医療用医薬品 : ペントナ

List   Top

医薬品情報


総称名 ペントナ
一般名 マザチコール塩酸塩水和物
欧文一般名 Mazaticol Hydrochloride Hydrate
製剤名 マザチコール塩酸塩水和物錠・散
薬効分類名 薬剤性パーキンソン症候群治療剤
薬効分類番号 1169
ATCコード N04AA10
KEGG DRUG D03264 マザチコール塩酸塩水和物
商品一覧 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2019年7月 改訂 (第11版 D21)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ペントナ錠4mg PENTONA Tablets 4mg 田辺三菱製薬 1169004F1036 18.1円/錠 処方箋医薬品
ペントナ散1% PENTONA Powder 1% 田辺三菱製薬 1169004B1034 42.5円/g 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

閉塞隅角緑内障の患者〔抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。〕

本剤の成分に対し過敏症の患者

重症筋無力症の患者〔抗コリン作用による筋緊張低下のため、重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがある。〕

前立腺肥大等尿路に閉塞性疾患のある患者〔抗コリン作用による膀胱平滑筋の弛緩、膀胱括約筋の緊張により排尿困難を悪化させるおそれがある。〕

効能・効果及び用法・用量

効能効果

向精神薬投与によるパーキンソン症候群

効能効果に関連する使用上の注意

パーキンソン用剤はフェノチアジン系化合物、レセルピン誘導体等による口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)を通常軽減しない。場合によっては、このような症状を増悪顕性化させることがある。

用法用量

ペントナ錠4mg

通常成人には、1回1錠(マザチコール塩酸塩水和物として4mg)を1日3回経口投与する。
年齢・症状により適宜増減する。

ペントナ散1%

通常成人には、1回0.4g(マザチコール塩酸塩水和物として4mg)を1日3回経口投与する。
年齢・症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

不整脈又は頻脈傾向にある患者〔抗コリン作用により交感神経が優位になり不整脈、頻脈が悪化するおそれがある。〕

肝障害又は腎障害のある患者〔代謝・排泄遅延により作用が増強するおそれがある。〕

高齢者〔「高齢者への投与」の項参照〕

高温環境にある患者〔抗コリン作用により発汗抑制が起こり、体温調節が困難になるおそれがある。〕

脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者〔Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい。〕

開放隅角緑内障の患者〔抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。〕

重要な基本的注意

本剤の投与は、少量から開始し、観察を十分に行い慎重に維持量まで増量すること。また、他剤から本剤に切りかえる場合には、他剤を徐々に減量しながら本剤を増量するのが原則である。

本剤投与中は定期的に隅角検査及び眼圧検査を行うことが望ましい。

眠気、調節障害及び注意力・集中力・反射機能等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意する。

相互作用

併用注意

抗コリン作用を有する薬剤(フェノチアジン系化合物、三環系抗うつ剤、アトロピン硫酸塩水和物、ブチルスコポラミン臭化物、チメピジウム臭化物水和物)腸管麻痺(悪心・嘔吐、便秘、腹部膨満感等)を来し、麻痺性イレウスがあらわれるおそれがある。なお、この悪心・嘔吐はフェノチアジン系化合物の制吐作用により不顕性化することがあるので注意すること。
併用する場合には、定期的に臨床症状を観察し、用量に注意する。
相加的に作用(抗コリン作用)を増強させる。
中枢神経抑制剤(フェノチアジン系化合物、三環系抗うつ剤、MAO阻害剤)中枢神経抑制作用(睡眠、精神機能抑制等)が増強することがある。
併用する場合には、定期的に臨床症状を観察し、用量に注意する。
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。

副作用

副作用発現状況の概要

総症例3,852例中副作用が報告されたのは296例(7.7%)であった。主な副作用はめまい・ふらつき・立ちくらみ64件(1.7%)、口渇49件(1.3%)、悪心・嘔吐39件(1.0%)等であった。(承認時〜1986年4月迄の集計)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

Syndrome malin(悪性症候群)

他の抗パーキンソン剤(ビペリデン等)で、抗精神病薬、抗うつ剤及びドパミン作動系抗パーキンソン剤との併用において、他の抗パーキンソン剤(ビペリデン等)及び併用薬の減量又は中止により、発熱、無動緘黙、意識障害、強度の筋強剛、不随意運動、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、体冷却、水分補給などの全身管理等の適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇があらわれることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下があらわれることがある。

その他の副作用

 0.1〜5%未満0.1%未満
精神神経系幻覚、脱力感、焦燥、不安感、不穏、妄想、めまい・ふらつき・立ちくらみ、倦怠感、頭重、頭痛、不眠、眠気、知覚異常、発汗うつ状態
消化器口渇、悪心・嘔吐、便秘、食欲不振 
泌尿器排尿困難尿閉
過敏症 発疹
循環器 不整脈
霧視調節障害
肝臓AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇 
その他胸部狭扼感鼻閉

高齢者への投与

高齢者ではせん妄、不安等の精神症状及び抗コリン作用によるめまい、立ちくらみ、口渇等があらわれやすいので、減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。〔動物実験(マウス、ラット)で母体への影響(体重増加抑制傾向)及び胎児異常(発育抑制)が認められた。〕

授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。〔授乳中の投与に関する安全性は確立していない。〕

小児等への投与

乳児、小児に対しては、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。〔乳児、小児への投与に関する安全性は確立していない。〕

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。〕

臨床成績

臨床効果

二重盲検比較試験を含む8種の臨床試験の結果、有効率は70.9%(151/213例)であった。1)2)

薬効薬理

中枢性抗コリン作用が強く、末梢性抗コリン作用(散瞳、口渇等)は弱い。

中枢性抗コリン作用3)

マウスにおけるトレモリン振戦抑制作用は、経口投与でED50=6.2mg/kgであり、トリヘキシフェニジル(ED50=7.1mg/kg)と同等である。

マウスにおけるフィゾスチグミン致死抑制作用は、経口投与でED50=14.1mg/kgであり、トリヘキシフェニジル(ED50=21.4mg/kg)よりやや強い。

サルにおけるハロペリドール誘発錐体外路症状は、本剤の前投与(経口)により著明に抑制される。

ドパミン作働ニューロンに対する作用

10−5mol/Lの濃度でラット線条体神経終末へのドパミンの取込みを約50%抑制し、これは10−4mol/Lのトリヘキシフェニジルと同程度である。4)

有効成分に関する理化学的知見

一般名マザチコール塩酸塩水和物
一般名(欧名)Mazaticol Hydrochloride Hydrate
化学名6,6,9-trimethyl-9-azabicyclo[3,3,1]non-3β-yl-α,α-di-(2-thienyl)glycolate hydrochloride monohydrate
分子式C21H27NO3S2・HCl・H2O
分子量460.05
融点約195℃(分解)
性状白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。
酢酸(100)又はクロロホルムに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、水又は無水酢酸にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
KEGG DRUGD03264

包装

ペントナ錠4mg

100錠(10錠×10),500錠(バラ)

ペントナ散1%

100g

主要文献


1. 八木剛平 他,  臨床精神医学,  2 (11),  1311-1339,  (1973)
2. 田中稜一 他,  診療と新薬,  9 (3),  641-646,  (1972)
3. 能勢尚志 他,  日本薬理学雑誌,  67,  387-405,  (1971) »PubMed
4. 能勢尚志 他,  田辺製薬研究報告,  218-227,  (1977)

作業情報


改訂履歴

2015年4月 改訂
2019年7月 改訂 (第11版 D21)

文献請求先

田辺三菱製薬株式会社
541-8505
大阪市中央区道修町3-2-10
0120-753-280

業態及び業者名等

製造販売元
田辺三菱製薬株式会社
大阪市中央区道修町3-2-10

プロモーション提携
吉富薬品株式会社
大阪市中央区道修町3-2-10


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2020/6/17 版