ポリミキシンB又はコリスチンに対する過敏症の既往歴のある患者
「抗微生物薬適正使用の手引き」
1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
通常、成人にはコリスチンメタンスルホン酸ナトリウムとして1回300万〜600万単位を1日3〜4回経口投与する。小児には1日30万〜40万単位/kgを3〜4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、小児用量は成人量を上限とする。
本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
18.1 作用機序
18.2 抗菌作用
コリスチンは、グラム陰性桿菌に対して殺菌的に作用する(
in vitro)。
〔各種菌のコリスチンに対する感受性〕
試験菌種 | コリスチン感受性 |
緑膿菌 | 3.13μg/mLで約71%発育抑制 |
大腸菌 | 1.56μg/mLで100%発育抑制 |
赤痢菌 | 1.56μg/mLで100%発育抑制 |
18.3 耐性
耐性を獲得し難く、他種抗生物質との間には交叉耐性がないため他種抗生物質耐性菌にも有効である。