医療用医薬品 : ファムシクロビル

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医薬品情報


総称名 ファムシクロビル
一般名 ファムシクロビル
欧文一般名 Famciclovir
製剤名 ファムシクロビル錠
薬効分類名 抗ヘルペスウイルス剤
薬効分類番号 6250
ATCコード J05AB09 S01AD07
KEGG DRUG D00317 ファムシクロビル
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ファムシクロビル錠250mg「タカタ」 FAMCICLOVIR 高田製薬 62500A8F1034 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

帯状疱疹

用法用量

通常、成人にはファムシクロビルとして1回500mgを1日3回経口投与する。

用法用量に関連する使用上の注意

腎機能障害患者

腎機能障害のある患者では投与間隔をあけて減量することが望ましい。腎機能に応じた本剤の投与量及び投与間隔の目安は下表のとおりである。(「1.慎重投与」、「5.高齢者への投与」及び「8.過量投与」の項参照)

腎機能に応じた本剤の減量の目安注)

クレアチニンクリアランス(mL/分)帯状疱疹の治療
≧601回500mgを1日3回
40-591回500mgを1日2回
20-391回500mgを1日1回
<201回250mgを1日1回
注)外国人における成績をもとに設定した。

血液透析患者

血液透析患者には本剤250mgを透析直後に投与する。なお、次回透析前に追加投与は行わない。

使用上の注意

慎重投与

腎機能障害のある患者[腎クリアランスの低下に伴い、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、投与間隔をあけて減量するなど注意すること。(<用法・用量に関連する使用上の注意>及び「8.過量投与」の項参照)

高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

本剤の投与は、発病初期に近いほど効果が期待できるので、早期に投与を開始すること。なお、目安として、皮疹出現後5日以内に投与を開始することが望ましい。

本剤は、原則として7日間使用すること。改善の兆しが見られないか、あるいは悪化する場合には、速やかに他の治療に切り替えること。

本剤は、免疫機能の低下(造血幹細胞移植、臓器移植、HIV感染による)を伴う患者に対する有効性及び安全性は確立していない。

意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。

相互作用

併用注意

プロベネシド本剤の活性代謝物であるペンシクロビルはプロベネシドと併用した場合、排泄が抑制され、ペンシクロビルの血漿中濃度半減期の延長及び血漿中濃度曲線下面積が増加するおそれがある。本剤の活性代謝物であるペンシクロビルは主として腎臓の尿細管分泌により排泄されることから、プロベネシドによりペンシクロビルの排泄が抑制される可能性がある。

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

(頻度不明)

精神神経症状

錯乱、幻覚、意識消失、痙攣、せん妄、脳症などがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。錯乱は主に高齢者であらわれることが報告されている。

重篤な皮膚障害

中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑等の重篤な皮膚反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

急性腎不全

急性腎不全があらわれることがあるので、腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

横紋筋融解症

筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

ショック、アナフィラキシー

ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、血圧低下、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

重大な副作用 (類薬)

類薬で、以下の副作用が報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、播種性血管内凝固症候群(DIC)、血小板減少性紫斑病

精神神経症状

意識障害(昏睡)、妄想、てんかん発作、麻痺等。

呼吸抑制、無呼吸

間質性肺炎

肝炎、肝機能障害、黄疸

急性膵炎

その他の副作用

 頻度不明
精神神経系頭痛、傾眠、めまい、鎮静、失見当識、意識障害
腎臓尿中蛋白陽性、BUN増加、尿中血陽性、尿失禁、血中クレアチニン増加、尿円柱、尿中白血球、尿中赤血球
血液白血球数増加、白血球数減少、赤血球数減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、好酸球増加、血小板数増加、血小板減少症、好中球減少、好中球増加、単球増加、リンパ球増加、リンパ球減少、ヘマトクリット増加
肝臓ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、LDH増加、尿中ウロビリノーゲン増加、γ-GTP増加、ALP増加、黄疸
消化器下痢、悪心、腹部不快感、腹痛、口渇、嘔吐、口唇乾燥、胃炎、白色便、便秘、口内炎、食欲減退
過敏症注)発疹、蕁麻疹、そう痒症
皮膚白血球破砕性血管炎注)
循環器高血圧、動悸
その他CK(CPK)増加、血中カリウム増加、倦怠感、発熱、尿糖陽性、浮腫、総蛋白減少、咳嗽、異常感、筋力低下、CK(CPK)減少、口腔咽頭痛、胸部不快感
注)このような症状があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

授乳婦に対しては、本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)において乳汁中に移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)

過量投与

ファムシクロビルの過量投与に関する情報は少ない。過量投与した場合には、適宜、対症療法及び支持療法を行うこと。腎機能低下の程度に応じ適切な減量を行わなかった腎機能障害患者において、急性腎不全が報告されている。なお、活性代謝物であるペンシクロビル(血漿中では大部分がペンシクロビルとして存在する)は透析可能であり、4時間の血液透析により血漿中濃度は約75%減少する。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

服用時

本剤は主薬の苦味を防ぐため、コーティングを施しているので、錠剤をつぶすことなく服用させること。

その他の注意

ラット及びイヌにそれぞれ10週間、6ヶ月間経口投与した結果、ラットでは500mg/kg/日以上の投与で、イヌでは150mg/kg/日以上の投与で、精子濃度の低下、精巣の重量減少・萎縮が認められた。また、ヒトにおいて行われた、1回250mg1日2回18週間反復投与試験では、精子に対する影響は認められていない。

ラット及びマウスに2年間経口投与した結果、600mg/kg/日投与で雌ラットに乳腺腺がんの出現率の増加がみられた。

ペンシクロビルは、マウスリンパ腫培養細胞を用いた試験で、1000μg/mL以上で染色体異常の頻度を有意に増加させ、ヒトリンパ球を用いた試験では、250μg/mL以上で染色体異常の頻度を増加させた。また、マウスの小核試験では、骨髄毒性を示す500mg/kg以上を静脈内投与したときに、小核を有する多染性赤血球の出現率を増加させた。

薬物動態

生物学的同等性試験[1]

本剤と標準製剤(錠剤、250mg)をクロスオーバー法により、健康成人男子30名にそれぞれ1錠(ファムシクロビルとして250mg)を空腹時に単回経口投与し、投与前、投与後0.17、0.33、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、3、4、6及び8時間に前腕静脈から採血した。LC/MS/MSにより測定したペンシクロビルの平均血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、評価パラメータの対数値の平均値の差はlog(0.80)〜log(1.25)の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。

 評価パラメータ参考パラメータ
AUCt(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)tmax(hr)t1/2(hr)
ファムシクロビル錠250mg「タカタ」5.1314±0.86322.3555±0.64270.79±0.222.30±0.21
標準製剤(錠剤、250mg)5.2201±0.86302.3824±0.48840.82±0.312.35±0.27
(mean±S.D.)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

薬効薬理

ファムシクロビルは、6-デオキシペンシクロビルのプロドラッグである。ペンシクロビルはウイルスのチミジンキナーゼによりリン酸化され、ウイルスDNAポリメラーゼの競合的阻害薬として働く事により、DNAの伸長反応を抑制する。[2]

有効成分に関する理化学的知見

一般名ファムシクロビル
一般名(欧名)Famciclovir
化学名[2-(acetyloxymethyl)-4-(2-aminopurine-9-yl)-butyl]acetate
分子式C14H19N5O4
分子量321.33
融点102〜105℃
性状白色〜微黄色の結晶性の粉末である。
メタノール、エタノール(95)に溶けやすく、水にやや溶けにくい。
KEGG DRUGD00317

取扱い上の注意

外箱開封後、光を避けて保存すること。本剤は光により変色することがある。変色したものは使用しないこと。

安定性試験[3]

最終包装製品を用いた加速試験(40℃、75%RH、6ヵ月)の結果、本剤は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

包装

ファムシクロビル錠250mg「タカタ」

PTP包装

42錠(6錠×7)

主要文献


1. 高田製薬(株)社内資料(生物学的同等性)
2. 高折修二他監訳,  グッドマン・ギルマン薬理書(第12版),  2078,  (2013)
3. 高田製薬(株)社内資料(安定性)

作業情報


改訂履歴

2017年8月 第1版 作成

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
高田製薬株式会社
336-8666
さいたま市南区沼影1丁目11番1号
0120-989-813

業態及び業者名等

製造販売
高田製薬株式会社
さいたま市西区宮前町203番地1


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2017/10/18 版