医療用医薬品 : ビスミラー

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医薬品情報


総称名 ビスミラー
一般名 クロルフェニラミンマレイン酸塩
欧文一般名 Chlorpheniramine Maleate
薬効分類名 抗ヒスタミン剤
薬効分類番号 4419
ATCコード R06AB04
KEGG DRUG
D00665 クロルフェニラミンマレイン酸塩
KEGG DGROUP
DG01482 ヒスタミンH1受容体拮抗薬
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2022年8月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ビスミラー散1% Bismilla Powder 扶桑薬品工業 4419003B1283 7.7円/g

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤の成分又は類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
2.3 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[抗コリン作用により排尿困難、尿閉等があらわれ、症状が増悪することがある。]
2.4 低出生体重児、新生児[9.7.1参照]

4. 効能または効果

蕁麻疹、血管運動性浮腫、枯草熱、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、薬疹)、アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎、感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽

6. 用法及び用量

dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩として、通常成人1回2〜6mgを1日2〜4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

8.1 眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。
8.2 再生不良性貧血、無顆粒球症があらわれることがあるので、血液検査を行うこと。[11.1.1参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 開放隅角緑内障の患者
抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
9.1.2 眼内圧亢進のある患者
抗コリン作用により眼内圧が上昇し、症状が増悪するおそれがある。
9.1.3 甲状腺機能亢進症の患者
抗コリン作用により症状が増悪するおそれがある。
9.1.4 狭窄性消化性潰瘍、幽門十二指腸通過障害のある患者
抗コリン作用により平滑筋の運動抑制、緊張低下が起こり、症状が増悪するおそれがある。
9.1.5 循環器系疾患のある患者
抗コリン作用による心血管系への作用により、症状が増悪するおそれがある。
9.1.6 高血圧症の患者
抗コリン作用により血管拡張が抑制され、血圧が上昇するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
9.7.1 低出生体重児、新生児
投与しないこと。中枢神経系興奮など抗コリン作用に対する感受性が高く、痙攣など重篤な反応があらわれるおそれがある。[2.4参照]
9.7.2 乳児、幼児及び小児
乳児、幼児及び小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

10.2 併用注意
中枢神経抑制剤
バルビツール酸系薬剤等
アルコール
相互に作用を増強することがあるので、併用する場合には減量するなど慎重に投与すること。本剤の中枢抑制作用により、作用が増強される。
モノアミン酸化酵素阻害剤相互に作用を増強することがあるので、併用する場合には減量するなど慎重に投与すること。本剤の解毒機構に干渉し、作用を遷延化し増強することがある。
ドロキシドパ
ノルアドレナリン
血圧の異常上昇を起こすおそれがある。本剤はヒスタミンによる毛細血管拡張を抑制する。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 再生不良性貧血、無顆粒球症(いずれも頻度不明)[8.2参照]
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症発疹
精神神経系神経過敏、頭痛、焦燥感、複視、眠気
消化器口渇、胸やけ
泌尿器多尿、排尿困難
血液血小板減少
肝臓肝機能障害(AST、ALT、AL-Pの上昇)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
ヒスタミンH1受容体遮断薬。H1受容体を介するヒスタミンによるアレルギー性反応(毛細血管の拡張と透過性亢進、気管支平滑筋の収縮、知覚神経終末刺激によるそう痒、など)を抑制する1)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. クロルフェニラミンマレイン酸塩

一般的名称 クロルフェニラミンマレイン酸塩
一般的名称(欧名) Chlorpheniramine Maleate
化学名 (3RS)-3-(4-Chlorophenyl)-N,N-dimethyl-3-pyridin-2-ylpropylamine monomaleate
分子式 C16H19ClN2・C4H4O4
分子量 390.86
融点 130〜135℃
物理化学的性状 白色の微細な結晶である。酢酸(100)に極めて溶けやすく、水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすい。希塩酸に溶ける。
水溶液(1→20)は、旋光性を示さない。
KEGG DRUG D00665

22. 包装

500g(バラ)缶

23. 主要文献

  1. 第十八改正日本薬局方解説書, C-1832-1838, (2021), (廣川書店)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
扶桑薬品工業株式会社 研究開発センター 学術室(9:00〜17:30/土日祝日を除く)
〒536-8523 大阪市城東区森之宮二丁目3番30号
電話:06-6964-2763
FAX:06-6964-2706
製品情報問い合わせ先
扶桑薬品工業株式会社 研究開発センター 学術室(9:00〜17:30/土日祝日を除く)
〒536-8523 大阪市城東区森之宮二丁目3番30号
電話:06-6964-2763
FAX:06-6964-2706

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
扶桑薬品工業株式会社
大阪市城東区森之宮二丁目3番11号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/06/18 版