医療用医薬品 : ケトコナゾール

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医薬品情報


総称名 ケトコナゾール
一般名 ケトコナゾール
欧文一般名 Ketoconazole
薬効分類名 外用抗真菌剤
薬効分類番号 2655
ATCコード D01AC08 G01AF11 J02AB02
KEGG DRUG
D00351 ケトコナゾール
KEGG DGROUP
DG01883 イミダゾール系抗真菌薬
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年11月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ケトコナゾール外用ポンプスプレー2%「日本臓器」 (後発品) Ketoconazole Pump Spray 2%"Nippon-zoki" 日本臓器製薬 2655709R1039 31.1円/g

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

下記の皮膚真菌症の治療
白癬、体部白癬、股部白癬
指間糜爛症、間擦疹(乳児寄生菌性紅斑を含む)
癜風
脂漏性皮膚炎

6. 用法及び用量

<白癬、皮膚カンジダ症、癜風>
白癬、皮膚カンジダ症、癜風に対しては、1日1回患部に噴霧する。
<脂漏性皮膚炎>
脂漏性皮膚炎に対しては、1日2回患部に噴霧する。

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤を乳児寄生菌性紅斑に使用する場合、アルコール性基剤(エタノール等)が局所刺激作用を有するため、注意して使用すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
2%ケトコナゾールクリームは、皮膚からはほとんど吸収されないが、経口投与における動物実験で催奇形作用が報告されている。1)
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 5%以上0.1〜5%未満頻度不明
皮膚刺激感そう痒、接触皮膚炎、紅斑、水疱皮膚灼熱感、発疹、皮膚剥脱、皮膚のべとつき感、蕁麻疹、糜爛、亀裂、疼痛
全身障害及び投与局所様態--適用部位反応(出血、不快感、乾燥、炎症、錯感覚、浮腫)
免疫系障害--過敏症
その他-尿蛋白陽性-

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 眼科用として角膜、結膜に使用しないこと。
14.1.2 著しい糜爛面には使用しないこと。
14.1.3 亀裂、糜爛面には注意して使用すること。
14.1.4 点鼻用として鼻腔内に使用しないこと。
14.1.5 顔面、頭部等、吸入する可能性のある患部には注意して使用すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
2%ケトコナゾールクリーム5gを健康成人の背部に単純塗布した時、ケトコナゾールの血中濃度は検出限界(1ng/mL)以下であった。2)
16.3 分布
血漿蛋白結合率
99%(平衡透析法)
16.5 排泄
2%ケトコナゾールクリーム5gを健康成人の背部に単純塗布した時、尿中への未変化体の排泄は検出限界(1ng/mL)以下であった。2)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
<脂漏性皮膚炎>
17.1.1 国内第III相試験
ローション剤61例、クリーム剤63例において以下の臨床効果が示された。
疾患名(ローション)
改善率(改善以上症例数/症例数)
(クリーム)
改善率(改善以上症例数/症例数)
脂漏性皮膚炎74%(45/61)71%(45/63)
ローション剤における安全性評価対象例69例中、副作用は11例(15.9%)に計16件が認められた。内訳は、刺激感8件(11.6%)、そう痒3件(4.3%)、尿蛋白陽性2件(2.9%)、接触皮膚炎1件(1.4%)、紅斑1件(1.4%)、小水疱1件(1.4%)であった。3)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
真菌の細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの生合成阻害作用を介して抗真菌作用を示す。4)
18.2 抗真菌作用
本剤は、皮膚糸状菌(Trichophyton rubrumTrichophyton mentagrophytesMicrosporum canisEpidermophyton floccosum)、酵母糸状菌(Candida albicans)、癜風菌(Malassezia furfur)に対し5〜30分の接触で、強い抗真菌作用を示した。5)
18.3 実験的治療効果
モルモット実験的白癬菌感染モデルに対し、本剤を感染3日目から1日1回14日間連続塗布したところ、高い治療効果を示した。また、同様に癜風菌を感染させたモルモット脂漏性皮膚炎モデルに対しても、本剤を感染11日目から1日1回14日間連続塗布したところ、同様に高い治療効果を示した。6)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ケトコナゾール

一般的名称 ケトコナゾール
一般的名称(欧名) Ketoconazole
化学名 1-Acetyl-4-(4-{[(2RS,4SR)-2-(2,4-dichlorophenyl)-2-(1H-imidazol-1-ylmethyl)-1,3-dioxolan-4-yl]methoxy}phenyl)piperazine
分子式 C26H28Cl2N4O4
分子量 531.43
融点 148〜152℃
物理化学的性状 白色〜淡黄白色の粉末である。メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
KEGG DRUG D00351

20. 取扱い上の注意

20.1 小児の手の届かない所に保管すること。
20.2 火気を避けて保管すること。
20.3 合成樹脂を軟化したり、塗料を溶かすことがあるので注意すること。

22. 包装

10g×10本
30g×5本

23. 主要文献

  1. 西川智ほか, 基礎と臨床, (18), 1433-1448, (1984)
  2. 小林孝志ほか, 薬理と治療, (19), 1857-1861, (1991)
  3. 五十嵐敦之ほか, 臨床医薬, (19), 355-369, (2003)
  4. Bossche HV,et al., Br J Clin Pract., 44 (Suppl.71), 41-46, (1990)
  5. 社内資料:ケトコナゾール外用ポンプスプレー2%「日本臓器」の薬効薬理試験
  6. 社内資料:ケトコナゾール外用ポンプスプレー2%「日本臓器」の生物学的同等性試験

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
日本臓器製薬株式会社 くすりの相談窓口 受付時間 9:00〜17:00 土・日・祝日を除く
〒541-0046 大阪市中央区平野町4丁目2番3号
電話:フリーダイヤル 0120-630-093
06-6233-6085
FAX:06-6233-6087
URL:https://www.nippon-zoki.co.jp/
製品情報問い合わせ先
日本臓器製薬株式会社 くすりの相談窓口 受付時間 9:00〜17:00 土・日・祝日を除く
〒541-0046 大阪市中央区平野町4丁目2番3号
電話:フリーダイヤル 0120-630-093
06-6233-6085
FAX:06-6233-6087
URL:https://www.nippon-zoki.co.jp/

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
日本臓器製薬株式会社
大阪市中央区平野町4丁目2番3号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2024/04/17 版