医療用医薬品 : アプレース

List   Top

医薬品情報


総称名 アプレース
一般名 トロキシピド
欧文一般名 Troxipide
薬効分類名 胃炎・胃潰瘍治療剤
薬効分類番号 2329
ATCコード A02BX11
KEGG DRUG D01306 トロキシピド
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アプレース錠100mg APLACE Tablets 100mg 杏林製薬 2329015F2022 11.8円/錠
アプレース細粒20% APLACE Fine Granules 20% 杏林製薬 2329015C1100 19.8円/g

効能・効果及び用法・用量

効能効果

胃潰瘍

下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善

急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期

用法用量

アプレース錠100mg

通常、成人にはトロキシピドとして1回100mg(錠剤1錠)を1日3回食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

アプレース細粒20%

通常、成人にはトロキシピドとして1回100mg(細粒剤0.5g)を1日3回食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

副作用

副作用発現状況の概要

総症例12,092例中、91例(0.75%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められ、主な副作用は便秘23例(0.19%)、AST(GOT)上昇21例(0.17%)、ALT(GPT)上昇30例(0.25%)であった。(再審査終了時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

ショック、アナフィラキシー様症状

ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、呼吸困難、血圧低下等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

肝機能障害、黄疸

AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP、LDHの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
消化器便秘腹部膨満感、胸やけ、嘔気 等 
過敏症 そう痒、発疹 等 
その他 頭重感、動悸、全身倦怠感 等浮腫
自発報告によるものについては頻度不明

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性が確立していない。]

本剤投与中は授乳を避けさせること。[ラットにおいて乳汁への移行が認められている。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

ラット亜急性毒性試験で臨床用量の170倍(1,000mg/kg/日)以上を経口投与したとき、膀胱での炎症及び出血によると考えられる尿潜血が対照群に比較して多いという報告がある[1]

動物実験でプロラクチン分泌異常に由来すると推定される性周期の乱れが報告されている[2]ので、月経異常、乳汁分泌などの観察を十分に行い、異常が認められた場合には、休薬又は中止等の適切な処置を行うこと。

薬物動態

血中濃度[3][4]

健康成人にトロキシピド100mgを単回経口投与した時の血中濃度及び薬物速度論的パラメータは次のとおりである。

図 血中濃度(健康成人)

薬物速度論的パラメータ

 投与量(mg)Tmax(hr)Cmax(μg/mL)t1/2(hr)AUC0→24(μg・hr/mL)
1002.10.847.47.13
細粒1002.71.097.07.94

代謝[5]

健康成人にトロキシピド100mgを単回経口投与した結果、尿中排泄物の96%以上は未変化体であり、その他に一種の代謝物が認められた。

排泄[6]

健康成人にトロキシピド100mgを単回経口投与した結果、24時間で投与量の約61%、48時間で投与量の約67%が尿中に排泄された。

臨床成績

胃炎に対する効果

二重盲検比較試験を含む310例について臨床試験を実施した結果、急性胃炎又は慢性胃炎の急性胃粘膜変化に対する全般改善率は82.9%(257/310)であった。
また、二重盲検比較試験において、本剤の急性胃炎又は慢性胃炎の急性胃粘膜変化に対する有用性が認められた。

胃潰瘍に対する効果

二重盲検比較試験を含む514例について臨床試験を実施した結果、胃潰瘍に対する改善率は79.4%(408/514)であった。
また、二重盲検比較試験において、本剤の胃潰瘍に対する有用性が認められた。

薬効薬理

実験胃炎に対する治療効果

タウロコール酸ナトリウムによって惹起されるラットの実験的慢性(萎縮性)胃炎に対し治療及び予防効果を示した[7]

急性胃粘膜病変に対する作用

ラットのアスピリン、0.6mol/L塩酸及びエタノール(99.5)、水浸拘束ストレスによる胃粘膜病変に対し予防効果を示した[8][9][10]

組織修復促進作用

ラットのクランピング・コルチゾン潰瘍、酢酸潰瘍及びクランピング潰瘍の組織学的検討において、胃粘膜再生と潰瘍底膠原線維発育に調和のとれた修復促進作用を示し、慢性潰瘍の治癒を促進させた[11][12]
またラットの酢酸潰瘍において、シメチジンとの併用効果が認められた[13]

各種実験潰瘍抑制作用

ラットの水浸拘束ストレス、ストレス・レセルピン、インドメタシン、脱血アスピリン、ヒドロコルチゾン、幽門結紮ストレス潰瘍の発生を各々抑制し、粘膜保護作用を示した[10][14]

胃粘膜血流量増加作用

交叉熱電対法[15](ウサギ、イヌ)及び水素ガスクリアランス法(ラット[16]、イヌ[17])において、胃粘膜血流量の増加が認められた。また、臓器反射スペクトル解析法(ラット)で、脱血時の胃粘膜及び酢酸潰瘍辺縁部粘膜の血流量を増加させた[18]

胃粘膜代謝賦活作用

ラットの胃粘膜酸素消費量を増加させ、ATP含量を増加させることにより、胃粘膜エネルギー代謝を賦活した。特に、血流量が減少している潰瘍辺縁部粘膜で、その作用が強く認められた[19][20]

胃粘膜構成成分正常化作用

ラットの胃粘膜に含まれるムコ多糖体を増加し、また抗炎症薬等又はストレス負荷によるムコ多糖体の減少を抑制して胃粘膜バリヤーを増強した[21][22]

胃粘膜内プロスタグランジン量増加作用

ラットの胃粘膜内で細胞保護作用のあるプロスタグランジン量を増加させた[23]

有効成分に関する理化学的知見

一般名トロキシピド
一般名(欧名)Troxipide
化学名3,4,5-Trimethoxy-N-[(3RS)-piperidin-3-yl]benzamide
分子式C15H22N2O4
分子量294.35
融点177〜181℃
性状本品は白色の結晶性の粉末である。
本品は酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水に溶けにくい。
本品は0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
本品の1mol/L塩酸試液溶液(1→5)は旋光性を示さない。
分配係数有機溶媒相水相分配係数1-オクタノールリン酸塩緩衝液17.9クロロホルムリン酸塩緩衝液159(25℃)
KEGG DRUGD01306

包装

アプレース錠100mg

PTP包装

100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、1,000錠(10錠×100)、1,050錠(21錠×50)

バラ包装

500錠

アプレース細粒20%

分包

0.5g×600包(3包×200)

バラ包装

100g、500g

主要文献


1. 今井 繁,他,  トロキシピドのラットにおける亜急性毒性試験(社内資料)
2. 村山 淳,他,  トロキシピドの血中プロラクチンと性周期に及ぼす影響(社内資料)
3. 上條信二,他,  トロキシピド錠の生物学的同等性試験(社内資料)
4. 草嶋久生,他,  トロキシピド細粒の生物学的同等性試験(社内資料)
5. 入倉 勉,他,  応用薬理,  18,  619,  (1979)
6. 川原富美男,他,  基礎と臨床,  18,  2859,  (1984)
7. 岸本真也,他,  薬理と治療,  17,  5443,  (1989)
8. 関口治男,他,  日薬理誌,  89,  111,  (1987) »PubMed
9. 関 敦子,他,  薬理と治療,  18,  1071,  (1990)
10. 桑山 肇,他,  応用薬理,  40,  63,  (1990)
11. 入倉 勉,他,  応用薬理,  15,  641,  (1978)
12. 百々研次郎,  実験潰瘍,病態モデルとその病因,  197,  (1976)  日本メディカルセンター
13. 関口治男,他,  薬理と治療,  15,  2425,  (1987)
14. 入倉 勉,他,  応用薬理,  17,  371,  (1979)
15. 阿部泰夫,他,  日薬理誌,  76,  355,  (1980) »PubMed
16. 松尾 裕,他,  薬理と治療,  10,  3129,  (1982)
17. 中村欣一,他,  薬理と治療,  10,  5939,  (1982)
18. 中川彰史,他,  診療と新薬,  19,  1803,  (1982)
19. 阿部泰夫,他,  日薬理誌,  83,  317,  (1984) »PubMed
20. 阿部泰夫,他,  基礎と臨床,  17,  4073,  (1983)
21. 阿部泰夫,他,  応用薬理,  27,  521,  (1984)
22. 阿部泰夫,他,  日薬理誌,  84,  11,  (1984) »PubMed
23. 望月利郎,他,  応用薬理,  32,  387,  (1986)

作業情報


改訂履歴

2010年3月 改訂
2013年5月 第10版 改訂(会社住所の変更)

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
杏林製薬株式会社
101-8311
東京都千代田区神田駿河台4-6

0120-409341 受付時間 9:00〜17:30(土・日・祝日を除く)

業態及び業者名等

杏林製薬株式会社
東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2018/10/24 版