医療用医薬品 : ザイロリック

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医薬品情報


総称名 ザイロリック
一般名 アロプリノール
欧文一般名 Allopurinol
薬効分類名 高尿酸血症治療剤
薬効分類番号 3943
ATCコード M04AA01
KEGG DRUG D00224 アロプリノール
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ザイロリック錠100 Zyloric Tablets グラクソ・スミスクライン 3943001F1314 23.1円/錠 処方箋医薬品
ザイロリック錠50 Zyloric Tablets グラクソ・スミスクライン 3943001F2027 12.7円/錠 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

下記の場合における高尿酸血症の是正

痛風、高尿酸血症を伴う高血圧症

用法用量

通常、成人は1日量アロプリノールとして200〜300mgを2〜3回に分けて食後に経口投与する。年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

肝疾患を有するか、又はその既往歴のある患者[肝障害が発現又は増悪するおそれがあるので、投与する場合は定期的に肝機能検査を実施すること。]

腎機能障害のある患者[高い血中濃度が持続するので、減量等を考慮すること(「重要な基本的注意」の項参照)。]

高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

メルカプトプリン(6-MP)又はアザチオプリンを投与中の患者[「相互作用」の項参照]

ペントスタチンを投与中の患者[「相互作用」の項参照]

重要な基本的注意

本剤の投与により皮膚症状又は過敏症状が発現し、重篤な症状に至ることがあるので、発熱、発疹等が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと(「重大な副作用」の項参照)。

腎機能障害のある患者では本剤やその代謝物の排泄が遅延し高い血中濃度が持続するので、投与量の減量や投与間隔の延長を考慮すること。特に腎不全患者に副作用が発現した場合は重篤な転帰をたどることがあり、死亡例も報告されているので、患者の状態を十分に観察し注意しながら投与すること(「慎重投与」の項参照)。

急性痛風発作がおさまるまで、本剤の投与を開始しないこと。

投与初期に尿酸の移動により、痛風発作の一時的な増強をみることがある。[血中尿酸値を測定しながら投与し、治療初期1週間は1日100mg投与が望ましい。]

本剤投与中に痛風が増悪した場合にはコルヒチン、インドメタシン等を併用すること。

相互作用

併用注意

次の医薬品の代謝または排泄を阻害するとの報告がある。
メルカプトプリン(6-MP)
アザチオプリン
骨髄抑制等の副作用を増強する。
これらの薬剤の用量を1/3〜1/4に減量すること。
本剤がアザチオプリンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼを阻害する。その結果6-メルカプトプリンの血中濃度が上昇する。
ビダラビンビダラビンの作用を増強し、幻覚、振戦、神経障害等が発現したとの報告がある。副作用の発現に注意すること。本剤がビダラビンの代謝を抑制し、ビダラビンの作用を増強すると報告されている。
クマリン系抗凝血剤
ワルファリンカリウム
クマリン系抗凝血剤の作用を増強するとの報告がある。
凝固能の変動に注意し、クマリン系抗凝血剤の投与量の減量あるいは投与間隔の延長を考慮すること。
本剤による肝代謝酵素活性の低下作用により、クマリン系抗凝血剤の代謝を阻害するためクマリン系抗凝血剤の半減期が延長すると報告されている。
クロルプロパミドクロルプロパミドの作用を増強する。血糖値の変動に注意し、クロルプロパミドの投与量の減量あるいは投与間隔の延長を考慮すること。尿細管分泌の競合によりクロルプロパミドの半減期が延長すると報告されている。
シクロホスファミド骨髄抑制が発現したとの報告がある。
定期的に血液検査を行い、白血球減少等の副作用の発現に注意すること。
本剤または本剤の代謝物がシクロホスファミドの肝代謝を阻害する、または、シクロホスファミド腎排泄を競合阻害すると報告されている。
シクロスポリンシクロスポリンの血中濃度が上昇し、腎機能低下が発現したとの報告がある。
シクロスポリンの投与量に注意すること。
本剤がシクロスポリンの肝代謝を阻害するためシクロスポリンの血中濃度が上昇すると報告されている。
フェニトインフェニトインの血中濃度が上昇し、嗜眠が発現したとの報告がある。
フェニトインの投与量に注意すること。
本剤がフェニトインの肝代謝を阻害するためフェニトインの血中濃度が上昇すると報告されている。
キサンチン系薬剤
テオフィリン等
キサンチン系薬剤(テオフィリン等)の血中濃度が上昇する。
キサンチン系薬剤の投与量に注意すること。
本剤がテオフィリンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼを阻害するためテオフィリンの血中濃度が上昇すると報告されている。
ジダノシン健康成人及びHIV患者において、ジダノシンのCmax及びAUCが2倍に上昇したとの報告がある。
ジダノシンの投与量に注意すること。
なお、ジダノシンの半減期には影響は見られていない。
本剤がジダノシンの代謝酵素であるキサンチンオキシダーゼを阻害するため、ジダノシンの血中濃度が上昇すると考えられる。

次の医薬品との併用により過敏反応を発現するとの報告がある。患者の状態を注意深く観察し、発熱を伴う皮疹等の過敏症状が発現した場合には直ちに両剤の投与を中止すること。
ペントスタチン重症の過敏反応(過敏性血管炎)が発現したとの報告がある。機序は不明である。
カプトプリル過敏症状(Stevens-Johnson症候群、関節痛等)が発現したとの報告がある。機序は不明である。特に腎障害のある患者では注意すること。
ヒドロクロロチアジド重症の過敏反応(悪寒、全身性の皮疹等)が発現したとの報告がある。機序は不明である。
アンピシリン発疹の発現が増加するとの報告がある。機序は不明であるが、本剤または高尿酸血症によりアンピシリンの過敏反応が増強される可能性が報告されている。

副作用

副作用発現状況の概要

調査症例2866例中、118件(4.1%)の副作用が認められた。(承認時〜1973年7月までの集計)
なお、本項には頻度が算出できない副作用を含む。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、はく脱性皮膚炎等の重篤な皮膚障害(頻度不明注1))又は過敏性血管炎(頻度不明注1))があらわれることがある。特に肝障害又は腎機能異常を伴うときは、重篤な転帰をたどることがある。従って、発熱、発疹等が認められた場合には、直ちに投与を中止し、再投与しないこと。また、ステロイド剤の投与等適切な処置を行うこと。

薬剤性過敏症症候群[1]

初期症状として発疹、発熱がみられ、更にリンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現、肝機能障害等の臓器障害を伴う遅発性の重篤な過敏症状(頻度不明注1))があらわれることがある。また、1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)を発症し、ケトアシドーシスに至った例も報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化したり、脳炎等の中枢神経症状があらわれたりすることがあるので注意すること。

ショック、アナフィラキシー(頻度不明注1))があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。

再生不良性貧血、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(頻度不明注1))があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。

劇症肝炎等の重篤な肝機能障害、黄疸(頻度不明注1))があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。

腎不全、腎不全の増悪、間質性腎炎を含む腎障害(頻度不明注1))があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。

間質性肺炎(頻度不明注1))があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を実施し、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。

横紋筋融解症(頻度不明注1))があらわれることがあるので、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の症状があらわれた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。

注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。

その他の副作用

 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明注1)
過敏症注2)発疹 そう痒、関節痛
血液注2) 貧血白血球減少、紫斑、好酸球増多、リンパ節症
腎臓注2)  腎機能異常
消化器食欲不振、胃部不快感、軟便、下痢 口内炎
全身症状全身倦怠感浮腫脱力感
その他脱毛 CK(CPK)上昇、味覚障害、女性化乳房、末梢神経障害
注1)自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。注2)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

本剤の主代謝物は主として腎から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、用量に留意して慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(マウス)の妊娠10日目又は13日目に50及び100mg/kgを腹腔内投与したところ、胎児に催奇形作用が認められたと報告されている[2]。]

授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[ヒト母乳中へ本剤及びその代謝物が移行することが報告されている。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。

その他の注意

使用中は摂水量を多くし、1日の尿量を2L以上とすることが望ましい。

外国における疫学調査報告で、本剤の投与により白内障があらわれたとの報告がある[3]

動物実験において、鉄剤と併用した場合に、本剤の大量投与により、肝の鉄貯蔵量が増加したとの報告がある。

漢民族(Han-Chinese)を対象としたレトロスペクティブな研究において、アロプリノールによる中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)及び皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)等の重症薬疹発症例のHLA型を解析した結果、51例中全ての症例がHLA-B*5801保有者であったとの報告がある[4]。また、別の研究では、アロプリノールにより中毒性表皮壊死融解症及び皮膚粘膜眼症候群を発症した日本人及びヨーロッパ人において、それぞれ10例中4例(40%)、27例中15例(55%)がHLA-B*5801保有者であったとの報告もある[5][6]。なお、HLA-B*5801の保有率は漢民族では20-30%に対し、日本人及びヨーロッパ人では1-2%である。

薬物動態

吸収

健康成人に本剤(アロプリノールとして200mg)を単回経口投与したとき、未変化体であるアロプリノールは、約2.1時間後に最高血中濃度が平均1.48μg/mLに達し、半減期は約1.6時間であった。
一方、主代謝物であるオキシプリノールは、約4.6時間後に最高血中濃度が平均4.10μg/mLに達し、半減期は約17.1時間であった。

代謝・排泄注)

アロプリノールはキサンチンオキシダーゼにより酸化されて、大部分オキシプリノールとなる[7]
14C-アロプリノール169mgを単回経口投与した場合、一部は未変化のまま尿中に排泄され、残りの大部分はオキシプリノールに代謝されて、48時間で投与量の約40%が尿中に排泄される。また、投与量の20%が未吸収のまま48時間で糞便中に排泄される[8]

注)外国人における成績である。

臨床成績

国内延べ15施設において343例について実施された臨床試験で、痛風、高血圧症を伴う高尿酸血症に対する有効率は、それぞれ88.0%(146/166)、86.4%(153/177)であった[9][10]

薬効薬理

アロプリノールは、キサンチンオキシダーゼに対して、ヒポキサンチン及びキサンチンと拮抗することによって尿酸の生合成を抑制し、その結果血中尿酸値及び尿中尿酸値を低下させる[11][12][13][14]
また、アロプリノールの主代謝物であるオキシプリノールもキサンチンオキシダーゼ抑制作用を有する[15]

有効成分に関する理化学的知見

一般名アロプリノール
一般名(欧名)Allopurinol
化学名1H-Pyrazolo〔3,4-d〕pyrimidin-4-ol
分子式C5H4N4O
分子量136.11
融点320℃以上(分解)
性状白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。N,N-ジメチルホルムアミドに溶けにくく、水に極めて溶けにくく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液又はアンモニア試液に溶ける。
KEGG DRUGD00224

包装

ザイロリック錠50

100錠(10錠×10)PTP

ザイロリック錠100

100錠(10錠×10)PTP,140錠(14錠×10)PTP,500錠 瓶,1000錠(10錠×100)PTP

主要文献


1. 厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群
2. Fujii T,et al.,  Jpn J Pharmacol,  22,  201-206,  (1972) »PubMed
3. Garbe E,et al.,  Arch Ophthalmol,  116,  1652-1656,  (1998) »PubMed
4. Hung SI,et al.,  Proceeding of the National Academy of Science(PNAS),  102,  4134-4139,  (2005) »PubMed
5. Kaniwa N,et al.,  Pharmacogenomics,  9,  1617-1622,  (2008) »PubMed
6. Lonjou C,et al.,  Pharmacogenetics and Genomics,  18,  99-107,  (2008) »PubMed
7. Elion GB,et al.,  Am J Med,  45,  69-77,  (1968) »PubMed
8. Elion GB,et al.,  Biochem Pharmacol,  15,  863-880,  (1966) »PubMed
9. 塩 宏ほか,  臨床と研究,  55,  1885-1889,  (1978)
10. 大谷麗二,  臨床と研究,  56,  2677-2681,  (1979)
11. Elion GB,  Ann Rheum Dis,  25,  608-614,  (1966) »PubMed
12. 伊佐真之ほか,  日本薬理学雑誌,  64,  108-122,  (1968) »PubMed
13. Rundles RW,et al.,  Trans Assoc Am Physicians,  76,  126-140,  (1963)
14. 大島良雄ほか,  リウマチ,  8,  349-370,  (1968)
15. Rundles RW,  Ann Rheum Dis,  25,  615-620,  (1966) »PubMed

作業情報


改訂履歴

2015年3月 第16版 改訂
2016年11月 第17版 改訂

文献請求先

グラクソ・スミスクライン株式会社
151-8566
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-6-15
0120-561-007 (9:00〜18:00/土日祝日及び当社休業日を除く)

業態及び業者名等

グラクソ・スミスクライン株式会社
151-8566
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-6-15 GSKビル


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2017/7/19 版