医療用医薬品 : プロゲステロン

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医薬品情報


総称名 プロゲステロン
一般名 プロゲステロン
欧文一般名 Progesterone
薬効分類名 黄体ホルモン製剤
薬効分類番号 2477
ATCコード G03DA04
KEGG DRUG
D00066 プロゲステロン
KEGG DGROUP
DG02004 プロゲステロン
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年11月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
プロゲステロン筋注25mg「F」 PROGESTERONE intramuscular injection 富士製薬工業 2477401A4072 128円/管 処方箋医薬品注)
プロゲステロン筋注50mg「F」 PROGESTERONE intramuscular injection 富士製薬工業 2477401A5036 181円/管 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
<効能共通>
2.1 重篤な肝障害・肝疾患のある患者[9.3.1参照]
2.2 妊娠ヘルペスの既往歴のある患者[妊娠ヘルペスが再発するおそれがある。]
<無月経、月経困難症、機能性子宮出血、黄体機能不全による不妊症>
2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.49.5.1参照]

4. 効能または効果

無月経、月経困難症、機能性子宮出血、黄体機能不全による不妊症、切迫流早産、習慣性流早産

5. 効能または効果に関連する注意

<切迫流早産、習慣性流早産>
本剤を妊娠維持の目的で投与する場合は、黄体機能不全によると考えられる流早産に留めること。また、妊娠状態が継続しているか否か確かめること。

6. 用法及び用量

プロゲステロンとして、通常、成人1日10〜50mgを1〜2回に分けて筋肉内注射する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心疾患又はその既往歴のある患者
ナトリウムや体液の貯留により症状が増悪するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎疾患又はその既往歴のある患者
ナトリウムや体液の貯留により症状が増悪するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害・肝疾患のある患者
投与しないこと。症状が増悪することがある。[2.1参照]
9.4 生殖能を有する者
<無月経、月経困難症、機能性子宮出血、黄体機能不全による不妊症>
問診、内診、基礎体温の測定、免疫学的妊娠診断などにより、妊娠していないことを十分に確認すること。[2.39.5.1参照]
9.5 妊婦
<無月経、月経困難症、機能性子宮出血、黄体機能不全による不妊症>
9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.39.4参照]
<効能共通>
9.5.2 黄体ホルモン剤の使用と先天異常児出産との因果関係はいまだ確立されたものではないが、心臓・四肢等の先天異常児を出産した母親では、対照群に比して妊娠初期に黄体ホルモン剤又は黄体・卵胞ホルモン剤を使用していた率に有意差があるとする疫学調査の結果が報告されている1)
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症発疹等
肝臓AST・ALTの上昇等
電解質代謝ナトリウムや体液の貯留による浮腫、体重増加等
消化器悪心・嘔吐、下痢等
精神神経系頭痛、眠気、倦怠感等
投与部位疼痛、発赤、硬結等

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 筋肉内注射にのみ使用すること。
14.1.2 筋肉内注射にあたっては組織・神経等への影響を避けるため、以下の点に注意すること。
・神経走行部位を避けること。
注射針を刺入した時、神経に当たったと思われるような激痛を訴えた場合には直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
・繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位を変えること。
・注射器の内筒を軽くひき、血液の逆流がないことを確かめて注射すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
プロゲステロンを100mg注)含有する油性注射液を卵胞期の女性8人と閉経後の女性4人に筋注したところ、血中のプロゲステロン濃度は急速に上昇して、投与後4時間から8時間後に最高値(平均68ng/mL)を示し、以後漸減して48時間後までは持続するが、72時間後にはほとんど血中から消失した。
また、プロゲステロンを50mg、25mg、10mg筋注した場合も同様のパターンを示し、最高血中濃度はそれぞれ50ng/mL、28ng/mL、7ng/mLであった2)(外国人データ)。
注)本剤の承認された1回用量は、プロゲステロンとして50mgまでである。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
プロゲステロンは天然の黄体ホルモンで、妊娠の成立と維持をつかさどる3)
18.2 子宮内膜に対する作用
プロゲステロンはエストロゲンにより肥厚増殖した子宮内膜に作用して、腺の拡張、分泌能の亢進、血管の新生拡張などのいわゆる分泌期を形成する。この状態で妊娠が成立しなければ、黄体機能の衰退に伴い、分泌期内膜の剥脱とともに月経が発来する4)
18.3 子宮筋に対する作用
プロゲステロンは子宮筋の自発性収縮を抑制するとともに子宮筋のオキシトシン感受性を低下させ、絨毛血行を良好にして子宮の安静を保つ作用を有する4)5)
18.4 妊娠維持作用
妊娠動物の黄体を剔除すると流産が惹起されることや、妊娠初期の卵巣剔除動物にプロゲステロンを投与すると妊娠が維持されることから、プロゲステロンは着床から胎児にいたる全過程で重要な役割を果たしていると考えられている4)(ウサギ、ラット)。
18.5 性中枢に対する作用
プロゲステロンが排卵を抑制することは古くから明らかにされており、妊娠時に排卵が起こらないのはプロゲステロンにより下垂体性ゴナドトロピンが抑制されることによると考えられている。一方、排卵前日にプロゲステロンを投与すると排卵が促進されることも認められており、プロゲステロンには投与時期により性中枢抑制作用と促進作用の相反する作用を有することが認められている4)(ウサギ、ラット、ニワトリ、サル)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. プロゲステロン

一般的名称 プロゲステロン
一般的名称(欧名) Progesterone
化学名 Pregn-4-ene-3,20-dione
分子式 C21H30O2
分子量 314.46
融点 128〜133℃又は120〜122℃
物理化学的性状 白色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
結晶多形が認められる。
KEGG DRUG D00066

20. 取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

22. 包装

<プロゲステロン筋注25mg>
1mL×10アンプル
<プロゲステロン筋注50mg>
1mL×10アンプル

23. 主要文献

  1. Janerich, D. T. et al., N. Engl. J. Med., 291 (14), 697-700, (1974) »PubMed
  2. Nillius, S. J. et al., Am. J. Obstet. Gynecol., 110 (4), 470-477, (1971) »PubMed
  3. 第十八改正日本薬局方解説書, C-5004-5008, (2021), (廣川書店)
  4. 梅原千治 他, ステロイドホルモン IV 黄体ホルモン, 603-613, (1967), (南江堂)
  5. Knaus, H., Arch. fur Gynak., 141 (2), 374-394, (1930)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
富士製薬工業株式会社 くすり相談室
〒939-3515 富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
電話:0120-956-792
FAX:076-478-0336
製品情報問い合わせ先
富士製薬工業株式会社 くすり相談室
〒939-3515 富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
電話:0120-956-792
FAX:076-478-0336

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
富士製薬工業株式会社
富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2024/06/19 版