医療用医薬品 : エンペシド

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医薬品情報


総称名 エンペシド
一般名 クロトリマゾール
欧文一般名 Clotrimazole
製剤名 クロトリマゾールトローチ
薬効分類名 口腔カンジダ症治療剤
薬効分類番号 6290
ATCコード A01AB18
KEGG DRUG D00282 クロトリマゾール
商品一覧 商品一覧(他薬効を含む) 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2013年9月 改訂 (第6版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
エンペシドトローチ10mg Empecid Troche バイエル薬品 6290700E1031 342.6円/錠

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能・効果

HIV感染症患者における口腔カンジダ症(軽症,中等症)

効能・効果に関連する使用上の注意

食道カンジダ症に対する本剤の有効性は認められていない.

用法・用量

通常,成人には1回1錠(クロトリマゾールとして10mg)を1日5回口腔内投与する(起床から就寝までの間に,3〜4時間毎に使用する).
本剤は口腔内で唾液により徐々に溶解しながら用いるもので,噛み砕いたり,呑み込んだり,強くしゃぶったりせずに,完全に溶解するまで口腔内に留めて使用すること.

用法・用量に関連する使用上の注意

本剤の使用に際しては,投与開始後7日を目安としてさらに継続投与が必要か判定し,投与中止又はより適切な他剤に切り替えるべきか検討を行うこと.さらに,本剤の投与期間は原則として14日間とすること.

使用上の注意

慎重投与

他のイミダゾール系抗真菌剤に対して薬物過敏症の既往歴のある患者

重要な基本的注意

本剤はHIV感染症患者における口腔カンジダ症に対してのみ適用を考慮すること.[本剤は口腔内での局所適用であるので,食道カンジダ症及び全身性の深在性真菌症には効果が期待できない.]

相互作用

併用注意

免疫抑制剤
タクロリムス水和物
タクロリムス水和物の血中濃度が上昇することが報告されている.本剤がタクロリムス水和物の肝代謝(チトクロームP-450酵素系)反応を抑制し,クリアランスを低下させるためと考えられている.

副作用

副作用発現状況の概要

承認時までの米国臨床試験及び国内臨床試験では,174例中14例(8.0%)に副作用(臨床検査値の異常変動を含む)が認められ,主な副作用は嘔気6件(3.4%),嘔吐3件(1.7%),血清中肝酵素上昇3件(1.7%)等であった.(承認時)

製造販売後臨床試験及び使用成績調査では,27例中1例(3.7%)に副作用が認められ,その副作用は腹痛であった.(再審査終了時)

その他の副作用

 0.1〜5%未満頻度不明
肝臓AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇等 
消化器嘔気,嘔吐,腹痛 
口腔口内乾燥,口腔疼痛口内灼熱感
皮膚 そう痒

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦(3ヵ月以内)又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること.[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない.]

類薬(イトラコナゾール,ミコナゾール,フルコナゾール)において,乳汁中に移行することが報告されているので,授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが,やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること.

小児等への投与

低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない.[使用経験が少ない.]

過量投与

徴候,症状

外国において過量投与(クロトリマゾール60〜100mg/kg/日)により抑うつ,見当識障害,傾眠,視覚障害があらわれたとの報告がある.

処置

本剤の投与を中止し,対症療法を行う.

その他の注意

逆転写酵素阻害剤及びプロテアーゼ阻害剤などのエイズ治療薬との薬物相互作用について検討した成績はない.

他の経口抗真菌剤との併用時の安全性は確立していない.

薬物動態

健康成人に10mgトローチを口腔内投与した場合,服用後速やかに治療に十分な唾液中濃度が得られ,投与3時間後においても2μg/mLのクロトリマゾール濃度が維持されていた.なお,血漿中には未変化体及び非活性代謝物(カルビノール体)が定常状態でそれぞれ4.1ng/mL及び19ng/mLと低濃度検出されたが,蓄積性は認められなかった1).(外国データ)

臨床成績

米国において免疫低下状態の患者における口腔カンジダ症を対象に実施された比較試験を含む臨床試験で,有効性評価対象例57例中,有効以上は28例(49.1%),やや有効以上は55例(96.5%)であった.

薬効薬理

クロトリマゾールはCandida属の病原真菌に対して強い抗真菌作用を有する2).各種Candida属の臨床分離株に対する最小発育阻止濃度(MIC)は下表のとおりである3)

菌種MIC(μg/mL)
Candida albicans≦0.015〜4
grabrata0.25〜2
tropicalis≦0.015〜4
krusei0.03〜0.5

クロトリマゾールは真菌細胞の細胞膜,核膜等の膜系構造のリン脂質分子に特異的親和性を持って結合し,その透過性を変化させ,抗真菌作用を示す4)5)

有効成分に関する理化学的知見

一般名クロトリマゾール
一般名(欧名)Clotrimazole
化学名1-[(2-Chlorophenyl)(diphenyl)methyl]-1H-imidazole
分子式C22H17ClN2
分子量344.84
融点142〜145℃
性状本品は白色の結晶性の粉末で,におい及び味はない.
本品はジクロロメタン又は酢酸(100)に溶けやすく,N,N-ジメチルホルムアミド,メタノール又はエタノール(95)にやや溶けやすく,ジエチルエーテルに溶けにくく,水にほとんど溶けない.
KEGG DRUGD00282

包装

トローチ 10mg

バラ包装(ポリエチレン容器)70錠

主要文献


1. Latocha,G.et al.,  バイエル薬品社内資料[薬物動態],  (1996)
2. Plempel,M.et al.,  Arzneim.-Forsch.,  22 (8),  1280,  (1972) »PubMed
3. Schmidt,A.et al.,  バイエル薬品社内資料[薬効薬理(in vitro)],  (1994)
4. 岩田和夫他,  日本細菌学雑誌,  28 (6),  513,  (1973) »DOI
5. 山口英世他,  日本細菌学雑誌,  29 (2),  379,  (1974) »DOI

作業情報


改訂履歴

2011年10月 改訂
2013年9月 改訂 (第6版)

文献請求先

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バイエル薬品株式会社
530-0001
大阪市北区梅田二丁目4番9号

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バイエル薬品株式会社
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業態及び業者名等

製造販売元
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[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2021/4/21 版