医療用医薬品 : リン酸コデイン

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医薬品情報


総称名 リン酸コデイン
一般名 コデインリン酸塩水和物, コデインリン酸塩, リン酸コデイン
欧文一般名 Codeine Phosphate Hydrate
薬効分類名 鎮咳剤
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 原則禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装

商品情報 詳細

商品名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分

禁忌

次の患者には投与しないこと

重篤な呼吸抑制のある患者〔呼吸抑制を増強する。〕

気管支喘息発作中の患者〔気道分泌を妨げる。〕

重篤な肝障害のある患者〔昏睡に陥ることがある。〕

慢性肺疾患に続発する心不全の患者〔呼吸抑制や循環不全を増強する。〕

痙攣状態(てんかん重積症、破傷風、ストリキニーネ中毒)にある患者〔脊髄の刺激効果があらわれる。〕

急性アルコール中毒の患者〔呼吸抑制を増強する。〕

アヘンアルカロイドに対し過敏症の患者

出血性大腸炎の患者〔腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢のある患者では、症状の悪化、治療期間の延長を来すおそれがある。〕

原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること

細菌性下痢のある患者〔治療期間の延長を来すおそれがある。〕

効能・効果及び用法・用量

効能・効果

各種呼吸器疾患における鎮咳・鎮静

疼痛時における鎮痛

激しい下痢症状の改善

用法・用量

通常、成人には、コデインリン酸塩水和物として1回20mg、1日60mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

心機能障害のある患者〔循環不全を増強するおそれがある。〕

呼吸機能障害のある患者〔呼吸抑制を増強するおそれがある。〕

肝・腎機能障害のある患者〔代謝・排泄が遅延し副作用があらわれるおそれがある。〕

脳に器質的障害のある患者〔呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を起こすおそれがある。〕

ショック状態にある患者〔循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。〕

代謝性アシドーシスのある患者〔呼吸抑制を起こすおそれがある。〕

甲状腺機能低下症(粘液水腫等)の患者〔呼吸抑制や昏睡を起こすおそれがある。〕

副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者〔呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。〕

薬物依存の既往歴のある患者〔依存性を生じやすい。〕

高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)

新生児、乳児(「7.小児等への投与」の項参照)

衰弱者〔呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。〕

前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者〔排尿障害を増悪することがある。〕

器質的幽門狭窄、麻痺性イレウス又は最近消化管手術を行った患者〔消化管運動を抑制する。〕

痙攣の既往歴のある患者〔痙攣を誘発するおそれがある。〕

胆嚢障害及び胆石のある患者〔胆道痙攣を起こすことがある。〕

重篤な炎症性腸疾患のある患者〔連用した場合、巨大結腸症を起こすおそれがある。〕

重要な基本的注意

連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。(「4.副作用」の項参照)

眠気、眩暈が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

相互作用

併用注意

中枢神経抑制剤
フェノチアジン系薬剤、バルビツール酸系薬剤等
吸入麻酔剤
MAO阻害剤
三環系抗うつ剤
β-遮断剤
アルコール
呼吸抑制、低血圧及び顕著な鎮静又は昏睡が起こることがある。相加的に中枢神経抑制作用が増強される。
クマリン系抗凝血剤
ワルファリン
クマリン系抗凝血剤の作用を増強させることがある。機序は不明である。
抗コリン作用を有する薬剤麻痺性イレウスに至る重篤な便秘又は尿貯留が起こるおそれがある。相加的に抗コリン作用が増強する。

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

(頻度不明)

依存性

連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、せん妄、振戦、全身の筋肉・関節痛、呼吸促迫等の退薬症候があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行うこと。

呼吸抑制

呼吸抑制があらわれることがあるので、息切れ、呼吸緩慢、不規則な呼吸、呼吸異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する。

錯乱

錯乱があらわれるとの報告があるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫

無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫があらわれるとの報告がある。

麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸

炎症性腸疾患の患者に投与した場合、麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸があらわれるとの報告がある。

重大な副作用 (類薬)

せん妄

類似化合物(モルヒネ)において、せん妄があらわれるとの報告があるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 頻度不明
循環器不整脈、血圧変動、顔面潮紅
精神神経系眠気、眩暈、視調節障害、発汗
消化器悪心、嘔吐、便秘
過敏症注) 発疹、そう痒感
その他排尿障害
注)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

高齢者では低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。〔一般に高齢者では生理機能が低下しており、特に呼吸抑制の感受性が高い。〕

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔動物実験(マウス)で催奇形作用が報告されている。〕

分娩前に投与した場合、出産後新生児に退薬症候(多動、神経過敏、不眠、振戦等)があらわれることがある。

外国において、分娩時の投与により、新生児に呼吸抑制があらわれるとの報告がある。

授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。〔母乳への移行により、乳児でモルヒネ中毒が生じたとの報告がある。〕

小児等への投与

新生児、乳児では低用量から投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。〔呼吸抑制の感受性が高い。〕

過量投与

徴候、症状

呼吸抑制、意識不明、痙攣、錯乱、血圧低下、重篤な脱力感、重篤なめまい、嗜眠、心拍数の減少、神経過敏、不安、縮瞳、皮膚冷感等を起こすことがある。

処置

過量投与時には以下の治療を行うことが望ましい。

投与を中止し、気道確保、補助呼吸及び呼吸調節により適切な呼吸管理を行う。

麻薬拮抗剤投与を行い、患者に退薬症候又は麻薬拮抗剤の副作用が発現しないよう慎重に投与する。なお、麻薬拮抗剤の作用持続時間はコデインのそれより短いので、患者のモニタリングを行うか又は患者の反応に応じて初回投与後は注入速度を調節しながら持続静注する。

必要に応じて補液、昇圧剤等の投与又は他の補助療法を行う。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕

薬物動態

生物学的同等性試験

リン酸コデイン錠5mg「マイラン」と標準製剤をクロスオーバー法によりそれぞれコデインリン酸塩水和物として20mg健康成人男子19名に絶食単回経口投与して、血漿中未変化体濃度を測定して得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された[1]

 Cmax
(ng/mL)
AUC0-12
(ng・h/mL)
Tmax
(h)
T1/2
(h)
リン酸コデイン錠5mg「マイラン」39.09±11.50140.3±29.51.211±0.4512.317±0.495
標準製剤36.18±7.75131.5±31.41.026±0.3112.495±0.440
(mean±sd,n=19)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

薬効薬理

本剤はモルヒネと極めて類似の化学構造を有し、オピエート受容体に結合するが、その薬理作用はモルヒネよりも弱い。鎮痛作用はモルヒネの約1/6、精神機能抑制作用、催眠作用及び呼吸抑制作用は約1/4といわれる。これらの作用は量を増加しても、それに対応して増強するとはかぎらない。悪心・嘔吐、便秘などをおこす作用もモルヒネの1/4以下といわれる。これらの作用に比較して鎮咳作用が強く、延髄の咳嗽中枢に直接作用して咳反射を抑制することにより咳を鎮める。また腸管ぜん動運動を抑制して、止瀉作用を現す。

有効成分に関する理化学的知見

一般名コデインリン酸塩水和物
一般名コデインリン酸塩
一般名リン酸コデイン
一般名(欧名)Codeine Phosphate Hydrate
化学名(5R,6S)-4,5-Epoxy-3-methoxy-17-methyl-7,8-didehydromorphinan-6-ol monophosphate hemihydrate
分子式C18H21NO3・H3PO4・1/2H2O
分子量406.37
性状本品は白色〜帯黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
本品は水又は酢酸(100)に溶けやすく、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
本品1.0gを水10mLに溶かした液のpHは3.0〜5.0である。
本品は光によって変化する。
KEGG DRUGD02101

取扱い上の注意

安定性試験

最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、リン酸コデイン錠5mg「マイラン」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された[2]

包装

バラ

500錠

PTP

100錠 500錠

作業情報


改訂履歴

2010年10月 第1版 作成

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
吉田製薬株式会社
164-0011
東京都中野区中央5-1-10
03-3381-2004

業態及び業者名等

発売元
吉田製薬株式会社
東京都中野区中央5-1-10

製造販売元
マイラン製薬株式会社
大阪市中央区本町2丁目6番8号


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2014/03/19 版