医療用医薬品 : グリテール

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医薬品情報


総称名 グリテール
一般名 脱脂大豆乾留タール
製剤名 脱脂大豆乾留タール
薬効分類名 皮膚疾患治療剤
薬効分類番号 2649
KEGG DRUG
D08734 脱脂大豆乾留タール
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年7月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
グリテール GLYTEER 藤永製薬 264970AM1020

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

○湿疹・皮膚炎群
掌蹠膿疱症
尋常性乾癬
○皮膚そう痒症

6. 用法及び用量

通常、症状に応じ、各種軟膏基剤に0.2〜5.0%に煉合し、患部に1日1〜2回塗擦又は貼付する。なお、症状により適宜増減する。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症皮膚の発赤、そう痒、刺激感、腫脹、光線過敏症

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
18.1.1 グリテールによるAryl hydrocarbon receptorの活性化によりフィラグリン蛋白の増強及び発現を増加させ、Tヘルパー2サイトカインによるフィラグリン蛋白の発現抑制を回復させる1)2)
18.1.2 グリテールは、アトピー性皮膚炎に関与するTヘルパー2サイトカイン産生の阻害作用がある3)
18.1.3 グリテールは、アトピー性皮膚炎発症に重要な役割が考えられているインターロイキン33への阻害作用がある4)
18.2 薬理作用
18.2.1 血管透過性亢進抑制作用
Hartley系白色雄性モルモットにおいて、ヒスタミン、ブラジキニン誘発血管透過性亢進に対し濃度依存性抑制作用を示した5)
18.2.2 足浮腫抑制作用
Wistar系雄性ラットにおいて、カラゲニン足浮腫に対し抑制作用を示した5)
18.2.3 紫外線紅斑及びアラキドン酸皮膚発赤抑制作用
Hartley系白色雄性モルモットにおいて、紫外線紅斑及びアラキドン酸皮膚発赤に対し抑制作用を示した5)
18.2.4 蛋白滲出及び白血球遊走抑制作用
Wistar系雄性ラットを用いたCMC-pouch法において、蛋白滲出及び白血球遊走に対し抑制作用を示した6)
18.2.5 I型及びIV型アレルギー反応抑制作用
Wistar系雄性ラットにおいて、I型アレルギーの48時間homologousPCA反応に対し抑制作用を示した。また、Jcl:ICR系雄性マウスにおいて、オキサゾロン誘発IV型アレルギー性皮膚炎に対し抑制作用を示した7)
18.2.6 抗乾癬作用
ddY系雄性マウスにおいて、乾癬モデルとして有効なTPA誘発皮膚反応である浮腫及び表皮増殖に対し抑制作用を示した8)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. 脱脂大豆乾留タール

一般的名称 脱脂大豆乾留タール
物理化学的性状 脱脂大豆を乾留精製して得た褐色の液で、特異なにおいがある。
メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルに混和し、水にほとんど溶けない。
大気中に放置すると、酸素を摂取して漸次紅色を帯びてくる。
KEGG DRUG D08734

20. 取扱い上の注意

使用後は蓋を堅く閉めて保管すること。

22. 包装

(瓶)300g

23. 主要文献

  1. Takei K,Mitoma C,Hashimoto-Hachiya A,et al., J Dermatol., 42, 171-180, (2015) »PubMed
  2. Tsuji G,Hashimoto-Hachiya A,Kiyomatsu-Oda M,et al., Cell Death Dis., 8, e2931, (2017) »PubMed
  3. Takemura M,Nakahara T,Hashimoto-Hachiya A,et al., Int J Mol Sci., 19, 1169, (2018) »PubMed
  4. Tsuji G,Hashimoto-Hachiya A,Yen VH,et al., J Clin Med., 9, 891, (2020) »PubMed
  5. 竹内久米司ほか, 日本薬理学雑誌, 85 (5), 397-406, (1985) »PubMed
  6. 竹内久米司ほか, 日本薬理学雑誌, 91 (1), 1-7, (1988) »PubMed
  7. 竹内久米司ほか, 日本薬理学雑誌, 95 (4), 149-157, (1990) »PubMed
  8. 伊藤幸次ほか, 日本薬理学雑誌, 99 (1), 55-62, (1992) »PubMed

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
藤永製薬株式会社 くすり相談室
〒103-0027 東京都中央区日本橋2-14-1 フロントプレイス日本橋
電話:03-6327-2478
FAX:03-6327-2479
製品情報問い合わせ先
藤永製薬株式会社 くすり相談室
〒103-0027 東京都中央区日本橋2-14-1 フロントプレイス日本橋
電話:03-6327-2478
FAX:03-6327-2479

25. 保険給付上の注意

本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
藤永製薬株式会社
東京都中央区日本橋2-14-1
26.2 販売元
第一三共株式会社
東京都中央区日本橋本町3-5-1

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/05/21 版