医療用医薬品 : ピンドロール

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医薬品情報


総称名 ピンドロール
一般名 ピンドロール
欧文一般名 Pindolol
製剤名 ピンドロール錠
薬効分類名 頻脈・高血圧・狭心症治療剤
薬効分類番号 2123 2149
ATCコード C07AA03
KEGG DRUG D00513 ピンドロール
商品一覧 商品一覧(他薬効を含む) 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2009年6月 改訂(指定医薬品の削除) (第3版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ピンドロール錠5mg「日医工」 (後発品) Pindolol 日医工 2123009F3550 5.7円/錠 劇薬 , 処方せん医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分及び他のβ-遮断剤に対し過敏症の既往歴のある患者

気管支喘息,気管支痙攣のおそれのある患者[喘息等の症状を誘発・悪化させるおそれがある。]

糖尿病性ケトアシドーシス,代謝性アシドーシスのある患者[本症でみられる心筋収縮力抑制を増強するおそれがある。]

高度の徐脈(著しい洞性徐脈),房室ブロック(II,III度),洞房ブロック,洞不全症候群のある患者[心刺激伝導系を抑制し,症状を悪化させるおそれがある。]

心原性ショック,肺高血圧による右心不全,うっ血性心不全の患者[心筋収縮力を抑制し,症状を悪化させるおそれがある。]

異型狭心症の患者[症状を悪化させるおそれがある。]

低血圧症の患者[降圧作用により症状を悪化させるおそれがある。]

重症の末梢循環障害(壊疽等)のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]

未治療の褐色細胞腫の患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)

チオリダジンを投与中の患者[不整脈,QT延長等があらわれることがある。](「相互作用」の項参照)

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)

効能・効果及び用法・用量

効能・効果

洞性頻脈

本態性高血圧症(軽症〜中等症)

狭心症

用法・用量

洞性頻脈

通常成人にはピンドロールとして1回1〜5mgを1日3回投与する。
なお,年齢・症状に応じ適宜増減する。

本態性高血圧症(軽症〜中等症)

通常成人にはピンドロールとして1回5mgを1日3回投与する。
なお,年齢・症状に応じ適宜増減する。

狭心症

通常成人にはピンドロールとして1回5mgを1日3回投与する。効果が不十分な場合は1日量30mgまで増量する。
なお,年齢・症状に応じ適宜増減する。

用法・用量に関連する使用上の注意

褐色細胞腫の患者では,本剤の単独投与により急激に血圧が上昇することがあるので,α-遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し,常にα-遮断剤を併用すること。

使用上の注意

慎重投与

うっ血性心不全のおそれのある患者[心筋収縮力を抑制し,症状を誘発するおそれがあるので,観察を十分に行い,ジギタリス製剤を併用するなど慎重に投与すること。]

低血糖症,コントロール不十分な糖尿病,長期間絶食状態の患者[低血糖症状を起こしやすく,かつ低血糖の前駆症状である頻脈等の症状をマスクしやすいので,血糖値に注意すること。]

重篤な肝・腎障害のある患者[代謝又は排泄が遅延するおそれがある。]

徐脈,房室ブロック(I度)のある患者[心刺激伝導系を抑制し,症状を悪化させるおそれがあるので,心機能に注意すること。](「禁忌」の項参照)

甲状腺中毒症の患者[頻脈等の中毒症状をマスクすることがある。](「重要な基本的注意」の項参照)

末梢循環障害(レイノー症候群,間欠性跛行症等)のある患者[症状を悪化させるおそれがある。](「禁忌」の項参照)

高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

小児等(「小児等への投与」の項参照)

重要な基本的注意

長期投与の場合は,心機能検査(脈拍・血圧・心電図・X線等)を定期的に行うこと。特に徐脈になったとき及び低血圧を起こした場合には減量又は中止すること。また,必要に応じアトロピンを投与するなど対症療法を行うこと。なお,肝機能,腎機能,血液像等に注意すること。

類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で急に投与を中止したとき,症状が悪化したり,心筋梗塞を起こした症例が報告されているので,休薬を要する場合には徐々に減量し,観察を十分に行うこと。また,患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用で投与する場合でも,特に高齢者においては同様の注意をすること。

甲状腺中毒症の患者では,急に投与を中止すると症状を悪化させることがあるので,休薬を要する場合には徐々に減量し,観察を十分に行うこと。

手術前24時間は投与しないことが望ましい。

めまい,ふらつきがあらわれることがあるので,本剤投与中の患者(特に投与初期)には,自動車の運転等危険を伴う機械の作業に注意させること。

相互作用

併用禁忌

チオリダジン
(メレリル)
不整脈,QT延長等があらわれることがある。本剤はチオリダジンの肝における酸化的な代謝を阻害し,血中濃度を上昇させると考えられる。

併用注意

交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤
レセルピン等
過剰の交感神経抑制を来し,徐脈,血圧低下等があらわれるおそれがあるので,用量に注意すること。共に交感神経抑制作用を有するため。
レセルピン脈拍の増加等があらわれることがあるので,用量に注意すること。レセルピンによりカテコールアミンが枯渇した状態においては,本剤の内因性交感神経刺激作用が顕在化することがある。
血糖降下剤
インスリン,
グリベンクラミド等
血糖降下作用を増強することがある。また,低血糖症状(頻脈等)をマスクすることがあるので,血糖値に注意すること。本剤のβ-遮断作用により,低血糖からの回復が遅れることがあり,また,低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクする。
カルシウム拮抗剤
ベラパミル,
ジルチアゼム等
相互に作用が増強され,過度の降圧又は心機能抑制があらわれるおそれがあるので,用量に注意すること。共に陰性変時・変力作用,降圧作用を有するため。
クロニジンクロニジンの投与中止後のリバウンド現象(血圧上昇)を増強するおそれがある。クロニジンの投与を中止する場合には本剤を数日前に中止し,経過を観察してから行うこと。クロニジンの投与中止により血中ノルアドレナリンが増加した場合,本剤のβ-遮断作用によりα-刺激作用(血管収縮作用)が優位となるため。
ClassI抗不整脈剤
ジソピラミド,
プロカインアミド,
アジマリン等
アミオダロン
過度の心機能抑制があらわれることがあるので,用量に注意すること。共に心機能抑制作用を有するため。
麻酔剤
エーテル等
過剰の交感神経の抑制を起こすおそれがあるので,心機能等に注意すること。共に交感神経抑制作用を有するため。
ジギタリス製剤房室伝導時間が延長し,徐脈,房室ブロック等があらわれるおそれがあるので,心機能に注意すること。共に刺激伝導速度の抑制作用を有するため。
非ステロイド性抗炎症剤
インドメタシン等
本剤の降圧作用が減弱することがあるので,用量に注意すること。非ステロイド性抗炎症剤は,血管拡張作用を有する腎プロスタグランジンの合成・遊離を阻害し,血圧を上昇させることがある。
降圧作用を有する他の薬剤
ニトログリセリン等
過度の降圧を来すおそれがあるので,用量に注意すること。共に降圧作用を有するため。
交感神経刺激剤
アドレナリン等
昇圧反応を引き起こすことがあるので,血圧値に注意すること。本剤のβ-遮断作用により,交感神経刺激剤のα‐刺激作用が優位となるため。

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

(頻度不明)

以下のような副作用があらわれることがある。これらの副作用を疑わせる臨床検査所見及び症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

心不全の誘発・悪化,心胸比増大

喘息症状の誘発・悪化

その他の副作用

 頻度不明
過敏症注)発疹
循環器低血圧,動悸,胸痛,浮腫,徐脈
精神神経系精神症状(抑うつ,幻覚)注),悪夢注),めまい,ふらつき,頭痛,不眠,脳貧血様症状,眠気,振戦,多汗
消化器口渇,悪心・嘔吐,下痢,心窩部不快感,腹痛,食欲不振
肝臓AST(GOT),ALT(GPT),Al-Pの上昇
注)涙液分泌減少,霧視
その他CK(CPK),LDH,血清尿酸値の上昇,脱力感,倦怠感,手足のしびれ感,熱感,腓腸筋痙直(こむらがえり)注),その他の筋肉痛注)
注:このような場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者には,次の点に注意し,少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている。(脳梗塞等が起こるおそれがある。)

休薬を要する場合は徐々に減量する。(「重要な基本的注意」の項参照)

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

授乳中の婦人に投与することを避け,やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

過量投与

過量投与時には通常次のような処置が行われる。

過度の徐脈にはアトロピン硫酸塩水和物を静注し,効果不十分な場合にはβ-刺激剤(イソプレナリン塩酸塩,オルシプレナリン硫酸塩等)を徐々に静注。低血圧には昇圧剤(アドレナリン,ドパミン等)を投与。心不全にはジギタリス製剤,利尿剤を投与。なお,グルカゴンの静注が有効な場合もある。気管支痙攣にはβ2-刺激剤(サルブタモール硫酸塩等)又はアミノフィリン水和物を静注。
これらの処置の間は患者を常に観察下におくこと。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

その他の注意

β-遮断剤服用中の患者では,他の薬剤によるアナフィラキシー反応がより重篤になることがあり,また,通常用量のアドレナリンによる治療に抵抗するとの報告がある。

薬物動態

溶出挙動

ピンドロール錠5mg「日医工」は,日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたピンドロール錠(5mg錠)の溶出規格に適合していることが確認されている。1)

薬効薬理

サブタイプ(β1/β2)非選択性のアドレナリンβ受容体遮断薬である。β遮断作用はプロプラノロールよりも15〜40倍強い。アルプレノロール塩酸塩やインデノロール塩酸塩,カルテオロール塩酸塩などよりも強い交感神経興奮様固有活性intrinsic sympathomimetic activityを有する。キニジン様の膜安定化作用は極めて弱い。2)

有効成分に関する理化学的知見

一般名ピンドロール
一般名(欧名)Pindolol
化学名(2RS)-1-(1H-Indol-4-yloxy)-3-(1-methylethyl)aminopropan-2-ol
分子式C14H20N2O2
分子量248.32
融点169〜173℃
性状白色の結晶性の粉末で,わずかに特異なにおいがある。
メタノールにやや溶けにくく,エタノール(95)に溶けにくく,水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
本品は希硫酸又は酢酸(100)に溶ける。
KEGG DRUGD00513

取扱い上の注意

安定性試験

本品につき加速試験(40℃,相対湿度75%,6ヵ月)を行った結果,ピンドロール錠5mg「日医工」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。3)

包装

ピンドロール錠5mg「日医工」

100錠(10錠×10;PTP)

1000錠(10錠×100;PTP)

主要文献


1. 日医工株式会社 社内資料:溶出試験
2. 第十五改正日本薬局方解説書,  C-3422,  (2006)  廣川書店,東京
3. 日医工株式会社 社内資料:安定性試験

作業情報


改訂履歴

2007年11月 改訂
2009年6月 改訂(指定医薬品の削除) (第3版)

文献請求先

主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
日医工株式会社
930-8583
富山市総曲輪1丁目6番21
0120-517-215

業態及び業者名等

製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2020/12/16 版