医療用医薬品 : マーベロン

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医薬品情報


総称名 マーベロン
一般名 デソゲストレル, エチニルエストラジオール
欧文一般名 Desogestrel, Ethinylestradiol
製剤名 デソゲストレル・エチニルエストラジオール錠
薬効分類名 経口避妊剤
薬効分類番号 2549
ATCコード G03AA09 G03AB05 G03FB10
KEGG DRUG D04484 デソゲストレル・エチニルエストラジオール
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 参考資料 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
マーベロン21 MARVELON 21 MSD 254910CF1025 処方箋医薬品
マーベロン28 MARVELON 28 MSD 254910CF2021 処方箋医薬品

禁忌

次の患者又は女性には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏性素因のある女性

エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)、子宮頸癌及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]

診断の確定していない異常性器出血のある患者[性器癌の疑いがある。出血が性器癌による場合は、癌の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]

血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患又はその既往歴のある患者[血液凝固能が亢進され、これらの症状が増悪することがある。]

35歳以上で1日15本以上の喫煙者[心筋梗塞等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。]

前兆(閃輝暗点、星型閃光等)を伴う片頭痛の患者[前兆を伴う片頭痛の患者は前兆を伴わない患者に比べ脳血管障害(脳卒中等)が発生しやすくなるとの報告がある。]

肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者、亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。]

血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症、糖尿病網膜症等)[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。]

血栓性素因のある女性[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。]

抗リン脂質抗体症候群の患者[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。]

手術前4週以内、術後2週以内、産後4週以内及び長期間安静状態の患者[血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。]

重篤な肝障害のある患者[代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。]

肝腫瘍のある患者[症状が増悪することがある。]

脂質代謝異常のある患者[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。また、脂質代謝に影響を及ぼす可能性があるため、症状が増悪することがある。]

高血圧のある患者(軽度の高血圧の患者を除く)[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。また、症状が増悪することがある。]

耳硬化症の患者[症状が増悪することがある。]

妊娠中に黄疸、持続性そう痒症又は妊娠ヘルペスの既往歴のある患者[症状が再発するおそれがある。]

妊婦又は妊娠している可能性のある女性(「妊婦、授乳婦等への投与」の項参照)

授乳婦(「妊婦、授乳婦等への投与」の項参照)

骨成長が終了していない可能性がある女性[骨端の早期閉鎖を来すおそれがある。]

オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル配合剤を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

効能・効果及び用法・用量

効能効果

避妊

効能効果に関連する使用上の注意

経口避妊剤使用開始1年間の飲み忘れを含めた一般的使用における失敗率は9%との報告がある(「臨床成績」の項参照)。

用法用量

マーベロン21

販売名用法・用量
マーベロン211日1錠を毎日一定の時刻に計21日間連続経口投与し、その後7日間休薬する。同様の方法で、避妊する期間繰り返し投与する。

マーベロン28

販売名用法・用量
マーベロン281日1錠を毎日一定の時刻に白色錠を21日間連続経口投与し、続けて緑色錠を7日間、合計28日間連続投与する。次周期以降は、消退出血の有無にかかわらず、引き続き白色錠より投与を開始し、28日間連続投与する。したがって、1周期目の投与開始より休薬期間は一切とらない。通常、緑色錠服用中に月経(消退出血)が発来する。

用法用量に関連する使用上の注意

本剤は、他の経口避妊剤の投与が適当でないと考えられる場合に投与を考慮すること[レボノルゲストレル等の経口避妊剤と比較して、静脈血栓症の相対危険率を増加させることを示唆する報告がある。(「その他の注意」の項参照)]。

毎日一定の時刻に服用させること(「重要な基本的注意」の項参照)。

服用開始日

経口避妊剤を初めて服用させる場合、月経第1日目から服用を開始させる。服用開始日が月経第1日目から遅れた場合、飲みはじめの最初の1週間は他の避妊法を併用させること。

使用上の注意

慎重投与

40歳以上の女性[一般に心筋梗塞等の心血管系の障害が発生しやすくなる年代であるため、これを助長するおそれがある。]

子宮筋腫のある患者[子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。]

乳癌の既往歴のある女性[乳癌が再発するおそれがある。]

乳癌の家族歴又は乳房に結節のある女性[エストロゲン投与と乳癌発生との因果関係についてその関連性を示唆する報告もあるので、定期的に乳房検診を行うなど慎重に投与すること。]

喫煙者(「禁忌」の項参照)

肥満の女性[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。]

血栓症の家族歴を持つ女性[血栓症等の心血管系の障害が発生しやすくなるとの報告がある。]

前兆を伴わない片頭痛の患者[脳血管障害(脳卒中等)が発生しやすくなるとの報告がある。]

心臓弁膜症の患者(「禁忌」の項参照)

軽度の高血圧(妊娠中の高血圧の既往も含む)のある患者(「禁忌」の項参照)

耐糖能の低下している女性(糖尿病患者及び耐糖能異常の女性)[耐糖能が低下することがあるので、十分コントロールを行いながら投与すること。]

ポルフィリン症の患者[症状が増悪することがある。]

肝障害のある患者(「禁忌」の項参照)

心疾患、腎疾患又はその既往歴のある患者[ナトリウム又は体液の貯留により症状が増悪することがある。]

てんかん患者[症状が増悪することがある。]

テタニーのある患者[症状が増悪することがある。]

重要な基本的注意

本剤の服用により、年齢、喫煙、肥満、家族歴等のリスク因子の有無にかかわらず血栓症があらわれることがあるので、次のような症状があらわれた場合は直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

緊急対応を要する血栓症の主な症状

下肢の急激な疼痛・腫脹、突然の息切れ、胸痛、激しい頭痛、四肢の脱力・麻痺、構語障害、急性視力障害等

本剤服用者に対しても、このような症状があらわれた場合は、直ちに服用を中止し、救急医療機関を受診するよう説明すること。

本剤の服用中に、血栓症が疑われる症状があらわれた場合は、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

血栓症が疑われる症状

下肢の疼痛・腫脹・しびれ・発赤・熱感、頭痛、嘔気・嘔吐等

血栓症のリスクが高まる状態(体を動かせない状態、顕著な血圧上昇、脱水等)が認められる場合は、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

本剤服用者には、投与開始時及び継続時に以下について説明すること。

血栓症は生命に関わる経過をたどることがあること。

血栓症が疑われる症状があらわれた場合や、血栓症のリスクが高まる状態になった場合は、症状・状態が軽度であっても直ちに服用を中止し医師等に相談すること。

血栓症を疑って他の医療機関を受診する際は、本剤の使用を医師に告知し、本剤による血栓症を念頭においた診察を受けられるようにすること。

本剤服用中にやむを得ず手術が必要と判断される場合には、血栓症の予防に十分配慮すること。

年齢及び喫煙量により心血管系の重篤な副作用の危険性が増大するとの報告がある。
従って、本剤服用者には禁煙するよう指導すること(「禁忌」の項参照)。

本剤の投与に際しては、問診、内診、基礎体温の測定、免疫学的妊娠診断等により、妊娠していないことを十分に確認すること。

本剤の投与にあたっては、服用者の病歴調査及び検診が必要である。この検診には、血圧測定、乳房・腹部の検査及び臨床検査が含まれる。また、投与中は6ヵ月毎の検診を行うこと。

本剤投与開始前及び投与中は、1年に1回以上、子宮・卵巣を中心とした骨盤内臓器の検査を行うこと。1年に1回、子宮頸部の細胞診の実施を考慮すること。

乳癌の検査は、服用者に自己検診を行うよう指導すること。特に、乳癌の家族歴又は乳房に結節のある女性では注意が必要である。

本剤の投与にあたっては、飲み忘れ等がないよう服用方法を十分指導すること。万一飲み忘れがあった場合(28錠製剤の緑色錠を除く)、翌日までに気付いたならば直ちに飲み忘れた錠剤を服用し、その日の錠剤も通常どおりに服用させる。
2日以上連続して飲み忘れがあった場合は服用を中止させ、次の月経を待ち投与を再開させること。
なお、飲み忘れにより妊娠する可能性が高くなるので、その周期は他の避妊法を使用させること。

服用中に不正性器出血が発現した場合、通常は投与継続中に消失するが、長期間持続する場合は、腟細胞診等の検査で悪性疾患によるものではないことを確認の上、投与すること。

服用中に激しい下痢、嘔吐が続いた場合には本剤の吸収不良を来すことがあり、その場合には妊娠する可能性が高くなるので、その周期は他の避妊法を併用させること。

服用中に消退出血が2周期連続して発来しなかった場合、投与継続に先だって妊娠していないことを確認すること。

本剤の服用を中止して妊娠を希望する場合には、月経周期が回復するまで避妊させることが望ましい。

他の経口避妊剤から本剤に切り替える場合

21錠タイプの経口避妊剤から切り替える場合

前に服用していた薬剤をすべて服用し7日間の休薬の後、続けて本剤の服用を開始させる。服用開始が遅れた場合、妊娠の可能性がある。

28錠タイプの経口避妊剤から切り替える場合

前に服用していた薬剤をすべて服用後、続けて本剤の服用を開始させる。服用開始が遅れた場合、妊娠の可能性がある。

相互作用

併用禁忌

オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル配合剤
ヴィキラックス
エチニルエストラジオール含有経口避妊剤を併用した患者においてALT(GPT)上昇が高頻度に認められている。
なお、オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル配合剤治療終了の約2週間後から本剤の投与を再開できる。
機序不明

併用注意

副腎皮質ホルモン
プレドニゾロン等
三環系抗うつ剤
イミプラミン等
セレギリン塩酸塩
シクロスポリン
テオフィリン
オメプラゾール
これらの薬剤の作用が増強するおそれがある。本剤はこれらの薬剤の代謝を抑制すると考えられる。
リファンピシン
バルビツール酸系製剤
フェノバルビタール等
ヒダントイン系製剤
フェニトインナトリウム等
カルバマゼピン
ボセンタン
モダフィニル
トピラマート
本剤の効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大するおそれがある。これらの薬剤は薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促進すると考えられる。
テトラサイクリン系抗生物質
テトラサイクリン等
ペニシリン系抗生物質
アンピシリン等
本剤の効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大するおそれがある。これらの薬剤は腸内細菌叢を変化させ、本剤の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられる。
テルビナフィン塩酸塩黄体ホルモン・卵胞ホルモン配合剤との併用で、月経異常があらわれたとの報告がある。機序不明
Gn-RH誘導体
ブセレリン酢酸塩等
これらの薬剤の作用を減弱するおそれがある。これらの薬剤は性ホルモンの分泌を低下することにより薬効を示すため、性ホルモンである本剤の投与によってこれらの薬剤の効果を減弱する可能性が考えられる。
血糖降下剤
インスリン製剤
スルフォニル尿素系製剤
スルフォンアミド系製剤
ビグアナイド系製剤等
血糖降下剤の作用が減弱することがある。
血糖値その他患者の状態を十分観察し、血糖降下剤の用量を調節するなど注意する。
本剤は耐糖能を低下させ、血糖降下剤の作用を減弱させると考えられる。
ラモトリギン経口避妊剤との併用でラモトリギンの血中濃度が減少したとの報告があるので、ラモトリギン維持用量投与中に本剤を投与開始又は中止する場合は、ラモトリギンの用量調節を考慮すること。肝におけるラモトリギンのグルクロン酸抱合が促進される。
モルヒネ
サリチル酸
これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。本剤はこれらの薬剤のグルクロン酸抱合を促進すると考えられる。
HIV感染症治療薬
HIVプロテアーゼ阻害剤
ネルフィナビルメシル酸塩
リトナビル
ダルナビル
ホスアンプレナビル(リトナビル併用時)
ロピナビル・リトナビル配合剤
非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤
ネビラピン
本剤の作用が減弱するおそれがある。エチニルエストラジオールのAUCが減少する。
非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤
エファビレンツ
本剤の作用が減弱するおそれがある。デソゲストレルの活性代謝物であるエトノゲストレルの血中濃度が低下する。
非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤
エトラビリン
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。エトラビリンは本剤の代謝酵素(CYP2C9)を阻害すると考えられる。
HCV感染症治療薬
テラプレビル
アスナプレビル
本剤の作用が減弱するおそれがある。エチニルエストラジオールのAUCが減少する。
フルコナゾール
イトラコナゾール
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。本剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害すると考えられる。
ボリコナゾール本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
ボリコナゾールの血中濃度が上昇するおそれがある。
ボリコナゾールは本剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害すると考えられる。
本剤がボリコナゾールの代謝酵素(CYP2C19)を阻害すると考えられる。
アセトアミノフェン本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
アセトアミノフェンの血中濃度が低下するおそれがある。
アセトアミノフェンはエチニルエストラジオールの硫酸抱合を阻害すると考えられる。
本剤が肝におけるアセトアミノフェンのグルクロン酸抱合を促進すると考えられる。
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品本剤の効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。この食品は薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促進すると考えられる。

副作用

副作用発現状況の概要

承認時までの臨床試験では、1,011例(14,378周期)中、副作用が報告されたのは、258例(25.5%)で、その主なものは、悪心119例(11.8%)、乳房痛85例(8.4%)、頭痛59例(5.8%)、不正性器出血24例(2.4%)、嘔吐23例(2.3%)、倦怠感12例(1.2%)、下痢11例(1.1%)、腹痛10例(1.0%)等であった。また、臨床検査値の異常が報告されたものは、AST(GOT)上昇及びALT(GPT)上昇2例、白血球数減少1例、アルドステロン上昇1例の計4例であった。

市販後の使用成績調査では、2,932例(37,431周期)中、副作用が報告されたのは、707例(24.1%)で、その主なものは、不正性器出血259例(8.8%)、悪心163例(5.6%)、頭痛123例(4.2%)、乳房痛86例(2.9%)、月経過多75例(2.6%)等であった。〔再審査終了時〕

「重大な副作用」及び「その他の副作用」の発現頻度は、承認時の臨床試験及び使用成績調査の合計より算出した。なお、承認時の臨床試験及び使用成績調査で認められなかった副作用については頻度不明とした。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

血栓症(0.1%)

血栓症(四肢、肺、心、脳、網膜等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、下肢の急激な疼痛・腫脹、突然の息切れ、胸痛、激しい頭痛、四肢の脱力・麻痺、構語障害、急性視力障害等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 頻度不明5%以上1〜5%未満1%未満
過敏症注1)   発疹
注2)網膜血流障害による視力障害  視力障害
肝臓注2)黄疸  肝機能異常、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇
代謝注2)   ナトリウムや体液の貯留による浮腫、体重増加
生殖系 不正性器出血(破綻出血、点状出血)月経過多帯下、月経痛、性交痛、リビドー減退
乳房乳汁漏出 乳房痛乳房緊満(感)
循環器   血圧上昇、動悸、期外収縮
消化器 悪心嘔吐下痢、腹痛、便秘、食欲減退、胸やけ、腹部膨満感
呼吸器   咽頭痛、咳嗽
精神神経系  頭痛めまい、眠気、抑うつ、いらいら感、片頭痛
皮膚脱毛  ざ瘡、湿疹、そう痒感、色素沈着注3)、紅斑
筋骨格   腰痛、下肢痛、肩こり、手指のこわばり
その他   倦怠感、口渇、顔面浮腫、胸痛、白血球減少、アルドステロン上昇
注1)投与を中止すること。注2)投与を中止するなど適切な処置を行うこと。注3)長時間太陽光を浴びないよう注意すること。

妊婦、授乳婦等への投与

妊娠が確認された場合には投与を中止すること。なお、2周期連続して消退出血が発来しなかった場合、妊娠している可能性があるため、妊娠の有無について確認すること[妊娠中の服用に関する安全性は確立されていない。]。

授乳中の婦人には他の避妊法をすすめるなど適切な指導をすること[母乳の量的質的低下が起こることがある。また、母乳中への移行、児において黄疸、乳房腫大が報告されている。]。

臨床検査結果に及ぼす影響

含有するエチニルエストラジオールの作用による血清蛋白(コルチコイド結合性グロブリン、サイロキシン結合性グロブリン等)の増加により、総コルチゾール、総T3、総T4の上昇がみられることがある。また、これらの遊離型は変化しないとされている。これら検査値の判定に際しては注意すること。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症が併発することが報告されている。]。

その他の注意

外国での疫学調査の結果、静脈血栓症のリスクは、経口避妊剤を服用している女性は服用していない女性に比し、3.25〜4.0倍高くなるとの報告がある。また、静脈血栓症のリスクは経口避妊剤服用開始の最初の1年間において最も高くなるとの報告がある。さらに、外国での大規模市販後調査の結果、初めて経口避妊剤の服用を開始した時だけでなく、4週間以上の中断後に服用を再開した時又は4週間以上の中断後に別の経口避妊剤へ切り替えた時にも静脈血栓症のリスクが上昇し、そのリスクは服用開始後3ヵ月間が特に高いとの報告がある。
また、1995年〜1996年にデソゲストレルを含む経口避妊剤はレボノルゲストレル等の経口避妊剤に比較して、静脈血栓症の相対危険率を増加させることを示唆する報告(レボノルゲストレル等の経口避妊剤による静脈血栓症の患者が1年間で1万人当たり1人であるのに対してデソゲストレルを含む経口避妊剤では2人になる)がある。ちなみに、妊娠による静脈血栓の発症は1年間で1万人当たり6人といわれている。

外国での疫学調査の結果、経口避妊剤の服用により乳癌及び子宮頸癌になる可能性が高くなるとの報告がある。

外国で、経口避妊剤を2年以上服用した場合、良性肝腫瘍が10万人当たり3.4人発生するとの報告がある。また、腫瘍の破裂により腹腔内出血を起こす可能性がある。一方、悪性肝腫瘍(肝癌)の発生率は極めて低く、100万人当たり1人に満たない。

卵胞ホルモン製剤を妊娠動物(マウス)に投与した場合、児の成長後腟上皮及び子宮内膜の悪性変性を示唆する結果が報告されている。
また、新生児(マウス)に投与した場合、児の成長後腟上皮の悪性変性を認めたとの報告がある。

外国で、経口避妊剤の服用により全身性エリテマトーデス(SLE)の悪化、アナフィラキシー様症状、溶血性尿毒症症候群(HUS)、血管浮腫があらわれたとの報告がある。

外国で、経口避妊剤の服用による角膜厚の変化等によりコンタクトレンズがうまく調整されないため、視力・視野の変化、装用時の不快感等がみられたとの報告がある。

使用上の注意その他

経口避妊剤は、HIV感染(エイズ)及び他の性感染症(例えば梅毒、性器ヘルペス、淋病、クラミジア感染症、尖圭コンジローマ、腟トリコモナス症、B型肝炎等)を防止するものではないこと、これらの感染防止にはコンドームの使用が有効であることを服用者に十分に説明すること。
なお、必要に応じ、性感染症検査の実施を考慮すること。

薬物動態

血中濃度[1]

健康成人女性に経口投与した場合、消化管からの吸収は速やかで、活性代謝物である3-ケト−デソゲストレル及びエチニルエストラジオールの血清中濃度は投与後約2時間で最高値に達する。また、反復投与した場合、3-ケト−デソゲストレル及びエチニルエストラジオールの血清中濃度はほぼ15日目に定常状態に達し、21日投与後の消失相半減期はそれぞれ22.0、23.7時間であった。

表1 21日間連続経口投与後の薬物動態パラメータ

 AUC(pmol・hr/mL)T1/2(hr)Cmax(pmol/mL)Tmax(hr)
3-ケト-デソゲストレル97.2±36.822.0±9.612.12±5.491.2±0.6
エチニルエストラジオール11.7±3.323.7±8.81.18±0.321.1±0.6

代謝・排泄[2]

健康成人女性に3H-標識デソゲストレルとエチニルエストラジオールを経口投与した場合、投与後8日目までに尿中には約48%、糞中には約35%が排泄された。(参考−外国人)

臨床成績

[3][4][5]

避妊を希望する女性992例について実施された臨床試験において、薬剤に起因すると判定された妊娠が1例みられ、避妊効果は99.9%、延べ服用周期(14,088周期)におけるPearl indexは0.085であった。

表2 各種避妊法使用開始1年間の失敗率(妊娠率)

方法理想的な使用[1](%)一般的な使用[2](%)
経口避妊剤0.39
レボノルゲストレル放出IUS0.20.2
銅付加IUD0.60.8
コンドーム218
リズム法0.4〜524
女性避妊手術0.50.5
男性避妊手術0.100.15
避妊せず8585
IUS:子宮内システム IUD:子宮内避妊用具[1]:選んだ避妊法を正しく続けて使用しているにもかかわらず妊娠してしまった場合[2]:選んだ避妊法を使用しているにもかかわらず妊娠してしまった場合(経口避妊剤については、飲み忘れを含めた場合の失敗率)[出典:Hatcher R.A.et al.:Contraceptive Technology:Twentieth Revised Edition.New York:Ardent Media,2011(改変)]

薬効薬理

本剤は排卵抑制作用を主作用とし、子宮内膜変化による着床阻害作用及び頸管粘液変化による精子通過性阻害等により避妊効果を発揮する。

排卵抑制作用[6][7][8]

本剤の連続服用により、血中の黄体・卵胞ホルモン値は一定に保持される。その結果、脳下垂体前葉ゴナドトロピン分泌の生理的パターンが阻害され、ゴナドトロピン分泌の減少により、排卵が抑制される。

子宮内膜の性状変化による着床阻害作用[8]

本剤の連続服用により、子宮内膜の性状が変化し、その結果、受精卵の着床が阻害される。

子宮頸管粘液の変化による精子通過性阻害作用[6][7][8]

本剤の連続服用により、子宮頸管粘液の性状や組成の変化が起こり、子宮腔内への精子の通過性が阻害される。

有効成分に関する理化学的知見

一般名デソゲストレル
一般名(欧名)Desogestrel
化学名(+)-17α-Ethynyl-18-methyl-11-methylene-4-estren-17-ol
分子式C22H30O
分子量310.47
融点110〜112℃
性状白色の結晶性の粉末で、においはない。
アセトン、ジクロロメタン又はテトラヒドロフランに極めて溶けやすく、エタノール(99.5)又はジエチルエーテルに溶けやすく、ヘキサンにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
理化学知見その他デソゲストレルの理化学的知見
KEGG DRUGD02367

有効成分に関する理化学的知見

一般名エチニルエストラジオール
一般名(欧名)Ethinylestradiol
化学名19-Nor-17α-pregna-1,3,5(10)-triene-20-yne-3,17-diol
分子式C20H24O2
分子量296.40
融点180〜186℃又は142〜146℃
性状白色〜微黄色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。
ピリジン又はテトラヒドロフランに溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。
理化学知見その他エチニルエストラジオールの理化学的知見
KEGG DRUGD00554

取扱い上の注意

本剤は小児の手の届かない場所に保管すること。

包装

マーベロン21

210錠(PTP21錠×10)

1,050錠(PTP21錠×50)

マーベロン28

280錠(PTP28錠×10)

1,400錠(PTP28錠×50)

参考資料

安全性

腫瘍に関する事項

Collaborative Group on Hormonal Factors in Breast Cancer:Lancet,347:1713-1727,1996

WHO:Int J.Cancer,55:228-236,1993

Ursin,G.et al.:Lancet,344:1390-1394,1994

Ye,Z.et al.:Int J.Epidemiol.,24:19-26,1995

Thomas,D.B.et al.:Am.J.Epidemiol.,144:281-289,1996

小川重男ら:必修産婦人科学 改訂第4版,p.390,p.395-396,南江堂,1996

Edmondson,H.A.et al.:N.Engl.J.Med.,294:470-472,1976

Neuberger,J.et al.:Br.Med.J.,292:1355-1357,1986

プリンシプル産科婦人科学婦人科編,p.618-623,メジカルビュー社,1987

乳癌検診(日本対ガン協会編,社会保険出版社,1984)

乳癌集団検診の手引き(乳癌研究会編,篠原出版,1987)

乳癌の診断と治療(医薬ジャーナル,1995)

Becker,T.M.et al.:Int.J.Epidemiol.,23:913-922,1994

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[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2017/10/18 版