医療用医薬品 : イルベサルタン

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医薬品情報


総称名 イルベサルタン
一般名 イルベサルタン
欧文一般名 Irbesartan
製剤名 イルベサルタン口腔内崩壊錠
薬効分類名 長時間作用型ARB
薬効分類番号 2149
ATCコード C09CA04
KEGG DRUG D00523 イルベサルタン
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
イルベサルタンOD錠50mg「トーワ」 IRBESARTAN OD TABLETS 50mg"TOWA" 東和薬品 21490A9F4025 処方箋医薬品
イルベサルタンOD錠100mg「トーワ」 IRBESARTAN OD TABLETS 100mg"TOWA" 東和薬品 21490A9F5021 処方箋医薬品
イルベサルタンOD錠200mg「トーワ」 IRBESARTAN OD TABLETS 200mg"TOWA" 東和薬品 21490A9F6028 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

妊婦又は妊娠している可能性のある女性(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

アリスキレンを投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。(「重要な基本的注意」の項参照)]

効能・効果及び用法・用量

効能効果

高血圧症

用法用量

通常、成人にはイルベサルタンとして50〜100mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は200mgまでとする。

使用上の注意

慎重投与

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者(「重要な基本的注意」の項参照)

高カリウム血症の患者(「重要な基本的注意」の項参照)

重篤な腎機能障害のある患者[過度の降圧により腎機能を悪化させるおそれがある。]

肝障害のある患者、特に胆汁性肝硬変及び胆汁うっ滞のある患者[本剤は主に胆汁中に排泄されるため、これらの患者では血中濃度が上昇するおそれがある。]

脳血管障害のある患者[過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。]

高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。

高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。

アリスキレンを併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

本剤の投与によって、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、そのような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、特に次の患者では低用量から投与を開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。

血液透析中の患者

利尿降圧剤投与中の患者

厳重な減塩療法中の患者

イルベサルタン製剤を含むアンジオテンシンII受容体拮抗剤投与中に重篤な肝機能障害があらわれたとの報告がある。肝機能検査を実施するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

手術前24時間は投与しないことが望ましい。

相互作用

併用注意

カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン
トリアムテレン

カリウム補給剤
塩化カリウム
血清カリウム値が上昇することがあるので注意すること。機序:本剤のアルドステロン分泌抑制によりカリウム貯留作用が増強する可能性がある。
危険因子:腎機能障害のある患者
アリスキレン腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンとの併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
アンジオテンシン変換酵素阻害剤腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
COX-2選択的阻害剤
本剤の降圧作用が減弱するおそれがある。血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成阻害により、本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
COX-2選択的阻害剤
腎機能が低下している患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。プロスタグランジンの合成阻害により、腎血流量が低下するためと考えられる。
リチウムリチウム中毒が報告されているので、血中リチウム濃度に注意すること。リチウムの再吸収はナトリウムと競合するため、本剤のナトリウム排泄作用により、リチウムの再吸収が促進されると考えられる。

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

(頻度不明)

血管浮腫

顔面、口唇、咽頭、舌等の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

高カリウム血症

重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

ショック、失神、意識消失

ショック、血圧低下に伴う失神、意識消失があらわれることがあるので、観察を十分に行い、冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。特に血液透析中、厳重な減塩療法中、利尿降圧剤投与中の患者では低用量から投与を開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。

腎不全

腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

肝機能障害、黄疸

AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

低血糖

低血糖があらわれることがある(糖尿病治療中の患者であらわれやすい)ので、観察を十分に行い、脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

横紋筋融解症

筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 頻度不明
過敏症注2)発疹、蕁麻疹、そう痒
循環器動悸、血圧低下、起立性低血圧、徐脈、心室性期外収縮、心房細動、頻脈
精神神経系めまい、頭痛、もうろう感、眠気、不眠、しびれ感
消化器悪心、嘔吐、便秘、下痢、胸やけ、胃不快感、腹痛
肝臓ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇
腎臓BUN上昇、クレアチニン上昇、尿中蛋白陽性、尿沈渣異常
血液赤血球減少、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、白血球減少、好酸球増加、白血球増加
その他咳嗽、胸痛、けん怠感、ほてり、浮腫、霧視、頻尿、味覚異常、発熱、関節痛、筋痛、背部痛、筋力低下、CK(CPK)上昇、血清カリウム上昇、尿酸上昇、コレステロール上昇、総蛋白減少、CRP上昇、性機能異常、耳鳴
注2)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされているので、低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[脳梗塞等が起こるおそれがある。]

他社が実施した国内臨床試験では65歳未満の非高齢者と65歳以上の高齢者において、イルベサルタン製剤の効果及び安全性に差はみられなかった。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。[妊娠中期及び末期に他のアンジオテンシンII受容体拮抗剤やアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の奇形、肺の発育不全等があらわれたとの報告がある。]

授乳中の女性への投与を避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物試験(ラット)において乳汁中への移行が認められている。また、動物試験(ラット出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験)の50mg/kg/日以上で哺育期間において出生児の体重増加抑制が認められている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)

過量投与

徴候、症状

著しい血圧低下、頻脈が主な症状と考えられる。

処置

十分に観察のうえ、催吐又は胃洗浄を行う。なお、本剤は血液透析では除去できない。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

服用時

本剤は舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である。また、水で服用することもできる。

本剤は寝たままの状態では、水なしで服用させないこと。

薬物動態

生物学的同等性試験

イルベサルタンOD錠100mg「トーワ」

イルベサルタンOD錠100mg「トーワ」と標準製剤(普通錠)を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(イルべサルタンとして100mg)健康成人男子に絶食単回経口投与(水なしで服用(n=24)及び水で服用(n=24))して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された[1]

水なしで服用(標準製剤は水で服用)

 判定パラメータ参考パラメータ
AUC48(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
イルベサルタンOD錠100mg「トーワ」(錠剤、100mg)6766±19811986.61±579.851.333±0.43416.02±13.60
標準製剤(錠剤、100mg)6914±21351720.60±549.751.625±0.81112.31±6.63
(Mean±S.D.,n=24)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

水で服用

 判定パラメータ参考パラメータ
AUC48(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
イルベサルタンOD錠100mg「トーワ」(錠剤、100mg)7642±25651796.64±514.721.688±0.81811.34±14.51
標準製剤(錠剤、100mg)7128±15841812.89±492.781.542±0.9439.52±4.36
(Mean±S.D.,n=24)*:n=23

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

イルベサルタンOD錠200mg「トーワ」

イルベサルタンOD錠200mg「トーワ」と標準製剤(普通錠)を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(イルべサルタンとして200mg)健康成人男子に絶食単回経口投与(水なしで服用(n=23)及び水で服用(n=24))して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された[2]

水なしで服用(標準製剤は水で服用)

 判定パラメータ参考パラメータ
AUC48(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
イルベサルタンOD錠200mg「トーワ」(錠剤、200mg)10972±37522498.81±862.601.522±0.87211.56±6.45
標準製剤(錠剤、200mg)11136±45442319.08±869.731.435±0.7439.83±4.61
(Mean±S.D.,n=23)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

水で服用

 判定パラメータ参考パラメータ
AUC48(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
イルベサルタンOD錠200mg「トーワ」(錠剤、200mg)12396±37582643.60±929.161.708±0.96610.23±4.53
標準製剤(錠剤、200mg)12049±44062424.68±709.581.292±0.70610.94±7.16
(Mean±S.D.,n=24)*:n=23

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

イルベサルタンOD錠50mg「トーワ」

イルベサルタンOD錠50mg「トーワ」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成24年2月29日 薬食審査発0229第10号)」に基づき、イルベサルタンOD錠100mg「トーワ」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた[3]

薬効薬理

AT1受容体へ選択的に結合し、内因性昇圧物質アンジオテンシンIIの結合を競合的に阻害することにより、降圧作用を示す[4]

有効成分に関する理化学的知見

一般名イルベサルタン
一般名(欧名)Irbesartan
化学名2-Butyl-3-{[2'-(1H-tetrazol-5-yl)biphenyl-4-yl]methyl}-1,3-diazaspiro[4.4]non-1-en-4-one
分子式C25H28N6O
分子量428.53
性状白色の結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。結晶多形が認められる。
KEGG DRUGD00523

取扱い上の注意

注意

開封後は湿気を避けて保存すること。

安定性試験

最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、相対湿度60%、2年)及び加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、通常の市場流通下においてそれぞれ3年間安定であることが推測された[5][6][7]

包装

イルベサルタンOD錠50mg「トーワ」

100錠(PTP)

140錠(14錠×10:PTP)

300錠(バラ)

イルベサルタンOD錠100mg「トーワ」

100錠、500錠(PTP)

140錠(14錠×10:PTP)

300錠(バラ)

イルベサルタンOD錠200mg「トーワ」

100錠(PTP)

主要文献


1. 東和薬品株式会社 社内資料:生物学的同等性試験(OD錠100mg)
2. 東和薬品株式会社 社内資料:生物学的同等性試験(OD錠200mg)
3. 東和薬品株式会社 社内資料:生物学的同等性試験(OD錠50mg)
4. グッドマン・ギルマン薬理書 第12版,  935,  (2013)
5. 東和薬品株式会社 社内資料:安定性試験(OD錠50mg)
6. 東和薬品株式会社 社内資料:安定性試験(OD錠100mg)
7. 東和薬品株式会社 社内資料:安定性試験(OD錠200mg)

作業情報


改訂履歴

2017年8月 第1版 作成

文献請求先

主要文献(社内資料を含む)は下記にご請求下さい。
東和薬品株式会社
571-8580
大阪府門真市新橋町2番11号
0120-108-932
06-6900-9108

お問い合わせ先

主要文献(社内資料を含む)は下記にご請求下さい。
東和薬品株式会社
571-8580
大阪府門真市新橋町2番11号
0120-108-932
06-6900-9108

業態及び業者名等

製造販売元
東和薬品株式会社
大阪府門真市新橋町2番11号


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2017/9/20 版