医療用医薬品 : リクシアナ

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医薬品情報


総称名 リクシアナ
一般名 エドキサバントシル酸塩水和物
欧文一般名 Edoxaban Tosilate Hydrate
製剤名 エドキサバントシル酸塩水和物口腔内崩壊錠
薬効分類名 経口FXa阻害剤
薬効分類番号 3339
ATCコード B01AF03
KEGG DRUG D09546 エドキサバントシル酸塩水和物
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


警告 禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
リクシアナOD錠15mg LIXIANA OD TABLETS 第一三共 33390A1F1029 処方箋医薬品
リクシアナOD錠30mg LIXIANA OD TABLETS 第一三共 33390A1F2025 処方箋医薬品
リクシアナOD錠60mg LIXIANA OD TABLETS 第一三共 33390A1F3021 処方箋医薬品

警告

本剤の投与により出血が発現し、重篤な出血の場合には、死亡に至るおそれがある。本剤の使用にあたっては、出血の危険性を考慮し、本剤投与の適否を慎重に判断すること。本剤による出血リスクを正確に評価できる指標は確立されておらず、本剤の抗凝固作用を中和する薬剤はないため、本剤投与中は、血液凝固に関する検査値のみならず、出血や貧血等の徴候を十分に観察すること。これらの徴候が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと(「禁忌」、「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」及び「重要な基本的注意」の項参照)。

脊椎・硬膜外麻酔あるいは腰椎穿刺等との併用により、穿刺部位に血腫が生じ、神経の圧迫による麻痺があらわれるおそれがある。併用する場合には神経障害の徴候及び症状について十分注意し、異常が認められた場合には直ちに適切な処置を行うこと(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)。

禁忌

次の患者には投与しないこと

<全効能共通>

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

出血している患者(頭蓋内出血、後腹膜出血又は他の重要器官における出血等)[出血を助長するおそれがある。]

急性細菌性心内膜炎の患者[血栓剥離に伴う血栓塞栓様症状を呈するおそれがある。]

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>

腎不全(クレアチニンクリアランス15mL/min未満)のある患者[使用経験がない。また、ベネフィットを上回る出血のリスクが生じるおそれがある。]

凝血異常を伴う肝疾患の患者[出血の危険性が増大するおそれがある。]

<下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制>

高度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)のある患者[使用経験が少ない。また、静脈血栓塞栓症発症抑制効果を上回る出血のリスクを生じるおそれがある。]

効能・効果及び用法・用量

効能効果

リクシアナOD錠15mg

非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制

静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制

下記の下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制

膝関節全置換術、股関節全置換術、股関節骨折手術

リクシアナOD錠30mg

非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制

静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制

下記の下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制

膝関節全置換術、股関節全置換術、股関節骨折手術

リクシアナOD錠60mg

非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制

静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制

効能効果に関連する使用上の注意

<静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>

ショックや低血圧が遷延するような血行動態が不安定な患者又は血栓溶解剤の使用や血栓摘除術が必要な患者では、本剤は血行動態安定後に投与すること。[有効性及び安全性は確立していない。]

本剤は急性期への適切な初期治療(ヘパリン投与等)がなされた後に投与すること(「重要な基本的注意」及び「臨床成績」の項参照)。

<参考>

効能・効果OD錠15mgOD錠30mgOD錠60mg
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制注)
静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制注)
下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制
○:効能あり、−:効能なし注)本剤からワルファリンへの切り替え時(「重要な基本的注意」の項参照)

用法用量

リクシアナOD錠15mg

非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制

通常、成人には、エドキサバンとして以下の用量を1日1回経口投与する。

体重60kg以下

30mg

体重60kg超

60mg なお、腎機能、併用薬に応じて1日1回30mgに減量する。

静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制

通常、成人には、エドキサバンとして以下の用量を1日1回経口投与する。

体重60kg以下

30mg

体重60kg超

60mg なお、腎機能、併用薬に応じて1日1回30mgに減量する。

下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制

通常、成人には、エドキサバンとして30mgを1日1回経口投与する。

リクシアナOD錠30mg

非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制

通常、成人には、エドキサバンとして以下の用量を1日1回経口投与する。

体重60kg以下

30mg

体重60kg超

60mg なお、腎機能、併用薬に応じて1日1回30mgに減量する。

静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制

通常、成人には、エドキサバンとして以下の用量を1日1回経口投与する。

体重60kg以下

30mg

体重60kg超

60mg なお、腎機能、併用薬に応じて1日1回30mgに減量する。

下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制

通常、成人には、エドキサバンとして30mgを1日1回経口投与する。

リクシアナOD錠60mg

非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制

通常、成人には、エドキサバンとして以下の用量を1日1回経口投与する。

体重60kg以下

30mg

体重60kg超

60mg なお、腎機能、併用薬に応じて1日1回30mgに減量する。

静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制

通常、成人には、エドキサバンとして以下の用量を1日1回経口投与する。

体重60kg以下

30mg

体重60kg超

60mg なお、腎機能、併用薬に応じて1日1回30mgに減量する。

用法用量に関連する使用上の注意

リクシアナOD錠15mg

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>

体重60kgを超える患者のうち、次のいずれかに該当する患者には、30mgを1日1回経口投与すること。

キニジン硫酸塩水和物、ベラパミル塩酸塩、エリスロマイシン、シクロスポリンの併用(「相互作用」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)

クレアチニンクリアランス30mL/min以上50mL/min以下(「慎重投与」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)

クレアチニンクリアランスが15mL/min以上30mL/min未満の患者では、本剤の血中濃度が上昇することが示唆されており、これらの患者における有効性及び安全性は確立していないので、本剤投与の適否を慎重に判断すること。投与する場合は、30mgを1日1回経口投与すること(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)。

プロトロンビン時間−国際標準比(PT-INR)や活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)等の通常の凝固能検査は、本剤の薬効をモニタリングする指標とはならないので、臨床症状を十分に観察すること。

<下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制>

原則として、術後の入院中に限って使用すること。

本剤の投与期間については、患者個々の静脈血栓塞栓症及び出血のリスクを考慮して決定すべきであり、静脈血栓塞栓症のリスク低下後に漫然と継続投与しないこと。なお、国内臨床試験において、下肢整形外科手術施行患者を対象として15日間以上投与した場合の有効性及び安全性は検討されていない。

本剤の初回投与は、手術後12時間を経過し、手術創等からの出血がないことを確認してから行うこと。

本剤の初回投与は、硬膜外カテーテル抜去あるいは腰椎穿刺から少なくとも2時間を経過してから行うこと。また、初回投与以降にこれらの処置を行う場合には、前回投与から12時間以上の十分な時間をあけ、かつ、予定している次回の投与の少なくとも2時間以上前に実施すること。

腎機能障害のある患者では本剤の血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがあるので、中等度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス30mL/min以上50mL/min未満)のある患者では、個々の患者の静脈血栓塞栓症発現リスク及び出血リスクを評価した上で、15mg1日1回に減量することを考慮すること(「慎重投与」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)。

プロトロンビン時間−国際標準比(PT-INR)や活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)等の通常の凝固能検査は、本剤の薬効をモニタリングする指標とはならないので、臨床症状を十分に観察し、出血等がみられた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

<全効能共通>

OD錠は口腔内で速やかに崩壊するが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。

リクシアナOD錠30mg

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>

体重60kgを超える患者のうち、次のいずれかに該当する患者には、30mgを1日1回経口投与すること。

キニジン硫酸塩水和物、ベラパミル塩酸塩、エリスロマイシン、シクロスポリンの併用(「相互作用」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)

クレアチニンクリアランス30mL/min以上50mL/min以下(「慎重投与」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)

クレアチニンクリアランスが15mL/min以上30mL/min未満の患者では、本剤の血中濃度が上昇することが示唆されており、これらの患者における有効性及び安全性は確立していないので、本剤投与の適否を慎重に判断すること。投与する場合は、30mgを1日1回経口投与すること(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)。

プロトロンビン時間−国際標準比(PT-INR)や活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)等の通常の凝固能検査は、本剤の薬効をモニタリングする指標とはならないので、臨床症状を十分に観察すること。

<下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制>

原則として、術後の入院中に限って使用すること。

本剤の投与期間については、患者個々の静脈血栓塞栓症及び出血のリスクを考慮して決定すべきであり、静脈血栓塞栓症のリスク低下後に漫然と継続投与しないこと。なお、国内臨床試験において、下肢整形外科手術施行患者を対象として15日間以上投与した場合の有効性及び安全性は検討されていない。

本剤の初回投与は、手術後12時間を経過し、手術創等からの出血がないことを確認してから行うこと。

本剤の初回投与は、硬膜外カテーテル抜去あるいは腰椎穿刺から少なくとも2時間を経過してから行うこと。また、初回投与以降にこれらの処置を行う場合には、前回投与から12時間以上の十分な時間をあけ、かつ、予定している次回の投与の少なくとも2時間以上前に実施すること。

腎機能障害のある患者では本剤の血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがあるので、中等度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス30mL/min以上50mL/min未満)のある患者では、個々の患者の静脈血栓塞栓症発現リスク及び出血リスクを評価した上で、15mg1日1回に減量することを考慮すること(「慎重投与」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)。

プロトロンビン時間−国際標準比(PT-INR)や活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)等の通常の凝固能検査は、本剤の薬効をモニタリングする指標とはならないので、臨床症状を十分に観察し、出血等がみられた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

<全効能共通>

OD錠は口腔内で速やかに崩壊するが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。

リクシアナOD錠60mg

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>

体重60kgを超える患者のうち、次のいずれかに該当する患者には、30mgを1日1回経口投与すること。

キニジン硫酸塩水和物、ベラパミル塩酸塩、エリスロマイシン、シクロスポリンの併用(「相互作用」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)

クレアチニンクリアランス30mL/min以上50mL/min以下(「慎重投与」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)

クレアチニンクリアランスが15mL/min以上30mL/min未満の患者では、本剤の血中濃度が上昇することが示唆されており、これらの患者における有効性及び安全性は確立していないので、本剤投与の適否を慎重に判断すること。投与する場合は、30mgを1日1回経口投与すること(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)。

プロトロンビン時間−国際標準比(PT-INR)や活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)等の通常の凝固能検査は、本剤の薬効をモニタリングする指標とはならないので、臨床症状を十分に観察すること。

<全効能共通>

OD錠は口腔内で速やかに崩壊するが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する薬剤ではないため、崩壊後は唾液又は水で飲み込むこと。

使用上の注意

慎重投与

出血する可能性が高い患者(出血傾向、先天性又は後天性の出血性疾患、コントロールできない重症の高血圧症、消化管潰瘍又はその既往、消化管出血の既往、胃腸管血管異形成、糖尿病性網膜症、頭蓋内出血後又は脳脊髄や眼の手術後日の浅い患者等)[出血を生じるおそれがある。]

高度の肝機能障害のある患者[凝固因子の産生が低下していることがあるので、出血の危険性が増大するおそれがある。]

腎機能障害のある患者[本剤は腎臓を介して排泄されるので、血中濃度が上昇し、出血の危険性が増大するおそれがある(「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照)。]

高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

体重40kg未満の患者[使用経験が少ない。低体重の患者では出血の危険性が増大するおそれがある。]

重要な基本的注意

出血等の副作用を生じることがあるので、必要に応じて血算(ヘモグロビン値及び血小板数)及び便潜血検査等の臨床検査を実施することが望ましい(「副作用」の項参照)。

本剤の使用にあたっては、観察を十分に行い、臨床的に問題となる出血又は出血の増悪がみられた場合には投与を中止すること。また、症状に応じて、適切な処置を行うこと(「副作用」の項参照)。

患者には、鼻出血、皮下出血、歯肉出血、血尿、喀血、吐血及び血便等、異常な出血の徴候が認められた場合、医師に連絡するよう指導すること。

患者の判断で本剤の服用を中止することのないよう十分な服薬指導をすること。服用を忘れた場合は、一度に2回分を服用せず、直ちに本剤を1回分服用し、次の服用まで12時間以上空けるよう、患者に指導すること。

アスピリン、クロピドグレル硫酸塩等の抗血小板剤との併用により、出血リスクが増大するおそれがあるので、注意すること。これらの薬剤と本剤の併用については、治療上の有益性と危険性を考慮して慎重に判断すること。抗血小板剤2剤との併用時には、出血リスクが特に増大するおそれがあるため、本剤との併用についてはさらに慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合のみ、これらの薬剤と併用すること(「相互作用」の項参照)。

非ステロイド性消炎鎮痛剤との併用により、出血リスクが増大するおそれがあるので、注意すること。非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制及び静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制に対し本剤を用いる場合は、これらの薬剤と本剤の併用については、治療上の有益性と危険性を考慮して慎重に判断すること(「相互作用」の項参照)。

本剤と他の抗凝固剤との切り替えの際は、次の事項に留意すること。

ワルファリンから本剤に切り替える場合は、ワルファリンの投与を中止した後、PT-INR等、血液凝固能検査を実施し、治療域の下限以下になったことを確認した後、可及的速やかに本剤の投与を開始すること。

未分画ヘパリンから本剤へ切り替える場合は、持続静注中止4±1時間後に本剤の投与を開始すること。

他の抗凝固剤(ワルファリン及び未分画ヘパリン以外)から本剤へ切り替える場合は、次回の投与が予定される時間から本剤の投与を開始すること。[健康成人にリバーロキサバン又はアピキサバンを3日間投与後、本剤単回投与に切り替えたときのプロトロンビン時間(PT)、APTT又は抗FXa活性への影響は、本剤反復投与4日目と同程度であった。同様に、ダビガトランから本剤に切り替えたときのAPTTは、ダビガトラン反復投与3日目と同程度であった。]

本剤からワルファリンに切り替える場合は、抗凝固作用が維持されるよう注意し、PT-INRが治療域の下限を超えるまでは、本剤30mgを投与している患者では15mg1日1回とワルファリン、60mgを投与している患者では30mg1日1回とワルファリンを併用投与すること。もしくは、本剤の投与終了後、PT-INRが治療域の下限を超えるまでは、ワルファリンと非経口抗凝固剤(ヘパリン等)を併用投与すること(「臨床成績」の項参照)。なお、本剤の投与終了後24時間を経過するまでは、PT-INRはワルファリンの抗凝固作用を正確に反映しないため、PT-INRは本剤の次回投与直前に測定する必要がある。

本剤からワルファリン以外の他の抗凝固剤に切り替える場合は、本剤の投与を中止し、次回の本剤投与が予定される時間に抗凝固剤の投与を開始すること。

本剤の投与中に手術や侵襲的処置を行う場合、本剤の投与後24時間以上経過した後に行うことが望ましい。手術や侵襲的処置の開始を遅らせることができない場合は、緊急性と出血リスクを評価すること。本剤の投与再開は、手術や侵襲的処置後、患者の臨床状態に問題がなく出血がないことを確認してから、可及的速やかに行うこと。なお、必要に応じて代替療法(ヘパリン等)の使用を考慮すること。

相互作用

併用注意

抗凝固剤
ヘパリンナトリウム、
ワルファリンカリウム、
エノキサパリンナトリウム、
フォンダパリヌクスナトリウム、
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩等
これらの薬剤との併用により、出血の危険性を増大させるおそれがある。併用する場合には、患者の状態を十分に観察するなど注意すること。相互に抗血栓作用を増強することが考えられる。
血小板凝集抑制作用を有する薬剤
アスピリン、
ジピリダモール、
チクロピジン塩酸塩、
クロピドグレル硫酸塩、
非ステロイド性消炎鎮痛剤等
これらの薬剤との併用により、出血の危険性を増大させるおそれがある。併用する場合には、患者の状態を十分に観察するなど注意すること。相互に抗血栓作用を増強することが考えられる。
血栓溶解剤
ウロキナーゼ、
t-PA製剤等
これらの薬剤との併用により、出血の危険性を増大させるおそれがある。併用する場合には、患者の状態を十分に観察するなど注意すること。相互に抗血栓作用を増強することが考えられる。
P糖蛋白阻害作用を有する薬剤
キニジン硫酸塩水和物、
ベラパミル塩酸塩、
エリスロマイシン、
シクロスポリン
<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>
本剤の血中濃度を上昇させるとの報告があり、出血の危険性を増大させるおそれがある。併用する場合には、本剤30mg1日1回経口投与すること(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「薬物動態」及び「臨床成績」の項参照)。
P糖蛋白を阻害することにより、本剤のバイオアベイラビリティを上昇させると考えられる(「薬物動態」の項参照)。
P糖蛋白阻害作用を有する薬剤
キニジン硫酸塩水和物、
ベラパミル塩酸塩、
エリスロマイシン、
シクロスポリン
<下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制>
本剤の血中濃度を上昇させ、出血の危険性を増大させるおそれがある。併用する場合には、本剤15mg1日1回に減量することを考慮すること。
P糖蛋白を阻害することにより、本剤のバイオアベイラビリティを上昇させると考えられる(「薬物動態」の項参照)。
P糖蛋白阻害作用を有する薬剤
アジスロマイシン、
クラリスロマイシン、
イトラコナゾール、
ジルチアゼム、
アミオダロン塩酸塩、
HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル等)等
<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>
本剤の血中濃度を上昇させ、出血の危険性を増大させるおそれがあるため、治療上の有益性と危険性を十分に考慮し、本剤との併用が適切と判断される患者にのみ併用すること。併用する場合には本剤30mg1日1回経口投与することを考慮すること(「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「臨床成績」の項参照)。
P糖蛋白を阻害することにより、本剤のバイオアベイラビリティを上昇させると考えられる(「薬物動態」の項参照)。
P糖蛋白阻害作用を有する薬剤
アジスロマイシン、
クラリスロマイシン、
イトラコナゾール、
ジルチアゼム、
アミオダロン塩酸塩、
HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル等)等
<下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制>
本剤の血中濃度を上昇させ、出血の危険性を増大させるおそれがある。併用する場合には、本剤15mg1日1回に減量することを考慮すること。
P糖蛋白を阻害することにより、本剤のバイオアベイラビリティを上昇させると考えられる(「薬物動態」の項参照)。

副作用

副作用発現状況の概要

<非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制>

リクシアナ錠の国際共同第III相試験において、7,012例(国内症例336例を含む)中、2,024例(28.9%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、鼻出血434例(6.2%)、血尿247例(3.5%)、挫傷149例(2.1%)等であった。〔承認時〕

<静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制>

リクシアナ錠の国際共同第III相試験において、4,118例(国内症例106例を含む)中、1,029例(25.0%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、鼻出血134例(3.3%)、月経過多85例(2.1%)、肝酵素上昇82例(2.0%)等であった。〔承認時〕

<下肢整形外科手術施行患者における静脈血栓塞栓症の発症抑制>

国内、並びに国内及び台湾で実施したリクシアナ錠の第III相試験において、総症例716例(国内685例、台湾31例)中、278例(38.8%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主な副作用は、出血(尿中血陽性35例、皮下出血35例、創傷出血20例等)120例(16.8%)、γ-GTP上昇71例(9.9%)、ALT(GPT)上昇46例(6.4%)等であった。〔承認時〕

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

出血

消化管出血(1.24%)、頭蓋内出血(0.35%)、眼内出血(0.18%)、創傷出血(0.08%)、後腹膜出血(頻度不明)等の重大な出血があらゆる組織及び器官に生じることがあり、死亡に至った症例も報告されている。本剤投与中は観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと(「臨床成績」の項参照)。

肝機能障害(頻度不明注1))、黄疸(頻度不明注1))

AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

注1)市販後で認められた副作用については頻度不明とした。

その他の副作用

 1〜10%未満注2)1%未満注2)頻度不明注1)
血液貧血血小板数増加、好酸球増多 
出血傾向鼻出血、血尿(尿中血陽性等)、皮下出血、挫傷、創傷出血月経過多、関節内血腫 
肝臓肝機能異常γ-GTP上昇、ALT(GPT)上昇、ビリルビン上昇、AST(GOT)上昇、ALP上昇、LDH上昇 
精神神経系 頭痛 
消化器 下痢悪心
過敏症 発疹、そう痒 
その他 浮腫、尿酸上昇、トリグリセリド上昇、発熱 
注1)市販後で認められた副作用については頻度不明とした。注2)副作用発現頻度は心房細動患者及び急性症候性静脈血栓塞栓症患者を対象とした国際共同第III相試験及び下肢整形外科手術施行患者を対象とした国内、並びに国内及び台湾で実施した第III相試験の成績を合算している。

高齢者への投与

一般的に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。]

授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

過量投与

症状

本剤を過量投与した場合、出血性の合併症を引き起こすおそれがある。

処置

本剤の抗凝固作用を選択的に中和する薬剤は知られていない。また、本剤は血液透析により除去されにくい[1]。出血が認められた場合には、適切な処置を行うこと。症状に応じて、外科的止血、血液製剤(濃厚赤血球輸血、新鮮凍結血漿輸注)等の適切な治療の開始を検討すること。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

服用時

OD錠は舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊するため、水なしで服用可能である。また、水で服用することもできる。

OD錠は寝たままの状態では、水なしで服用させないこと。

薬物動態

血中濃度[2][3][4]

単回投与

エドキサバンOD錠

健康成人男性24例にエドキサバンOD錠60mg1錠(水なし又は水で服用)又はエドキサバン錠60mg1錠(水で服用)を、クロスオーバー法で空腹時単回経口投与して薬物動態パラメータを比較した。Cmax及びAUC0-48hの幾何最小二乗平均値の比の両側90%信頼区間は、いずれも0.80〜1.25の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された。エドキサバンOD錠15mg及びOD錠30mgは「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性ガイドライン」に基づき、標準製剤をエドキサバンOD錠60mgとしたとき、溶出挙動は同等と判定され、生物学的に同等とみなされた。

エドキサバンOD錠60mg(水なし又は水で服用)及びエドキサバン錠60mg(水で服用)単回経口投与時の血漿中濃度推移(空腹時)

エドキサバンOD錠60mg(水なし又は水で服用)及びエドキサバン錠60mg(水で服用)単回経口投与時の薬物動態パラメータ(空腹時)

剤形nCmax(ng/mL)Tmaxa)(h)t1/2(h)AUC0-48h(ng・h/mL)
OD錠60mg(水なしで服用)22355
(26.8)
1.50
(0.50〜3.00)
6.41
(30.9)
2030
(17.4)
OD錠60mg(水で服用)23348
(23.0)
1.00
(0.50〜3.00)
6.21
(29.2)
2050
(13.4)
錠60mg(水で服用)23316
(27.8)
1.50
(0.50〜4.00)
6.70
(36.5)
1890
(16.9)
幾何平均値(幾何CV%)、a:中央値(最小値〜最大値)、t1/2は投与後48時間までの血漿中濃度データに基づく

エドキサバン錠

健康成人男性にエドキサバン30mgを空腹時単回経口投与したときの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。また、食後に投与したときCmaxは13%上昇したが、AUCに影響は認められなかった。

エドキサバン単回経口投与時の血漿中濃度推移(空腹時)

(mean±SD、n=34)

単回経口投与時のエドキサバンの薬物動態パラメータ(空腹時)

投与量nCmax(ng/mL)Tmaxa)(h)t1/2(h)AUC0-24h(ng・h/mL)
30mg34218.9
(34.1)
1.0
(0.5〜3.0)
4.9
(19.2)
1,187.0
(21.7)
幾何平均値(幾何CV%)、a:中央値(最小値〜最大値)、t1/2は投与後24時間までの血漿中濃度データに基づく

健康成人39例にエドキサバン30〜150mgを単回経口投与したとき、Cmax及びAUCは概ね投与量に比例して上昇した。

反復投与

健康成人男性9例にエドキサバン120mgを8日間反復経口投与したとき、蓄積性は認められなかった。

血漿蛋白結合率

健康成人男性18例にエドキサバン90mg及び120mgを単回経口投与したとき、投与2、6及び12時間後のex vivo血漿蛋白結合率は40.0〜58.9%であった。(外国人データ)

吸収

健康成人35例にエドキサバン60mgを経口投与した際の絶対的バイオアベイラビリティは61.8%であった。(外国人データ)

分布・代謝・排泄

健康成人男性35例にエドキサバン30mgを単回静脈内投与したとき、本剤の分布容積は107Lであった。全身クリアランスは21.8L/hであり、その約50%(10.7L/h)が腎クリアランスであった。健康成人男性6例にエドキサバン60mgを単回経口投与したマスバランス試験において、投与後168時間までに投与された放射能の35.4%及び62.2%が、それぞれ尿中及び糞中へ排泄され、その大部分(それぞれ23.8%、49.1%)はエドキサバンであった。血漿中にも主にエドキサバンとして存在した。
エドキサバンはカルボキシエステラーゼ1による加水分解、抱合及びCYP3A4による代謝を受け、CYP3A4による代謝は投与量の10%未満であった。
投与後72時間までの血漿中濃度データに基づくt1/2は10〜14時間であった。(外国人データ)

腎機能障害患者における薬物動態

腎機能障害患者[5]

腎機能障害患者24例にエドキサバン15mgを単回経口投与したとき、クレアチニンクリアランス(CLCR)の低下に伴いt1/2の遅延とAUC0-infの上昇が認められた。(外国人データ)

腎機能障害患者に15mgを単回経口投与したときの薬物動態パラメータ

パラメータ腎機能障害程度(CLCR:mL/min)
CLCR>8080≧CLCR≧50
(軽度)
50>CLCR≧30
(中等度)
30>CLCR
(高度)
腹膜透析
Cmax(ng/mL)81.2
(31.7)
104
(46.7)
108
(38.5)
87.4
(34.1)
91.7
(57.0)
C24h(ng/mL)2.34
(28.1)
3.44
(62.5)
5.90
(38.4)
6.88
(36.2)
8.24
(53.9)
AUC0-inf(ng・h/mL)443
(22.3)
620
(24.5)
794
(25.6)
835
(25.1)
963
(42.5)
t1/2 a)(h)8.60
(3.83)
8.15
(2.82)
9.44
(2.12)
16.9
(10.4)
12.2
(5.29)
CL/F(mL/min)564
(22.3)
403
(24.5)
315
(25.6)
299
(25.1)
260
(42.5)
CLR(mL/min)197
(16.5)
121
(37.8)
67.4b)
(37.8)
32.5
(49.3)
幾何平均値(幾何CV%)、n=8a:算術平均値(SD)b:n=7注)本剤の承認用量は30mg及び60mgである。

高度腎機能障害患者[6]

高度腎機能障害(15mL/min≦CLCR<30mL/min)を有する非弁膜症性心房細動患者での定常状態でのAUCとCmaxは、腎機能正常又は軽度腎機能障害(50mL/min≦CLCR)を有する非弁膜症性心房細動患者に同じ用量を投与したときと比べて、それぞれ2倍、1.6倍と推定された。

肝機能障害患者における薬物動態[7]

軽度及び中等度の肝機能障害患者16例にエドキサバン15mgを単回経口投与したとき、健康成人と比較し薬物動態に大きな差異は認められなかった。(外国人データ)

高齢者における薬物動態

健康高齢男性4例にエドキサバン90mgを1日1回8日間反復経口投与したとき、健康成人男性と比較しAUCtauは33%高値を示した。(外国人データ)

薬物相互作用

エドキサバンは臨床用量で想定される血漿中濃度で主要なヒトCYP分子種を阻害あるいは誘導しなかった。エドキサバンはP糖蛋白の基質であることが示唆された。(in vitro試験データ)

ジゴキシン(0.25mg/日)とエドキサバン(60mg/日)を併用したとき、ジゴキシン及びエドキサバンの薬物動態への影響はわずかであった。

ケトコナゾール(400mg/日、経口剤:国内未承認)とエドキサバン60mgを併用したとき、エドキサバンのCmax及びAUCは、ともに1.9倍に上昇した。

キニジン(300mg×3/日)とエドキサバン60mgを併用したとき、エドキサバンのCmax及びAUCは、それぞれ1.9倍、1.8倍に上昇した。

ベラパミル(240mg/日)とエドキサバン60mgを併用したとき、エドキサバンのCmax及びAUCは、ともに1.5倍に上昇した。

エリスロマイシン(500mg×4/日)とエドキサバン60mgを併用したとき、エドキサバンのCmax及びAUCは、それぞれ1.7倍、1.9倍に上昇した。

シクロスポリン(500mg/日)とエドキサバン60mgを併用したとき、エドキサバンのCmax及びAUCは、ともに1.7倍に上昇した。

アミオダロン(400mg/日)とエドキサバン60mgを併用したとき、エドキサバンのCmax及びAUCは、それぞれ1.7倍、1.4倍に上昇した。

リファンピシン(600mg/日)とエドキサバン60mgを併用したとき、エドキサバンのAUCは約34%低下したが、PT及びAPTTには影響が認められなかった。

アスピリン(100mg/日あるいは325mg/日)とエドキサバン60mgを併用したとき、単独投与時に比べて出血時間が1.3〜1.6倍に延長した。

ワルファリンナトリウム(国内未承認)を反復経口投与しPT-INRが2.0〜3.0となるように調整後、ワルファリン最終投与の24時間後にエドキサバン60mg1日1回投与に切り替えたとき、エドキサバン投与1時間後にPT-INRは投与前の2.31(算術平均)から3.83まで上昇したが、24時間後にはプラセボ群と同程度(1.81)まで低下した。なお、薬物動態学的な相互作用は認められなかった。

(外国人データ)

注)本剤の承認用量は30mg及び60mgである。

臨床成績

心房細動患者を対象とした臨床試験成績[8]

日本を含む国際共同第III相二重盲検試験において、心房細動患者(有効性評価21,105例、安全性評価21,026例)に、エドキサバン30mg(低用量群、減量基準注)を満たす患者では15mg)又は60mg(高用量群、減量基準注)を満たす患者では30mg)、もしくは対照薬としたワルファリンナトリウムを1日1回経口投与した。観察期間の中央値は2.8年であった。主要評価項目とした脳卒中又は全身性塞栓症の発現率について、対照薬群に対する各エドキサバン群の非劣性が検証された。

注)無作為割付時の体重60kg以下、CLCR30mL/min以上50mL/min以下、ベラパミル、キニジン、又はドロネダロン(国内未承認)併用

心房細動患者における有効性エンドポイント及び大出血の発現率(国際共同第III相試験/全体集団)

エンドポイントイベント発現例数/被験者数
(年間発現率)
ワルファリン群に対するハザード比
(信頼区間)
エドキサバン低用量群注1) エドキサバン高用量群ワルファリン群
脳卒中/全身性塞栓症注2) 253/7,002
(1.61%)
182/7,012
(1.18%)
232/7,012
(1.50%)
1.07a)
(0.87-1.31)b)
0.79a)
(0.63-0.99)b)
虚血性脳卒中注2) 226/7,002
(1.43%)
135/7,012
(0.87%)
144/7,012
(0.93%)
1.54
(1.25-1.90)c)
0.94
(0.75-1.19)c)
出血性脳卒中注2) 18/7,002
(0.11%)
40/7,012
(0.26%)
76/7,012
(0.49%)
0.23
(0.14-0.39)c)
0.53
(0.36-0.78)c)
全身性塞栓症注2) 11/7,002
(0.07%)
8/7,012
(0.05%)
13/7,012
(0.08%)
0.83
(0.37-1.85)c)
0.62
(0.26-1.50)c)
心血管死注3) 527/7,034
(2.71%)
530/7,035
(2.74%)
611/7,036
(3.17%)
0.85
(0.76-0.96)c)
0.86
(0.77-0.97)c)
全死亡注3) 737/7,034
(3.80%)
773/7,035
(3.99%)
839/7,036
(4.35%)
0.87
(0.79-0.96)c)
0.92
(0.83-1.01)c)
重大な心血管系イベントd)、注3) 913/7,034
(4.90%)
827/7,035
(4.41%)
926/7,036
(4.98%)
0.98
(0.87-1.11)e)
0.89
(0.78-1.00)e)
非致死性心筋梗塞注3) 148/7,034
(0.78%)
117/7,035
(0.62%)
125/7,036
(0.66%)
1.18
(0.93-1.49)c)
0.93
(0.72-1.20)c)
大出血注4) 254/7,002
(1.61%)
418/7,012
(2.75%)
524/7,012
(3.43%)
0.47
(0.41-0.55)c)
0.80
(0.71-0.91)c)
注1)本適応の承認用量は30mg(体重60kg以下の患者、又は腎機能、併用薬に応じて減量が必要な患者)及び60mgである。注2)mITT(治験薬を1回以上服薬した全被験者)、治験薬投与期間+3日間を対象とした解析注3)ITT(全被験者)、無作為割付日から最終来院日までの期間を対象とした解析注4)安全性解析対象集団、治験薬投与期間+3日間を対象とした解析a:非劣性の許容限界値はハザード比1.38と設定した。b:97.5%信頼区間(用量ごとの非劣性検証のための多重性調整)c:95%信頼区間d:非致死性の心筋梗塞、非致死性の脳卒中、非致死性の全身性塞栓症、心血管疾患又は出血による死亡の複合エンドポイントe:99%信頼区間

試験終了時、PT-INRが2.0以上で安定するまでワルファリンと本剤30mg(本剤を減量している患者では15mg)1日1回を併用してエドキサバン高用量群からワルファリンへ切り替えた際、切り替えから30日間の脳卒中又は全身性塞栓症の発現率は、ワルファリン群と同程度であった。

日本人集団(有効性評価1,010例、安全性評価1,010例)では次の成績が得られ、有効性・安全性ともに試験全体の成績と同様の傾向が認められた。

心房細動患者における有効性エンドポイント及び大出血の発現率(国際共同第III相試験/日本人集団)

エンドポイントイベント発現例数/被験者数
(年間発現率)
ワルファリン群に対するハザード比
(95%信頼区間)
エドキサバン低用量群注1) エドキサバン高用量群ワルファリン群
脳卒中/全身性塞栓症注2) 18/337
(2.24%)
12/336
(1.47%)
13/337
(1.56%)
1.46
(0.65-3.31)
0.95
(0.39-2.34)
大出血注3) 14/337
(1.74%)
27/336
(3.38%)
33/337
(4.03%)
0.44
(0.24-0.82)
0.84
(0.51-1.40)
注1)本適応の承認用量は30mg(体重60kg以下の患者、又は腎機能、併用薬に応じて減量が必要な患者)及び60mgである。注2)mITT(治験薬を1回以上服薬した全被験者)、治験薬投与期間+3日間を対象とした解析注3)安全性解析対象集団、治験薬投与期間+3日間を対象とした解析

急性症候性静脈血栓塞栓症患者を対象とした臨床試験成績[9]

日本を含む国際共同第III相二重盲検試験において、急性症候性静脈血栓塞栓症患者(有効性評価8,240例、安全性評価8,240例)に、ヘパリンによる初期治療注1)後、エドキサバン60mg(減量基準注2)を満たす患者では30mg)又は対照薬としたワルファリンナトリウムを1日1回、3〜12ヵ月間経口投与した注3)。主要評価項目とした無作為割付後12ヵ月間での症候性静脈血栓塞栓症の再発(深部静脈血栓症、非致死性肺塞栓症、致死性肺塞栓症の複合エンドポイント)について、対照薬群に対するエドキサバン群の非劣性が検証された。

注1)エドキサバン群では低分子量ヘパリン(エノキサパリンナトリウム[以下、エノキサパリン、本適応は国内未承認])又は未分画ヘパリン、ワルファリン群では低分子量ヘパリン(エノキサパリン[本適応は国内未承認])又は未分画ヘパリンとワルファリンナトリウムを、PT-INRが規定の値に達するまで5〜12日間投与した後、各治験薬に切り替えた。

注2)無作為割付時の体重60kg以下、CLCR30mL/min以上50mL/min以下、ベラパミル又はキニジン併用、及び無作為割付後のケトコナゾール(経口剤:国内未承認)、イトラコナゾール、エリスロマイシン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、又はドロネダロン(国内未承認)併用

注3)試験全体の投与終了日後にワルファリンに切り替える場合、PT-INRが2.0〜3.0に到達するまで低分子量ヘパリン(エノキサパリン[本適応は国内未承認]、日本では未分画ヘパリン)又はフォンダパリヌクス[静脈血栓塞栓症の再発抑制は国内未承認]とワルファリンを併用した。

急性症候性静脈血栓塞栓症患者における症候性静脈血栓塞栓症再発及び大出血又は臨床的に重要な出血の発現率(国際共同第III相試験/全体集団)

エンドポイントイベント発現例数/被験者数
(発現率)
ハザード比
(95%信頼区間)
エドキサバン群ワルファリン群
症候性VTE再発注1) 130/4,118
(3.2%)
146/4,122
(3.5%)
0.89a)
(0.70-1.13)
 登録時:症候性DVT注1) 83/2,468
(3.4%)
81/2,453
(3.3%)
1.02
(0.75-1.38)
 登録時:症候性PE注1) 47/1,650
(2.8%)
65/1,669
(3.9%)
0.73
(0.50-1.06)
大出血/臨床的に重要な出血注2) 349/4,118
(8.5%)
423/4,122
(10.3%)
0.81
(0.71-0.94)
VTE:静脈血栓塞栓症、DVT:深部静脈血栓症、PE:肺塞栓症注1)mITT(治験薬を1回以上服薬した全被験者)、無作為割付日から12ヵ月後までを対象とした解析注2)安全性解析対象集団、治験薬投与期間+3日間を対象とした解析a:非劣性の許容限界値はハザード比1.5と設定した。

なお、日本人集団(有効性評価209例、安全性評価209例)では次に示す成績が得られた。

急性症候性静脈血栓塞栓症患者における症候性静脈血栓塞栓症再発及び大出血又は臨床的に重要な出血の発現率(国際共同第III相試験/日本人集団)

エンドポイントイベント発現例数/被験者数
(発現率)
ハザード比
(95%信頼区間)
エドキサバン群ワルファリン群
症候性VTE再発注1) 5/106
(4.7%)
5/103
(4.9%)
1.00
(0.28-3.66)
大出血/臨床的に重要な出血注2) 11/106
(10.4%)
16/103
(15.5%)
0.67
(0.31-1.47)
VTE:静脈血栓塞栓症注1)mITT(治験薬を1回以上服薬した全被験者)、無作為割付日から12ヵ月後までを対象とした解析注2)安全性解析対象集団、治験薬投与期間+3日間を対象とした解析

人工膝関節全置換術施行患者を対象とした臨床試験成績[10]

日本及び台湾で実施した第III相二重盲検試験において、人工膝関節全置換術施行患者(有効性評価594例、安全性評価703例)に、エドキサバン30mgを1日1回、11〜14日間経口投与、又は対照薬としたエノキサパリン2,000IUを1日2回、11〜14日間皮下注射した。静脈血栓塞栓症の発現率について、対照薬群に対するエドキサバン群の非劣性が検証された。大出血又は臨床的に重要な出血の発現率には、投与群間の有意な差は認められなかった。エドキサバン群で大出血は4例に発現し、その内訳は、ヘモグロビン量が2g/dLを超えて低下した症例が3例、4単位を超える輸血を必要とし、かつ、ヘモグロビン量が2g/dLを超えて低下した症例が1例であった。

人工膝関節全置換術施行患者における静脈血栓塞栓症及び大出血又は臨床的に重要な出血の発現率(日台第III相試験)

  エドキサバン群エノキサパリン群
全体集団静脈血栓塞栓症発現率(例数)
[95%信頼区間]
7.4%
(22/299)
[4.9〜10.9]
13.9%
(41/295)
[10.4〜18.3]
静脈血栓塞栓症発現率の群間差
[95%信頼区間]
−6.5%
[−11.6〜−1.6]
大出血又は臨床的に重要な出血の発現率(例数)
[95%信頼区間]
6.2%
(22/354)
[4.1〜9.2]
3.7%
(13/349)
[2.2〜6.3]
日本人集団静脈血栓塞栓症発現率(例数)
[95%信頼区間]
7.3%
(20/273)
[4.8〜11.0]
12.2%
(33/270)
[8.8〜16.7]
静脈血栓塞栓症発現率の群間差
[95%信頼区間]
−4.9%
[−10.0〜0.1]
大出血又は臨床的に重要な出血の発現率(例数)
[95%信頼区間]
6.2%
(20/323)
[4.0〜9.4]
4.0%
(13/323)
[2.4〜6.8]
非劣性の許容限界値は5%と設定した。

人工股関節全置換術施行患者を対象とした臨床試験成績[11]

国内で実施した第III相二重盲検試験において、人工股関節全置換術施行患者(有効性評価503例、安全性評価604例)に、エドキサバン30mgを1日1回、11〜14日間経口投与、又は対照薬としたエノキサパリン2,000IUを1日2回、11〜14日間皮下注射した。静脈血栓塞栓症の発現率について、対照薬群に対するエドキサバン群の非劣性が検証された。大出血又は臨床的に重要な出血の発現率には、投与群間の有意な差は認められなかった。エドキサバン群で大出血は2例に発現し、いずれもヘモグロビン量が2g/dLを超えて低下した症例であった。

人工股関節全置換術施行患者における静脈血栓塞栓症及び大出血又は臨床的に重要な出血の発現率(国内第III相試験)

 エドキサバン群エノキサパリン群
静脈血栓塞栓症発現率(例数)
[95%信頼区間]
2.4%
(6/255)
[1.1〜5.0)
6.9%
(17/248)
[4.3〜10.7]
静脈血栓塞栓症発現率の群間差
[95%信頼区間]
−4.5%
[−8.6〜−0.9]
大出血又は臨床的に重要な出血の発現率(例数)
[95%信頼区間]
2.6%
(8/303)
[1.3〜5.1]
3.7%
(11/301)
[2.1〜6.4]
非劣性の許容限界値は8%と設定した。

股関節骨折手術施行患者を対象とした臨床試験成績[12]

国内で実施した第III相試験において、股関節骨折手術施行患者(有効性評価73例、安全性評価88例)に、オープンラベルでエドキサバン30mgを1日1回、11〜14日間経口投与、もしくはエノキサパリン2,000IUを1日2回、11〜14日間皮下注射した。静脈血栓塞栓症の発現率と、大出血又は臨床的に重要な出血の発現率は、次のとおりであった。エドキサバン群で大出血は1例に発現し、ヘモグロビン量が2g/dLを超えて低下した症例であった。

股関節骨折手術施行患者における静脈血栓塞栓症及び大出血又は臨床的に重要な出血の発現率(国内第III相試験)

 エドキサバン群エノキサパリン群a)
静脈血栓塞栓症発現率(例数)
[95%信頼区間]
6.5%
(3/46)
[2.2〜17.5]
3.7%
(1/27)
[0.7〜18.3]
大出血又は臨床的に重要な出血の発現率(例数)
[95%信頼区間]
3.4%
(2/59)
[0.9〜11.5]
6.9%
(2/29)
[1.9〜22.0]
a:参考として設定した群であり、統計学的な比較対照群ではない。

薬効薬理

作用機序[13]

エドキサバンはin vitroでヒトの活性化血液凝固第X因子(FXa)を競合的かつ選択的に阻害した。トロンビンなど、他の凝固関連因子のセリンプロテアーゼに対する阻害活性は弱かった。

抗凝固作用[13]

エドキサバンはin vitroでヒト血漿におけるPT、APTT及びトロンビン時間(TT)を延長した。その凝固時間延長作用の強さはPT>APTT>TTの順であった。

血栓モデルにおける抗血栓作用[14]

ラットの静脈血栓モデル、静脈うっ血血栓モデル、動静脈シャントモデル及び組織因子誘発DICモデルにおいて、エドキサバンは単回経口投与により用量依存的に血栓形成を抑制した。ラット静脈血栓モデルにおいて、エドキサバンは抗血栓作用を示す用量でAPTTに影響せずにPTを延長した。

止血に及ぼす影響[15]

ラット尾出血モデルにおいて、抗血栓用量よりも高い用量のエドキサバン、ワルファリン及びエノキサパリンは出血時間を有意に延長した。出血時間2倍延長用量(BT2)とラットの静脈血栓モデルにおける血栓形成50%抑制用量(ED50)との比(BT2/ED50)は、エドキサバンが10.5より大きく、エノキサパリンは3.4であった。

血液凝固因子製剤による抗凝固作用のリバース[16]

ヒト血漿でのエドキサバンによるin vitro PT延長作用は、遺伝子組換え活性化血液凝固第VII因子、血液凝固因子抗体迂回活性複合体及び血液凝固第IX因子複合体により抑制された。

有効成分に関する理化学的知見

一般名エドキサバントシル酸塩水和物
一般名(欧名)Edoxaban Tosilate Hydrate
化学名N-(5-Chloropyridin-2-yl)-N'-[(1S,2R,4S)-4-(dimethylcarbamoyl)-2-(5-methyl-4,5,6,7-tetrahydro[1,3]thiazolo[5,4-c]pyridine-2-carboxamido)cyclohexyl]oxamide mono(4-methylbenzenesulfonate)monohydrate
分子式C24H30ClN7O4S・C7H8O3S・H2O
分子量738.27
融点約249℃(分解)
性状白色〜微黄白色の粉末である。
ジメチルスルホキシドに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、水又はエタノール(99.5)に溶けにくい。
分配係数1-オクタノール/Britton-Robinson緩衝液(pH4.0);−0.91
1-オクタノール/Britton-Robinson緩衝液(pH8.0);1.72
KEGG DRUGD09546

取扱い上の注意

錠剤表面には使用色素により、リクシアナOD錠15mgは黄色の斑点、リクシアナOD錠30mgは赤色の斑点、リクシアナOD錠60mgは黄色の斑点がそれぞれみられることがある。

包装

リクシアナOD錠15mg

(プラスチックボトル)100錠

(PTP)100錠 140錠(14錠×10)

リクシアナOD錠30mg

(プラスチックボトル)100錠

(PTP)100錠 140錠(14錠×10)

リクシアナOD錠60mg

(プラスチックボトル)100錠

(PTP)100錠 140錠(14錠×10)

主要文献


1. 社内資料:血液透析患者における薬物動態
2. 社内資料:エドキサバンOD錠とエドキサバン錠の生物学的同等性試験
3. 社内資料:健康成人男性を対象とした単回投与試験
4. 社内資料:健康成人男性を対象とした反復投与試験
5. 社内資料:腎機能障害患者における薬物動態
6. 社内資料:高度腎機能障害を有する非弁膜症性心房細動患者を対象とした第III相試験成績
7. 社内資料:肝機能障害患者における薬物動態
8. 社内資料:心房細動患者を対象とした第III相国際共同試験成績(ENGAGE AF-TIMI 48)
9. 社内資料:急性症候性静脈血栓塞栓症患者を対象とした第III相国際共同試験成績(Hokusai-VTE)
10. 社内資料:人工膝関節全置換術施行患者における第III相試験成績
11. 社内資料:人工股関節全置換術施行患者における第III相試験成績
12. 社内資料:股関節骨折手術施行患者における第III相試験成績
13. 社内資料:エドキサバンのXa酵素阻害作用
14. 社内資料:ラット各種血栓モデルにおける抗血栓作用
15. 社内資料:出血時間に及ぼす影響
16. 社内資料:血液凝固因子製剤による抗凝固活性のリバース

作業情報


改訂履歴

2017年8月 第1版 作成

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[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2017/9/20 版