医療用医薬品 : ヨウ化ナトリウム

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医薬品情報


総称名 ヨウ化ナトリウム
一般名 ヨウ化ナトリウム(131I)
薬効分類名 放射性医薬品, 甲状腺疾患治療薬, 甲状腺疾患診断薬
薬効分類番号 4300
KEGG DRUG D02259 商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 吸収線量 臨床成績 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 詳細

商品名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ヨウ化ナトリウムカプセル−1号 Sodium Iodide-131I Capsules 富士フイルムRIファーマ 4300003M5037 3240円/カプセル 処方せん医薬品
ヨウ化ナトリウムカプセル−3号 Sodium Iodide-131I Capsules 富士フイルムRIファーマ 4300003M6033 6480円/カプセル 処方せん医薬品
ヨウ化ナトリウムカプセル−5号 Sodium Iodide-131I Capsules 富士フイルムRIファーマ 4300003M7030 9720円/カプセル 処方せん医薬品
ヨウ化ナトリウムカプセル−30号 Sodium Iodide-131I Capsules 富士フイルムRIファーマ 4300003M8036 45360円/カプセル 処方せん医薬品
ヨウ化ナトリウムカプセル−50号 Sodium Iodide-131I Capsules 富士フイルムRIファーマ 4300003M9024 68040円/カプセル 処方せん医薬品

効能・効果及び用法・用量

効能又は効果

甲状腺機能亢進症の治療

甲状腺癌及び転移巣の治療

シンチグラムによる甲状腺癌転移巣の発見

用法及び用量

バセドー病の治療

投与量は、(1)甲状腺131I摂取率、(2)推定甲状腺重量、(3)有効半減期等をもとにして、適切な量(期待照射線量30〜70Gy)を算定し、経口投与する。

中毒性結節性甲状腺腫の治療

結節の大きさ、機能の程度、症状等により適切な量を経口投与する。

甲状腺癌及び転移巣の治療

本品を1回あたり1.11〜7.4GBq経口投与する。一定の期間後症状等を観察し、適宜再投与する。

甲状腺癌転移巣のシンチグラム

本品18.5〜370MBqを経口投与し、一定時間後に甲状腺癌転移巣のシンチグラムを得る。

使用上の注意

重要な基本的注意

治療あるいは診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。

治療後、甲状腺機能低下症があらわれることが多いので、その旨を患者に説明しておくことが望ましい。

副作用

副作用発現状況の概要

本品は、使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。(再審査対象外品目)

その他の副作用

症状変化

重症の甲状腺機能亢進症患者では、一過性の臨床症状の悪化、クリーゼの誘発等があらわれることがあるので、本品投与の前又は後に抗甲状腺剤治療を行うこと。また晩発性の副作用として甲状腺機能低下症がみられることが多い[1][2][3][4][5][6]

血液

急性症状として、白血球減少、ヘモグロビン減少、血小板減少等の血液異常があらわれることがある[3][4][6]

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には、原則として投与しないことが望ましいが、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳中の婦人に投与したときは、授乳を禁止すること。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(現在までのところ、十分な臨床試験成績が得られていない)。

適用上の注意

前処置

ヨウ素含量の多い薬剤(ヨード造影剤、ルゴール液、ヨードチンキ等)及び飲食物(コンブ、ワカメ等)、甲状腺ホルモン、抗甲状腺剤は、治療あるいは検査に影響を与えるので、本品投与前後の3日〜1週間は禁止すること。

投与後

放射性ヨウ素-131の治療については、「放射性医薬品を投与された患者の退出について」[7]により、投与量、測定線量率、患者毎の積算線量計算に基づく退出基準が示されている。

放射性医薬品(ヨウ素-131)を投与された患者の退出・帰宅における放射能量と線量率
投与量又は体内残留放射能量患者の体表面から1メートルの点における1センチメートル線量当量率
500MBq30μSv/h

患者毎の積算線量計算に基づく退出基準に適合する事例
適用範囲投与量(MBq)
遠隔転移のない分化型甲状腺癌で甲状腺全摘術後の残存甲状腺破壊(アブレーション)治療 1110
※実施条件:関連学会が作成した実施要綱に従って実施する場合に限る。

その他の注意

晩発性の副作用として、甲状腺癌、白血病、遺伝因子に対する影響が考えられているが、白血病、遺伝因子については現在のところ統計学的に有意な報告はみられない。しかし、甲状腺癌については若年者に対する131I甲状腺治療は成人に対してより甲状腺癌発生の可能性が高いことが指摘されている[4][6]

(社)日本アイソトープ協会医学・薬学部会放射性医薬品安全性専門委員会の「放射性医薬品副作用事例調査報告」において、まれに血管迷走神経反応、アレルギー反応、その他(嘔気、嘔吐など)があらわれることがあると報告されている。

薬物動態

ヨウ化ナトリウム(131I)が体内に取り込まれると、甲状腺ホルモンであるチロキシンやトリヨードチロニン合成のために131Iは甲状腺に蓄積される。正常の甲状腺は24時間後20〜30%を摂取し、残部は尿中に排泄される。甲状腺機能亢進症(バセドウ病、甲状腺腫)では正常者に比べて摂取率が高く30%以上70%程度に達する。反対に甲状腺機能低下症(粘液水腫)では摂取率は15%以下である[8]

吸収線量

甲状腺機能亢進症患者の131I治療時における吸収線量をMIRD法により計算すると次のとおりである。

臓器吸収線量(mGy/37MBq)
全身11.5
肝臓22.1
血液17.2
骨髄11.4
生殖腺10.7
(自社データ)

臨床成績

甲状腺機能亢進症の131I療法を実施して、少なくとも半年以上経過した症例を対象として、3,666例の治療成績の集計を行った結果は次のとおりである。

治癒例

73.3%

軽快例

17.5%

不変例

4.5%

甲状腺癌及び転移巣の治療に関しては、下記のような臨床試験が報告されている。

疾患名症例数
甲状腺癌36
甲状腺癌・肺転移18
甲状腺癌・肺・肝転移1
甲状腺癌・肺・腎転移1
甲状腺癌・肺・頸椎転移1
甲状腺癌・リンパ節転移2
甲状腺癌・骨転移1
甲状腺癌・胸壁・骨盤転移1
甲状腺癌・頸部・縦隔・肋膜転移1
甲状腺癌・全身転移1
63

有効成分に関する理化学的知見

一般名ヨウ化ナトリウム(131I)
分子式Na131I
分子量154.0
131Iの核物理学的特性物理的半減期 8.02070日主なγ線エネルギー 364keV(81.7%)主なβ線エネルギー 606keV(89.5%)β線組織内飛程 2mm減衰表経過日数
(日)残存放射能
(%)−3129.6−2118.9−1109.00100191.7284.1377.2470.8564.9659.5754.6850.1945.91042.11138.71235.51332.51429.81527.41625.11723.01821.11919.42017.82116.32214.92313.72412.62511.52610.6279.7288.9298.2

包装

ヨウ化ナトリウムカプセル-1号

2,3,10カプセル/バイアル

ヨウ化ナトリウムカプセル-3号

1,2,10カプセル/バイアル

ヨウ化ナトリウムカプセル-5号

1,2,3,10カプセル/バイアル

ヨウ化ナトリウムカプセル-30号

1,2カプセル/バイアル

ヨウ化ナトリウムカプセル-50号

1,2カプセル/バイアル

主要文献


1. 斉藤慎太郎,ほか,   最新医学 , 26 , 1358-1365 , (1971)
2. 安部喬樹,ほか,   ホルモンと臨床 , 21 , 965-967 , (1973) »PubMed
3. 久田欣一編著,   最新核医学 , 164-170 , (1975)
4. 木下文雄,ほか,   日本医学放射線学会雑誌 , 36 , 128-142 , (1976)
5. 伊丹康人・宮地幸隆著,   核医学大系9,臨床核医学,骨・関節系/内分泌系 , 168-175 , (1977)
6. 飯尾正宏監修,   核医学診断マニアルインビボ編 , VI-I , (1978)
7. 厚生労働省医政局指導課長通知(医政指発第1108第2号,平成22年11月8日付)
8. 日本公定書協会監修,   第十六改正日本薬局方解説書 , C5035-5036 , (2011)

作業情報


改訂履歴

2011年1月 改訂
2011年6月 第8版 改訂

文献請求先

富士フイルムRIファーマ株式会社
104-0031
東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル
0120-50-2620

業態及び業者名等

製造販売元
富士フイルムRIファーマ株式会社
104-0031
東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2014/06/18 版