医療用医薬品 : シプロフロキサシン

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医薬品情報


総称名 シプロフロキサシン
一般名 シプロフロキサシン塩酸塩水和物
欧文一般名 Ciprofloxacin Hydrochloride Hydrate
製剤名 シプロフロキサシン塩酸塩水和物製剤
薬効分類名 広範囲経口抗菌剤
薬効分類番号 6241
ATCコード J01MA02 S01AE03 S02AA15 S03AA07
KEGG DRUG D02216 シプロフロキサシン塩酸塩水和物
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
KEGG DGROUP DG00617 シプロフロキサシン
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
シプロフロキサシン錠100mg「日医工」 (後発品) Ciprofloxacin Hydrochloride 日医工 6241008F1112 20.3円/錠 処方箋医薬品
シプロフロキサシン錠200mg「日医工」 (後発品) Ciprofloxacin Hydrochloride 日医工 6241008F2143 28.1円/錠 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

ケトプロフェン(皮膚外用剤を除く)を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

チザニジン塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

ロミタピドメシル酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)

小児等(「小児等への投与」の項参照)

ただし,妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び小児等に対しては,炭疽に限り,治療上の有益性を考慮して投与すること。

効能・効果及び用法・用量

効能効果

<適応菌種>

シプロフロキサシンに感性のブドウ球菌属,レンサ球菌属,肺炎球菌,腸球菌属,淋菌,炭疽菌,大腸菌,赤痢菌,シトロバクター属,クレブシエラ属,エンテロバクター属,セラチア属,プロテウス属,モルガネラ・モルガニー,プロビデンシア属,インフルエンザ菌,緑膿菌,アシネトバクター属,レジオネラ属,ペプトストレプトコッカス属

<適応症>

表在性皮膚感染症,深在性皮膚感染症,リンパ管・リンパ節炎,慢性膿皮症,外傷・熱傷及び手術創等の二次感染,乳腺炎,肛門周囲膿瘍,咽頭・喉頭炎,扁桃炎,急性気管支炎,肺炎,慢性呼吸器病変の二次感染,膀胱炎,腎盂腎炎,前立腺炎(急性症,慢性症),精巣上体炎(副睾丸炎),尿道炎,胆嚢炎,胆管炎,感染性腸炎,バルトリン腺炎,子宮内感染,子宮付属器炎,涙嚢炎,麦粒腫,瞼板腺炎,中耳炎,副鼻腔炎,炭疽

効能効果に関連する使用上の注意

咽頭・喉頭炎,扁桃炎,急性気管支炎,感染性腸炎,副鼻腔炎への使用にあたっては,「抗微生物薬適正使用の手引き」[1]を参照し,抗菌薬投与の必要性を判断した上で,本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

用法用量

シプロフロキサシンとして,通常成人1回100〜200mgを1日2〜3回経口投与する。
なお,感染症の種類及び症状に応じ適宜増減する。

炭疽に対しては,シプロフロキサシンとして,成人1回400mgを1日2回経口投与する。

用法用量に関連する使用上の注意

本剤の使用にあたっては,耐性菌の発現等を防ぐため,原則として感受性を確認し,疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

小児の炭疽に対しては,米国疾病管理センター(CDC)が,シプロフロキサシンとして,1回15mg/kg体重(ただし,成人用量を超えないこと)を1日2回経口投与することを推奨している。

炭疽の発症及び進展抑制には,米国疾病管理センター(CDC)が,60日間の投与を推奨している。

使用上の注意

慎重投与

本人又は両親,兄弟に気管支喘息,発疹,蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者

高度の腎障害のある患者[高い血中濃度が持続するので,投与量を減量するか,あるいは投与間隔をあけて使用すること。]

てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者[痙攣を起こすことがある。]

重症筋無力症患者[症状を悪化させることがある。]

高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

QT延長を起こすおそれのある患者[QT延長を起こすことがある。(「重大な副作用」の項参照)]

相互作用

相互作用序文

本剤はチトクロームP450 1A2(CYP1A2)を阻害するので,本酵素で代謝される薬剤の代謝を阻害し,血中濃度を上昇させるおそれがある。

薬物代謝酵素用語

CYP1A2

併用禁忌

ケトプロフェン(皮膚外用剤を除く)
(カピステン等)
痙攣を起こすことがあるので,併用しないこと。併用により,ニューキノロン系抗菌剤のGABAA受容体への阻害作用が増強され,痙攣が誘発されると考えられている。てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者,腎障害のある患者では特に注意すること。
チザニジン塩酸塩
(テルネリン等)
チザニジンのCmaxが7倍,AUCが10倍それぞれ上昇し,血圧低下,傾眠,めまい等があらわれたとの報告がある。チザニジンの作用を増強させるおそれがあるので,併用しないこと。チザニジンの肝での代謝を阻害し,チザニジンの血中濃度を上昇させると考えられている。
ロミタピドメシル酸塩
(ジャクスタピッド)
ロミタピドの血中濃度が著しく上昇するおそれがある。ロミタピドの代謝酵素(CYP3A4)が阻害されるおそれがある。

併用注意

テオフィリン
アミノフィリン水和物
テオフィリンのCmaxが17%,AUCが22%それぞれ上昇したとの報告がある。[2]テオフィリンの作用を増強させる可能性があるので,併用する場合にはテオフィリンを減量するなど適切な処置を行うこと。テオフィリンの肝での代謝を抑制し,クリアランスを減少させるためと考えられている。
肝障害のある患者,高齢者では特に注意すること。
カフェイン
デュロキセチン塩酸塩
これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。これらの薬剤の肝での代謝を抑制し,クリアランスを減少させるためと考えられている。
フェニル酢酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤
ジクロフェナク,
アンフェナク等
プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤(ただし,皮膚外用剤以外のケトプロフェンとは併用禁忌)
ロキソプロフェン,
プラノプロフェン,
ザルトプロフェン等
痙攣を起こすおそれがある。症状が認められた場合,両剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。併用により,ニューキノロン系抗菌剤のGABAA受容体への阻害作用が増強され,痙攣が誘発されると考えられている。
てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者,腎障害のある患者では特に注意すること。
シクロスポリン相互に副作用(腎障害等)が増強されるおそれがあるので,頻回に腎機能検査(クレアチニン,BUN等)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。発現機序の詳細は不明であるが,相互に肝での代謝を抑制し,一方又は両方の血中濃度が上昇するためと考えられている。
肝障害のある患者,高齢者では特に注意すること。
ワルファリンワルファリンの作用を増強し,出血,プロトロンビン時間の延長等があらわれることがある。本剤を併用する場合は,プロトロンビン時間国際標準比(INR)値等を測定するなど,観察を十分に行うこと。発現機序の詳細は不明であるが,ワルファリンの肝での代謝を抑制し,クリアランスを減少させるためと考えられている。
スルホニル尿素系血糖降下剤
グリメピリド,
グリベンクラミド等
スルホニル尿素系血糖降下剤の作用を増強し,低血糖があらわれることがある。発現機序の詳細は不明であるが,グリベンクラミドの肝での代謝を阻害するとの報告がある。[3]また,膵臓のβ細胞を用いたin vitro試験において,本剤がインスリン分泌作用を促進するとの報告がある。
ロピニロール塩酸塩ロピニロールのCmaxが60%,AUCが84%それぞれ上昇したとの報告がある。ロピニロールの投与中に本剤を投与開始又は投与中止する場合には,必要に応じてロピニロールの用量を調節すること。併用により,ロピニロールの肝での代謝が阻害されるためと考えられている。
メトトレキサートメトトレキサートの血中濃度が上昇し,作用が増強されるおそれがある。併用する場合には患者の状態を十分に観察すること。発現機序の詳細は不明であるが,メトトレキサートの腎尿細管からの排泄が阻害されるためと考えられている。
アルミニウム又はマグネシウム含有の制酸剤等
ケイ酸アルミニウム,
水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム,
スクラルファート水和物等
鉄剤
カルシウム含有製剤
マグネシウム含有製剤
ジダノシン錠
本剤の吸収が低下し,効果が減弱されるおそれがあるので,本剤服用後2時間以上あけるなど注意すること。多価金属イオン含有製剤を併用した場合,難溶性のキレートを形成し,本剤の消化管からの吸収を減少させ,血中濃度を低下させるためと考えられている。
カルシウムを多量に含有する飲料
牛乳等
本剤を空腹時にカルシウムを多量に含有する飲料と同時に服用すると,本剤の吸収が低下し,効果が減弱されるおそれがある。多価金属イオンと難溶性のキレートを形成し,本剤の消化管からの吸収を減少させ,血中濃度を低下させるためと考えられている。
クラスIA抗不整脈薬
キニジン,
プロカインアミド等
クラスIII抗不整脈薬
アミオダロン,
ソタロール等
本剤を併用した場合,QT延長がみられるおそれがある。併用により,QT延長作用が相加的に増加するおそれがある。
セベラマー塩酸塩
炭酸ランタン水和物
本剤の吸収が低下し,効果が減弱されるおそれがあるので,本剤服用後2時間以上あけるなど注意すること。左記薬剤を併用した場合,難溶性のキレートを形成し,本剤の消化管からの吸収を減少させ,血中濃度を低下させるためと考えられている。
クロザピン
オランザピン
クロザピン及びその代謝物の血中濃度が29%と31%それぞれ上昇したとの報告がある。左記薬剤の投与中に本剤を投与開始又は投与中止する場合には,必要に応じて左記薬剤の用量調節をすること。併用により,左記薬剤の肝での代謝が阻害されるためと考えられている。
シルデナフィルクエン酸塩シルデナフィルのCmax及びAUCがそれぞれ約2倍上昇したとの報告がある。CYP3A4阻害によりクリアランスが減少するとの報告もあるが,発現機序の詳細は不明である。
フェニトインフェニトインの血中濃度が低下したとの報告がある。本剤を併用する場合は,フェニトインの血中濃度を測定するなど,観察を十分に行うこと。機序不明

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

(頻度不明)

ショック,アナフィラキシー

ショック,アナフィラキシー(呼吸困難,浮腫,蕁麻疹等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

大腸炎

偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛,頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

横紋筋融解症

筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし,急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので注意すること。

間質性肺炎

発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

低血糖

重篤な低血糖があらわれることがある(高齢者,特にスルホニル尿素系血糖降下剤併用患者であらわれやすい)ので,観察を十分に行い,異常があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

骨髄抑制,汎血球減少,無顆粒球症,血小板減少

骨髄抑制,汎血球減少,無顆粒球症,血小板減少等があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

劇症肝炎,肝機能障害,黄疸

劇症肝炎,著しいAST(GOT),ALT(GPT)等の上昇を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),多形紅斑,急性汎発性発疹性膿疱症

中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群,多形紅斑,急性汎発性発疹性膿疱症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

急性腎障害,間質性腎炎

急性腎障害,間質性腎炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

痙攣

痙攣があらわれることがあるので,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

アキレス腱炎,腱断裂等の腱障害

アキレス腱炎,腱断裂等の腱障害があらわれることがあるので,腱の疼痛や炎症がみられた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。なお,外国において,投与終了数ヵ月後にこれらの症状を発現した症例も報告されている。

錯乱,抑うつ等の精神症状

錯乱,抑うつ等の精神症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

重症筋無力症の悪化

重症筋無力症の患者で症状の悪化があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

血管炎

血管炎があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

QT延長,心室頻拍(Torsades de pointesを含む)

QT延長,心室頻拍(Torsades de pointesを含む)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 頻度不明
過敏症注)発疹,光線過敏症,蕁麻疹,そう痒,発熱,発赤(結節性紅斑),浮腫(末梢,血管,顔面,咽頭),固定薬疹,血清病様反応
腎臓BUN上昇,クレアチニン上昇,血尿,結晶尿
肝臓注)AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,Al-P上昇,LDH上昇,γ-GTP上昇
循環器頻脈,失神,ほてり,低血圧,片頭痛
血液注)好酸球増多,白血球減少,赤血球減少,ヘモグロビン減少,ヘマトクリット減少,貧血,血小板増加,白血球増加,点状出血,プロトロンビン量増加,溶血性貧血
消化器食欲不振,下痢,胃不快感,嘔気,口内炎,嘔吐,腹痛,腹部膨満感,消化不良,膵炎
感覚器眼内異物感,味覚異常,無嗅覚,嗅覚錯誤,一過性難聴,耳鳴,視覚異常
精神神経系振戦,頭痛,めまい,眠気,無力症,不眠症,不安,発汗,悪夢,幻覚,精神病,失調,末梢性ニューロパシー(しびれ感等),筋緊張亢進,頭蓋内圧亢進,激越,意識障害
その他関節痛,けん怠感,筋肉痛,モニリア症,呼吸困難,胸痛,背部痛,関節障害,高血糖,筋無力症,CK(CPK)上昇
注)投与を中止すること。

高齢者への投与

本剤は主として腎臓から排泄されるが,高齢者では腎機能が低下していることが多いため,高い血中濃度が持続するおそれがあるので,用量ならびに投与間隔に留意し,慎重に投与すること。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していないので,小児等には投与しないこと。(「その他の注意」の項参照)

過量投与

徴候と症状

腎毒性があらわれたとの報告がある。

処置

腎機能をモニターするとともに,本剤の吸収を減少させるためにマグネシウム,カルシウム等を含む制酸剤を投与し,水分及び電解質の補充を行う。シプロフロキサシンは腹膜透析,血液透析では少量(10%程度)しか除去されない。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

その他の注意

動物実験(幼若イヌ,幼若ラット)で関節異常が認められている。

大量投与[750mg/回以上(経口剤)]により結晶尿が認められたとの報告がある。

遺伝毒性については,in vitro試験の一部(マウスリンパ腫細胞を用いた遺伝子突然変異試験,ラット肝初代培養細胞を用いた不定期DNA合成試験,チャイニーズハムスターCHL細胞を用いた染色体異常試験)成績において,陽性を示したとする報告がある。

光遺伝毒性については,ネズミチフス菌TA104を用いた復帰突然変異試験,チャイニーズハムスターV79細胞を用いた染色体異常試験,マウスリンパ腫細胞を用いたコメットアッセイにおいて陽性を示す所見が認められている。

プロベネシドによる影響

プロベネシドとの併用により,本剤の最高血中濃度は大きく変化しなかったが,t1/2の延長とAUCの増加が認められたとの報告がある。

薬物動態

生物学的同等性試験

シプロフロキサシン錠100mg「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(シプロフロキサシンとして100mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中シプロフロキサシン濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果,log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり,両剤の生物学的同等性が確認された。[4]
また,シプロフロキサシン錠200mg「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(シプロフロキサシンとして200mg)投与した場合においても,同様に両剤の生物学的同等性が確認された。[4]

<シプロフロキサシン錠100mg「日医工」>

 判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→10(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
シプロフロキサシン錠100mg「日医工」2.056±0.3780.621±0.1411.07±0.452.80±0.29
標準製剤(錠剤,100mg)1.987±0.4140.597±0.1481.11±0.642.79±0.32
(1錠投与,Mean±S.D.,n=20)

<シプロフロキサシン錠200mg「日医工」>

 判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→24(μg・hr/mL)Cmax(μg/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
シプロフロキサシン錠200mg「日医工」5.172±0.6511.198±0.2551.03±0.505.37±0.82
標準製剤(錠剤,200mg)5.286±0.6811.321±0.2490.93±0.415.14±0.86
(1錠投与,Mean±S.D.,n=10)

血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

溶出挙動

シプロフロキサシン錠100mg「日医工」及びシプロフロキサシン錠200mg「日医工」は,日本薬局方外医薬品規格第3部に定められた塩酸シプロフロキサシン錠(100mg錠,200mg錠)の溶出規格に適合していることが確認されている。[5]

薬効薬理

ニューキノロン系抗菌薬に属し,作用機序はDNAジャイレース阻害によるDNA複製阻害である。[6]

有効成分に関する理化学的知見

一般名シプロフロキサシン塩酸塩水和物
一般名(欧名)Ciprofloxacin Hydrochloride Hydrate
略号CPFX
化学名1-Cyclopropyl-6-fluoro-4-oxo-7-(piperazin-1-yl)-1,4-dihydroquinoline-3-carboxylic acid monohydrochloride hydrate
分子式C17H18FN3O3・HCl・xH2O
性状白色〜微黄色の結晶性の粉末である。
水にやや溶けにくく,メタノールに溶けにくく,エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
光によって徐々に僅かに褐色を帯びた淡黄色となる。

取扱い上の注意

安定性試験

本品につき加速試験(40℃,相対湿度75%,6ヵ月)を行った結果,シプロフロキサシン錠100mg「日医工」及びシプロフロキサシン錠200mg「日医工」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。[7]

包装

シプロフロキサシン錠100mg「日医工」

100錠(10錠×10;PTP)

500錠(10錠×50;PTP)

シプロフロキサシン錠200mg「日医工」

100錠(10錠×10;PTP)

500錠(10錠×50;PTP)

主要文献


1. 厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2. 二木芳人 他,  基礎と臨床,  20 (17),  8903,  (1986)
3. Roberge,R.J.et al.,  Ann.Emerg.Med.,  36 (2),  160,  (2000) »PubMed
4. 日医工株式会社 社内資料:生物学的同等性試験
5. 日医工株式会社 社内資料:溶出試験
6. 第十七改正日本薬局方解説書,  C-2216,  (2016)  廣川書店,東京
7. 日医工株式会社 社内資料:安定性試験

作業情報


改訂履歴

2018年3月 改訂
2018年7月 第5版 改訂

文献請求先

主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
日医工株式会社
930-8583
富山市総曲輪1丁目6番21
0120-517-215

業態及び業者名等

製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2018/11/21 版