(1)対象疾患、用法用量、有効性と副作用を検討する目的で、維持量として成人で1,500〜2,400kcal/日を目途として行われた一般臨床試験で、本剤は241例に投与され、肝硬変患者の栄養維持・改善に関する本剤の総合的な有用率は56%(47例/84例)であった
2)。
副作用発現頻度は21.6%(52/241例)であり、主な副作用は下痢15.8%(38/241例)、嘔気・嘔吐・悪心5.8%(14/241例)、腹満5.4%(13/241例)であった
2)。
(2)脳症の既往を有する肝硬変患者の栄養管理において、本剤160g投与期間2週間のクロスオーバー比較試験を26例で行った結果、肝臓食のみの対照期に比し、血漿Fischer比、血中アンモニア値の有意な改善がみられ、精神神経症状に改善傾向が認められた
3)。
副作用発現頻度は12.0%(3/25例)であり、発現した副作用は腹満8.0%(2/25例)、発疹4.0%(1/25例)であった
3)。
(3)肝性脳症を有する肝硬変患者を対象として本剤160g投与期間3週間の肝臓食との比較試験を65例で行った結果、精神神経症状の改善効果において有意に優れており、血中アンモニア、血漿Fischer比も改善が認められた。また、低栄養状態が進行している症例では、血清総蛋白、アルブミン値においても改善が認められ、その他自他覚症状でも改善が認められた。これらと安全性を総合的に判定した有用率は対照群23%(6例/26例)に対し、本剤56%(18例/32例)であった
4)。
副作用発現頻度は14.7%(5/34例)であり、発現した副作用は食思不振、腹部膨満、腹水増加、悪心、好酸球増多及び脳症2.9%(1/34例)であった
4)。