された頻度を算出できない副作用については頻度不明とした。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、使用が過度にならないよう注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には使用しないことが望ましいが、やむを得ず使用する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。[妊娠中の使用に関する安全性は確立していない。また、動物実験(ラット)では胎盤を通じて胎児へ移行することが認められている。]

授乳婦には使用しないことが望ましいが、やむを得ず使用する場合には授乳を避けさせること。[周産期及び授乳期の静脈内投与試験(ラット)において、1.1μg/kg/日投与で出生児に体重増加抑制がみられた。また、分娩後哺乳中のラットに静脈内投与したとき、乳汁中への移行を示唆する報告がある。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(軟膏は使用経験が少なく、ローションは使用経験がない)。

過量投与

徴候・症状

高カルシウム血症の主な症状は、口渇、倦怠感、脱力感、食欲不振、嘔気、嘔吐、腹部膨満感、腹痛、頭痛、めまい、筋肉痛、筋力低下等である。

処置

直ちに使用を中止すること。血中カルシウム値、尿中カルシウム値等の生化学的検査を行い、必要に応じて輸液等の処置を行うこと。

適用上の注意

使用部位

本剤は患部にのみ使用し、正常皮膚部位には使用しないこと。

皮膚以外の部位(眼、粘膜)には使用しないこと。

使用時

本剤に触れた手で傷口等に触れないように注意すること。

使用後

本剤塗擦後は手をよく洗うこと。

薬剤交付時

誤用(内服等)防止のため、薬剤の保管に十分注意させること。特に、小児の手のとどかない所に保存させること。万一、誤って内服した場合には、高カルシウム血症等の全身性の副作用があらわれることがあるので、医療機関を受診するなど、適切な処置を受けるよう指導すること(「過量投与」の項参照)。

その他の注意

光苛酷試験において、本剤は紫外線(太陽光線を含む)により分解された。

がん原性試験においてラット(F344/DuCrj)に1日1回24カ月間経皮投与した結果、副腎において褐色細胞腫の発生頻度が増加した。一部、副腎被膜への浸潤を示す例が認められたが、副腎近隣組織への浸潤や遠隔転移を示すものはなかった。また、マウスでは1日1回18カ月間経皮投与で発がん性は認められなかった。

薬物動態

血清中濃度

尋常性乾癬患者126例にマキサカルシトール軟膏(マキサカルシトールとして25μg/g)1回適量(7gまで)を1日2回26週間塗擦したところ、24例に血清中マキサカルシトール(50.4〜744.0pg/mL)を検出したが、他は検出限界(50pg/mL)以下であった[1]注1)。

尋常性乾癬患者4例にマキサカルシトール軟膏(マキサカルシトールとして50μg/g注2))4gを1日1回3日間塗擦した試験において、以下のパラメータが得られた(外国人データ)[2]

 tmax(h)Cmax(pg/mL)AUC(pg・h/mL)t1/2(h)
1日目3.0591±2854177±2369.13.9
3日目3.5475±1882452±12182.2
平均±標準偏差

注1)本剤の1日最大投与量は10gである。

注2)本剤の承認規格は25μg/g軟膏である。

ヒト角質内薬物濃度

健康成人男子12例を対象に、同一被験者の左前腕内側部にマキサカルシトール軟膏及びマキサカルシトールローションを塗布し、塗布8時間後(定常状態)における角質内薬物濃度を測定した。その結果、軟膏及びローションの角質内薬物濃度は、それぞれ11.1±3.4μg/g及び11.2±3.1μg/gであった[3]

排泄

尋常性乾癬患者4例に[3H]マキサカルシトールを用いた試験[2]では、塗擦6時間後に拭き取った軟膏中に42.6%の放射能が検出され、また、塗擦168時間までに排泄された放射能は、尿中に投与量の15.2%、糞中に11.4%であった。血清中には未変化体及びO-脱アルキル体が認められたが、尿及び糞中には未変化体は認められなかった(外国人データ)。

代謝

ラット腎ミトコンドリアを用いた代謝試験(in vitro)[4]において、マキサカルシトールは活性型ビタミンD3の代謝酵素であるCYP24により代謝されると考えられた。ヒトP450発現系を用いた代謝試験(in vitro)[4]において、マキサカルシトールはCYP3A4によって代謝された。

臨床成績

尋常性乾癬患者における左右比較試験において、マキサカルシトール軟膏の有効性が認められた[5]

第III相左右比較試験全般改善度推移

また、長期外用試験においても本剤の優れた皮膚所見の改善効果が認められた[6][7]

承認時までに実施された有効性判定症例429例を対象とした臨床試験における全般改善度は次のとおりであった(軟膏)。

対象疾患名全般改善度
「著明改善」以上の部位数(%)「中等度改善」以上の部位数(%)
尋常性乾癬61.8%(235/380)86.8%(330/380)
魚鱗癬群61.9%(13/21)81.0%(17/21)
掌蹠角化症28.6%(8/28)67.9%(19/28)

尋常性乾癬を対象とした軟膏及びローションの比較臨床試験における全般改善度は次のとおりであった[8]

 全般改善度(「中等度改善」以上又は「略治」)
被髪頭部(%)体幹部、上肢又は下肢(%)
軟膏98.8%(79/80)96.3%(77/80)
ローション95.2%(79/83)89.2%(74/83)

中等症以上の掌蹠膿疱症を対象とした比較臨床試験において、軟膏投与群(94例)の最終評価時の皮膚所見合計スコア変化量は−3.7であり、プラセボ投与群(93例)の−1.9に比し、有意なスコアの低下が認められた(p<0.0001)[9]

薬効薬理

表皮角化細胞に対する増殖抑制作用[10][11][12]

マキサカルシトールは、ヒト表皮角化細胞の増殖を抑制した(in vitro)。さらに、尋常性乾癬患者の皮膚を用いた器官培養系においても、表皮角化細胞の増殖を抑制し、表皮肥厚を改善した。また、尋常性乾癬患者への外用により表皮におけるDNA合成ならびに核分裂を低下させ、細胞増殖の異常亢進を抑制することが示唆された。

表皮角化細胞に対する分化誘導作用[12][13]

マキサカルシトールは、表皮角化細胞の分化マーカーであるインボルクリンmRNAの発現を促進した(in vitro)。また、尋常性乾癬患者への外用により、有棘層以上に発現する分化型ケラチンを増加させるとともに表皮細胞分化マーカーであるロリクリンの発現を誘導した。

サイトカイン、リンパ球等に対する作用[12][14]

マキサカルシトールは、IL-1α刺激によるヒト表皮角化細胞のIL-6の分泌を濃度依存的に抑制し、サクシニル・コンカナバリンAで刺激したマウスの脾細胞リンパ球の増殖を濃度依存的に抑制した(in vitro)。また、尋常性乾癬患者への外用により多核球白血球やTリンパ球等の炎症細胞の浸潤を減少させた。

作用機序に関する検討[15][16][17]

マキサカルシトールは、ヒト表皮角化細胞のビタミンD受容体に対して親和性を示した(in vitro)。また、ヒト・ビタミンD結合蛋白との親和性はカルシトリオールより低く、表皮角化細胞の細胞核内により多く移行することが認められた(in vitro)。

有効成分に関する理化学的知見

一般名マキサカルシトール
一般名(欧名)Maxacalcitol
慣用名22-oxacalcitriol
1α,25-dihydroxy-22-oxavitamin D3
化学名(+)-(5Z,7E)-(1S,3R,20S)-20-(3-Hydroxy-3-methylbutyloxy)-9,10-secopregna-5,7,10(19)-triene-1,3-diol
分子式C26H42O4
分子量418.61
性状白色の結晶性の粉末である。
メタノールに極めて溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
KEGG DRUGD01098

包装

軟膏

10g×1、10g×10

ローション

10g×1、10g×10

主要文献


1. 社内資料:尋常性乾癬患者における血清中薬物濃度
2. 社内資料:尋常性乾癬患者を対象とした第I相臨床試験
3. Umemura,K.,et al.,  Int.J.Clin.Pharmacol.Ther.,  46 (6),  289,  (2008) »PubMed
4. 社内資料:薬物相互作用試験(in vitro)
5. OCT軟膏研究会,  医学のあゆみ,  194 (11),  887,  (2000)
6. 社内資料:尋常性乾癬患者を対象とした長期外用試験
7. 社内資料:尋常性乾癬患者を対象とした長期外用継続試験
8. 中川秀己,他,  臨床皮膚科,  61 (10),  771,  (2007)
9. 社内資料:掌蹠膿疱症患者を対象とした第III相臨床試験
10. 社内資料:薬理作用試験(ケラチノサイトの増殖抑制)
11. Kondo,S.,et al.,  Arch.Dermatol.Res.,  292 (11),  550,  (2000) »PubMed
12. 社内資料:尋常性乾癬患者を対象とした臨床薬理試験
13. 社内資料:薬理作用試験(ケラチノサイトの分化促進)
14. Komine,M.,et al.,  Arch.Dermatol.Res.,  291 (9),  500,  (1999) »PubMed
15. 社内資料:薬理作用試験(ビタミンD受容体に対する親和性)
16. 社内資料:薬理作用試験(ビタミンD結合蛋白に対する結合能)
17. 社内資料:薬理作用試験(ケラチノサイト核内への移行)

作業情報


改訂履歴

2012年4月 改訂
2015年10月 第14版 改訂

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
マルホ株式会社
531-0071
大阪市北区中津1-11-1
0120-12-2834

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業態及び業者名等

販売
マルホ株式会社
大阪市北区中津1-5-22

製造販売元
中外製薬株式会社
東京都中央区日本橋室町2-1-1


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2018/1/24 版