○慢性肝疾患における肝機能の改善
○下記疾患のうちビタミンB2の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
湿疹・皮膚炎群、口唇炎・口角炎・口内炎、びまん性表層角膜炎
○ビタミンB2の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)
通常成人1日1〜2mLを1〜2回に分けて皮下、筋肉内又は静脈内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99〜234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)
胸内苦悶、急激な血圧低下、呼吸困難等の異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 |
過敏症 | 発疹 | 蕁麻疹、そう痒 | |
消化器 | 嘔気 | 嘔吐 | |
注射部位 | | | 注射部疼痛 |
その他 | 胸部不快感、好酸球増多 | 顔面潮紅 | 血圧低下、発熱、悪寒 |
18.1 作用機序
フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウムはフラビン酵素の補酵素として細胞内の酸化還元系やミトコンドリアにおける電子伝達系に働き、糖質、脂質、タンパク質などの生体内代謝に広く関与し、重要な役割を果たす
1)。肝臓エキスは核酸構成成分を含有し生体内の恒常性維持に寄与する。
18.2 肝機能障害改善作用
・CCl4肝障害ラットにおいて肝機能検査値の改善が認められた。
・ラット分離肝細胞でガラクトサミン誘発によるALTの肝細胞からの逸脱に対し抑制した
2)。
・ラット分離肝細胞で蛋白合成促進作用が認められた
3)。
・ラット肝の組織血流量及び組織酸素分圧が増加した
4)。
・阻血肝の切除肝においてDNA合成能を高め、肝再生の促進が認められた
5)。
18.3 ビタミンB2作用
ビタミンB2欠乏食飼育ラットを用いて肝内総B2量、TBA値への影響を検討した結果、FADと同等ないしはそれを上回る作用が認められた。