抗アレルギー作用及び抗ヒスタミン作用を有し、鼻汁中の好酸球数を減少させ、鼻粘膜の過敏性を減弱させる
5)。
ケトチフェンはPCA(受動的皮膚アナフィラキシー)反応を抑制する(ラット)
6)。
ヒスタミン、SRS-A等ケミカルメディエーターの遊離を抑制する(ラット腹腔肥満細胞、ヒト白血球中好塩基球・好中球
in vitro)
6)7)8)。
また、抗原及びPAF(血小板活性化因子)による好酸球の活性化を抑制する(モルモット
9)、ヒヒ
10))。
ケトチフェンはヒスタミンによる気管支収縮(モルモット)、血管透過性亢進、皮膚反応(ラット)等を抑制する
6)。
動物鼻炎モデルにおいてケトチフェンの投与により鼻汁分泌及び鼻汁中好酸球出現の抑制が認められている(モルモット)。
抗原誘発により生じる鼻粘膜組織中のSRS-A含量はケトチフェン前投与により減少する(モルモット、点鼻)
11)。
アレルギー性鼻炎患者において、ケトチフェンは抗原により誘発される鼻粘膜反応を抑制する(点鼻)
1)。また、ヒスタミンによる鼻粘膜反応を抑制し、鼻粘膜の過敏性を減弱させる(点鼻)
5)。
18.6.1 鼻腔漏出色素量及びライソゾーム酵素活性を指標とした抗鼻炎作用
実験的ラットアレルギー性鼻炎モデルにおいて、抗原液灌流の前後にケトチフェン点鼻液及びザジテン点鼻液を各1回点鼻し、鼻汁中漏出色素量及び鼻汁中漏出β-glucuronidase 活性の抑制効果を比較したところ、色素液静注後より抗原液灌流30分後までのいずれの灌流段階においても両製剤ともおおむね相同する挙動を示した。また、両製剤間に統計学的な有意差は認められず、アレルギー性鼻炎モデルにおける抗アレルギー作用について、両剤の生物学的同等性が確認された
12)。
18.6.2 左右鼻翼電極間のインピーダンス変化を指標とした抗鼻閉作用
受動感作モルモットにおいて、抗原液滴下の前後にケトチフェン点鼻液及びザジテン点鼻液を各1回点鼻し、左右鼻翼電極間のインピーダンス変化を測定して鼻閉に対する抑制効果を比較したところ、両製剤の鼻閉回数はほぼ相同する挙動を示した。また、両製剤間に統計学的な有意差が認められず、両剤の生物学的同等性が確認された
12)。