医療用医薬品 : ジェイゾロフト

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医薬品情報


総称名 ジェイゾロフト
一般名 塩酸セルトラリン
欧文一般名 sertraline hydrochloride
製剤名 塩酸セルトラリン錠・塩酸セルトラリン口腔内崩壊錠
薬効分類名 選択的セロトニン再取り込み阻害剤
薬効分類番号 1179
ATCコード N06AB06
KEGG DRUG D00825 塩酸セルトラリン
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ジェイゾロフト錠25mg JZOLOFT Tablets 25mg ファイザー 1179046F1028 93.5円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品
ジェイゾロフト錠50mg JZOLOFT Tablets 50mg ファイザー 1179046F2024 161.9円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品
ジェイゾロフト錠100mg JZOLOFT Tablets 100mg ファイザー 1179046F3020 282.7円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品
ジェイゾロフトOD錠25mg JZOLOFT OD Tablets 25mg ファイザー 1179046F4027 93.5円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品
ジェイゾロフトOD錠50mg JZOLOFT OD Tablets 50mg ファイザー 1179046F5023 161.9円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品
ジェイゾロフトOD錠100mg JZOLOFT OD Tablets 100mg ファイザー 1179046F6020 282.7円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

MAO阻害剤を投与中あるいは投与中止後14日間以内の患者[「相互作用」の項参照]

ピモジドを投与中の患者[「相互作用」の項参照]

効能・効果及び用法・用量

効能効果

うつ病・うつ状態、パニック障害、外傷後ストレス障害

効能効果に関連する使用上の注意

抗うつ剤の投与により、24歳以下の患者で、自殺念慮、自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため、本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮すること。[「その他の注意」の項参照]

海外で実施された6〜17歳の大うつ病性障害患者を対象としたプラセボ対照臨床試験において有効性が確認できなかったとの報告がある。本剤を18歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討すること。[「小児等への投与」の項参照]

外傷後ストレス障害の診断は、DSM*等の適切な診断基準に基づき慎重に実施し、基準を満たす場合にのみ投与すること。

*DSM:American Psychiatric Association(米国精神医学会)のDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders(精神疾患の診断・統計マニュアル)

用法用量

通常、成人にはセルトラリンとして1日25mgを初期用量とし、1日100mgまで漸増し、1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により1日100mgを超えない範囲で適宜増減する。

用法用量に関連する使用上の注意

ジェイゾロフト錠25mg

本剤の投与量は、予測される効果を十分に考慮し、必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節すること。[「臨床成績」の項参照]

外傷後ストレス障害患者においては、症状の経過を十分に観察し、本剤を漫然と投与しないよう、定期的に本剤の投与継続の要否について検討すること。

ジェイゾロフト錠50mg

本剤の投与量は、予測される効果を十分に考慮し、必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節すること。[「臨床成績」の項参照]

外傷後ストレス障害患者においては、症状の経過を十分に観察し、本剤を漫然と投与しないよう、定期的に本剤の投与継続の要否について検討すること。

ジェイゾロフト錠100mg

本剤の投与量は、予測される効果を十分に考慮し、必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節すること。[「臨床成績」の項参照]

外傷後ストレス障害患者においては、症状の経過を十分に観察し、本剤を漫然と投与しないよう、定期的に本剤の投与継続の要否について検討すること。

ジェイゾロフトOD錠25mg

本剤の投与量は、予測される効果を十分に考慮し、必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節すること。[「臨床成績」の項参照]

外傷後ストレス障害患者においては、症状の経過を十分に観察し、本剤を漫然と投与しないよう、定期的に本剤の投与継続の要否について検討すること。

〔ジェイゾロフトOD錠のみ〕

本剤は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと。[「適用上の注意」の項参照]

ジェイゾロフトOD錠50mg

本剤の投与量は、予測される効果を十分に考慮し、必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節すること。[「臨床成績」の項参照]

外傷後ストレス障害患者においては、症状の経過を十分に観察し、本剤を漫然と投与しないよう、定期的に本剤の投与継続の要否について検討すること。

〔ジェイゾロフトOD錠のみ〕

本剤は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと。[「適用上の注意」の項参照]

ジェイゾロフトOD錠100mg

本剤の投与量は、予測される効果を十分に考慮し、必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節すること。[「臨床成績」の項参照]

外傷後ストレス障害患者においては、症状の経過を十分に観察し、本剤を漫然と投与しないよう、定期的に本剤の投与継続の要否について検討すること。

〔ジェイゾロフトOD錠のみ〕

本剤は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと。[「適用上の注意」の項参照]

使用上の注意

慎重投与

肝機能障害のある患者[血中濃度半減期が延長し、AUC及びCmaxが増大することがある。(「薬物動態」の項参照)]

躁うつ病患者[躁転、自殺企図があらわれることがある。]

自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者[自殺念慮、自殺企図があらわれることがある。]

脳の器質的障害又は統合失調症の素因のある患者[精神症状を増悪させることがある。]

衝動性が高い併存障害を有する患者[精神症状を増悪させることがある。]

てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣発作を起こすことがある。]

QT延長又はその既往歴のある患者、QT延長を起こすことが知られている薬剤を投与中の患者、著明な徐脈や低カリウム血症等がある患者[QT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)を起こす可能性がある。]

出血の危険性を高める薬剤を併用している患者、出血傾向又は出血性素因のある患者[鼻出血、胃腸出血、血尿等が報告されている。]

緑内障又はその既往歴のある患者[眼圧上昇を起こし、症状が悪化するおそれがある。]

高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

小児[「小児等への投与」の項参照]

重要な基本的注意

うつ症状を呈する患者は希死念慮があり、自殺企図のおそれがあるので、このような患者は投与開始早期ならびに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。

不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、躁病等があらわれることが報告されている。また、因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されている。患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、これらの症状の増悪が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行うこと。

自殺目的での過量服用を防ぐため、自殺傾向が認められる患者に処方する場合には、1回分の処方日数を最小限にとどめること。

家族等に自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患悪化があらわれるリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。

眠気、めまい等があらわれることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には十分注意させること。

投与中止(突然の中止)により、不安、焦燥、興奮、浮動性めまい、錯感覚、頭痛及び悪心等があらわれることが報告されている。投与を中止する場合には、突然の中止を避け、患者の状態を観察しながら徐々に減量すること。

相互作用

相互作用序文

本剤は肝代謝酵素CYP2C19、CYP2C9、CYP2B6及びCYP3A4等で代謝される[1]。[「薬物動態」の項参照]

薬物代謝酵素用語

CYP2C19

薬物代謝酵素用語

CYP2C9

薬物代謝酵素用語

CYP2B6

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

併用禁忌

MAO阻害剤
セレギリン塩酸塩(エフピー)
発汗、不穏、全身痙攣、異常高熱、昏睡等の症状があらわれることがある。なお、MAO阻害剤の投与を受けた患者に本剤を投与する場合、また本剤投与後にMAO阻害剤を投与する場合には、14日間以上の間隔をおくこと。セロトニンの分解が阻害され、脳内セロトニン濃度が高まると考えられる。
ピモジド(オーラップ)ピモジドとの併用により、ピモジドのAUC及びCmaxがそれぞれ1.4倍増加したとの報告がある[2]
ピモジドはQT延長を引き起こすことがあるので本剤と併用しないこと。
機序不明

併用注意

リネゾリドセロトニン症候群の症状(錯乱、協調運動障害、血圧上昇等)があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、本剤と併用薬の両方あるいはいずれか一方の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。リネゾリドは非選択的、可逆的MAO阻害作用を有する。
5-HT1B/1D受容体作動薬
スマトリプタンコハク酸塩
ゾルミトリプタン
エレトリプタン臭化水素酸塩
脱力、反射亢進、協調運動障害、錯乱、不安、焦燥、興奮があらわれることがある。相互に作用を増強させるおそれがある。
トラマドール
メサドン
ペンタゾシン
セロトニン作用が増強されるおそれがある。これらの薬剤はセロトニン作用を有する。
L-トリプトファンを含有する製剤
アミノ酸製剤
経腸成分栄養剤
セロトニン作用が増強されるおそれがある。L-トリプトファンはセロトニンの前駆物質であるため、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある。
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品セロトニン作用が増強されるおそれがある。セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)はセロトニン作用を有する。
炭酸リチウムセロトニンに関連した副作用(振戦等)が増大するおそれがある。相互に作用を増強させるおそれがある。
三環系抗うつ剤
クロミプラミン塩酸塩
イミプラミン塩酸塩
アミトリプチリン塩酸塩
薬剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されるおそれがある。本剤がこれらの薬剤の代謝を阻害することがある。
ワルファリンワルファリンのプロトロンビン反応時間曲線下面積が軽度増加(8%)したとの報告がある[3]
本剤の投与を開始もしくは中止する場合は、プロトロンビン時間を慎重にモニターすること。
機序不明
出血傾向が増強する薬剤
非定型抗精神病剤
フェノチアジン系薬剤
三環系抗うつ剤
アスピリン等の非ステロイド系抗炎症剤
ワルファリン等
異常出血(鼻出血、胃腸出血、血尿等)が報告されているので、注意して投与すること。SSRIの投与により血小板凝集能が阻害され、これらの薬剤との併用により出血傾向が増大することがある。
血糖降下薬
トルブタミド
トルブタミドのクリアランスが減少(16%)したとの報告がある[4]本剤がこの薬剤の代謝を阻害するためと考えられる。
シメチジン本剤のAUC及びCmaxの増大(50%、24%)及びt1/2の延長(26%)がみられたとの報告がある[5]本剤の代謝が阻害されたためと考えられる。
アルコール
(飲酒)
本剤投与中は、飲酒を避けることが望ましい。本剤との相互作用は認められていないが、他の抗うつ剤で作用の増強が報告されている。

副作用

副作用等発現状況の概要

[6]

承認時までのうつ病・うつ状態患者及びパニック障害患者を対象とした国内臨床試験において、本剤が投与された総症例1478例中881例(59.6%)に2075件の副作用が発現した。主な副作用は、悪心(18.9%)、傾眠(15.2%)、口内乾燥(9.3%)、頭痛(7.8%)、下痢(6.4%)、浮動性めまい(5.0%)等であった。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

[6]

セロトニン症候群(頻度不明注)

不安、焦燥、興奮、錯乱、発汗、下痢、発熱、高血圧、固縮、頻脈、ミオクロヌス、自律神経不安定等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。

悪性症候群(頻度不明注)

無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合がある。抗精神病剤との併用時にあらわれることが多いため、特に注意すること。異常が認められた場合には、抗精神病剤及び本剤の投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発現時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。

痙攣(頻度不明注))、昏睡(頻度不明注)

痙攣、昏睡があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

肝機能障害(頻度不明注)

肝不全、肝炎、黄疸があらわれることがあるので、必要に応じて肝機能検査を行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明注)

低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。

中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明注)

中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

アナフィラキシー(頻度不明注)

アナフィラキシー(呼吸困難、喘鳴、血管浮腫等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

QT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)(頻度不明注)

QT延長、心室頻拍(torsades de pointesを含む)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

注:自発報告又は海外での報告のため頻度不明

その他の副作用

[6]

 1%以上1%未満頻度不明注)
精神系睡眠障害(不眠等)、錯乱状態悪夢、易刺激性、易興奮性、うつ病、躁病、精神症、多幸症、リビドー減退、記憶障害、注意力障害攻撃的反応、不安、焦燥、興奮、幻覚
神経系傾眠、頭痛、浮動性めまい、振戦、感覚減退起立性めまい、味覚異常、頭部不快感、運動障害(アカシジア、錐体外路症状、運動過多、歯ぎしり、歩行異常等)、錯感覚不随意性筋収縮、ジスキネジー、ジストニー、片頭痛、失神
感覚器 調節障害、視覚異常(霧視、羞明、視力低下等)、耳鳴、耳閉感、回転性眩暈散瞳
循環器動悸起立性低血圧、血圧低下、血圧上昇、頻脈 
肝臓ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、γ-GTP増加LDH増加、Al-P増加、総ビリルビン増加、直接ビリルビン増加 
血液 白血球数増加又は減少、単球増加、血小板数減少、出血傾向(鼻出血、胃腸出血、血尿等)血小板機能異常、紫斑、斑状出血、皮下出血
消化器系悪心・嘔吐、口内乾燥、下痢・軟便、便秘、腹部不快感、腹痛、腹部膨満、消化不良、食欲不振胃腸障害、食欲亢進膵炎
過敏症発疹蕁麻疹、そう痒症、顔面浮腫、眼窩周囲浮腫光線過敏性反応
泌尿器・生殖器 排尿困難、尿閉、頻尿、性機能障害(射精遅延、持続勃起症等)、月経障害尿失禁・夜尿、乳汁漏出症、女性化乳房
筋・骨格系 背部痛、関節痛、筋緊張異常(筋硬直、筋緊張亢進、筋痙攣等) 
代謝・内分泌 総蛋白減少、総コレステロール増加、尿糖、尿蛋白甲状腺機能低下症、低ナトリウム血症、高プロラクチン血症、血糖異常
その他倦怠感、多汗(発汗、寝汗等)無力症、熱感、異常感、胸痛、胸部圧迫感、疲労、発熱、ほてり、悪寒、体重減少、体重増加、末梢性浮腫、あくび、脱毛症気管支痙攣
注:自発報告又は海外での報告のため頻度不明

高齢者への投与

本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では肝機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続し、出血傾向の増強等がおこるおそれがある。高齢者においては、肝機能、腎機能の低下を考慮し、用量等に注意して慎重に投与すること。[「薬物動態」の項参照]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。
1)妊娠末期に本剤あるいは他のSSRI、SNRIが投与された婦人が出産した新生児において、入院期間の延長、呼吸補助、経管栄養を必要とする、離脱症状と同様の症状が出産直後にあらわれたとの報告がある。臨床所見としては、呼吸窮迫、チアノーゼ、無呼吸、発作、体温調節障害、哺乳障害、嘔吐、低血糖症、筋緊張低下、筋緊張亢進、反射亢進、振戦、ぴくつき、易刺激性、持続性の泣きが報告されている。
2)海外の疫学調査において、妊娠中に本剤を含むSSRIを投与された婦人が出産した新生児において、新生児遷延性肺高血圧症のリスクが増加したとの報告がある[7][8]。このうち1つの調査では、妊娠34週以降に生まれた新生児における新生児遷延性肺高血圧症発生のリスク比は、妊娠早期の投与では2.4(95%信頼区間1.2−4.3)、妊娠早期及び後期の投与では3.6(95%信頼区間1.2−8.3)であった[8]。]

授乳中の婦人には投与を避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[ヒト母乳中へ移行することが報告されている[9]。(「薬物動態」の項参照)]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は国内で確立していない(使用経験がない)。

海外で実施された6〜17歳の大うつ病性障害(DSM-IV*における分類)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において有効性が確認できなかったとの報告がある。また、本剤群でみられた自殺企図[1.1%(2/189例)]は、プラセボ群[1.1%(2/184例)]と同様であり、自殺念慮は本剤群で1.6%(3/189例)にみられた。これらの事象と本剤との関連性は明らかではない[10](海外において本剤は小児大うつ病性障害患者に対する適応を有していない)。

海外で実施された6〜17歳の外傷後ストレス障害(DSM-IV*における分類)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において有効性が確認できなかったとの報告がある。当該試験にて自殺企図はみられなかったが、自殺念慮は本剤群でのみ4.5%(3/67例)にみられた[11](海外において本剤は小児外傷後ストレス障害患者に対する適応を有していない)。

*DSM-IV:American Psychiatric Association(米国精神医学会)のDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th edition(DSM-IV精神疾患の診断・統計マニュアル)

過量投与

本剤の過量投与、又は本剤の過量投与と他剤やアルコールとの併用による死亡例が海外で報告されている。過量投与による症状は、傾眠、胃腸障害(悪心・嘔吐等)、頻脈、振戦、不安、焦燥、興奮、浮動性めまいのようなセロトニン性の副作用であり、まれに昏睡が認められた。

処置

特異的な解毒剤は知られていない。必要に応じて気道確保、酸素吸入等を行い、胃洗浄、活性炭投与等の適切な処置を行うこと。催吐は薦められない。一般的な対症療法とともに心・呼吸機能のモニターを行うことが望ましい。本剤は分布容積が大きいので、強制利尿、透析、血液灌流及び交換輸血はあまり効果的でない。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

服用時(ジェイゾロフトOD錠のみ)

本剤は舌の上にのせ唾液を湿潤させ、唾液のみで服用可能である。また、水で服用することもできる。

その他の注意

海外で実施された大うつ病性障害等の精神疾患を有する患者を対象とした、本剤を含む複数の抗うつ剤の短期プラセボ対照臨床試験の検討結果において、24歳以下の患者では、自殺念慮や自殺企図の発現のリスクが抗うつ剤投与群でプラセボ群と比較して高かった。なお、25歳以上の患者における自殺念慮や自殺企図の発現のリスクの上昇は認められず、65歳以上においてはそのリスクが減少した。

主に50歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において、選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び三環系抗うつ剤を含む抗うつ剤を投与された患者で、骨折のリスクが上昇したとの報告がある。

海外で実施された臨床試験において、本剤を含む選択的セロトニン再取り込み阻害剤が精子特性を変化させ、受精率に影響を与える可能性が報告されている[12][13]

電気けいれん療法との併用については、その有効性及び安全性が確立されていない。

薬物動態

血中濃度

単回投与

健康成人男性(6例)にセルトラリン50、100及び200mg注)を食後に単回経口投与した時の最高血漿中濃度(Cmax)はそれぞれ15.1、30.8及び90.8ng/mL、血漿中濃度−時間曲線下面積(AUC0-∞)はそれぞれ0.557、1.081及び2.975μg・hr/mLであり用量に伴い増加した。また、血漿中濃度半減期(t1/2)は50、100及び200mg注)投与に対し、それぞれ22.5、24.1及び23.4時間であった[14]

単回投与後の血漿中濃度

セルトラリン50,100及び200mg注)を単回投与した時のセルトラリンの薬物動態パラメータ

投与量(mg)nCmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)AUC0-∞(μg・hr/mL)
50615.1±4.38.7±2.122.5±8.10.557±0.261
100630.8±7.96.7±1.024.1±7.91.081±0.551
200注) 690.8±15.06.3±1.523.4±6.22.975±1.001
Tmax:最高濃度到達時間(平均値±標準偏差)

反復投与

健康成人男性(6例)にセルトラリン100mgを1日1回10日間朝食後に反復経口投与した時の血漿中濃度は投与5日目には定常状態に達し、10日間の反復投与により理論値(R=2.0)を超える蓄積(投与1日目:Cmax40.5ng/mL、AUC0-240.612μg・hr/mL、10日目:Cmax69.9ng/mL、AUC0-241.22μg・hr/mL)は認められなかった[15]

生物学的同等性

健康成人男性(29例)にジェイゾロフト錠50mg(水あり)又はジェイゾロフトOD錠(OD錠)50mg(水あり又は水なし)をクロスオーバー法にて空腹時に単回経口投与した時の血漿中セルトラリン濃度推移(ジェイゾロフト錠又はジェイゾロフトOD錠(水なし))及び薬物動態パラメータは以下の図及び表の通りであり、ジェイゾロフト錠とOD錠は生物学的に同等であることが確認された[16]。また、OD錠50mgは、OD錠25mg及びOD錠100mgと溶出挙動が同等であり、生物学的に同等とみなされた。

ジェイゾロフト錠(水あり)又はジェイゾロフトOD錠(水なし)を単回経口投与した時の血漿中セルトラリン濃度推移

ジェイゾロフト錠(水あり)又はジェイゾロフトOD錠(水なし又は水あり)を単回経口投与した時のセルトラリンの薬物動態パラメータ

剤形Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)AUC(ng・hr/mL)
ジェイゾロフト錠50mg(水あり)13.56±4.646.0(4.0-8.0)26.39±3.13356.2±133.6
ジェイゾロフトOD錠50mg(水なし)12.04±4.096.0(4.0-12.0)25.05±2.39323.1±113.8
ジェイゾロフトOD錠50mg(水あり)13.39±4.666.0(4.0-8.0)25.9±3.15358.4±121.3
算術平均値±標準偏差、Tmaxは中央値(範囲)、n=29Cmax:最高血漿中濃度、Tmax:最高血漿中濃度到達時間、t1/2:血漿中濃度半減期、AUC:血漿中濃度−時間曲線下面積(0〜72時間値)

食事の影響

健康成人男性(12例)にセルトラリン75mgを空腹時及び食後に単回経口投与し、薬物動態を比較した。食後投与時のCmaxは21.9ng/mLであり、空腹時投与時の18.1ng/mLに比べて高く、有意な差が認められたものの、AUC0-∞、Tmax及びt1/2には有意差は認められなかった[17]

代謝・排泄

in vitroにおけるヒト血清蛋白結合率は約98.5%であった[18]

本剤の主代謝物はN-デスメチルセルトラリンであり、この他にも数種の代謝物が存在する。なお、代謝にはCYP2C19、CYP2C9、CYP2B6及びCYP3A4など少なくとも4種の肝薬物代謝酵素が関与しており、多代謝経路を示す[1]

健康成人男性(6例)にセルトラリン50、100及び200mg注)を食後に単回経口投与した時、投与後24時間までの未変化体の尿中排泄率はいずれの用量においても約0.1%であった[14]

健康成人男性(外国人、2例)に14C-標識セルトラリン50mgを単回経口投与した時、投与後9日目までに尿中に投与放射能の43.5%(ほとんどが代謝物)が、糞中に44.5%がそれぞれ排泄された[19]

相互作用

ワルファリン(外国人データ)

健康成人男性(15例)にセルトラリン反復投与(50mg/日から200mg/日注)まで増量)前及び投与22日目にワルファリン0.75mg/kgを単回経口投与し、ワルファリンのプロトロンビン反応時間曲線下面積(AUC0-120)及び血漿蛋白結合率を比較した。セルトラリンとワルファリンの併用投与により、わずかながら有意な変化が認められた[3]

トルブタミド(外国人データ)

健康成人男性(25例)にセルトラリン反復投与(50mg/日から200mg/日注)まで増量)前及び投与22日目にトルブタミド1000mgを単回静脈内投与した時のトルブタミドの薬物動態を検討した。セルトラリンとトルブタミドの併用投与により、トルブタミドのクリアランスに軽度な低下が認められた[4]

シメチジン(外国人データ)

健康成人男性(12例)にシメチジン800mgを8日間反復投与し、投与2日目にセルトラリン100mgを単回併用投与した時のセルトラリンの薬物動態を検討した。シメチジンの併用により、プラセボ併用時に比べセルトラリンのAUC0-∞は約50%、Cmax及びt1/2は約25%増大した[5]

高齢者

高齢うつ病患者(日本人、男性5例、女性8例、65歳以上)にセルトラリンを1日1回、最高6週間反復経口投与(25mg/日から75mg/日まで増量)した。高齢者のt1/2(男性30.7時間、女性35.7時間)は、健康成人男性の23.4時間と比較して長くなる傾向が認められた[15][20]

高齢者(外国人、男性11例、女性11例、65歳以上)及び成人(外国人、男性11例、女性11例、18〜45歳)にセルトラリンを1日1回、30日間反復経口投与(50mg/日から200mg/日注)まで増量)した。成人男性の最終投与後のCmaxは117.5ng/mLであり、高齢者(男性135.4ng/mL、女性147.1ng/mL)及び成人女性(165.6ng/mL)に比べ、有意に低かったが、AUCにはいずれの群間でも有意な差は認められなかった[21]

腎機能障害患者(外国人データ)

腎機能障害患者(24例)にセルトラリン100mgを食後に単回経口投与した時、セルトラリンの血漿中濃度は腎機能の障害により高くなる傾向を示したが、その上昇の程度は小さかった[22]

肝機能障害患者(外国人データ)

慢性非活動性肝不全患者(Child-Pughの分類A及びB、10例)にセルトラリン100mgを単回経口投与した時の血漿中濃度推移は、健康成人と比較して、Cmaxが約1.7倍、AUC0-∞が4.4倍増加し、t1/2は2.3倍延長した。また、セルトラリン50mgを肝機能障害者(改訂Child-Pughの分類A及びB、10例)に21日間反復経口投与した時、単回投与時と同様の傾向が認められた[23]

乳汁中移行(外国人データ)

大うつ病を伴う授乳婦(26例)にセルトラリン25〜200mg注)を1日1回、14日間以上反復経口投与した時、いずれの授乳婦の乳汁においてもセルトラリンは検出され、投与後9日目に最高値を示した。また、乳児の血清においてもセルトラリンが確認された[9]

注)本剤の承認用量は1日100mgまでである[「用法・用量」の項参照]。

臨床成績

臨床効果

うつ病・うつ状態

うつ病・うつ状態に対する二重盲検比較試験及び一般臨床試験を総合した場合、本剤の改善率は55.7%(491/882例)であった。初期用量で効果が認められない患者においても、増量することで効果が認められた。ただし、第III相試験では塩酸トラゾドン、及び塩酸アミトリプチリンと比較する二つの二重盲検比較試験が行われたが、有効性について両薬剤と同等、あるいはそれ以上の効果を有することは検証されなかった。

ランダム化治療中止試験における主要評価項目である本剤の再燃率は8.5%(10/117例)であり、プラセボの19.5%(23/118例)に比べ、統計的に有意に低かった。また、Kaplan-Meier法による再燃−時間の推定曲線から、本剤の再燃率は二重盲検期を通してプラセボに比べて統計的に有意に低く推移した。副次的評価項目であるハミルトンうつ病評価尺度(HAM-D)合計点の増加はプラセボに比べて統計的に有意に少なく、Quality of Life Enjoyment and Satisfaction Questionnaire(Q-LES-Q)スコアにおいてもプラセボに比べて統計的に有意な改善が、二重盲検期において認められた[24]

Kaplan-Meier法による再燃−時間曲線

有効性評価項目の成績

 塩酸セルトラリン群(症例数:117a)プラセボ群(症例数:118)
二重盲検期開始時終了・中止時二重盲検期開始時終了・中止時
HAM-D合計点8.3±3.46.3±6.28.1±3.39.7±7.2
全般改善度における改善率81.2%(95/117)84.6%(99/117)87.3%(103/118)67.8%(80/118)
Q-LES-Qスコア62.9±11.267.4±15.364.2±10.461.3±12.6
a)Q-LES-Qスコアにおける終了・中止時の症例数は116例

本剤は臨床試験において、本剤を用いた治療によって改善の得られたうつ状態の再燃を抑える点でプラセボより優れていることを検証したが、うつ状態の改善における有効性では、すでに発売されている抗うつ薬(トラゾドン塩酸塩及びアミトリプチリン塩酸塩)と同等あるいはそれ以上の効果があることを検証していない。

<参考:外国人での成績>

海外における大うつ病患者に対するプラセボを対照とした7つの二重盲検比較試験において、本剤(50〜200mg/日注))は全ての試験でプラセボに比べてHAM-D合計点の減少幅が大きく、5試験でプラセボに比べて統計的に有意な差が認められた。また、プラセボを対照とした二重盲検比較試験による再燃/再発抑制試験では、本剤の再燃/再発率はプラセボに比べ、統計的に有意に低かった。

パニック障害

パニック障害に対する二重盲検比較試験及び一般臨床試験を総合した場合、本剤投与前のパニック発作の回数(平均)は5.2回/週(459例)であり、終了・中止時には1.5回/週(459例)まで減少し、改善率は72.7%(352/484例)であった。初期用量で効果が認められない患者においても、増量することで効果が認められた。ただし、後期第II相試験ではプラセボ群、本剤25-75mg群(低用量群)、50-150mg注)群(高用量群)の3群間で二重盲検比較試験が行われた結果、全般改善度ではプラセボ群との間に有意差は認められなかった。また、パニック発作の回数では、投与前の発作回数に群間で不均衡がみられたが、プラセボに比べて高用量群では有意な減少は認められなかったものの、低用量群において有意な減少が認められた。

ランダム化治療中止試験における主要評価項目である本剤の再燃率は10.1%(12/119例)であり、プラセボの13.2%(16/121例)に比べて低かったが、有意差は認められなかった。また、Kaplan-Meier法による再燃−時間の推定曲線から、本剤の再燃率は二重盲検期を通してプラセボに比べて低く推移したが有意な差は認められなかった。副次的評価項目である全般改善度における改善率、パニック発作の回数、パニック障害重症度評価尺度(PDSS)合計点においては二重盲検期において、プラセボに比べて統計的に有意な差が認められた[25]

Kaplan-Meier法による再燃−時間曲線

有効性評価項目の成績

 塩酸セルトラリン群(症例数:119)プラセボ群(症例数:121)
二重盲検期開始時終了・中止時二重盲検期開始時終了・中止時
全般改善度における改善率100%(119/119)89.9%(107/119)100%(121/121)74.4%(90/121)
パニック発作の回数(回/週)a) 0.8±1.70.6±1.30.9±2.11.0±1.8
PDSS合計点5.7±3.64.3±4.16.5±3.76.4±4.7
a)対数変換を施し解析を実施した

本剤低用量群と高用量群、及びプラセボ群との比較において、プラセボ群と低用量群との間にはパニック発作回数の減少に有意差を認めたが、高用量群との間には有意差は認めていない。また改善の得られたパニック障害の再燃を抑える試験では、再燃率においてプラセボ群との間に有意差を認めていない。

パロキセチンを対照とした二重盲検比較試験(製造販売後臨床試験)における主要評価項目である12週・中止時のPanic and Agoraphobia Scale(PAS)合計点において、本剤の有効性はパロキセチンと同程度であった[26]

Panic and Agoraphobia Scale(PAS)合計点(Efficacy Evaluable Set)

対象例数セルトラリンパロキセチン
127127
調整済み平均a)(95%信頼区間)−17.4(−18.9,−15.9)−17.0(−18.4,−15.5)
調整済み平均の差a)(95%信頼区間)−0.4(−2.5,1.6)
a)ベースラインのPAS合計点で調整

<参考:外国人での成績>

海外におけるパニック障害に対するプラセボを対照とした4つの二重盲検比較試験において、本剤(50〜200mg/日注))は全ての試験でプラセボに比べて改善が認められ、発作回数では3試験、全般改善度では2試験でプラセボに比べて統計的に有意な差が認められた。また、プラセボを対照とした二重盲検比較試験による再燃/再発抑制試験では、本剤の再燃/再発率はプラセボに比べ、統計的に有意に低かった。

注)本剤の承認用量は1日100mgまでである[「用法・用量」の項参照]。

薬効薬理

塩酸セルトラリンは脳内セロトニン神経に存在するセロトニン再取り込み機構を強力かつ選択的に阻害する薬物であり、脳内のシナプス間隙におけるセロトニン濃度を高めて持続的にセロトニン神経伝達を亢進するものと考えられる[27][28][29]

抗うつ作用

マウスを用いた強制水泳試験において不動時間を短縮した[29]

ラットを用いた強制水泳試験において逃避行動(水車回転数)の減少を抑制した[30]

嗅球摘出ラットの自発運動の亢進を抑制した[31]

拘束ストレス負荷による正常ラットの自発運動量の減少を回復させた[32]

抗不安作用

マウスを用いたガラス玉覆い隠し試験においてガラス玉覆い隠し行動を抑制した[33]

5-HT2C受容体作動薬による自発運動量減少に対する作用

m-クロロフェニルピペラジン(m-CPP)の投与によるラットの自発運動量の減少を軽減した[34]

作用機序

ラット脳シナプトゾームを用いた実験における、本剤のセロトニン取り込みに対する50%抑制濃度(IC50)は0.058μmol/Lであり、本剤のセロトニン取り込み阻害作用はノルエピネフリン又はドパミン取り込み阻害作用に比べ約20倍選択的であった(in vitro)[29]

ラット又はウシ脳膜標品を用いた試験において、本剤はセロトニン再取り込み部位に高い親和性を示すが、アドレナリン受容体(α1、α2、β)、ドパミン受容体、ムスカリン受容体、ヒスタミン受容体(H1)、セロトニン受容体(5-HT1A、5-HT1B、5-HT1D、5-HT2)、ベンゾジアゼピン受容体への結合親和性は低かった(in vitro)[27][35]。またマウスにおける脳内ノルアドレナリン神経系、ドパミン神経系及びムスカリン性アセチルコリン神経系の活性化により生ずる行動や症状に影響を及ぼさなかった[27]

有効成分に関する理化学的知見

一般名塩酸セルトラリン
一般名(欧名)sertraline hydrochloride
化学名(+)-(1S,4S)-4-(3,4-dichlorophenyl)-1,2,3,4-tetrahydro-N-methyl-1-naphthylamine monohydrochloride
分子式C17H17Cl2N・HCl
分子量342.69
融点約230〜236℃
性状塩酸セルトラリンは、白色の結晶性の粉末である。メタノール、エタノール(95)又はN,N-ジメチルアセトアミドにやや溶けやすく、水に溶けにくい。
分配係数7×102(pH7、オクタノール/水系)
KEGG DRUGD00825

包装

ジェイゾロフト錠25mg

100、140、500錠(PTP)、500錠(瓶)

ジェイゾロフト錠50mg

100、140、500錠(PTP)、500錠(瓶)

ジェイゾロフト錠100mg

100錠(PTP)

ジェイゾロフトOD錠25mg

100錠(PTP)

ジェイゾロフトOD錠50mg

100錠(PTP)

ジェイゾロフトOD錠100mg

100錠(PTP)

主要文献


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2014年7月 改訂
2015年3月 第13版 改訂

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[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2017/10/18 版