医療用医薬品 : ビタノイリン |
List Top |
総称名 | ビタノイリン |
一般名 | フルスルチアミン塩酸塩, ピリドキサールリン酸エステル水和物, ヒドロキソコバラミン酢酸塩 |
欧文一般名 | Fursultiamine Hydrochloride, Pyridoxal Phosphate Hydrate, Hydroxocobalamin Acetate |
製剤名 | フルスルチアミン塩酸塩、ピリドキサールリン酸エステル水和物、ヒドロキソコバラミン酢酸塩配合 |
薬効分類番号 | 3179 |
KEGG DRUG |
D08829
ヒドロキソコバラミン酢酸塩・ピリドキサールリン酸エステル水和物・フルスルチアミン塩酸塩・リボフラビン
商品一覧 相互作用情報 |
JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
---|---|---|---|---|---|
ビタノイリンカプセル25 | VITANEURIN CAPSULES 25 | 武田テバ薬品 | 3179107M1040 | 5.9円/カプセル |
本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)
下記疾患のうち、本剤に含まれるビタミン類の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
神経痛
筋肉痛・関節痛
末梢神経炎・末梢神経麻痺
効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。
通常成人1日1〜4カプセルを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
相互作用
併用注意
レボドパ | ビタミンB6がレボドパの作用を減弱することがある。 | 末梢でのレボドパの脱炭酸化が促進し、レボドパの中枢への移行が減少することが考えられている。 |
副作用
副作用発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現頻度については文献等を参考に集計した。(再審査対象外)
その他の副作用
0.1〜5%未満 | |
過敏症注) | 発疹、そう痒感 |
消化器 | 悪心、嘔吐、食欲不振、胃痛、胃部不快感、腹部膨満感、口渇、下痢 |
その他 | 不眠、頻尿 |
臨床検査結果に及ぼす影響
尿を黄変させ、臨床検査値に影響を与えることがある(ビタミンB2による)。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
「いわゆる神経痛」を対象にビタノイリン50及び対照薬としてフルスルチアミン50mgカプセル、2.5mg錠をそれぞれ1日2カプセル(錠)、2週間投与し痛みに対する効果を二重盲検比較対照試験により検討した試験において、ビタノイリン50投与群が痛みの4症状(自発痛、放散痛、運動痛、圧痛)の合計改善度で、対照群に比しすぐれることが認められている。1)
フルスルチアミン
ビタミンB1は神経細胞の形態保持上重要であり2)、また、神経興奮伝導3)や神経細胞のエネルギー産生4)に関与している。
フルスルチアミンは、ビタミンB1に比べて消化管からの吸収がよく、高い血中5)・臓器内B1濃度6)、長い体内貯留性、多量の結合型B1の生成7)等の特性を示し、生理学的・生化学的にビタミンB1のmetabolic poolをみたしてビタミンB1の欠乏又は代謝障害が関与する神経機能障害を改善する。試験的には、神経・筋に対して、神経細胞の増殖促進8)、神経再生促進(ウサギ)9)10)、骨格筋活動電位の増加(ラット)11)等の作用が認められている。
ピリドキサールリン酸エステル
ビタミンB6は神経細胞、神経線維の形態保持上重要であり、ビタミンB6欠乏により末梢神経系ではスフィンゴリピド合成障害等によると考えられる軸索、髄鞘の変性・崩壊がみられる。2)
ピリドキサールリン酸エステルは、ピリドキシンに比べて種々の特性を有する補酵素型ビタミンB612)で、ビタミンB6の欠乏又は代謝障害が関与する末梢神経炎に用いられる。
ヒドロキソコバラミン
ビタミンB12は神経細胞特に、核、Nissl物質、原線維の完全な保持に必須のビタミンで、ビタミンB12は欠乏により中枢・末梢神経において神経細胞の萎縮・変性、髄鞘の膨脹を伴う神経線維の腫脹、ついで軸索の破壊、髄鞘の崩壊が起こり神経症状を発症させる。2)
ヒドロキソコバラミンは、ビタミンB12であるシアノコバラミンに比べ体内貯留性、持続性13)、補酵素型B12への転換14)等で、よりすぐれた生物学的特性を示し、ビタミンB12の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される神経・筋疾患に用いられている。
試験的には、神経線維の成長促進、glia細胞の増殖促進(in vitro)、神経の再生促進(ウサギ)等が報告されている。15)
<フルスルチアミン、ピリドキサールリン酸エステル、ヒドロキソコバラミンの協同作用>
100カプセル(10カプセル×10)
500カプセル(バラ)
1,000カプセル(10カプセル×100)
1. | 阿部達夫他, 臨牀と研究, 57, 963, (1980) |
2. | 陳 震東, 実験治療, (414), 7, (1966) |
3. | 糸川嘉則, ビタミン, 49, 415, (1975) »DOI |
4. | Muralt,A., Ann.New York Acad.Sci., 98, 499, (1962) |
5. | 柴田長夫他, Alinamin Symposium, 5, (1961) |
6. | Mitoma,C., Amer.Soc.Pharmacol.Exptl.Therap., 5, 698, (1973) »PubMed |
7. | 阿部達夫, 日本臨牀, 20, 1957, (1962) |
8. | 成実重彦他, ビタミン, 49, 308, (1975) »DOI |
9. | 中澤恒幸他, アリナミン基礎文献集, (3), 117, (1966) |
10. | 桐田良人, 臨牀と研究, 43, 1889, (1966) |
11. | 中原正雄他, 新薬と臨牀, 15, 1297, (1966) |
12. | 山田弘三, 現代内科学大系,代謝異常(III), 273, (1966) |
13. | Heinrich,H.C.et al., Klin.Wschr., 39, 689, (1961) »PubMed »DOI |
14. | Yagiri,Y., J.Vitaminol., 13, 228, (1967) |
15. | 中澤恒幸他, ビタミン, 34, 576, (1966) »DOI |
16. | 中澤恒幸, 実験治療, (414), 10, (1966) |
17. | 福田尚久他, ビタミン, 49, 308, (1975) »DOI |
改訂履歴 |
2016年10月 改訂 |
文献請求先 |
主要文献欄に記載の文献は下記にご請求下さい。 |
お問い合わせ先 |
主要文献欄に記載の文献は下記にご請求下さい。 |
業態及び業者名等 |
販売 製造販売元 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2023/03/22 版 |