医療用医薬品 : ボグリボース

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医薬品情報


総称名 ボグリボース
一般名 ボグリボース
欧文一般名 Voglibose
薬効分類名 食後過血糖改善剤
薬効分類番号 3969
ATCコード A10BF03
KEGG DRUG D01665 ボグリボース
商品一覧 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2018年2月 改訂(承認条件解除に伴う改訂) (第10版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 保険給付上の注意 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ボグリボース錠0.2「タツミ」 (後発品) VOGLIBOSE 辰巳化学 3969004F1144 10.6円/錠 処方箋医薬品
ボグリボース錠0.3「タツミ」 (後発品) VOGLIBOSE 辰巳化学 3969004F2140 14.7円/錠 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡の患者[輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]

重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]

本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

ボグリボース錠0.2「タツミ」

糖尿病の食後過血糖の改善(ただし、食事療法・運動療法を行っている患者で十分な効果が得られない場合、又は食事療法・運動療法に加えて経口血糖降下剤若しくはインスリン製剤を使用している患者で十分な効果が得られない場合に限る)

耐糖能異常における2型糖尿病の発症抑制(錠0.2のみ)(ただし、食事療法・運動療法を十分に行っても改善されない場合に限る)

ボグリボース錠0.3「タツミ」

糖尿病の食後過血糖の改善(ただし、食事療法・運動療法を行っている患者で十分な効果が得られない場合、又は食事療法・運動療法に加えて経口血糖降下剤若しくはインスリン製剤を使用している患者で十分な効果が得られない場合に限る)

効能効果に関連する使用上の注意

ボグリボース錠0.2「タツミ」

耐糖能異常における2型糖尿病の発症抑制の場合(錠0.2のみ)

本剤の適用は、耐糖能異常(空腹時血糖が126mg/dL未満かつ75g経口ブドウ糖負荷試験の血糖2時間値が140〜199mg/dL)と判断され、糖尿病発症抑制の基本である食事療法・運動療法を3〜6ヵ月間行っても改善されず、かつ高血圧症、脂質異常症(高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール血症等)、肥満(Body Mass Index:BMI 25kg/m2以上)、2親等以内の糖尿病家族歴のいずれかを有する場合に限定すること。

用法用量

ボグリボース錠0.2「タツミ」

糖尿病の食後過血糖の改善の場合

通常、成人にはボグリボースとして1回0.2mgを1日3回毎食直前に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら1回量を0.3mgまで増量することができる。

耐糖能異常における2型糖尿病の発症抑制の場合(錠0.2のみ)

通常、成人にはボグリボースとして1回0.2mgを1日3回毎食直前に経口投与する。

ボグリボース錠0.3「タツミ」

糖尿病の食後過血糖の改善の場合

通常、成人にはボグリボースとして1回0.2mgを1日3回毎食直前に経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら1回量を0.3mgまで増量することができる。

用法用量に関連する使用上の注意

ボグリボース錠0.2「タツミ」

耐糖能異常における2型糖尿病の発症抑制の場合(錠0.2のみ)

本剤投与中は適切な間隔で血糖管理に関する検査を行い、常に投与継続の必要性に注意すること。(「重要な基本的注意」の項参照)

使用上の注意

慎重投与

他の糖尿病用薬を投与中の患者[低血糖が起こることがある。](「重大な副作用」の項参照)

開腹手術の既往又は腸閉塞の既往のある患者[腸内ガス等の増加により腸閉塞が発現しやすい。]

消化・吸収障害を伴った慢性腸疾患の患者[本剤の作用により病態が悪化することがある。]

ロエムヘルド症候群、重度のヘルニア、大腸の狭窄・潰瘍等の患者[腸内ガス等の増加により症状が悪化することがある。]

重篤な肝障害のある患者[代謝状態が変化することがあるため血糖管理状況が大きく変化するおそれがある。また、重篤な肝硬変例で、高アンモニア血症が増悪し意識障害を伴うことがある。]

重篤な腎障害のある患者[代謝状態が変化することがあるため血糖管理状況が大きく変化するおそれがある。]

高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

全効能共通

糖尿病の診断が確立した患者又は耐糖能異常を有する者に対してのみ適用を考慮すること。これら以外にも尿糖陽性等の類似症状を呈する疾患(腎性糖尿、老人性糖代謝異常、甲状腺機能異常、慢性膵炎等の膵臓疾患、薬剤起因性の耐糖能異常等)があることに留意すること。

本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療及び糖尿病発症抑制の基本である食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。

本剤は低血糖症状を起こすことがあるので、糖尿病患者又は耐糖能異常を有する者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。また、高所作業、自動車の運転等に従事している糖尿病患者又は耐糖能異常を有する者に投与するときには注意すること。(「重大な副作用」の項参照)

糖尿病の食後過血糖の改善の場合

糖尿病治療の基本である食事療法・運動療法のみを行っている患者では、投与の際の食後血糖2時間値は200mg/dL以上を示す場合に限る。

食事療法、運動療法に加えて経口血糖降下剤又はインスリン製剤を使用している患者では、投与の際の空腹時血糖値は140mg/dL以上を目安とする。

本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、常に投与継続の必要性について注意を払うこと。本剤を2〜3ヵ月投与しても食後血糖に対する効果が不十分な場合(静脈血漿で食後血糖2時間値が200mg/dL以下にコントロールできないなど)には、より適切と考えられる治療への変更を考慮すること。なお、食後血糖の十分なコントロール(静脈血漿で食後血糖2時間値が160mg/dL以下)が得られ、食事療法・運動療法又はこれらに加えて経口血糖降下剤若しくはインスリンを使用するのみで十分と判断される場合には、本剤の投与を中止して経過観察を行うこと。

耐糖能異常における2型糖尿病の発症抑制の場合

本剤の投与開始後は、1〜3ヵ月毎を目安に空腹時血糖、随時血糖、HbA1c等の糖代謝関連検査及び体重測定を実施するとともに、6〜12ヵ月毎を目安に75g経口ブドウ糖負荷試験を実施して十分に経過観察し、常に投与継続の必要性に留意すること。また、血糖高値(空腹時血糖、75g経口ブドウ糖負荷試験の血糖2時間値)や糖負荷後初期インスリン分泌低下等を有する場合には、糖尿病発症リスクが高くなるとの報告があるので、十分な観察を行うこと。
なお、2型糖尿病と診断された場合には、適切と考えられる治療への変更を考慮すること。また、本剤投与開始後に耐糖能異常が改善し、食事療法・運動療法のみで十分と判断される場合には、本剤の投与を中止して糖代謝関連検査等による経過観察を行うこと。

相互作用

併用注意

糖尿病用薬
スルホニルアミド系及びスルホニルウレア系薬剤、
ビグアナイド系薬剤、
インスリン製剤、
インスリン抵抗性改善剤
インスリン及びスルホニルウレア系薬剤と併用した際に、低血糖発現の報告があるので、左記薬剤との併用時には、低血糖発現の可能性を考慮し、低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。インスリン及びスルホニルウレア系薬剤と併用した際に、低血糖発現の報告があるので、左記薬剤との併用時には、低血糖発現の可能性を考慮し、低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。
糖尿病用薬及びその血糖降下作用を増強又は減弱する薬剤を併用している場合
糖尿病用薬の血糖降下作用を増強する薬剤
β-遮断剤、サリチル酸剤、モノアミン酸化酵素阻害剤、フィブラート系の高脂血症治療剤、ワルファリン 等
糖尿病用薬の血糖降下作用を減弱する薬剤
アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン 等
左記の併用に加え更に本剤を併用する場合には、糖尿病用薬の使用上の注意に記載の相互作用に留意するとともに、本剤の糖質吸収遅延作用が加わることによる影響に十分注意すること。左記の併用に加え更に本剤を併用する場合には、糖尿病用薬の使用上の注意に記載の相互作用に留意するとともに、本剤の糖質吸収遅延作用が加わることによる影響に十分注意すること。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

(頻度不明)

他の糖尿病用薬との併用で低血糖があらわれることがある。また、他の糖尿病用薬を併用しない場合でも低血糖が報告されている。本剤は二糖類の消化・吸収を遅延するので、低血糖症状が認められた場合にはショ糖ではなくブドウ糖を投与するなど適切な処置を行うこと。

腹部膨満、鼓腸、放屁増加等があらわれ、腸内ガス等の増加により、腸閉塞があらわれることがあるので、観察を十分に行い、持続する腹痛、嘔吐等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う重篤な肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

重篤な肝硬変例に投与した場合、便秘等を契機として高アンモニア血症が増悪し、意識障害を伴うことがあるので、排便状況等を十分に観察し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 頻度不明
消化器下痢、放屁、腹部膨満、軟便、腹鳴、腹痛、便秘、食欲不振、悪心、嘔吐、胸やけ、口渇、口内炎、味覚異常、腸管嚢胞様気腫症
過敏症注)発疹、そう痒、光線過敏症
肝臓AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、γ-GTP、Al-Pの上昇
精神神経系めまい、頭痛、ふらつき、眠気
血液貧血、血小板減少、顆粒球減少
その他しびれ、顔面等の浮腫、眼のかすみ、ほてり、倦怠感、脱力感、高カリウム血症、血清アミラーゼ上昇、HDLコレステロール低下、発汗、脱毛
注)このような場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、低用量(例えば1回量0.1mg)から投与を開始するとともに、血糖値及び消化器症状の発現に留意するなど、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[動物試験(ラット)で、母動物の糖質吸収の抑制に起因する乳汁産生の抑制によると考えられる出生児の体重の増加抑制が認められている。]

小児等への投与

小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

薬物動態

溶出挙動

ボグリボース錠0.2「タツミ」及びボグリボース錠0.3「タツミ」は、日本薬局方医薬品各条に定められた溶出規格に適合していることが確認されている。1)

薬効薬理

生物学的同等性試験

ボグリボース錠0.2「タツミ」及びボグリボース錠0.3「タツミ」とそれぞれの標準製剤を、クロスオーバー法により、空腹時、糖負荷(50%ショ糖溶液を経口投与)開始10分前に0.2mg錠はそれぞれ3錠(ボグリボース0.6mg注))、0.3mg錠はそれぞれ2錠(ボグリボース0.6mg注))健康成人男子に単回経口投与し血糖値を測定し、得られた血糖値動態パラメータ(AUC、ΔCmax※)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。2)

注)0.6mg単回投与は承認外用量である。

※ ΔCmax:最高濃度変化量(糖負荷後の最高血糖値−糖負荷3時間前の血糖値)

 判定パラメータ
AUC0→2hr
(mg・hr/dL)
ΔCmax
(mg/dL)
糖負荷のみ216.3±34.051.7±18.4
ボグリボース錠0.2「タツミ」195.6±34.732.3±21.2
標準製剤
(錠剤、0.2mg)
195.6±23.833.2±17.5
(mean±S.D.,n=39)※ ΔCmax:最高濃度変化量(糖負荷後の最高血糖値−糖負荷3時間前の血糖値)

 判定パラメータ
AUC0→2hr
(mg・hr/dL)
ΔCmax
(mg/dL)
糖負荷のみ207.8±24.446.6±17.6
ボグリボース錠0.3「タツミ」195.9±20.731.1±14.5
標準製剤
(錠剤、0.3mg)
195.9±21.232.2±15.9
(mean±S.D.,n=39)※ ΔCmax:最高濃度変化量(糖負荷後の最高血糖値−糖負荷3時間前の血糖値)

血糖値並びにAUC、ΔCmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

有効成分に関する理化学的知見

一般名ボグリボース
一般名(欧名)Voglibose
化学名3,4-Dideoxy-4-[2-hydroxy-1-(hydroxymethyl)ethylamino]-2-C-(hydroxymethyl)-D-epi-inositol
分子式C10H21NO7
分子量267.28
融点163〜168℃
性状白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水に極めて溶けやすく、酢酸(100)に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
0.1mol/L塩酸試薬に溶ける。
KEGG DRUGD01665

取扱い上の注意

安定性試験

加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、ボグリボース錠0.2「タツミ」及びボグリボース錠0.3「タツミ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。3)

包装

ボグリボース錠0.2「タツミ」

100錠(PTP) 500錠(PTP・バラ) 1,000錠(PTP)

ボグリボース錠0.3「タツミ」

100錠(PTP) 500錠(PTP・バラ) 1,000錠(PTP)

保険給付上の注意

耐糖能異常における2型糖尿病の発症抑制(ただし、食事療法及び運動療法を十分に行っても改善されない場合に限る。)を目的に使用する場合、保険適用上の取扱いを以下のとおりとすること。

耐糖能異常(空腹時血糖が126mg/dL未満かつ75g経口ブドウ糖負荷試験の血糖2時間値が140〜199mg/dL)と判断され、糖尿病発症抑制の基本である食事療法及び運動療法を3〜6ヵ月間行っても改善されず、かつ高血圧症、脂質異常症(高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール血症等)のいずれかを基礎疾患として有する患者を対象とする場合に限り、保険適用されるものとする。

診療報酬明細書の摘要欄には、耐糖能異常と判断した根拠(判断した年月日とその結果)、食事療法及び運動療法を3〜6ヵ月間行っても改善されなかった旨及び高血圧症又は脂質異常症の診断名を記載する。

主要文献


1. 辰巳化学株式会社:溶出試験
2. 辰巳化学株式会社:生物学的同等性試験
3. 辰巳化学株式会社:安定性試験

作業情報


改訂履歴

2014年4月 改訂
2018年2月 改訂(承認条件解除に伴う改訂) (第10版)

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましては下記にご請求下さい。
辰巳化学株式会社
921-8164
金沢市久安3丁目406番地
076-247-2132

業態及び業者名等

製造販売元
辰巳化学株式会社
金沢市久安3丁目406番地


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2020/11/18 版