医療用医薬品 : 沈降炭酸カルシウム

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医薬品情報


総称名 沈降炭酸カルシウム
一般名 沈降炭酸カルシウム
欧文一般名 Precipitated Calcium Carbonate
薬効分類名 高リン血症治療剤
薬効分類番号 2190
KEGG DRUG D00932 商品一覧 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 主要文献

商品情報 詳細

商品名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
沈降炭酸カルシウム錠250mg「三和」 (後発品) PRECIPITATED CALCIUM CARBONATE 三和化学研究所 2190024F2038 5.6円/錠
沈降炭酸カルシウム錠500mg「三和」 (後発品) PRECIPITATED CALCIUM CARBONATE 三和化学研究所 2190024F1040 5.7円/錠

禁忌

次の患者には投与しないこと

甲状腺機能低下症の患者[カルシウムの利用が亢進し、症状を増悪するおそれがある。]

炭酸カルシウムに対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能・効果

下記患者における高リン血症の改善

保存期及び透析中の慢性腎不全患者

用法・用量

通常、成人には、沈降炭酸カルシウムとして1日3.0gを3回に分割して、食直後、経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

薬物過敏症の既往歴のある患者

心機能障害、肺機能障害のある患者[血中カルシウム濃度の上昇により、心・肺機能を更に抑制し、症状を増悪させることがある。]

便秘のある患者[カルシウム及びリンの排泄が阻害され血中リン、カルシウム濃度が上昇するおそれがある。]

高カルシウム血症(血中カルシウム濃度として11mg/dL以上)の患者[血中カルシウム濃度がさらに上昇し、副作用があらわれやすくなる。](「副作用」の項参照)

無酸症の患者[本剤中の沈降炭酸カルシウムの溶解性が低下し、リンとの結合能が低下するため、効果が期待できない場合がある。]

重要な基本的注意

本剤は血中リンの排泄を促進する薬剤ではないので、食事療法等によるリン摂取制限を考慮すること。

本剤の投与にあたっては、定期的に血中リン及びカルシウム濃度を測定しながら慎重に投与すること。[血中カルシウム濃度の上昇を来すことがある。]
また、本剤の投与が長期にわたる場合には、患者の状態を観察しながら必要に応じ、血中マグネシウム濃度を測定すること。[血中マグネシウム濃度が上昇するおそれがある。]

2週間で効果が認められない場合には、本剤の投与を中止し、リン摂取の制限等、他の適切な治療法に切り替えること。

相互作用

併用注意

テトラサイクリン系抗生物質
ニューキノロン系抗菌剤
ノルフロキサシン等
本剤のキレート作用により、相互に吸収が低下し、効果が減弱することがある。併用する場合には本剤服用後2時間以上間隔をあけるなど注意すること。これらの薬剤は、カルシウムと難溶性の塩を生成し、抗生物質の腸管吸収を妨げる。
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム
ポリスチレンスルホン酸カルシウム
キニジン硫酸塩水和物等
本剤の結合作用又は消化管内・体液のpH上昇により、併用薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがあるので、慎重に投与すること。本剤は、無機質の微細な粉末を錠剤としたもので、種々の物質と結合する性質があり、また、二価の金属イオンとしてのキレート作用もある。同時に服用した他の併用薬剤の吸収を阻害することがある。さらに、本剤は、アルカリ性であるため、消化管内のpHを上昇させ、あるいは体内に吸収後に体液のpHを上昇させることが考えられる。
大量の牛乳milk-alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれることがある。観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。機序不明
活性型ビタミンD剤
アルファカルシドール
カルシトリオール等
高カルシウム血症があらわれやすくなるので、異常が認められた場合には、これらの薬剤又は本剤を減量あるいは投与を中止すること。活性型ビタミンD製剤はカルシウムの吸収を促進する。

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

その他の副作用

 頻度不明
代謝異常注) アルカローシス等の電解質失調、高カルシウム血症(血中カルシウム濃度として11mg/dL以上)
長期・大量投与腎結石、尿路結石
消化器便秘、下痢、悪心、胃酸の反動性分泌等
過敏症そう痒感
肝臓Al-P上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、トリグリセライド上昇、AST(GOT)上昇
注)観察を十分に行い、異常が認められた場合には、カルシウム濃度の低い透析液への変更あるいは本剤の減量又は休薬等適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

薬物動態

溶出挙動[1][2]

沈降炭酸カルシウム錠250mg「三和」及び沈降炭酸カルシウム錠500mg「三和」は、日本薬局方医薬品各条に定められた沈降炭酸カルシウム錠の溶出規格に適合していることが確認されている。

薬効薬理

薬力学的試験による生物学的同等性試験[3]

健康成人男子12名にコントロール期(沈降炭酸カルシウム無投与)の後、沈降炭酸カルシウム錠500mg「三和」と標準製剤それぞれ6錠(沈降炭酸カルシウムとして3g)を非盲検クロスオーバー法により、低リン食及びリン酸塩を摂取直後に単回経口投与して、投与後10時間までの尿中リン排泄量を測定した。その結果、両剤の各投与によりコントロール期に比較して、尿中リン排泄量を有意に抑制し、両剤の腸管からのリンの吸収抑制効果が示唆された。また、両剤の尿中リン累積排泄量について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
また、沈降炭酸カルシウム錠250mg「三和」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 薬食審査発第1124004号)」に基づき、沈降炭酸カルシウム錠500mg「三和」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。

作用機序

炭酸カルシウムは、腸管内において無機リン酸イオンと不溶性の塩を作り、腸管からのリンの吸収を抑制することで、血中リン濃度を低下させる[4]
なお、本剤の薬理効果は、胃液の酸度、食事内容(特にマグネシウム等の無機イオン)等により影響を受けることが知られている。

有効成分に関する理化学的知見

一般名沈降炭酸カルシウム
一般名(欧名)Precipitated Calcium Carbonate
化学名Calcium Carbonate
分子式CaCO3
分子量100.09
性状「日局」沈降炭酸カルシウムは、白色の微細な結晶性の粉末で、におい及び味はない。
水にほとんど溶けないが、二酸化炭素が存在すると溶解性を増す。エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。希酢酸、希塩酸又は希硝酸に泡立って溶ける。
KEGG DRUGD00932

取扱い上の注意

安定性試験[5][6]

最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、沈降炭酸カルシウム錠250mg「三和」及び沈降炭酸カルシウム錠500mg「三和」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

アルミピロー又は瓶の開封後は、湿気を避けて保存すること。

包装

沈降炭酸カルシウム錠250mg「三和」

100錠(PTP10錠×10)

沈降炭酸カルシウム錠500mg「三和」

100錠(PTP10錠×10)、500錠(PTP10錠×50)、500錠(バラ)、1000錠(PTP10錠×100)

主要文献


1. (株)三和化学研究所 社内資料(沈降炭酸カルシウム錠250mg「三和」 溶出試験)
2. (株)三和化学研究所 社内資料(沈降炭酸カルシウム錠500mg「三和」 溶出試験)
3. (株)三和化学研究所 社内資料(生物学的同等性試験)
4. 岡田一義 他,   臨床透析 , 7 (8) , 1191 , (1991) »J-GLOBAL
5. (株)三和化学研究所 社内資料(沈降炭酸カルシウム錠250mg「三和」 安定性試験)
6. (株)三和化学研究所 社内資料(沈降炭酸カルシウム錠500mg「三和」 安定性試験)

作業情報


改訂履歴

2010年12月 改訂
2011年12月 第3版 改訂(第16改正日本薬局方収載に基づく改訂)

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
株式会社三和化学研究所
461-8631
名古屋市東区東外堀町35番地
0120-19-8130

業態及び業者名等

製造販売元
株式会社三和化学研究所
461-8631
名古屋市東区東外堀町35番地


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2014/08/20 版