医療用医薬品 : FAD |
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総称名 | FAD |
一般名 | フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム |
欧文一般名 | Flavin Adenine Dinucleotide Sodium |
製剤名 | フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム注射液 |
薬効分類名 | 補酵素型ビタミンB2製剤 |
薬効分類番号 | 3131 |
KEGG DRUG |
D02011
フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム
商品一覧 |
JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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FAD注10mg(ツルハラ) (後発品) | 鶴原製薬 | 3131400A4085 | 57円/管 | 処方箋医薬品 | |
FAD注20mg(ツルハラ) (後発品) | 鶴原製薬 | 3131400A5065 | 57円/管 | 処方箋医薬品 |
ビタミンB2欠乏症の予防および治療
ビタミンB2の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時など)
下記疾患のうち、ビタミンB2の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
口角炎、口唇炎、口内炎、舌炎
肛門周囲および陰部びらん、
急・慢性湿疹、脂漏性湿疹
尋常性ざ瘡、酒さ
日光皮膚炎
結膜炎、びまん性表層角膜炎、角膜部周擁充血、角膜脈管新生
*(3)の適用については効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。
FADとして通常成人1日1〜40mgを1〜2回に分けて、皮下、筋肉内または静脈内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
臨床検査結果に及ぼす影響
尿を黄変させ、臨床検査値に影響を与えることがある。
適用上の注意
静脈内投与時
静脈内に投与する場合、注射速度が速すぎると一過性の胸部不快感を訴えることがあるので、ブドウ糖注射液又は補液(輸液)に添加してFAD10mgあたり、1分以上の速度で緩徐に注射する。
患者に緩徐に静注してもなおかつ胸部不快感を訴える場合には、皮下又は筋肉内にかえて投与することが望ましい。
筋肉内投与
筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため下記の点に注意すること。
筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。なお、特に同一部位への反復注射は行わないこと。
また、新生児、低出生体重児、乳児、小児には特に注意すること。
神経走行部位を避けるように注意すること。
注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
アンプルカット時
ワンポイントアンプルには小さな傷の位置を示すため丸印のマークをつけてあるので、アンプルカット直前にエタノールなどでよく拭いたのち、丸印マークを上にして両側にひっぱるように下に折り曲げ、カットする。(ヤスリは不要である。)
ビタミンB2は生体内では大部分がFADの型で存在する。又、リボフラビンそのものには補酵素作用はなくFMN又はFADに活性化されて種々の酸化還元反応の補酵素として作用をあらわす1)。
四塩化炭素によるラット肝障害時の組織障害、肝VB2量、酵素活性等に対しリボフラビンよりも強い回復を示した2)。
ビタミンB2欠乏ラットでの肝、皮膚における脂質代謝異常を改善する3)。
FADは非経口的に投与された場合においても、そのままの形では細胞膜を通過せず、一旦リボフラビンに分解された後細胞内に取り込まれそこで再びFADに合成されて利用されるが、にもかかわらずFADの方がリボフラビンに比し有効であるのはFADはそのままの形では尿中に排泄されず血液中に長くとどまる点にあると推察されている1)。
安定性試験4)
最終包装製品を用いた長期保存試験(室温、2年)の結果、FAD注10mg(ツルハラ)・FAD注20mg(ツルハラ)は通常の市場流通下において2年間安定であることが確認された。
FAD注10mg(ツルハラ)
1mL×50管
FAD注20mg(ツルハラ)
2mL×50管
1. | 八木国夫, ビタミン, 49 (12), 475-481, (1975) |
2. | 王子喜一 他, 日消会誌, 54, 18, (1957) |
3. | 武田克之 他, ビタミン, 54 (12), 545-554, (1980) |
4. | 鶴原製薬株式会社 社内資料 |
改訂履歴 |
2006年9月 改訂 |
文献請求先 |
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。 |
業態及び業者名等 |
製造販売元 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2021/5/25 版 |