医療用医薬品 : イリノテカン塩酸塩

List   Top

3. 組成・性状


3.1 組成

イリノテカン塩酸塩点滴静注液40mg「NP」

販売名有効成分添加剤
イリノテカン塩酸塩点滴静注液40mg「NP」1バイアル(2mL)中
日本薬局方
イリノテカン塩酸塩水和物 40mg
1バイアル(2mL)中
D-ソルビトール 90mg
乳酸 1.8mg
水酸化ナトリウム 適量
塩酸 適量

イリノテカン塩酸塩点滴静注液100mg「NP」

販売名有効成分添加剤
イリノテカン塩酸塩点滴静注液100mg「NP」1バイアル(5mL)中
日本薬局方
イリノテカン塩酸塩水和物 100mg
1バイアル(5mL)中
D-ソルビトール 225mg
乳酸 4.5mg
水酸化ナトリウム 適量
塩酸 適量

3.2 製剤の性状

イリノテカン塩酸塩点滴静注液40mg「NP」

販売名pH浸透圧比性状
イリノテカン塩酸塩点滴静注液40mg「NP」3.0〜4.0約1
(生理食塩液に対する比)
微黄色澄明の液

【色】
微黄色澄明
【剤形】
/液剤/注射

イリノテカン塩酸塩点滴静注液100mg「NP」

販売名pH浸透圧比性状
イリノテカン塩酸塩点滴静注液100mg「NP」3.0〜4.0約1
(生理食塩液に対する比)
微黄色澄明の液

【色】
微黄色澄明
【剤形】
/液剤/注射


規格単位毎の明細 (イリノテカン塩酸塩点滴静注液40mg「NP」)

販売名和名 : イリノテカン塩酸塩点滴静注液40mg「NP」

規格単位 : 40mg2mL1瓶

基準名 : イリノテカン塩酸塩注射液

基準名 : Irinotecan Hydrochloride I.V.Infusion

規制区分

規制区分名称 : 劇薬

規制区分

規制区分名称 : 処方箋医薬品注)

規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること

日本標準商品分類番号 : 87424

承認番号 : 22500AMX00268

販売開始年月 : 2013年6月

貯法及び期限等

貯法 : 室温保存

有効期間 : 3年

3.組成・性状

3.1 組成

イリノテカン塩酸塩点滴静注液40mg「NP」

販売名有効成分添加剤
イリノテカン塩酸塩点滴静注液40mg「NP」1バイアル(2mL)中
日本薬局方
イリノテカン塩酸塩水和物 40mg
1バイアル(2mL)中
D-ソルビトール 90mg
乳酸 1.8mg
水酸化ナトリウム 適量
塩酸 適量

添加剤 : D-ソルビトール

添加剤 : 乳酸

添加剤 : 水酸化ナトリウム

添加剤 : 塩酸

3.2 製剤の性状

イリノテカン塩酸塩点滴静注液40mg「NP」

販売名pH浸透圧比性状
イリノテカン塩酸塩点滴静注液40mg「NP」3.0〜4.0約1
(生理食塩液に対する比)
微黄色澄明の液

【色】
微黄色澄明
【剤形】
/液剤/注射

規格単位毎の効能効果及び用法用量

効能効果対用法用量

4.効能・効果

小細胞肺癌、非小細胞肺癌、子宮頸癌、卵巣癌、胃癌(手術不能または再発)、結腸・直腸癌(手術不能または再発)、乳癌(手術不能または再発)、有棘細胞癌、悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、小児悪性固形腫瘍、治癒切除不能な膵癌

6.用法・用量

1.小細胞肺癌、非小細胞肺癌、乳癌(手術不能または再発)及び有棘細胞癌はA法を、子宮頸癌、卵巣癌、胃癌(手術不能または再発)及び結腸・直腸癌(手術不能または再発)はA法またはB法を使用する。また、悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)はC法を、小児悪性固形腫瘍はD法を、治癒切除不能な膵癌はE法を使用する。

A法

イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、成人に1日1回、100mg/m2を1週間間隔で3〜4回点滴静注し、少なくとも2週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。

B法

イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、成人に1日1回、150mg/m2を2週間間隔で2〜3回点滴静注し、少なくとも3週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。

C法

イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、成人に1日1回、40mg/m2を3日間連日点滴静注する。これを1週毎に2〜3回繰り返し、少なくとも2週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。

なお、A〜C法の投与量は、年齢、症状により適宜増減する。

D法

イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、1日1回、20mg/m2を5日間連日点滴静注する。これを1週毎に2回繰り返し、少なくとも1週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。

E法

イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、成人に1日1回、180mg/m2を点滴静注し、少なくとも2週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。

なお、D法及びE法の投与量は、患者の状態により適宜減量する。

2.A法、B法及びE法では、本剤投与時、投与量に応じて500mL以上の生理食塩液、ブドウ糖液又は電解質維持液に混和し、90分以上かけて点滴静注する。
C法では、本剤投与時、投与量に応じて250mL以上の生理食塩液、ブドウ糖液又は電解質維持液に混和し、60分以上かけて点滴静注する。
D法では、本剤投与時、投与量に応じて100mL以上の生理食塩液、ブドウ糖液又は電解質維持液に混和し、60分以上かけて点滴静注する。

5.効能・効果に関連する注意

<効能共通>

5.1 本剤の術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。

<治癒切除不能な膵癌>

5.2 患者の病期、全身状態、UGT1A1注)遺伝子多型等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.8、17.1.9参照]

注)本剤の活性代謝物(SN-38)の主な代謝酵素の一分子種である。

7.用法・用量に関連する注意

<効能共通>

7.1 投与予定日の白血球数又は血小板数が次の投与可能条件に満たない場合は、本剤の投与を中止又は延期すること。[1.5.2、7.2参照]

投与可能条件

種類程度
白血球数3,000/mm3以上
血小板数100,000/mm3以上

7.2 投与可能条件を満たしていても、白血球数又は血小板数が急激な減少傾向にあるなど、骨髄機能抑制が疑われる場合には、本剤の投与を中止又は延期すること。また、白血球数が異常な高値を示す患者及びCRPが異常値を示すなど感染症が疑われる患者では、投与後に白血球の急激な減少が起こることがある。このような場合には、投与可能条件を満たしていても、骨髄機能の回復を十分に確認してから投与を行うこと。[1.5.3、7.1、7.3参照]

<治癒切除不能な膵癌>

7.3 オキサリプラチン、レボホリナート、フルオロウラシルとの併用療法(FOLFIRINOX法)を行う場合には、2クール目以降、次の投与可能条件、減量基準及び減量時の投与量を参考にすること。[1.5.2、7.2参照]

2クール目以降の投与可能条件(投与予定日に確認し、当該条件を満たす状態へ回復するまで投与を延期するとともに、「減量基準」及び「減量時の投与量」を参考に、投与再開時に減量すること。)

種類程度
好中球数1,500/mm3以上
血小板数75,000/mm3以上

減量基準前回の投与後にいずれかの程度に該当する副作用が発現した場合は、該当する毎に、以下の減量方法に従って、投与レベルを1レベル減量する(「減量時の投与量」を参考にすること)。また、いずれかの程度に該当する好中球減少又は血小板減少が発現した場合は、以降のフルオロウラシル急速静脈内投与を中止する。

副作用注1)程度減量方法
好中球減少以下のいずれかの条件を満たす場合:
1)2クール目以降の投与可能条件を満たさず投与を延期
2)500/mm3未満が7日以上持続
3)感染症又は下痢を併発し、かつ1,000/mm3未満
4)発熱性好中球減少症
本剤を優先的に減量する。
ただし、本剤の投与レベルがオキサリプラチンより低い場合は、本剤と同じレベルになるまでオキサリプラチンを減量する。
下痢発熱(38℃以上)を伴う
グレード3注2)以上フルオロウラシル持続静注を減量する。
血小板減少以下のいずれかの条件を満たす場合:
1)2クール目以降の投与可能条件を満たさず投与を延期
2)50,000/mm3未満
オキサリプラチンを優先的に減量する。
ただし、オキサリプラチンの投与レベルが本剤より低い場合は、オキサリプラチンと同じレベルになるまで本剤を減量する。
総ビリルビン上昇2.0mg/dL超3.0mg/dL以下本剤を120mg/m2に減量する。
3.0mg/dL超本剤を90mg/m2に減量する。
粘膜炎グレード3注2)以上フルオロウラシル持続静注を減量する。
手足症候群
注1)複数の副作用が発現した場合は、薬剤毎に減量が最大となる基準を適用すること。注2)CTCAE version 4.0。

減量時の投与量(オキサリプラチン85mg/m2、本剤180mg/m2、フルオロウラシル持続静注2,400mg/m2で投与を開始した場合)

投与レベルオキサリプラチン本剤フルオロウラシル持続静注
-165mg/m2150mg/m21,800mg/m2
-250mg/m2120mg/m21,200mg/m2
-3中止中止中止

規格単位毎の明細 (イリノテカン塩酸塩点滴静注液100mg「NP」)

販売名和名 : イリノテカン塩酸塩点滴静注液100mg「NP」

規格単位 : 100mg5mL1瓶

基準名 : イリノテカン塩酸塩注射液

基準名 : Irinotecan Hydrochloride I.V.Infusion

規制区分

規制区分名称 : 劇薬

規制区分

規制区分名称 : 処方箋医薬品注)

規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること

日本標準商品分類番号 : 87424

承認番号 : 22500AMX00269

販売開始年月 : 2013年6月

貯法及び期限等

貯法 : 室温保存

有効期間 : 3年

3.組成・性状

3.1 組成

イリノテカン塩酸塩点滴静注液100mg「NP」

販売名有効成分添加剤
イリノテカン塩酸塩点滴静注液100mg「NP」1バイアル(5mL)中
日本薬局方
イリノテカン塩酸塩水和物 100mg
1バイアル(5mL)中
D-ソルビトール 225mg
乳酸 4.5mg
水酸化ナトリウム 適量
塩酸 適量

添加剤 : D-ソルビトール

添加剤 : 乳酸

添加剤 : 水酸化ナトリウム

添加剤 : 塩酸

3.2 製剤の性状

イリノテカン塩酸塩点滴静注液100mg「NP」

販売名pH浸透圧比性状
イリノテカン塩酸塩点滴静注液100mg「NP」3.0〜4.0約1
(生理食塩液に対する比)
微黄色澄明の液

【色】
微黄色澄明
【剤形】
/液剤/注射

規格単位毎の効能効果及び用法用量

効能効果対用法用量

4.効能・効果

小細胞肺癌、非小細胞肺癌、子宮頸癌、卵巣癌、胃癌(手術不能または再発)、結腸・直腸癌(手術不能または再発)、乳癌(手術不能または再発)、有棘細胞癌、悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、小児悪性固形腫瘍、治癒切除不能な膵癌

6.用法・用量

1.小細胞肺癌、非小細胞肺癌、乳癌(手術不能または再発)及び有棘細胞癌はA法を、子宮頸癌、卵巣癌、胃癌(手術不能または再発)及び結腸・直腸癌(手術不能または再発)はA法またはB法を使用する。また、悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)はC法を、小児悪性固形腫瘍はD法を、治癒切除不能な膵癌はE法を使用する。

A法

イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、成人に1日1回、100mg/m2を1週間間隔で3〜4回点滴静注し、少なくとも2週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。

B法

イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、成人に1日1回、150mg/m2を2週間間隔で2〜3回点滴静注し、少なくとも3週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。

C法

イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、成人に1日1回、40mg/m2を3日間連日点滴静注する。これを1週毎に2〜3回繰り返し、少なくとも2週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。

なお、A〜C法の投与量は、年齢、症状により適宜増減する。

D法

イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、1日1回、20mg/m2を5日間連日点滴静注する。これを1週毎に2回繰り返し、少なくとも1週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。

E法

イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、成人に1日1回、180mg/m2を点滴静注し、少なくとも2週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。

なお、D法及びE法の投与量は、患者の状態により適宜減量する。

2.A法、B法及びE法では、本剤投与時、投与量に応じて500mL以上の生理食塩液、ブドウ糖液又は電解質維持液に混和し、90分以上かけて点滴静注する。
C法では、本剤投与時、投与量に応じて250mL以上の生理食塩液、ブドウ糖液又は電解質維持液に混和し、60分以上かけて点滴静注する。
D法では、本剤投与時、投与量に応じて100mL以上の生理食塩液、ブドウ糖液又は電解質維持液に混和し、60分以上かけて点滴静注する。

5.効能・効果に関連する注意

<効能共通>

5.1 本剤の術後補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。

<治癒切除不能な膵癌>

5.2 患者の病期、全身状態、UGT1A1注)遺伝子多型等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.8、17.1.9参照]

注)本剤の活性代謝物(SN-38)の主な代謝酵素の一分子種である。

7.用法・用量に関連する注意

<効能共通>

7.1 投与予定日の白血球数又は血小板数が次の投与可能条件に満たない場合は、本剤の投与を中止又は延期すること。[1.5.2、7.2参照]

投与可能条件

種類程度
白血球数3,000/mm3以上
血小板数100,000/mm3以上

7.2 投与可能条件を満たしていても、白血球数又は血小板数が急激な減少傾向にあるなど、骨髄機能抑制が疑われる場合には、本剤の投与を中止又は延期すること。また、白血球数が異常な高値を示す患者及びCRPが異常値を示すなど感染症が疑われる患者では、投与後に白血球の急激な減少が起こることがある。このような場合には、投与可能条件を満たしていても、骨髄機能の回復を十分に確認してから投与を行うこと。[1.5.3、7.1、7.3参照]

<治癒切除不能な膵癌>

7.3 オキサリプラチン、レボホリナート、フルオロウラシルとの併用療法(FOLFIRINOX法)を行う場合には、2クール目以降、次の投与可能条件、減量基準及び減量時の投与量を参考にすること。[1.5.2、7.2参照]

2クール目以降の投与可能条件(投与予定日に確認し、当該条件を満たす状態へ回復するまで投与を延期するとともに、「減量基準」及び「減量時の投与量」を参考に、投与再開時に減量すること。)

種類程度
好中球数1,500/mm3以上
血小板数75,000/mm3以上

減量基準前回の投与後にいずれかの程度に該当する副作用が発現した場合は、該当する毎に、以下の減量方法に従って、投与レベルを1レベル減量する(「減量時の投与量」を参考にすること)。また、いずれかの程度に該当する好中球減少又は血小板減少が発現した場合は、以降のフルオロウラシル急速静脈内投与を中止する。

副作用注1)程度減量方法
好中球減少以下のいずれかの条件を満たす場合:
1)2クール目以降の投与可能条件を満たさず投与を延期
2)500/mm3未満が7日以上持続
3)感染症又は下痢を併発し、かつ1,000/mm3未満
4)発熱性好中球減少症
本剤を優先的に減量する。
ただし、本剤の投与レベルがオキサリプラチンより低い場合は、本剤と同じレベルになるまでオキサリプラチンを減量する。
下痢発熱(38℃以上)を伴う
グレード3注2)以上フルオロウラシル持続静注を減量する。
血小板減少以下のいずれかの条件を満たす場合:
1)2クール目以降の投与可能条件を満たさず投与を延期
2)50,000/mm3未満
オキサリプラチンを優先的に減量する。
ただし、オキサリプラチンの投与レベルが本剤より低い場合は、オキサリプラチンと同じレベルになるまで本剤を減量する。
総ビリルビン上昇2.0mg/dL超3.0mg/dL以下本剤を120mg/m2に減量する。
3.0mg/dL超本剤を90mg/m2に減量する。
粘膜炎グレード3注2)以上フルオロウラシル持続静注を減量する。
手足症候群
注1)複数の副作用が発現した場合は、薬剤毎に減量が最大となる基準を適用すること。注2)CTCAE version 4.0。

減量時の投与量(オキサリプラチン85mg/m2、本剤180mg/m2、フルオロウラシル持続静注2,400mg/m2で投与を開始した場合)

投与レベルオキサリプラチン本剤フルオロウラシル持続静注
-165mg/m2150mg/m21,800mg/m2
-250mg/m2120mg/m21,200mg/m2
-3中止中止中止


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/05/21 版