医療用医薬品 : アデラビン

List   Top

医薬品情報


総称名 アデラビン
一般名 フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム
欧文一般名 Flavin Adenine Dinucleotide Sodium
製剤名 肝臓エキス・フラビンアデニンジヌクレオチド注射液
薬効分類名 肝臓抽出製剤
薬効分類番号 3262
KEGG DRUG
D04959 肝臓エキス・フラビンアデニンジヌクレオチド
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。

添付文書情報2024年7月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アデラビン9号注1mL Adelavin Injection ヴィアトリス製薬 3262400A1177 146円/管 処方箋医薬品注)
アデラビン9号注2mL Adelavin Injection ヴィアトリス製薬 3262400A2165 241円/管 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

○慢性肝疾患における肝機能の改善
○下記疾患のうちビタミンB2の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
湿疹・皮膚炎群、口唇炎・口角炎・口内炎、びまん性表層角膜炎
○ビタミンB2の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)

6. 用法及び用量

通常成人1日1〜2mLを1〜2回に分けて皮下、筋肉内又は静脈内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.7 小児等
低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99〜234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)
胸内苦悶、急激な血圧低下、呼吸困難等の異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症発疹蕁麻疹、そう 
消化器嘔気嘔吐 
注射部位  注射部疼痛
その他胸部不快感、好酸球増多顔面潮紅血圧低下、発熱、悪寒

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

尿を黄変させ、尿検査に影響を与えることがある。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 静脈内注射時
急速な静脈内投与により、一過性の胸部不快感、血圧低下、房室ブロックを起こすことがあるので、静脈内注射をする場合には、補液で希釈して投与するなど、できるだけゆっくり投与すること。
14.1.2 筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては、組織、神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。
・筋肉内投与はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。特に同一部位への反復注射は行わないこと。また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児は特に注意すること。
・神経走行部位を避けるよう注意すること。
・注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウムはフラビン酵素の補酵素として細胞内の酸化還元系やミトコンドリアにおける電子伝達系に働き、糖質、脂質、タンパク質などの生体内代謝に広く関与し、重要な役割を果たす1)。肝臓エキスは核酸構成成分を含有し生体内の恒常性維持に寄与する。
18.2 肝機能障害改善作用
・CCl4肝障害ラットにおいて肝機能検査値の改善が認められた。
・ラット分離肝細胞でガラクトサミン誘発によるALTの肝細胞からの逸脱に対し抑制した2)
・ラット分離肝細胞で蛋白合成促進作用が認められた3)
・ラット肝の組織血流量及び組織酸素分圧が増加した4)
・阻血肝の切除肝においてDNA合成能を高め、肝再生の促進が認められた5)
18.3 ビタミンB2作用
ビタミンB2欠乏食飼育ラットを用いて肝内総B2量、TBA値への影響を検討した結果、FADと同等ないしはそれを上回る作用が認められた。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム

一般的名称 フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム
一般的名称(欧名) Flavin Adenine Dinucleotide Sodium
化学名 Disodium adenosine 5'-[(2R,3S,4S)-5-(7,8-dimethyl-2,4-dioxo-3,4-dihydrobenzo[g]pteridin-10(2H)-yl)-2,3,4-trihydroxypentyl diphosphate]
分子式 C27H31N9Na2O15P2
分子量 829.51
物理化学的性状 橙黄色〜淡黄褐色の粉末で、においはないか、又は僅かに特異なにおいがあり、味は僅かに苦い。
水に溶けやすく、メタノール、エタノール(95)、エチレングリコール又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
吸湿性である。
光によって分解する。
理化学知見その他 19.1 フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム
KEGG DRUG D02011

19.2.

物理化学的性状 赤褐色の澄明な液体で、特異なにおいがある。
理化学知見その他 19.2 肝臓エキス

22. 包装

<アデラビン9号注1mL>
10アンプル、50アンプル、200アンプル
<アデラビン9号注2mL>
10アンプル、50アンプル、200アンプル

23. 主要文献

  1. 第十八改正 日本薬局方解説書, C-4809-4815, (2021), (廣川書店)
  2. 社内資料:薬効薬理試験資料
  3. 社内資料:薬効薬理試験資料
  4. 越智次郎ほか, 日本消化器病学会雑誌, 83 (2), 180-188, (1986) »DOI
  5. 高橋修ほか, 診療と新薬, 23 (6), 1346-1352, (1986)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
ヴィアトリス製薬合同会社 メディカルインフォメーション部
〒106-0041 東京都港区麻布台一丁目3番1号
電話:フリーダイヤル 0120-419-043
製品情報問い合わせ先
ヴィアトリス製薬合同会社 メディカルインフォメーション部
〒106-0041 東京都港区麻布台一丁目3番1号
電話:フリーダイヤル 0120-419-043

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
ヴィアトリス製薬合同会社
東京都港区麻布台一丁目3番1号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/09/17 版