医療用医薬品 : クリスマシン

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医薬品情報


総称名 クリスマシン
薬効分類名 血漿分画製剤
薬効分類番号 6343
ATCコード B02BD04
KEGG DRUG
D08797 乾燥濃縮人血液凝固第IX因子
KEGG DGROUP
DG00171 血液凝固第IX因子
DG02013 血液凝固因子製剤
DG02016 止血薬
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2021年1月 改訂(第1版)


本剤は、貴重な人血液を原料として製剤化したものである。原料となった血液を採取する際には、問診、感染症関連の検査を実施するとともに、製造工程における一定の不活化・除去処理を実施し、感染症に対する安全対策を講じているが、人血液を原料としていることによる感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめること。

商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
クリスマシンM静注用400単位 Christmassin M I.V.400 units 日本血液製剤機構 6343429D6037 24880円/瓶 処方箋医薬品注) , 特定生物由来製品
クリスマシンM静注用1000単位 Christmassin M I.V.1000 units 日本血液製剤機構 6343429D8048 35382円/瓶 処方箋医薬品注) , 特定生物由来製品

4. 効能または効果

血液凝固第IX因子欠乏患者の出血傾向を抑制する。

5. 効能または効果に関連する注意

本剤は「乾燥濃縮人血液凝固第IX因子」であり、「乾燥人血液凝固第IX因子複合体」ではないので、バイパス効果は期待できない。そのため、血液凝固第VIII因子に対する阻止抗体(インヒビター)を有する患者の出血に対しては使用しないこと。

6. 用法及び用量

本剤を日局注射用水4mL(400国際単位製剤)あるいは10mL(1,000国際単位製剤)で溶解し、通常1回血液凝固第IX因子400〜1,200国際単位を静脈内に緩徐に注射する。用量は、年齢・症状に応じ適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、血液を原料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを、患者に対して説明し、理解を得るよう努めること。
8.2 本剤の原材料となる献血者の血液については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体、抗HIV-2抗体、抗HTLV-1抗体陰性で、かつALT値でスクリーニングを実施している。更に、HBV、HCV及びHIVについて核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。本剤は、以上の検査に適合した血漿を原料として、マウスモノクローナル抗体ゲル処理等により人血液凝固第IX因子を濃縮・精製した製剤であり、ウイルス不活化・除去を目的として、製造工程においてリン酸トリ-n-ブチル(TNBP)/ポリソルベート80処理、ウイルス除去膜によるろ過処理、凍結乾燥の後、60℃、72時間の加熱処理を施しているが、投与に際しては、次の点に十分注意すること。
8.2.1 血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること。[9.1.19.1.29.5参照]
8.2.2 肝炎ウイルス等のウイルス感染のリスクについては完全には否定できないので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
8.2.3 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。
8.3 患者の血中に血液凝固第IX因子に対するインヒビターが発生するおそれがある。本剤を投与しても予想した止血効果が得られない場合には、インヒビターの発生を疑い、回収率やインヒビターの検査を行うなど注意深く対応し、適切な処置を行うこと。
8.4 大量投与によりDICを起こす危険性を完全には否定できないので、観察を十分に行うこと。
8.5 マウスたん白質に対する抗体を産出する可能性を完全には否定できないので、観察を十分に行うこと。[9.1.3参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 溶血性・失血性貧血の患者
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある。[8.2.1参照]
9.1.2 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。[8.2.1参照]
9.1.3 マウスたん白質に対し過敏症の既往歴のある患者
観察を十分に行うこと。[8.5参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない。感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある。[8.2.1参照]
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満頻度不明
過敏症顔面潮紅、蕁麻疹発熱等
その他 悪寒、腰痛

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 他の製剤と混注しないこと。
14.1.2 溶解した液を注射器に移す場合、フィルターの付いたセットを用いること。
14.1.3 一度溶解したものは1時間以内に使用すること。
14.1.4 使用後の残液は細菌汚染のおそれがあるので使用しないこと。本剤は細菌の増殖に好適なたん白であり、しかも保存剤が含有されていない。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 溶解時に沈殿の認められるものは使用しないこと。
14.2.2 輸注速度が速すぎるとチアノーゼ、動悸を起こすことがあるので、ゆっくり注入すること。
14.3 薬剤交付時の注意
14.3.1 子供の手の届かない所へ保管すること。
14.3.2 使用済の医療機器等の処理については、主治医の指示に従うこと。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
全国20施設25症例の血友病B患者に本剤約50国際単位/kgを静脈内に単回投与して、投与後の第IX因子活性の生体内回収率及び血中半減期を測定した。
その結果、生体内回収率は、上昇期待値に対する実上昇値の最高値比をとったとき、69.0±20.1%となり、血中半減期は、第II相1次回帰直線から、20.3時間であった1)。ただし、生体内回収率は、本剤投与前8日以内に同種製剤が投与された2例を除外して算出し、血中半減期については、この2例に加え、経時的測定値におけるバラツキが大きかった1例を除外して算出した。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
承認時までに実施された血友病B患者23例を対象とした長期多回静脈内投与試験における出血部位別の止血効果は、次のとおりであった1)。なお、予防のために投与された1例を除外した。
出血部位出血回数有効率
関節出血7790.9%(70/77)
皮下・筋肉内出血6396.8%(61/63)
鼻出血2100.0%(2/2)
歯肉・口腔内出血8100.0%(8/8)
血尿450.0%(2/4)
外傷・その他7100.0%(7/7)
手術・抜歯6100.0%(6/6)
複数部位出血9100.0%(9/9)
17693.7%(165/176)
また、全観察期間を通じて、全23例に副作用は認められなかった。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
血漿中の血液凝固第IX因子を補い、出血傾向を抑制する。

20. 取扱い上の注意

本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を投与又は処方した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号(ロット番号)、投与又は処方した日、投与又は処方を受けた患者の氏名、住所等を記録し、少なくとも20年間保存すること。

22. 包装

<クリスマシンM静注用400単位>
1瓶[溶剤(日局 注射用水 4mL)添付]
<クリスマシンM静注用1000単位>
1瓶[溶剤(日局 注射用水 10mL)添付]
〔注〕各製剤に下記付属品を組み入れてあります。
溶解液注入針、翼状針、注射筒、フィルトラン、絆創膏、ポリ袋、アルコール綿

23. 主要文献

  1. 福井 弘 他, 日本血栓止血学会誌, 2 (4), 302-310, (1991) »J-STAGE

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
一般社団法人 日本血液製剤機構 くすり相談室
〒108-0023 東京都港区芝浦3-1-1
電話:0120-853-560
製品情報問い合わせ先
一般社団法人 日本血液製剤機構 くすり相談室
〒108-0023 東京都港区芝浦3-1-1
電話:0120-853-560

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
一般社団法人 日本血液製剤機構
東京都港区芝浦3-1-1

その他の説明

クリスマシンM静注用400単位、1000単位の溶解法及び溶解液注入針の使い方
[1]添付の溶剤瓶を室温程度にまで温めてください。
決して37℃を超えて加温しないでください。
[2]クリスマシンM静注用400単位又はクリスマシンM静注用1000単位(以下クリスマシンMと略す)と溶剤の両方の瓶のキャップを除去しゴム栓の表面を消毒してください(図1)。
図1
[3]溶解液注入針に添付のアダプターを溶剤瓶にセットします(図2)。
図2
[4]溶解液注入針の保護サヤをまず片方だけ軽くまわしてはずします(図3)。
図3
[5]溶解液注入針を溶剤瓶のゴム栓中央に真っすぐ深く刺入してください(図4)。
図4
[6]溶解液注入針の反対側の保護サヤを軽くまわしてはずし、クリスマシンM瓶を倒立させて溶解液注入針をゴム栓の中央大きい○印の箇所に真っすぐ深く刺入してください(図5)。
図5
[7]溶剤瓶が上になるように逆転してください。液が流れ始めたら連結された両方の瓶を斜めにして液ができるだけクリスマシンM瓶の壁面に沿って流れ込むようにしてください(図6)。
図6
[8]溶剤瓶をはずし、溶解液注入針に保護サヤをはめます。
その状態でクリスマシンM瓶をゆるく振盪し、完全に溶解させてください(図7)。
図7
[9]溶解液注入針の保護サヤをはずし、フィルトランを注射筒にセットします。
フィルトラン付注射筒をクリスマシンMの容量分引き、そのまま溶解液注入針の針部に深く刺し込み、押し子を押し込んでください(図8)。
図8
[10]クリスマシンM瓶を倒立させ、注射筒にクリスマシンMを取りだしてください(図9)。
図9
[11]注射筒からフィルトランを抜き取ってください(図10)。
図10
[12]翼状針を装着して静脈内に投与してください(図11)。
図11
その他の説明
この製品は献血血液から製造されています。

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2021/9/22 版