医療用医薬品 : ベルケイド

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3. 組成・性状


3.1 組成

販売名ベルケイド注射用3mg
有効成分(1バイアル中)
ボルテゾミブ3mg含有
添加剤D-マンニトール30mg

3.2 製剤の性状

剤形凍結乾燥注射剤
色・性状白色〜微黄白色の塊又は粉末
pH4.0〜7.0
(本剤1バイアルを生理食塩液3mL又は1.2mLに溶解したとき)

【色】
白色〜微黄白色
【剤形】
凍結乾燥剤/散剤/注射


規格単位毎の明細 (ベルケイド注射用3mg)

販売名和名 : ベルケイド注射用3mg

規格単位 : 3mg1瓶

欧文商標名 : VELCADE Injection

規制区分

規制区分名称 : 毒薬

規制区分

規制区分名称 : 処方箋医薬品※

規制区分備考 : ※注意−医師等の処方箋により使用すること

日本標準商品分類番号 : 874291

承認番号 : 21800AMX10868000

販売開始年月 : 2006年12月

貯法及び期限等

貯法 : 室温保存

有効期間 : 36ヵ月

3.組成・性状

3.1 組成

販売名ベルケイド注射用3mg
有効成分(1バイアル中)
ボルテゾミブ3mg含有
添加剤D-マンニトール30mg

添加剤 : D-マンニトール

3.2 製剤の性状

剤形凍結乾燥注射剤
色・性状白色〜微黄白色の塊又は粉末
pH4.0〜7.0
(本剤1バイアルを生理食塩液3mL又は1.2mLに溶解したとき)

【色】
白色〜微黄白色
【剤形】
凍結乾燥剤/散剤/注射

規格単位毎の効能効果及び用法用量

効能効果対用法用量

4.効能又は効果

○多発性骨髄腫

○マントル細胞リンパ腫

○原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫

○全身性ALアミロイドーシス

6.用法及び用量

<多発性骨髄腫>

通常、成人に1日1回、ボルテゾミブとして1.3mg/m2(体表面積)を以下のA法又はB法で静脈内投与又は皮下投与する。本剤は最低72時間空けて投与すること。

A法

他の抗悪性腫瘍剤との併用において、週2回、2週間(1、4、8、11日目)投与した後、10日間休薬(12〜21日目)する。この3週間を1サイクルとし、2又は8サイクルまで投与を繰り返す。3又は9サイクル以降は、週1回、2週間(1、8日目)投与し、13日間休薬(9〜21日目)する。この3週間を1サイクルとし、18サイクルまで投与を繰り返す。週1回投与への移行時期は併用する抗悪性腫瘍剤を考慮して選択すること。

B法(再発又は難治性の場合に限る)

週2回、2週間(1、4、8、11日目)投与した後、10日間休薬(12〜21日目)する。この3週間を1サイクルとし、投与を繰り返す。
8サイクルを超えて継続投与する場合には上記の用法・用量で投与を継続するか、又は維持療法として週1回、4週間(1、8、15、22日目)投与した後、13日間休薬(23〜35日目)する。この5週間を1サイクルとし、投与を繰り返す。

<マントル細胞リンパ腫>

他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人に1日1回、ボルテゾミブとして1.3mg/m2(体表面積)を1、4、8、11日目に静脈内投与した後、10日間休薬(12〜21日目)する。この3週間を1サイクルとし、6サイクルまで(6サイクル目に初めて奏効が認められた場合は8サイクルまで)投与を繰り返す。本剤は最低72時間空けて投与すること。なお、静脈内投与が困難な場合には、皮下投与することもできる。

<原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫>

通常、成人に1日1回、ボルテゾミブとして1.3mg/m2(体表面積)を1、4、8、11日目に静脈内投与又は皮下投与した後、10日間休薬(12〜21日目)する。この3週間を1サイクルとし、投与を繰り返す。本剤は最低72時間空けて投与すること。

<全身性ALアミロイドーシス>

他の薬剤との併用において、通常、成人に1日1回、ボルテゾミブとして1.3mg/m2(体表面積)を1、8、15、22日目に皮下投与する。28日間を1サイクルとし、6サイクルまで投与を繰り返す。注射部位反応が発現した場合には、静脈内投与することもできる。

5.効能又は効果に関連する注意

<多発性骨髄腫、マントル細胞リンパ腫及び全身性ALアミロイドーシス>

「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1-17.1.6参照]

7.用法及び用量に関連する注意

<効能共通>

7.1 本剤の投与については、以下の記載に従って、適切に減量、休薬又は投与中止の判断を行うこと。

7.1.1 多発性骨髄腫、原発性マクログロブリン血症、リンパ形質細胞リンパ腫及び全身性ALアミロイドーシス

・Grade 3/4の副作用の場合(末梢性ニューロパチー又は神経障害性疼痛を除く)

Grade 3以上の非血液毒性(末梢性ニューロパチー・神経障害性疼痛を除く)又はGrade 4の血液毒性に該当する副作用が発現した場合は、回復するまで休薬する。投与を再開する場合には、本剤の投与による有益性と危険性を慎重に検討した上で、下表を目安として減量等を考慮する。副作用が回復しない場合又は最低投与量(0.7mg/m2)でも再発する場合は、本剤の投与中止を考慮する。[8.6参照]

Grade 3/4の副作用(末梢性ニューロパチー又は神経障害性疼痛を除く)に対する減量の目安

副作用発現時の投与量減量の目安
1.3mg/m21.0mg/m2
1.0mg/m20.7mg/m2
0.7mg/m2投与中止

・末梢性ニューロパチー又は神経障害性疼痛について

本剤に起因すると考えられる末梢性ニューロパチー又は神経障害性疼痛が発現した場合は、以下に示す用法及び用量変更の目安に従って減量、休薬又は中止すること。[8.4、11.1.3参照]

末梢性ニューロパチー又は神経障害性疼痛に対する用法及び用量変更の目安

NCI-CTCAE Grade(症状)用法及び用量変更の目安
疼痛又は機能消失を伴わないGrade 1
(症状がない;深部腱反射の低下又は知覚異常)
なし
疼痛を伴うGrade 1又はGrade 2(中等度の症状がある;身の回り以外の日常生活動作の制限)1.3mg/m2の場合1.0mg/m2へ減量又は1.0mg/m2の場合0.7mg/m2へ減量
疼痛を伴うGrade 2又はGrade 3
(高度の症状がある;身の回りの日常生活動作の制限)
回復するまで休薬。症状が回復した場合は、0.7mg/m2に減量した上で週1回投与に変更
Grade 4(生命を脅かす;緊急処置を要する)投与中止

7.1.2 マントル細胞リンパ腫

新たなサイクルを開始する前に以下を確認すること。

・血小板数が100,000/μL以上、好中球数が1,500/μL以上及びヘモグロビン値が8g/dL以上であること。[8.6参照]

・非血液毒性がGrade 1※又は投与前値に回復していること。

副作用発現時の用法及び用量変更の目安

副作用用法及び用量変更の目安
発熱を伴うGrade 3以上の好中球減少症、7日間を超えて持続するGrade 4の好中球減少症、血小板数10,000/μL未満が発現した場合好中球数が750/μL以上、血小板数が25,000/μL以上に回復するまで最長2週間本剤を休薬する。
・本剤休薬後も副作用が上記の基準まで回復しない場合には、本剤の投与を中止すること。
・副作用が上記の基準まで回復した場合には、本剤の投与量を1段階減量して投与する。(1.3mg/m2の場合1.0mg/m2へ減量、1.0mg/m2の場合0.7mg/m2へ減量)
本剤投与日(各サイクルの第1日目以外)に血小板数が25,000/μL未満又は好中球数が750/μL未満の場合本剤の投与を最長2日間延期し、2日を越える延期を要する場合は本剤を休薬する。
Grade 3以上の非血液毒性が発現した場合(末梢性ニューロパチー又は神経障害性疼痛を除く)Grade 2以下に回復するまで本剤を休薬する。回復した場合は本剤の投与量を1段階減量して投与する。(1.3mg/m2の場合1.0mg/m2へ減量、1.0mg/m2の場合0.7mg/m2へ減量)
末梢性ニューロパチー又は神経障害性疼痛が発現した場合「7.1.1 末梢性ニューロパチー又は神経障害性疼痛について」に従うこと。[8.4、11.1.3参照]
※NCI-CTCAE v4.0

<多発性骨髄腫>

7.2 未治療の多発性骨髄腫に対し、本剤単独投与での有効性及び安全性は確立していない。

7.3 週1回投与への移行時期、本剤と併用する抗悪性腫瘍剤等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知した上で選択すること。[17.1.1-17.1.4参照]

<マントル細胞リンパ腫>

7.4 本剤単独投与での有効性及び安全性は確立していない。

7.5 本剤を含むがん化学療法については、「17.臨床成績」の項の内容を熟知した上で、患者の状態や化学療法歴に応じて選択をすること。[17.1.5参照]

7.6 皮下投与の臨床試験成績は得られていない。

<全身性ALアミロイドーシス>

7.7 本剤単独投与での有効性及び安全性は確立していない。

7.8 本剤と併用する薬剤等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知した上で選択すること。[17.1.6参照]


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/05/21 版