医療用医薬品 : アレグラ

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医薬品情報


総称名 アレグラ
一般名 フェキソフェナジン塩酸塩
欧文一般名 Fexofenadine Hydrochloride
製剤名 フェキソフェナジン塩酸塩製剤
薬効分類名 アレルギー性疾患治療剤
薬効分類番号 4490
ATCコード R06AX26
KEGG DRUG
D00671 フェキソフェナジン塩酸塩
KEGG DGROUP
DG01482 ヒスタミンH1受容体拮抗薬
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2022年2月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アレグラドライシロップ5% Allegra Dry Syrup サノフィ 4490023R2027 88.2円/g

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

アレルギー性鼻炎
○蕁麻疹
○皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎)に伴うそう痒

6. 用法及び用量

<成人>
通常、成人にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mg(ドライシロップとして1.2g)を1日2回、用時懸濁して経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
<小児>
通常、12歳以上の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mg(ドライシロップとして1.2g)、7歳以上12歳未満の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回30mg(ドライシロップとして0.6g)を1日2回、用時懸濁して経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
通常、2歳以上7歳未満の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回30mg(ドライシロップとして0.6g)、6ヵ月以上2歳未満の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回15mg(ドライシロップとして0.3g)を1日2回、用時懸濁して経口投与する。

8. 重要な基本的注意

<効能共通>
8.1 効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
<アレルギー性鼻炎>
8.2 季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児又は6ヵ月未満の乳児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。腎機能が低下していることが多く、血中濃度が上昇する場合がある。[16.6.3参照]

10. 相互作用

10.2 併用注意
エリスロマイシン[16.7.117.3.2参照]本剤の血漿中濃度を上昇させるとの報告がある。P糖蛋白の阻害による本剤のクリアランスの低下及び吸収率の増加に起因するものと推定される。
水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤[16.7.2参照]本剤の作用を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウムが本剤を一時的に吸着することにより吸収量が減少することによるものと推定される。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
呼吸困難、血圧低下、意識消失、血管浮腫、胸痛、潮紅等の過敏症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、γ-GTP、Al-P、LDHの上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.1.3 無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(0.2%注1)、好中球減少(0.1%未満注1)
注1)発現頻度はドライシロップ及び錠剤において認められた副作用の合計。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満注2) 0.1%未満注2) 頻度不明
精神神経系頭痛、眠気、疲労、倦怠感、めまい、不眠、神経過敏悪夢、睡眠障害、しびれ感 
消化器嘔気、嘔吐、口渇、腹痛、下痢、消化不良便秘 
過敏症そう痒蕁麻疹、潮紅、発疹血管浮腫
肝臓AST上昇、ALT上昇  
腎臓・泌尿器 頻尿排尿困難
循環器 動悸、血圧上昇 
その他 呼吸困難、味覚異常、浮腫、胸痛、月経異常 

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

アレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する3〜5日前から本剤の投与を中止すること。

13. 過量投与

13.1 外国での過量投与症例として、高用量を服用した2例の報告があり、1800mgを服用した症例では症状はなく、3600mgを服用した症例では、めまい、眠気及び口渇がみられた。
13.2 処置
本剤は血液透析によって除去できない。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
本剤は用時調製の製剤であるので、調製後の保存は避け、水に懸濁後は速やかに使用すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 小児(6ヵ月〜6歳)
小児及び成人の試験での血漿中フェキソフェナジン濃度を用い、母集団薬物動態解析により薬物動態パラメータを推定した1)
血漿中濃度パラメータ
年齢投与量(mg)症例数AUC0-∞(ng・h/mL)Cmax(ng/mL)CL/F(L/h)
6ヵ月−1歳15551090(46.2)130(40.9)15.6(29.9)
2−6歳30801060(24.3)157(29.3)29.9(24.0)
7−11歳30173710(19.8)114(22.4)43.9(19.8)
12−15歳60971150(23.0)189(19.4)54.5(21.0)
成人601091110(28.2)175(18.1)57.8(24.9)
16.1.2 小児(7〜15歳)
通年性アレルギー性鼻炎患者にフェキソフェナジン塩酸塩錠30mg(7〜11歳:50例)及び60mg(12〜15歳:19例)を1日2回28日間反復経口投与したとき、最終回投与時のフェキソフェナジンの血漿中濃度パラメータは以下のとおりであった2)
血漿中濃度パラメータ
対象患者年齢(歳)投与量症例数AUC0-∞(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)t1/2(hr)CL/F(L/hr)
日本人小児患者注1) 7-1130mg50851±325150±7715.8±10.840.1±14.6
12-1560mg191215±269185±7712.3±9.251.6±10.9
外国人小児患者注2)
(参考)
7-1230mg141091±400184±888.8±3.029.1±10.5
16.1.3 成人
健康成人男子8例にフェキソフェナジン塩酸塩カプセル60mg注3)を空腹時単回経口投与したとき、血漿中フェキソフェナジン濃度及びパラメータは以下のとおりであった。反復投与時には蓄積傾向はみられなかった3)
注3)フェキソフェナジン塩酸塩カプセルとアレグラ錠60mgは生物学的に同等であった。
フェキソフェナジン塩酸塩カプセル単回投与後のフェキソフェナジンの血漿中濃度
血漿中濃度パラメータ
投与量(mg)AUC0-∞(ng・hr/mL)tmax(hr)Cmax(ng/mL)t1/2(hr)CL/F(L/h)
601445±5172.2±0.8248±1129.6±5.744.4±18.2
1203412±9691.9±0.7564±22113.8±8.935.0±9.3
16.1.4 生物学的同等性試験
クロスオーバー法により、健康成人男子にアレグラドライシロップ5%0.6g(フェキソフェナジン塩酸塩として30mg)注4)又はアレグラ錠30mg1錠をそれぞれ空腹時単回経口投与したとき、フェキソフェナジン血漿中濃度及びパラメータは以下のとおりであり、生物学的に同等であることが確認された4)
注4)成人における本剤の承認用量は1回60mg(ドライシロップとして1.2g)を1日2回である。
アレグラドライシロップ又はアレグラ錠を投与したときのフェキソフェナジンの血漿中濃度
血漿中濃度パラメータ
投与製剤例数Cmax(ng/mL)AUC0-48(ng・hr/mL)tmax(hr)t1/2(hr)
アレグラドライシロップ5%72128±61.5773±2711.509.34±3.29
アレグラ錠30mg71127±57.7783±2712.009.90±3.81
16.2 吸収
健康成人男子22例にクロスオーバー法で、空腹時及び食後(高脂肪食)にフェキソフェナジン塩酸塩錠120mg注4)を単回経口投与したとき、空腹時に比べ食後投与時のAUC0-∞及びCmaxはそれぞれ15%及び14%減少した5)(外国人データ)。
16.3 分布
健康成人33例に塩酸フェキソフェナジン40、200及び400mg注4)を1日2回経口投与したとき、投与後1時間及び12時間のフェキソフェナジンのin vivoにおける血漿蛋白との結合率は、13〜7359ng/mLの濃度範囲で60〜82%(69.4±5.9%)であった6)
16.5 排泄
健康成人男子8例にフェキソフェナジン塩酸塩カプセル60mgを単回経口投与したときの投与後48時間までの尿中フェキソフェナジンの平均累積回収率は、11.1%であった。
健康成人男子に14C-フェキソフェナジン塩酸塩溶液60mgを単回経口投与したとき、投与後11日までの尿及び糞中の回収率は91.5%で、放射能を示す分画のほとんどはフェキソフェナジンであり、糞中に約80%、尿中に約11.5%排泄された3) 7)(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
成人の腎機能障害患者29例にフェキソフェナジン塩酸塩カプセル80mg注4)を単回投与したとき、クレアチニンクリアランス41〜80mL/min及び11〜40mL/minの患者におけるフェキソフェナジンのCmaxは健康成人に比し、それぞれ1.5倍及び1.7倍高く、平均消失半減期はそれぞれ1.6倍及び1.8倍長かった。また、透析患者(クレアチニンクリアランス:10mL/min以下)におけるフェキソフェナジンのCmaxは健康成人に比し、1.5倍高く、平均消失半減期は1.4倍長かった。なお、忍容性は良好であった8)(外国人データ)。
16.6.2 肝機能障害患者
成人の肝機能障害患者17例(アルコール性肝硬変10例、ウイルス肝炎5例、その他2例)にフェキソフェナジン塩酸塩カプセル80mg注4)を単回投与したとき、肝機能障害患者におけるフェキソフェナジンの薬物動態は、被験者間の分散も大きく、肝障害の程度による体内動態の差はみられなかった。Child-Pugh分類でB又はC1であった患者のフェキソフェナジンのAUC0-∞は2176ng・hr/mL、Cmaxは281ng/mL、t1/2は16.0hrであった。これらの値は健康若年者における値のそれぞれ1.2、1.1、1.2倍であった。なお、忍容性は良好であった9)(外国人データ)。
16.6.3 高齢者
65歳以上の健康高齢者20例にフェキソフェナジン塩酸塩カプセル80mg注4)を単回投与したときのフェキソフェナジンのAUC0-∞は2906ng・hr/mL、Cmaxは418ng/mL、t1/2は15.2hrであった。これらの値は健康若年者における値のそれぞれ1.6、1.6、1.1倍であった。なお、忍容性は良好であった10)(外国人データ)。[9.8参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 エリスロマイシン
健康成人男子18例にフェキソフェナジン塩酸塩円形錠注5)1回120mg1日2回注4)とエリスロマイシン1回300mg1日4回7日間併用して反復経口投与したとき、血漿中フェキソフェナジンのCmaxはフェキソフェナジン塩酸塩単独投与時の約2倍に上昇した。一方、血漿中エリスロマイシン濃度には、併用による影響はなかった。
この血漿中フェキソフェナジン濃度上昇の機序は動物試験から、P糖蛋白の阻害によるフェキソフェナジンのクリアランスの低下及び吸収率の増加に起因するものと推定された11) 12)。[10.217.3.2参照]
注5)フェキソフェナジン塩酸塩円形錠とアレグラ錠60mgは生物学的に同等であった。
健康成人男子にフェキソフェナジン塩酸塩円形錠120mg1日2回とエリスロマイシン300mg1日4回7日間併用して反復経口投与したときのフェキソフェナジンの血漿中濃度
16.7.2 水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤
健康成人男子22例にフェキソフェナジン塩酸塩カプセル120mg注4)の投与15分前に水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤を単回投与したとき、フェキソフェナジンのAUC0-30及びCmaxはフェキソフェナジン塩酸塩単独投与時の約40%減少した13)(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.3 ケトコナゾール
健康成人男子23例にフェキソフェナジン塩酸塩カプセル1回120mg1日2回注4)とケトコナゾール錠400mg1日1回7日間併用して反復経口投与したとき、血漿中フェキソフェナジン濃度はフェキソフェナジン塩酸塩単独投与時の約2倍に上昇したが、血漿中ケトコナゾール濃度には、併用による影響はなかった14)。血漿中フェキソフェナジン濃度上昇の機序はエリスロマイシンと同様と推定された(外国人データ)。
16.7.4 オメプラゾール
健康成人男子23例にフェキソフェナジン塩酸塩カプセル120mg注4)の投与11時間前と1時間前にオメプラゾールカプセルをそれぞれ40mg及び20mgを単回投与したとき、フェキソフェナジン塩酸塩の薬物動態に影響はなかった13)(外国人データ)。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
<アレルギー性鼻炎>
17.1.1 国内第3相試験(小児)
(1)
通年性アレルギー性鼻炎患者を対象に、本剤(6ヵ月〜1歳は1回15mg、2〜11歳は1回30mg)を1日2回4〜12週間経口投与した非盲検試験(解析対象109例)で、くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉の合計症状スコア(2〜11歳)の改善がみられた。
国内主要試験成績(症状スコア変化量 平均±SD)
対象患者症例数投与前変化量95%信頼区間
通年性アレルギー性鼻炎1025.9±1.3−1.78±1.88−2.15〜−1.41
副作用は傾眠が0.9%(1/109例)であった15)
(2)
通年性アレルギー性鼻炎患者を対象に、フェキソフェナジン塩酸塩錠(7〜11歳は1回30mg1日2回、12〜15歳は1回60mg1日2回)又は対照薬としてケトチフェンフマル酸塩ドライシロップ(1回1g1日2回)を4週間経口投与した二重盲検比較試験(解析対象127例)で、くしゃみ発作、鼻汁、鼻閉の合計スコアの変化量において対照薬に対するフェキソフェナジン塩酸塩錠の非劣性が検証された。
国内主要試験成績(参考)(スコア変化量 平均±SE)
投与群症例数投与前変化量解析結果(共分散分析)注1)
フェキソフェナジン塩酸塩646.09±0.20−2.06±0.19差の点推定値:−0.227
95%片側信頼限界上限:0.172
(非劣性限界値=0.9)
ケトチフェンフマル酸塩636.10±0.19−1.83±0.20
本剤の副作用発現率は5.3%(4/75例)であり、主な副作用は傾眠2.7%(2/75例)であった16)
17.1.2 国内第3相試験(成人)
季節性アレルギー性鼻炎患者を対象とした二重盲検並行群間用量比較試験(解析対象307例)で、プラセボ又はフェキソフェナジン塩酸塩錠1回60mgを1日2回、2週間経口投与したとき、くしゃみ発作、鼻汁、眼症状の合計症状スコアの変化量は以下のとおりであった。
国内主要試験成績(症状スコア変化量 平均±SE)
投与群症例数投与前変化量検定(共分散分析)
プラセボ1056.74±0.140.07±0.18p=0.0244
60mg1006.64±0.14−0.36±0.18
本剤60mg投与群の副作用発現率は9.9%(10/101例)であり、主な副作用は眠気及び白血球減少症が各3.0%(3/101例)であった17)
17.1.3 海外第3相試験(成人)
秋季季節性アレルギー性鼻炎患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験(解析対象570例)で、プラセボ又はフェキソフェナジン塩酸塩錠1回60mgを1日2回、14日間経口投与したとき、フェキソフェナジン塩酸塩錠はプラセボに比し症状スコアの有意な減少が示された。
海外主要試験成績(症状スコア変化量 平均±SE)
投与群症例数投与前変化量検定(共分散分析)
プラセボ1418.88±0.14−1.56±0.20p=0.0001
60mg1418.81±0.14−2.64±0.20
本剤60mg投与群の副作用発現率は14.2%(20/141例)であり、主な副作用は頭痛2.8%(4/141例)、めまい及び白血球減少が各2.1%(3/141例)であった18)
<アトピー性皮膚炎>
17.1.4 国内第3相試験(小児)
(1)
アトピー性皮膚炎患者を対象とした非盲検試験(解析対象103例)で、本剤(6ヵ月〜1歳は1回15mg、2〜11歳は1回30mg)を1日2回4〜12週間経口投与したとき、かゆみスコア(6ヵ月〜11歳)の改善がみられた。
国内主要試験成績(症状スコア変化量 平均±SD)
対象患者症例数投与前変化量95%信頼区間
アトピー性皮膚炎1032.06±0.59−0.46±0.53−0.56〜−0.36
副作用は白血球数減少が1.0%(1/103例)であった15)
(2)
アトピー性皮膚炎患者を対象に、フェキソフェナジン塩酸塩錠(7〜11歳は1回30mgを1日2回、12〜15歳は1回60mgを1日2回)又は対照薬としてケトチフェンフマル酸塩ドライシロップ(1回1gを1日2回)を4週間経口投与した二重盲検比較試験(解析対象162例)で、対照薬に対するフェキソフェナジン塩酸塩錠の非劣性が示された。
小児 国内主要試験成績(スコア変化量 平均±SE)
投与群症例数投与前変化量解析結果(共分散分析)注2)
本剤772.32±0.05−0.50±0.06差の点推定値:0.050
95%片側信頼限界上限:0.185
(非劣性限界値=0.37)
ケトチフェンフマル酸塩852.38±0.05−0.58±0.06
本剤の副作用発現率は10.8%(9/83例)であり、主な副作用は傾眠3.6%(3/83例)であった19)
17.1.5 国内第3相試験(成人)
アトピー性皮膚炎患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験(解析対象400例)で、プラセボ又はフェキソフェナジン塩酸塩錠60mgを1日2回、1週間経口投与したとき、かゆみスコアの変化量は以下のとおりであった。
国内主要試験成績(症状スコア変化量 平均±SE)
投与群症例数投与前変化量検定(共分散分析)
プラセボ1994.79±0.05−0.50±0.06p=0.0005
60mg2014.68±0.05−0.75±0.07
本剤60mg投与群の副作用発現率は23.2%(48/207例)であり、主な副作用は眠気3.9%(8/207例)及び血清ビリルビン上昇1.4%(3/207例)であった20)
<蕁麻疹>
17.1.6 国内第3相試験(成人)
慢性蕁麻疹患者を対象とした二重盲検並行群間比較試験(解析対象214例)で、フェキソフェナジン塩酸塩錠1回10mg注3)又は60mgを1日2回、1週間経口投与したとき、かゆみ及び発疹の合計症状スコアの変化量は以下のとおりであった。
かゆみ及び発疹の合計症状スコア変化量(平均±SE)
投与群症例数投与前変化量検定(共分散分析)
10mg745.68±0.25−2.12±0.34p=0.0042
60mg686.40±0.21−3.53±0.33
本剤60mg投与群の副作用発現率は25.3%(19/75例)であり、主な副作用は眠気10.7%(8/75例)及び倦怠感4.0%(3/75例)であった21)
17.1.7 海外第3相試験(成人)
慢性蕁麻疹患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験(解析対象439例)で、プラセボ又は本剤1回60mgを1日2回、4週間経口投与したとき、本剤はプラセボに比し平均かゆみスコアの有意な減少が示された。
海外主要試験成績(症状スコア変化量 平均±SE)
投与群症例数投与前変化量検定(共分散分析)
プラセボ901.92±0.09−0.47±0.07p=0.0001
60mg861.98±0.10−1.07±0.07
本剤60mg投与群の副作用発現率は21.3%(19/89例)であり、主な副作用は頭痛10.1%(9/89例)であった22)
17.3 その他
17.3.1 精神運動能に対する影響
(1)健康成人にフェキソフェナジン塩酸塩120mg注3)、第一世代の抗ヒスタミン薬及びプラセボを二重盲検、3剤3期クロスオーバーでそれぞれ単回投与し、ワープロ入力試験に及ぼす影響を検討したとき、その影響は第一世代の抗ヒスタミン薬に比べ有意に小さく、プラセボと同様であった23)
(2)健康成人にフェキソフェナジン塩酸塩120mg、第二世代の抗ヒスタミン薬及びプラセボを二重盲検、クロスオーバーでそれぞれ単回投与し、ポジトロン放出断層撮影法(PET)を用いて脳への移行性を検討した結果、フェキソフェナジンによる大脳皮質のヒスタミンH1受容体の占拠はほとんどみられなかった。また、視覚刺激反応時間検査においてプラセボと差がなかった24)
(3)ブタクサアレルギー患者に、フェキソフェナジン塩酸塩60mg、第一世代の抗ヒスタミン薬、アルコール及びプラセボを二重盲検、4剤4期クロスオーバーでそれぞれ単回投与し、シミュレーター上での自動車運転能力に及ぼす影響を検討したとき、運転能力に及ぼす影響は第一世代の抗ヒスタミン薬に比べ有意に小さく、プラセボと同様であった25)(外国人データ)。
17.3.2 心血管系へ及ぼす影響
(1)成人の季節性アレルギー性鼻炎患者にフェキソフェナジン塩酸塩を1回240mg注3)まで1日2回2週間投与したとき、プラセボと比較して、QTc間隔の有意な変化は見られなかった26)(外国人データ)。
(2)健康成人にフェキソフェナジン塩酸塩を1回60mg1日2回6ヵ月、1回400mg注3)1日2回6.5日間及び240mg1日1回注3)1年間投与しても、プラセボに比して、QTc間隔の有意な変動はみられなかった27)(外国人データ)。
(3)健康成人男子を対象にしたエリスロマイシンとの薬物相互作用の検討(フェキソフェナジン塩酸塩1回60mg及び120mg1日2回7日間、エリスロマイシン1回300mg1日4回7日間)において、併用により血漿中フェキソフェナジン濃度が約2倍に上昇した場合にでもQTcなどの心電図を含め安全性に問題はみられなかった12)。[10.216.7.1参照]
(4)Cmaxが承認用量投与時の10倍以上となる条件下での検討において、心電図への影響はなく、有害事象の増加も認められなかった28)(外国人データ)。
(5)フェキソフェナジン塩酸塩にはクローン化したヒト心筋遅延整流Kチャネルに対する影響は認められていない29)(外国人データ)。
注3)成人における本剤の承認用量は1回60mg、1日2回である。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
フェキソフェナジン塩酸塩は、選択的ヒスタミンH1受容体拮抗作用を主作用とし、加えて炎症性サイトカイン遊離抑制作用、好酸球遊走抑制作用及び各種ケミカルメディエーター遊離抑制作用を示す。
18.2 ヒスタミンH1受容体拮抗作用
フェキソフェナジン塩酸塩は、ヒスタミンH1受容体においてヒスタミンと拮抗し、モルモット摘出回腸標本及び気管標本におけるヒスタミン誘発収縮を抑制した(10−7〜3×10−6M)。また、全身投与でモルモット・ヒスタミン誘発気道収縮及び皮膚反応を抑制した。なお、フェキソフェナジン塩酸塩にはアドレナリン、アセチルコリン、セロトニン及びタキキニンの各受容体並びにL型カルシウムチャネルに対する親和性は認められていない30)
18.3 好酸球、炎症性サイトカイン及び細胞接着分子に対する作用
フェキソフェナジン塩酸塩は、季節性アレルギー性鼻炎患者由来鼻粘膜上皮細胞培養上清により誘発されるヒト好酸球の遊走を10−6M以上で抑制した。また、季節性アレルギー性鼻炎患者由来鼻粘膜上皮細胞を活性化ヒト好酸球とともに培養したときに培養上清中に遊離される炎症性サイトカインであるIL-8及びGM-CSFをそれぞれ10−6M以上及び10−9M以上で抑制し、細胞接着分子であるsICAM-1を10−9M以上で減少させた31)
18.4 ケミカルメディエーター遊離抑制作用
フェキソフェナジン塩酸塩は、健康成人の末梢血好塩基球及びアトピー性皮膚炎患者の末梢血白血球からの抗ヒトIgE抗体刺激によるヒスタミン遊離を抑制した(10−6〜10−5M)。また、モルモット抗原誘発即時型喘息モデルにおいて気管支肺胞洗浄液(BALF)中のロイコトリエン量を減少させた30)
18.5 I型アレルギー病態モデル動物に対する作用
フェキソフェナジン塩酸塩は、モルモット抗原誘発アレルギー性鼻炎、ラット受身皮膚アナフィラキシー(PCA)反応、ラット抗原誘発全身性アナフィラキシー反応及びモルモット抗原誘発即時型喘息反応を抑制した30)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. フェキソフェナジン塩酸塩

一般的名称 フェキソフェナジン塩酸塩
一般的名称(欧名) Fexofenadine Hydrochloride
化学名 2-(4-{(1RS)-1-Hydroxy-4-[4-(hydroxydiphenylmethyl)piperidin-1-yl]butyl}phenyl)-2-methylpropanoic acid monohydrochloride
分子式 C32H39NO4・HCl
分子量 538.12
物理化学的性状 本品は白色の結晶性の粉末である。
本品はメタノールに極めて溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、水に溶けにくい。
本品のメタノール溶液(3→100)は旋光性を示さない。
本品は結晶多形が認められる。
分配係数 2.0(pH7、水−オクタノール系)
KEGG DRUG D00671

22. 包装

30g(0.3g×100包)
60g(0.6g×100包)

23. 主要文献

  1. 社内資料:小児における母集団薬物動態解析(2014年1月17日承認、CTD2.5.3.1)
  2. 社内資料:小児における薬物動態(2006年10月20日承認、CTD2.5.3(2))
  3. 社内資料:健康成人における薬物動態(2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.III.1.(1))
  4. 社内資料:健康成人における生物学的同等性(2014年1月17日承認、CTD2.7.6.2)
  5. 社内資料:食事の影響(2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.III.1.(1).2))
  6. 社内資料:健康成人における蛋白結合
  7. 社内資料:健康成人における代謝(2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.III.1.(2))
  8. 社内資料:腎機能障害患者における薬物動態(2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.III.3.(4))
  9. 社内資料:肝機能障害患者における薬物動態(2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.III.3.(3))
  10. 社内資料:高齢者における薬物動態(2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.III.3.(2))
  11. 浦江明憲 他, 臨床薬理, 31 (5), 639-648, (2000)
  12. 社内資料:エリスロマイシンとの相互作用(2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.III.2.(1)、ト.I.5.(1))
  13. 社内資料:オメプラゾール及び水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウムとの相互作用(2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.III.2.(3)(4))
  14. 社内資料:ケトコナゾールとの相互作用(2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.III.2.(2))
  15. 社内資料:小児通年性アレルギー性鼻炎患者における無対照試験(2014年1月17日承認、CTD2.7.6.2)
  16. 馬場廣太郎, 耳鼻咽喉科臨床, 100 (2補冊(119)), 1-20, (2007)
  17. 社内資料:季節性アレルギー鼻炎患者における用量比較試験(2000年9月22日承認、申請資料概要ト.II.2.(2))
  18. Bernstein,D.I.,et al., Ann.Allergy Asthma Immunol., 79 (5), 443-448, (1997) »PubMed
  19. 中川秀己 他, 西日本皮膚科, 68 (5), 553-565, (2006)
  20. Kawashima,M.,et al., Br.J.Dermatol., 148 (6), 1212-1221, (2003) »PubMed
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  22. Finn,A.F.,et al., J.Allergy Clin.Immunol., 104 (5), 1071-1078, (1999) »PubMed
  23. 浦江明憲 他, 臨床薬理, 31 (5), 649-658, (2000)
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  27. Pratt,C.,et al., Clin.Exp.Allergy., 29 (Suppl.3), 212-216, (1999)
  28. 社内資料:高用量における心電図の検討試験(2000年9月22日承認、申請資料概要ト.I.5.(4))
  29. 社内資料:QTc間隔延長の可能性に関する検討(2000年9月22日承認、申請資料概要ホ.II.2.(1))
  30. 社内資料:薬効薬理の検討
  31. Abdelaziz,M.M.,et al., J.Allergy Clin.Immunol., 101, 410-420, (1998) »PubMed

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
サノフィ株式会社 コールセンター くすり相談室
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26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
サノフィ株式会社
〒163-1488 東京都新宿区西新宿三丁目20番2号
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[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2021/4/20 版