医薬品分類
KEGG では BRITE データベースの一部として、医薬品の様々な階層的分類体系が提供されており、KEGG DRUG D番号エントリとしての分類がなされています。この中でも実用上とくに重要な日本の薬効分類と WHO の ATC 分類については、あらかじめ添付文書または商品の情報を付加した BRITE ファイルから閲覧・検索ができるようになっています。化学構造 (KEGG D番号) の分類 添付文書 (JAPICコード) の分類 商品 (YJコード) の分類 米国の商品 (National Drug Code) の分類化学構造の医療用医薬品分類にはターゲット、薬物代謝酵素、薬物トランスポーターの情報を付加することもできます。医療用医薬品の ATC 分類 + 商品 (英語)
医薬品の階層
KEGG DRUG D番号エントリは医薬品の各種分類体系と対応づけら、同時に日本 (JAPIC) および米国 (DailyMed) の添付文書との対応づけも行われています。両者をあわせた医薬品の階層を WHO の ATC (Anatomical Therapeutic Chemical) 分類で眺めると、以下のようになります。B 血液と造血器官 B01 抗血栓薬 B01A 抗血栓薬 B01AA ビタミンK拮抗薬 B01AA01 ジクロマロール B01AA02 フェニンジオン B01AA03 ワルファリン D08682 ワルファリン D00564 ワルファリンナトリウム (米国の商品はこのカテゴリ) D01280 ワルファリンカリウム (JP16) 00050032 ワーファリン (エーザイ) 3332001F3035 ワーファリン錠0.5mg 3332001F1024 ワーファリン錠1mg 3332001F2020 ワーファリン錠5mg 00059164 ワルファリンK (東和薬品) 3332001F3051 ワルファリンK錠0.5mg「トーワ」 3332001F1083 ワルファリンK錠0.5mg「トーワ」 ............ここで ATC の階層名は 1〜7文字の英数字で、KEGG D番号は Dに続く5桁の数字で、JAPIC 添付文書番号は 8桁の数字で表現されています。一般に医療用医薬品添付文書には複数の商品が含まれますので、ここでは添付文書の下の階層に商品の YJ コードが表示されています。ただし、上記の BRITE ファイルでは、最下層は添付文書または商品です。
ATC の第5階層は化学物質の (塩や水和状態などを除いた) 基本構造を表現しており、これを ATCコードと呼んでいます。一般に ATCコードには複数の D番号が対応します。ATC 分類は毎年更新されていますが、日本の薬効分類では分類体系そのものは変更されないため、「その他」に様々な医薬品が混在しています。上記の BRITE ファイルでは、D番号は ATCコードでソートされていますので、「その他」の中でも類似医薬品を知ることができます。
Last updated: December 28, 2020