医療用医薬品 : デュロテップ |
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本剤は、フェンタニルをアクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマーに溶解、固化し、成形した半透明で角が丸い長方形の経皮吸収型製剤である。本剤には、含量の異なる5製剤があり、単位面積あたりの放出速度はいずれも同一である。
販売名 | デュロテップMTパッチ2.1mg |
有効成分 (1枚中) | フェンタニル2.1mgを含有 |
添加剤 | アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤) ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体) ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー) |
本剤は、フェンタニルをアクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマーに溶解、固化し、成形した半透明で角が丸い長方形の経皮吸収型製剤である。本剤には、含量の異なる5製剤があり、単位面積あたりの放出速度はいずれも同一である。
販売名 | デュロテップMTパッチ4.2mg |
有効成分 (1枚中) | フェンタニル4.2mgを含有 |
添加剤 | アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤) ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体) ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー) |
本剤は、フェンタニルをアクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマーに溶解、固化し、成形した半透明で角が丸い長方形の経皮吸収型製剤である。本剤には、含量の異なる5製剤があり、単位面積あたりの放出速度はいずれも同一である。
販売名 | デュロテップMTパッチ8.4mg |
有効成分 (1枚中) | フェンタニル8.4mgを含有 |
添加剤 | アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤) ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体) ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー) |
本剤は、フェンタニルをアクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマーに溶解、固化し、成形した半透明で角が丸い長方形の経皮吸収型製剤である。本剤には、含量の異なる5製剤があり、単位面積あたりの放出速度はいずれも同一である。
販売名 | デュロテップMTパッチ12.6mg |
有効成分 (1枚中) | フェンタニル12.6mgを含有 |
添加剤 | アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤) ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体) ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー) |
本剤は、フェンタニルをアクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマーに溶解、固化し、成形した半透明で角が丸い長方形の経皮吸収型製剤である。本剤には、含量の異なる5製剤があり、単位面積あたりの放出速度はいずれも同一である。
販売名 | デュロテップMTパッチ16.8mg |
有効成分 (1枚中) | フェンタニル16.8mgを含有 |
添加剤 | アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤) ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体) ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー) |
販売名 | デュロテップMTパッチ2.1mg |
大きさ (縦×横mm) | 20.5×26.1 |
面積 (cm2) | 5.25 |
外形
断面図(模式図)
【色】
半透明
【剤形】
/貼付剤/外用
販売名 | デュロテップMTパッチ4.2mg |
大きさ (縦×横mm) | 25.4×41.6 |
面積 (cm2) | 10.5 |
外形
断面図(模式図)
【色】
半透明
【剤形】
/貼付剤/外用
販売名 | デュロテップMTパッチ8.4mg |
大きさ (縦×横mm) | 60.8×37.8 |
面積 (cm2) | 21.0 |
外形
断面図(模式図)
【色】
半透明
【剤形】
/貼付剤/外用
販売名 | デュロテップMTパッチ12.6mg |
大きさ (縦×横mm) | 60.7×55.1 |
面積 (cm2) | 31.5 |
外形
断面図(模式図)
【色】
半透明
【剤形】
/貼付剤/外用
販売名 | デュロテップMTパッチ16.8mg |
大きさ (縦×横mm) | 60.7×72.3 |
面積 (cm2) | 42.0 |
外形
断面図(模式図)
【色】
半透明
【剤形】
/貼付剤/外用
販売名和名 : デュロテップMTパッチ2.1mg
規格単位 : 2.1mg1枚
欧文商標名 : Durotep MT Patch
規制区分
規制区分名称 : 劇薬
規制区分
規制区分名称 : 麻薬
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品※
規制区分備考 : ※注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 878219
承認番号 : 22000AMX01422000
販売開始年月 : 2008年7月
貯法及び期限等
貯法 : 室温保存
有効期間 : 36ヵ月
3.組成・性状
3.1 組成
デュロテップMTパッチ2.1mg
本剤は、フェンタニルをアクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマーに溶解、固化し、成形した半透明で角が丸い長方形の経皮吸収型製剤である。本剤には、含量の異なる5製剤があり、単位面積あたりの放出速度はいずれも同一である。
販売名 | デュロテップMTパッチ2.1mg |
有効成分 (1枚中) | フェンタニル2.1mgを含有 |
添加剤 | アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤) ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体) ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー) |
添加剤 : アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤)
添加剤 : ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体)
添加剤 : ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー)
3.2 製剤の性状
デュロテップMTパッチ2.1mg
販売名 | デュロテップMTパッチ2.1mg |
大きさ (縦×横mm) | 20.5×26.1 |
面積 (cm2) | 5.25 |
外形
断面図(模式図)
【色】
半透明
【剤形】
/貼付剤/外用
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
非オピオイド鎮痛剤及び弱オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記疾患における鎮痛(ただし、他のオピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する場合に限る。)
○中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
○中等度から高度の慢性疼痛における鎮痛
6.用法及び用量
本剤は、オピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する。
通常、成人に対し胸部、腹部、上腕部、大腿部等に貼付し、3日毎(約72時間)に貼り替えて使用する。
初回貼付用量は本剤投与前に使用していたオピオイド鎮痛剤の用法・用量を勘案して、2.1mg(12.5μg/hr)、4.2mg(25μg/hr)、8.4mg(50μg/hr)、12.6mg(75μg/hr)のいずれかの用量を選択する。
その後の貼付用量は患者の症状や状態により適宜増減する。
5.効能又は効果に関連する注意
5.1 本剤は、他のオピオイド鎮痛剤が一定期間投与され、忍容性が確認された患者で、かつオピオイド鎮痛剤の継続的な投与を必要とするがん疼痛及び慢性疼痛の管理にのみ使用すること。
5.2 慢性疼痛の原因となる器質的病変、心理的・社会的要因、依存リスクを含めた包括的な診断を行い、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。
7.用法及び用量に関連する注意
7.1 初回貼付用量
初回貼付用量として、本剤16.8mg(100μg/hr)は推奨されない(本邦において、初回貼付用量として12.6mg(75μg/hr)を超える使用経験はない)。
初回貼付用量を選択する下記換算表は、経口モルヒネ量90mg/日(坐剤の場合45mg/日、注射の場合30mg/日)、経口オキシコドン量60mg/日、経口コデイン量270mg/日以上、フェンタニル経皮吸収型製剤(1日貼付型製剤)1.7mg(フェンタニル0.6mg/日)に対して本剤4.2mg(25μg/hr;フェンタニル0.6mg/日)へ切り替えるものとして設定している。
なお、初回貼付用量は換算表に基づく適切な用量を選択し、過量投与にならないよう注意すること。
換算表(オピオイド鎮痛剤1日使用量に基づく推奨貼付用量):がん疼痛における切り替え
本剤3日貼付用量 | 2.1mg | 4.2mg | 8.4mg | 12.6mg |
定常状態における推定平均吸収速度注)(μg/hr) | 12.5 | 25 | 50 | 75 |
定常状態における推定平均吸収量注)(mg/日) | 0.3 | 0.6 | 1.2 | 1.8 |
モルヒネ経口剤(mg/日) | <45 | 45〜134 | 135〜224 | 225〜314 |
モルヒネ坐剤(mg/日) | <30 | 30〜69 | 70〜112 | 113〜157 |
モルヒネ注射剤(mg/日) | <15 | 15〜44 | 45〜74 | 75〜104 |
オキシコドン経口剤(mg/日) | <30 | 30〜89 | 90〜149 | 150〜209 |
フェンタニル注射剤(mg/日) | <0.3 | 0.3〜0.8 | 0.9〜1.4 | 1.5〜2.0 |
フェンタニル経皮吸収型製剤※(1日貼付型製剤;貼付用量mg) [定常状態における推定平均吸収量(mg/日)] | 0.84 [0.3] | 1.7 [0.6] | 3.4 [1.2] | 5 [1.8] |
換算表(オピオイド鎮痛剤1日使用量に基づく推奨貼付用量):慢性疼痛における切り替え
本剤3日貼付用量 | 2.1mg | 4.2mg | 8.4mg | 12.6mg |
定常状態における推定平均吸収速度注)(μg/hr) | 12.5 | 25 | 50 | 75 |
定常状態における推定平均吸収量注)(mg/日) | 0.3 | 0.6 | 1.2 | 1.8 |
モルヒネ経口剤(mg/日) | <45 | 45〜134 | 135〜224 | 225〜314 |
コデイン経口剤(mg/日) | <270 | 270〜 | − | − |
注)本剤16.8mg(100μg/hr)は、初回貼付用量としては推奨されないが、定常状態における推定平均吸収量は2.4mg/日に相当する。
7.2 初回貼付時
他のオピオイド鎮痛剤から本剤に初めて切り替えた場合、初回貼付24時間後までフェンタニルの血中濃度が徐々に上昇するため、鎮痛効果が得られるまで時間を要する。そのため、下記の「使用方法例」を参考に、切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤の投与を行うことが望ましい。[16.1.1-16.1.3参照]
[使用方法例]
使用していたオピオイド鎮痛剤※の投与回数 | オピオイド鎮痛剤の使用方法例 |
1日1回投与 | 投与12時間後に本剤の貼付を開始する。 |
1日2〜3回投与 | 本剤の貼付開始と同時に1回量を投与する。 |
1日4〜6回投与 | 本剤の貼付開始と同時及び4〜6時間後に1回量を投与する。 |
持続投与 | 本剤の貼付開始後6時間まで継続して持続投与する。 |
患者により上記表の「使用方法例」では、十分な鎮痛効果が得られない場合がある。患者の状態を観察し、本剤の鎮痛効果が得られるまで、適時オピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)により鎮痛をはかること。1回の追加投与量として、本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日投与量の1/6量を、注射剤の場合は1/12量を目安として投与すること。この場合、速効性のオピオイド鎮痛剤を使用することが望ましい。
7.3 用量調整と維持
7.3.1 疼痛増強時における処置
本剤貼付中に痛みが増強した場合や疼痛が管理されている患者で突出痛(一時的にあらわれる強い痛み)が発現した場合には、直ちにオピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)により鎮痛をはかること。1回の追加投与量として、本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日投与量の1/6量を、注射剤の場合は1/12量を目安として投与すること。この場合、速効性のオピオイド鎮痛剤を使用することが望ましい。
7.3.2 増量
鎮痛効果が得られるまで各患者毎に用量調整を行うこと。鎮痛効果が十分得られない場合は、追加投与(レスキュー)されたオピオイド鎮痛剤の1日投与量及び疼痛程度を考慮し、2.1mg(12.5μg/hr)から4.2mg(25μg/hr)への増量の場合を除き、貼付用量の25〜50%を目安として貼り替え時に増量する。なお、本剤の1回の貼付用量が50.4mg(300μg/hr)を超える場合は、他の方法を考慮すること。
7.3.3 減量
連用中における急激な減量は、退薬症候があらわれることがあるので行わないこと。副作用等により減量する場合は、十分に観察を行いながら慎重に減量すること。
7.3.4 投与の継続
慢性疼痛患者において、本剤投与開始後4週間を経過してもなお期待する効果が得られない場合は、他の適切な治療への変更を検討すること。また、定期的に症状及び効果を確認し、投与の継続の必要性について検討すること。
7.4 投与の中止
7.4.1 本剤の投与を必要としなくなった場合には、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。
7.4.2 本剤の投与を中止し、他のオピオイド鎮痛剤に変更する場合は、本剤剥離後の血中フェンタニル濃度が50%に減少するのに17時間以上かかることから、他のオピオイド鎮痛剤の投与は低用量から開始し、患者の状態を観察しながら適切な鎮痛効果が得られるまで漸増すること。
販売名和名 : デュロテップMTパッチ4.2mg
規格単位 : 4.2mg1枚
欧文商標名 : Durotep MT Patch
規制区分
規制区分名称 : 劇薬
規制区分
規制区分名称 : 麻薬
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品※
規制区分備考 : ※注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 878219
承認番号 : 22000AMX01423000
販売開始年月 : 2008年7月
貯法及び期限等
貯法 : 室温保存
有効期間 : 36ヵ月
3.組成・性状
3.1 組成
デュロテップMTパッチ4.2mg
本剤は、フェンタニルをアクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマーに溶解、固化し、成形した半透明で角が丸い長方形の経皮吸収型製剤である。本剤には、含量の異なる5製剤があり、単位面積あたりの放出速度はいずれも同一である。
販売名 | デュロテップMTパッチ4.2mg |
有効成分 (1枚中) | フェンタニル4.2mgを含有 |
添加剤 | アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤) ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体) ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー) |
添加剤 : アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤)
添加剤 : ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体)
添加剤 : ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー)
3.2 製剤の性状
デュロテップMTパッチ4.2mg
販売名 | デュロテップMTパッチ4.2mg |
大きさ (縦×横mm) | 25.4×41.6 |
面積 (cm2) | 10.5 |
外形
断面図(模式図)
【色】
半透明
【剤形】
/貼付剤/外用
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
非オピオイド鎮痛剤及び弱オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記疾患における鎮痛(ただし、他のオピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する場合に限る。)
○中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
○中等度から高度の慢性疼痛における鎮痛
6.用法及び用量
本剤は、オピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する。
通常、成人に対し胸部、腹部、上腕部、大腿部等に貼付し、3日毎(約72時間)に貼り替えて使用する。
初回貼付用量は本剤投与前に使用していたオピオイド鎮痛剤の用法・用量を勘案して、2.1mg(12.5μg/hr)、4.2mg(25μg/hr)、8.4mg(50μg/hr)、12.6mg(75μg/hr)のいずれかの用量を選択する。
その後の貼付用量は患者の症状や状態により適宜増減する。
5.効能又は効果に関連する注意
5.1 本剤は、他のオピオイド鎮痛剤が一定期間投与され、忍容性が確認された患者で、かつオピオイド鎮痛剤の継続的な投与を必要とするがん疼痛及び慢性疼痛の管理にのみ使用すること。
5.2 慢性疼痛の原因となる器質的病変、心理的・社会的要因、依存リスクを含めた包括的な診断を行い、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。
7.用法及び用量に関連する注意
7.1 初回貼付用量
初回貼付用量として、本剤16.8mg(100μg/hr)は推奨されない(本邦において、初回貼付用量として12.6mg(75μg/hr)を超える使用経験はない)。
初回貼付用量を選択する下記換算表は、経口モルヒネ量90mg/日(坐剤の場合45mg/日、注射の場合30mg/日)、経口オキシコドン量60mg/日、経口コデイン量270mg/日以上、フェンタニル経皮吸収型製剤(1日貼付型製剤)1.7mg(フェンタニル0.6mg/日)に対して本剤4.2mg(25μg/hr;フェンタニル0.6mg/日)へ切り替えるものとして設定している。
なお、初回貼付用量は換算表に基づく適切な用量を選択し、過量投与にならないよう注意すること。
換算表(オピオイド鎮痛剤1日使用量に基づく推奨貼付用量):がん疼痛における切り替え
本剤3日貼付用量 | 2.1mg | 4.2mg | 8.4mg | 12.6mg |
定常状態における推定平均吸収速度注)(μg/hr) | 12.5 | 25 | 50 | 75 |
定常状態における推定平均吸収量注)(mg/日) | 0.3 | 0.6 | 1.2 | 1.8 |
モルヒネ経口剤(mg/日) | <45 | 45〜134 | 135〜224 | 225〜314 |
モルヒネ坐剤(mg/日) | <30 | 30〜69 | 70〜112 | 113〜157 |
モルヒネ注射剤(mg/日) | <15 | 15〜44 | 45〜74 | 75〜104 |
オキシコドン経口剤(mg/日) | <30 | 30〜89 | 90〜149 | 150〜209 |
フェンタニル注射剤(mg/日) | <0.3 | 0.3〜0.8 | 0.9〜1.4 | 1.5〜2.0 |
フェンタニル経皮吸収型製剤※(1日貼付型製剤;貼付用量mg) [定常状態における推定平均吸収量(mg/日)] | 0.84 [0.3] | 1.7 [0.6] | 3.4 [1.2] | 5 [1.8] |
換算表(オピオイド鎮痛剤1日使用量に基づく推奨貼付用量):慢性疼痛における切り替え
本剤3日貼付用量 | 2.1mg | 4.2mg | 8.4mg | 12.6mg |
定常状態における推定平均吸収速度注)(μg/hr) | 12.5 | 25 | 50 | 75 |
定常状態における推定平均吸収量注)(mg/日) | 0.3 | 0.6 | 1.2 | 1.8 |
モルヒネ経口剤(mg/日) | <45 | 45〜134 | 135〜224 | 225〜314 |
コデイン経口剤(mg/日) | <270 | 270〜 | − | − |
注)本剤16.8mg(100μg/hr)は、初回貼付用量としては推奨されないが、定常状態における推定平均吸収量は2.4mg/日に相当する。
7.2 初回貼付時
他のオピオイド鎮痛剤から本剤に初めて切り替えた場合、初回貼付24時間後までフェンタニルの血中濃度が徐々に上昇するため、鎮痛効果が得られるまで時間を要する。そのため、下記の「使用方法例」を参考に、切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤の投与を行うことが望ましい。[16.1.1-16.1.3参照]
[使用方法例]
使用していたオピオイド鎮痛剤※の投与回数 | オピオイド鎮痛剤の使用方法例 |
1日1回投与 | 投与12時間後に本剤の貼付を開始する。 |
1日2〜3回投与 | 本剤の貼付開始と同時に1回量を投与する。 |
1日4〜6回投与 | 本剤の貼付開始と同時及び4〜6時間後に1回量を投与する。 |
持続投与 | 本剤の貼付開始後6時間まで継続して持続投与する。 |
患者により上記表の「使用方法例」では、十分な鎮痛効果が得られない場合がある。患者の状態を観察し、本剤の鎮痛効果が得られるまで、適時オピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)により鎮痛をはかること。1回の追加投与量として、本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日投与量の1/6量を、注射剤の場合は1/12量を目安として投与すること。この場合、速効性のオピオイド鎮痛剤を使用することが望ましい。
7.3 用量調整と維持
7.3.1 疼痛増強時における処置
本剤貼付中に痛みが増強した場合や疼痛が管理されている患者で突出痛(一時的にあらわれる強い痛み)が発現した場合には、直ちにオピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)により鎮痛をはかること。1回の追加投与量として、本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日投与量の1/6量を、注射剤の場合は1/12量を目安として投与すること。この場合、速効性のオピオイド鎮痛剤を使用することが望ましい。
7.3.2 増量
鎮痛効果が得られるまで各患者毎に用量調整を行うこと。鎮痛効果が十分得られない場合は、追加投与(レスキュー)されたオピオイド鎮痛剤の1日投与量及び疼痛程度を考慮し、2.1mg(12.5μg/hr)から4.2mg(25μg/hr)への増量の場合を除き、貼付用量の25〜50%を目安として貼り替え時に増量する。なお、本剤の1回の貼付用量が50.4mg(300μg/hr)を超える場合は、他の方法を考慮すること。
7.3.3 減量
連用中における急激な減量は、退薬症候があらわれることがあるので行わないこと。副作用等により減量する場合は、十分に観察を行いながら慎重に減量すること。
7.3.4 投与の継続
慢性疼痛患者において、本剤投与開始後4週間を経過してもなお期待する効果が得られない場合は、他の適切な治療への変更を検討すること。また、定期的に症状及び効果を確認し、投与の継続の必要性について検討すること。
7.4 投与の中止
7.4.1 本剤の投与を必要としなくなった場合には、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。
7.4.2 本剤の投与を中止し、他のオピオイド鎮痛剤に変更する場合は、本剤剥離後の血中フェンタニル濃度が50%に減少するのに17時間以上かかることから、他のオピオイド鎮痛剤の投与は低用量から開始し、患者の状態を観察しながら適切な鎮痛効果が得られるまで漸増すること。
販売名和名 : デュロテップMTパッチ8.4mg
規格単位 : 8.4mg1枚
欧文商標名 : Durotep MT Patch
規制区分
規制区分名称 : 劇薬
規制区分
規制区分名称 : 麻薬
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品※
規制区分備考 : ※注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 878219
承認番号 : 22000AMX01424000
販売開始年月 : 2008年7月
貯法及び期限等
貯法 : 室温保存
有効期間 : 36ヵ月
3.組成・性状
3.1 組成
デュロテップMTパッチ8.4mg
本剤は、フェンタニルをアクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマーに溶解、固化し、成形した半透明で角が丸い長方形の経皮吸収型製剤である。本剤には、含量の異なる5製剤があり、単位面積あたりの放出速度はいずれも同一である。
販売名 | デュロテップMTパッチ8.4mg |
有効成分 (1枚中) | フェンタニル8.4mgを含有 |
添加剤 | アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤) ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体) ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー) |
添加剤 : アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤)
添加剤 : ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体)
添加剤 : ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー)
3.2 製剤の性状
デュロテップMTパッチ8.4mg
販売名 | デュロテップMTパッチ8.4mg |
大きさ (縦×横mm) | 60.8×37.8 |
面積 (cm2) | 21.0 |
外形
断面図(模式図)
【色】
半透明
【剤形】
/貼付剤/外用
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
非オピオイド鎮痛剤及び弱オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記疾患における鎮痛(ただし、他のオピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する場合に限る。)
○中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
○中等度から高度の慢性疼痛における鎮痛
6.用法及び用量
本剤は、オピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する。
通常、成人に対し胸部、腹部、上腕部、大腿部等に貼付し、3日毎(約72時間)に貼り替えて使用する。
初回貼付用量は本剤投与前に使用していたオピオイド鎮痛剤の用法・用量を勘案して、2.1mg(12.5μg/hr)、4.2mg(25μg/hr)、8.4mg(50μg/hr)、12.6mg(75μg/hr)のいずれかの用量を選択する。
その後の貼付用量は患者の症状や状態により適宜増減する。
5.効能又は効果に関連する注意
5.1 本剤は、他のオピオイド鎮痛剤が一定期間投与され、忍容性が確認された患者で、かつオピオイド鎮痛剤の継続的な投与を必要とするがん疼痛及び慢性疼痛の管理にのみ使用すること。
5.2 慢性疼痛の原因となる器質的病変、心理的・社会的要因、依存リスクを含めた包括的な診断を行い、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。
7.用法及び用量に関連する注意
7.1 初回貼付用量
初回貼付用量として、本剤16.8mg(100μg/hr)は推奨されない(本邦において、初回貼付用量として12.6mg(75μg/hr)を超える使用経験はない)。
初回貼付用量を選択する下記換算表は、経口モルヒネ量90mg/日(坐剤の場合45mg/日、注射の場合30mg/日)、経口オキシコドン量60mg/日、経口コデイン量270mg/日以上、フェンタニル経皮吸収型製剤(1日貼付型製剤)1.7mg(フェンタニル0.6mg/日)に対して本剤4.2mg(25μg/hr;フェンタニル0.6mg/日)へ切り替えるものとして設定している。
なお、初回貼付用量は換算表に基づく適切な用量を選択し、過量投与にならないよう注意すること。
換算表(オピオイド鎮痛剤1日使用量に基づく推奨貼付用量):がん疼痛における切り替え
本剤3日貼付用量 | 2.1mg | 4.2mg | 8.4mg | 12.6mg |
定常状態における推定平均吸収速度注)(μg/hr) | 12.5 | 25 | 50 | 75 |
定常状態における推定平均吸収量注)(mg/日) | 0.3 | 0.6 | 1.2 | 1.8 |
モルヒネ経口剤(mg/日) | <45 | 45〜134 | 135〜224 | 225〜314 |
モルヒネ坐剤(mg/日) | <30 | 30〜69 | 70〜112 | 113〜157 |
モルヒネ注射剤(mg/日) | <15 | 15〜44 | 45〜74 | 75〜104 |
オキシコドン経口剤(mg/日) | <30 | 30〜89 | 90〜149 | 150〜209 |
フェンタニル注射剤(mg/日) | <0.3 | 0.3〜0.8 | 0.9〜1.4 | 1.5〜2.0 |
フェンタニル経皮吸収型製剤※(1日貼付型製剤;貼付用量mg) [定常状態における推定平均吸収量(mg/日)] | 0.84 [0.3] | 1.7 [0.6] | 3.4 [1.2] | 5 [1.8] |
換算表(オピオイド鎮痛剤1日使用量に基づく推奨貼付用量):慢性疼痛における切り替え
本剤3日貼付用量 | 2.1mg | 4.2mg | 8.4mg | 12.6mg |
定常状態における推定平均吸収速度注)(μg/hr) | 12.5 | 25 | 50 | 75 |
定常状態における推定平均吸収量注)(mg/日) | 0.3 | 0.6 | 1.2 | 1.8 |
モルヒネ経口剤(mg/日) | <45 | 45〜134 | 135〜224 | 225〜314 |
コデイン経口剤(mg/日) | <270 | 270〜 | − | − |
注)本剤16.8mg(100μg/hr)は、初回貼付用量としては推奨されないが、定常状態における推定平均吸収量は2.4mg/日に相当する。
7.2 初回貼付時
他のオピオイド鎮痛剤から本剤に初めて切り替えた場合、初回貼付24時間後までフェンタニルの血中濃度が徐々に上昇するため、鎮痛効果が得られるまで時間を要する。そのため、下記の「使用方法例」を参考に、切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤の投与を行うことが望ましい。[16.1.1-16.1.3参照]
[使用方法例]
使用していたオピオイド鎮痛剤※の投与回数 | オピオイド鎮痛剤の使用方法例 |
1日1回投与 | 投与12時間後に本剤の貼付を開始する。 |
1日2〜3回投与 | 本剤の貼付開始と同時に1回量を投与する。 |
1日4〜6回投与 | 本剤の貼付開始と同時及び4〜6時間後に1回量を投与する。 |
持続投与 | 本剤の貼付開始後6時間まで継続して持続投与する。 |
患者により上記表の「使用方法例」では、十分な鎮痛効果が得られない場合がある。患者の状態を観察し、本剤の鎮痛効果が得られるまで、適時オピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)により鎮痛をはかること。1回の追加投与量として、本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日投与量の1/6量を、注射剤の場合は1/12量を目安として投与すること。この場合、速効性のオピオイド鎮痛剤を使用することが望ましい。
7.3 用量調整と維持
7.3.1 疼痛増強時における処置
本剤貼付中に痛みが増強した場合や疼痛が管理されている患者で突出痛(一時的にあらわれる強い痛み)が発現した場合には、直ちにオピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)により鎮痛をはかること。1回の追加投与量として、本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日投与量の1/6量を、注射剤の場合は1/12量を目安として投与すること。この場合、速効性のオピオイド鎮痛剤を使用することが望ましい。
7.3.2 増量
鎮痛効果が得られるまで各患者毎に用量調整を行うこと。鎮痛効果が十分得られない場合は、追加投与(レスキュー)されたオピオイド鎮痛剤の1日投与量及び疼痛程度を考慮し、2.1mg(12.5μg/hr)から4.2mg(25μg/hr)への増量の場合を除き、貼付用量の25〜50%を目安として貼り替え時に増量する。なお、本剤の1回の貼付用量が50.4mg(300μg/hr)を超える場合は、他の方法を考慮すること。
7.3.3 減量
連用中における急激な減量は、退薬症候があらわれることがあるので行わないこと。副作用等により減量する場合は、十分に観察を行いながら慎重に減量すること。
7.3.4 投与の継続
慢性疼痛患者において、本剤投与開始後4週間を経過してもなお期待する効果が得られない場合は、他の適切な治療への変更を検討すること。また、定期的に症状及び効果を確認し、投与の継続の必要性について検討すること。
7.4 投与の中止
7.4.1 本剤の投与を必要としなくなった場合には、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。
7.4.2 本剤の投与を中止し、他のオピオイド鎮痛剤に変更する場合は、本剤剥離後の血中フェンタニル濃度が50%に減少するのに17時間以上かかることから、他のオピオイド鎮痛剤の投与は低用量から開始し、患者の状態を観察しながら適切な鎮痛効果が得られるまで漸増すること。
販売名和名 : デュロテップMTパッチ12.6mg
規格単位 : 12.6mg1枚
欧文商標名 : Durotep MT Patch
規制区分
規制区分名称 : 劇薬
規制区分
規制区分名称 : 麻薬
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品※
規制区分備考 : ※注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 878219
承認番号 : 22000AMX01425000
販売開始年月 : 2008年7月
貯法及び期限等
貯法 : 室温保存
有効期間 : 36ヵ月
3.組成・性状
3.1 組成
デュロテップMTパッチ12.6mg
本剤は、フェンタニルをアクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマーに溶解、固化し、成形した半透明で角が丸い長方形の経皮吸収型製剤である。本剤には、含量の異なる5製剤があり、単位面積あたりの放出速度はいずれも同一である。
販売名 | デュロテップMTパッチ12.6mg |
有効成分 (1枚中) | フェンタニル12.6mgを含有 |
添加剤 | アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤) ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体) ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー) |
添加剤 : アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤)
添加剤 : ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体)
添加剤 : ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー)
3.2 製剤の性状
デュロテップMTパッチ12.6mg
販売名 | デュロテップMTパッチ12.6mg |
大きさ (縦×横mm) | 60.7×55.1 |
面積 (cm2) | 31.5 |
外形
断面図(模式図)
【色】
半透明
【剤形】
/貼付剤/外用
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
非オピオイド鎮痛剤及び弱オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記疾患における鎮痛(ただし、他のオピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する場合に限る。)
○中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
○中等度から高度の慢性疼痛における鎮痛
6.用法及び用量
本剤は、オピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する。
通常、成人に対し胸部、腹部、上腕部、大腿部等に貼付し、3日毎(約72時間)に貼り替えて使用する。
初回貼付用量は本剤投与前に使用していたオピオイド鎮痛剤の用法・用量を勘案して、2.1mg(12.5μg/hr)、4.2mg(25μg/hr)、8.4mg(50μg/hr)、12.6mg(75μg/hr)のいずれかの用量を選択する。
その後の貼付用量は患者の症状や状態により適宜増減する。
5.効能又は効果に関連する注意
5.1 本剤は、他のオピオイド鎮痛剤が一定期間投与され、忍容性が確認された患者で、かつオピオイド鎮痛剤の継続的な投与を必要とするがん疼痛及び慢性疼痛の管理にのみ使用すること。
5.2 慢性疼痛の原因となる器質的病変、心理的・社会的要因、依存リスクを含めた包括的な診断を行い、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。
7.用法及び用量に関連する注意
7.1 初回貼付用量
初回貼付用量として、本剤16.8mg(100μg/hr)は推奨されない(本邦において、初回貼付用量として12.6mg(75μg/hr)を超える使用経験はない)。
初回貼付用量を選択する下記換算表は、経口モルヒネ量90mg/日(坐剤の場合45mg/日、注射の場合30mg/日)、経口オキシコドン量60mg/日、経口コデイン量270mg/日以上、フェンタニル経皮吸収型製剤(1日貼付型製剤)1.7mg(フェンタニル0.6mg/日)に対して本剤4.2mg(25μg/hr;フェンタニル0.6mg/日)へ切り替えるものとして設定している。
なお、初回貼付用量は換算表に基づく適切な用量を選択し、過量投与にならないよう注意すること。
換算表(オピオイド鎮痛剤1日使用量に基づく推奨貼付用量):がん疼痛における切り替え
本剤3日貼付用量 | 2.1mg | 4.2mg | 8.4mg | 12.6mg |
定常状態における推定平均吸収速度注)(μg/hr) | 12.5 | 25 | 50 | 75 |
定常状態における推定平均吸収量注)(mg/日) | 0.3 | 0.6 | 1.2 | 1.8 |
モルヒネ経口剤(mg/日) | <45 | 45〜134 | 135〜224 | 225〜314 |
モルヒネ坐剤(mg/日) | <30 | 30〜69 | 70〜112 | 113〜157 |
モルヒネ注射剤(mg/日) | <15 | 15〜44 | 45〜74 | 75〜104 |
オキシコドン経口剤(mg/日) | <30 | 30〜89 | 90〜149 | 150〜209 |
フェンタニル注射剤(mg/日) | <0.3 | 0.3〜0.8 | 0.9〜1.4 | 1.5〜2.0 |
フェンタニル経皮吸収型製剤※(1日貼付型製剤;貼付用量mg) [定常状態における推定平均吸収量(mg/日)] | 0.84 [0.3] | 1.7 [0.6] | 3.4 [1.2] | 5 [1.8] |
換算表(オピオイド鎮痛剤1日使用量に基づく推奨貼付用量):慢性疼痛における切り替え
本剤3日貼付用量 | 2.1mg | 4.2mg | 8.4mg | 12.6mg |
定常状態における推定平均吸収速度注)(μg/hr) | 12.5 | 25 | 50 | 75 |
定常状態における推定平均吸収量注)(mg/日) | 0.3 | 0.6 | 1.2 | 1.8 |
モルヒネ経口剤(mg/日) | <45 | 45〜134 | 135〜224 | 225〜314 |
コデイン経口剤(mg/日) | <270 | 270〜 | − | − |
注)本剤16.8mg(100μg/hr)は、初回貼付用量としては推奨されないが、定常状態における推定平均吸収量は2.4mg/日に相当する。
7.2 初回貼付時
他のオピオイド鎮痛剤から本剤に初めて切り替えた場合、初回貼付24時間後までフェンタニルの血中濃度が徐々に上昇するため、鎮痛効果が得られるまで時間を要する。そのため、下記の「使用方法例」を参考に、切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤の投与を行うことが望ましい。[16.1.1-16.1.3参照]
[使用方法例]
使用していたオピオイド鎮痛剤※の投与回数 | オピオイド鎮痛剤の使用方法例 |
1日1回投与 | 投与12時間後に本剤の貼付を開始する。 |
1日2〜3回投与 | 本剤の貼付開始と同時に1回量を投与する。 |
1日4〜6回投与 | 本剤の貼付開始と同時及び4〜6時間後に1回量を投与する。 |
持続投与 | 本剤の貼付開始後6時間まで継続して持続投与する。 |
患者により上記表の「使用方法例」では、十分な鎮痛効果が得られない場合がある。患者の状態を観察し、本剤の鎮痛効果が得られるまで、適時オピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)により鎮痛をはかること。1回の追加投与量として、本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日投与量の1/6量を、注射剤の場合は1/12量を目安として投与すること。この場合、速効性のオピオイド鎮痛剤を使用することが望ましい。
7.3 用量調整と維持
7.3.1 疼痛増強時における処置
本剤貼付中に痛みが増強した場合や疼痛が管理されている患者で突出痛(一時的にあらわれる強い痛み)が発現した場合には、直ちにオピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)により鎮痛をはかること。1回の追加投与量として、本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日投与量の1/6量を、注射剤の場合は1/12量を目安として投与すること。この場合、速効性のオピオイド鎮痛剤を使用することが望ましい。
7.3.2 増量
鎮痛効果が得られるまで各患者毎に用量調整を行うこと。鎮痛効果が十分得られない場合は、追加投与(レスキュー)されたオピオイド鎮痛剤の1日投与量及び疼痛程度を考慮し、2.1mg(12.5μg/hr)から4.2mg(25μg/hr)への増量の場合を除き、貼付用量の25〜50%を目安として貼り替え時に増量する。なお、本剤の1回の貼付用量が50.4mg(300μg/hr)を超える場合は、他の方法を考慮すること。
7.3.3 減量
連用中における急激な減量は、退薬症候があらわれることがあるので行わないこと。副作用等により減量する場合は、十分に観察を行いながら慎重に減量すること。
7.3.4 投与の継続
慢性疼痛患者において、本剤投与開始後4週間を経過してもなお期待する効果が得られない場合は、他の適切な治療への変更を検討すること。また、定期的に症状及び効果を確認し、投与の継続の必要性について検討すること。
7.4 投与の中止
7.4.1 本剤の投与を必要としなくなった場合には、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。
7.4.2 本剤の投与を中止し、他のオピオイド鎮痛剤に変更する場合は、本剤剥離後の血中フェンタニル濃度が50%に減少するのに17時間以上かかることから、他のオピオイド鎮痛剤の投与は低用量から開始し、患者の状態を観察しながら適切な鎮痛効果が得られるまで漸増すること。
販売名和名 : デュロテップMTパッチ16.8mg
規格単位 : 16.8mg1枚
欧文商標名 : Durotep MT Patch
規制区分
規制区分名称 : 劇薬
規制区分
規制区分名称 : 麻薬
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品※
規制区分備考 : ※注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 878219
承認番号 : 22000AMX01426000
販売開始年月 : 2008年7月
貯法及び期限等
貯法 : 室温保存
有効期間 : 36ヵ月
3.組成・性状
3.1 組成
デュロテップMTパッチ16.8mg
本剤は、フェンタニルをアクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマーに溶解、固化し、成形した半透明で角が丸い長方形の経皮吸収型製剤である。本剤には、含量の異なる5製剤があり、単位面積あたりの放出速度はいずれも同一である。
販売名 | デュロテップMTパッチ16.8mg |
有効成分 (1枚中) | フェンタニル16.8mgを含有 |
添加剤 | アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤) ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体) ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー) |
添加剤 : アクリル酸2-エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸2-ヒドロキシエチルコポリマー(基剤)
添加剤 : ポリエステル/エチレン酢酸ビニル(支持体)
添加剤 : ポリエチレンテレフタレートセパレータ(ライナー)
3.2 製剤の性状
デュロテップMTパッチ16.8mg
販売名 | デュロテップMTパッチ16.8mg |
大きさ (縦×横mm) | 60.7×72.3 |
面積 (cm2) | 42.0 |
外形
断面図(模式図)
【色】
半透明
【剤形】
/貼付剤/外用
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
非オピオイド鎮痛剤及び弱オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記疾患における鎮痛(ただし、他のオピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する場合に限る。)
○中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
○中等度から高度の慢性疼痛における鎮痛
6.用法及び用量
本剤は、オピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する。
通常、成人に対し胸部、腹部、上腕部、大腿部等に貼付し、3日毎(約72時間)に貼り替えて使用する。
初回貼付用量は本剤投与前に使用していたオピオイド鎮痛剤の用法・用量を勘案して、2.1mg(12.5μg/hr)、4.2mg(25μg/hr)、8.4mg(50μg/hr)、12.6mg(75μg/hr)のいずれかの用量を選択する。
その後の貼付用量は患者の症状や状態により適宜増減する。
5.効能又は効果に関連する注意
5.1 本剤は、他のオピオイド鎮痛剤が一定期間投与され、忍容性が確認された患者で、かつオピオイド鎮痛剤の継続的な投与を必要とするがん疼痛及び慢性疼痛の管理にのみ使用すること。
5.2 慢性疼痛の原因となる器質的病変、心理的・社会的要因、依存リスクを含めた包括的な診断を行い、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。
7.用法及び用量に関連する注意
7.1 初回貼付用量
初回貼付用量として、本剤16.8mg(100μg/hr)は推奨されない(本邦において、初回貼付用量として12.6mg(75μg/hr)を超える使用経験はない)。
初回貼付用量を選択する下記換算表は、経口モルヒネ量90mg/日(坐剤の場合45mg/日、注射の場合30mg/日)、経口オキシコドン量60mg/日、経口コデイン量270mg/日以上、フェンタニル経皮吸収型製剤(1日貼付型製剤)1.7mg(フェンタニル0.6mg/日)に対して本剤4.2mg(25μg/hr;フェンタニル0.6mg/日)へ切り替えるものとして設定している。
なお、初回貼付用量は換算表に基づく適切な用量を選択し、過量投与にならないよう注意すること。
換算表(オピオイド鎮痛剤1日使用量に基づく推奨貼付用量):がん疼痛における切り替え
本剤3日貼付用量 | 2.1mg | 4.2mg | 8.4mg | 12.6mg |
定常状態における推定平均吸収速度注)(μg/hr) | 12.5 | 25 | 50 | 75 |
定常状態における推定平均吸収量注)(mg/日) | 0.3 | 0.6 | 1.2 | 1.8 |
モルヒネ経口剤(mg/日) | <45 | 45〜134 | 135〜224 | 225〜314 |
モルヒネ坐剤(mg/日) | <30 | 30〜69 | 70〜112 | 113〜157 |
モルヒネ注射剤(mg/日) | <15 | 15〜44 | 45〜74 | 75〜104 |
オキシコドン経口剤(mg/日) | <30 | 30〜89 | 90〜149 | 150〜209 |
フェンタニル注射剤(mg/日) | <0.3 | 0.3〜0.8 | 0.9〜1.4 | 1.5〜2.0 |
フェンタニル経皮吸収型製剤※(1日貼付型製剤;貼付用量mg) [定常状態における推定平均吸収量(mg/日)] | 0.84 [0.3] | 1.7 [0.6] | 3.4 [1.2] | 5 [1.8] |
換算表(オピオイド鎮痛剤1日使用量に基づく推奨貼付用量):慢性疼痛における切り替え
本剤3日貼付用量 | 2.1mg | 4.2mg | 8.4mg | 12.6mg |
定常状態における推定平均吸収速度注)(μg/hr) | 12.5 | 25 | 50 | 75 |
定常状態における推定平均吸収量注)(mg/日) | 0.3 | 0.6 | 1.2 | 1.8 |
モルヒネ経口剤(mg/日) | <45 | 45〜134 | 135〜224 | 225〜314 |
コデイン経口剤(mg/日) | <270 | 270〜 | − | − |
注)本剤16.8mg(100μg/hr)は、初回貼付用量としては推奨されないが、定常状態における推定平均吸収量は2.4mg/日に相当する。
7.2 初回貼付時
他のオピオイド鎮痛剤から本剤に初めて切り替えた場合、初回貼付24時間後までフェンタニルの血中濃度が徐々に上昇するため、鎮痛効果が得られるまで時間を要する。そのため、下記の「使用方法例」を参考に、切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤の投与を行うことが望ましい。[16.1.1-16.1.3参照]
[使用方法例]
使用していたオピオイド鎮痛剤※の投与回数 | オピオイド鎮痛剤の使用方法例 |
1日1回投与 | 投与12時間後に本剤の貼付を開始する。 |
1日2〜3回投与 | 本剤の貼付開始と同時に1回量を投与する。 |
1日4〜6回投与 | 本剤の貼付開始と同時及び4〜6時間後に1回量を投与する。 |
持続投与 | 本剤の貼付開始後6時間まで継続して持続投与する。 |
患者により上記表の「使用方法例」では、十分な鎮痛効果が得られない場合がある。患者の状態を観察し、本剤の鎮痛効果が得られるまで、適時オピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)により鎮痛をはかること。1回の追加投与量として、本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日投与量の1/6量を、注射剤の場合は1/12量を目安として投与すること。この場合、速効性のオピオイド鎮痛剤を使用することが望ましい。
7.3 用量調整と維持
7.3.1 疼痛増強時における処置
本剤貼付中に痛みが増強した場合や疼痛が管理されている患者で突出痛(一時的にあらわれる強い痛み)が発現した場合には、直ちにオピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)により鎮痛をはかること。1回の追加投与量として、本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日投与量の1/6量を、注射剤の場合は1/12量を目安として投与すること。この場合、速効性のオピオイド鎮痛剤を使用することが望ましい。
7.3.2 増量
鎮痛効果が得られるまで各患者毎に用量調整を行うこと。鎮痛効果が十分得られない場合は、追加投与(レスキュー)されたオピオイド鎮痛剤の1日投与量及び疼痛程度を考慮し、2.1mg(12.5μg/hr)から4.2mg(25μg/hr)への増量の場合を除き、貼付用量の25〜50%を目安として貼り替え時に増量する。なお、本剤の1回の貼付用量が50.4mg(300μg/hr)を超える場合は、他の方法を考慮すること。
7.3.3 減量
連用中における急激な減量は、退薬症候があらわれることがあるので行わないこと。副作用等により減量する場合は、十分に観察を行いながら慎重に減量すること。
7.3.4 投与の継続
慢性疼痛患者において、本剤投与開始後4週間を経過してもなお期待する効果が得られない場合は、他の適切な治療への変更を検討すること。また、定期的に症状及び効果を確認し、投与の継続の必要性について検討すること。
7.4 投与の中止
7.4.1 本剤の投与を必要としなくなった場合には、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。
7.4.2 本剤の投与を中止し、他のオピオイド鎮痛剤に変更する場合は、本剤剥離後の血中フェンタニル濃度が50%に減少するのに17時間以上かかることから、他のオピオイド鎮痛剤の投与は低用量から開始し、患者の状態を観察しながら適切な鎮痛効果が得られるまで漸増すること。
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/06/18 版 |