医療用医薬品 : シルガード9 |
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本剤は、「3.2 組成」の項に示す9種類のヒトパピローマウイルス(HPV)各型のL1たん白質ウイルス様粒子(VLP)を含む懸濁液である。各型のVLPは、Saccharomyces cerevisiae CANADE3C-5(菌株1895)に各L1たん白質をコードするプラスミドを導入して確立した酵母株を培養し、発現したたん白質の自己集合により形成される。精製したVLPは、アルミニウム含有のアジュバント(アルミニウムヒドロキシホスフェイト硫酸塩)に吸着させ、アルミニウムを含有するアジュバント及び緩衝液と混合し、製剤化される。また本剤は製造工程で、ウシの乳由来成分(カザミノ酸)を用いて製した成分を使用している。
本剤は、0.5mL中に下記の成分を含有する。
販売名 | シルガード9水性懸濁筋注シリンジ | |
成分 | 分量 | |
有効成分 | ヒトパピローマウイルス6型L1たん白質ウイルス様粒子 | 30μg |
ヒトパピローマウイルス11型L1たん白質ウイルス様粒子 | 40μg | |
ヒトパピローマウイルス16型L1たん白質ウイルス様粒子 | 60μg | |
ヒトパピローマウイルス18型L1たん白質ウイルス様粒子 | 40μg | |
ヒトパピローマウイルス31型L1たん白質ウイルス様粒子 | 20μg | |
ヒトパピローマウイルス33型L1たん白質ウイルス様粒子 | 20μg | |
ヒトパピローマウイルス45型L1たん白質ウイルス様粒子 | 20μg | |
ヒトパピローマウイルス52型L1たん白質ウイルス様粒子 | 20μg | |
ヒトパピローマウイルス58型L1たん白質ウイルス様粒子 | 20μg | |
添加剤 | アルミニウムヒドロキシホスフェイト硫酸塩(アルミニウムとして) | 500μg |
塩化ナトリウム(安定剤) | 9.56mg | |
L-ヒスチジン塩酸塩水和物(緩衝剤) | 1.05mg | |
ポリソルベート80(安定剤) | 50μg | |
ホウ砂(緩衝剤) | 35μg |
販売名 | シルガード9水性懸濁筋注シリンジ |
pH | 5.7〜6.7 |
浸透圧比 | 約2(生理食塩液に対する比) |
性状 | 振り混ぜるとき、均等に白濁する。 |
【色】
白濁
【剤形】
水性懸濁注射剤/懸濁剤/注射
販売名和名 : シルガード9水性懸濁筋注シリンジ
規格単位 :
欧文商標名 : SILGARD9 Aqueous Suspension for Intramuscular Injection Syringes
基準名 : 組換え沈降9価ヒトパピローマウイルス様粒子ワクチン(酵母由来)
規制区分
規制区分名称 : 劇薬
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品
規制区分備考 : 注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 876313
承認番号 : 30200AMX00746000
販売開始年月 : 2021年2月
貯法及び期限等
貯法 : 2〜8℃、凍結を避けること
有効期間 : 充てん日から3年
3.製法の概要及び組成・性状
3.1 製法の概要
本剤は、「3.2 組成」の項に示す9種類のヒトパピローマウイルス(HPV)各型のL1たん白質ウイルス様粒子(VLP)を含む懸濁液である。各型のVLPは、Saccharomyces cerevisiae CANADE3C-5(菌株1895)に各L1たん白質をコードするプラスミドを導入して確立した酵母株を培養し、発現したたん白質の自己集合により形成される。精製したVLPは、アルミニウム含有のアジュバント(アルミニウムヒドロキシホスフェイト硫酸塩)に吸着させ、アルミニウムを含有するアジュバント及び緩衝液と混合し、製剤化される。また本剤は製造工程で、ウシの乳由来成分(カザミノ酸)を用いて製した成分を使用している。
3.2 組成
本剤は、0.5mL中に下記の成分を含有する。
販売名 | シルガード9水性懸濁筋注シリンジ | |
成分 | 分量 | |
有効成分 | ヒトパピローマウイルス6型L1たん白質ウイルス様粒子 | 30μg |
ヒトパピローマウイルス11型L1たん白質ウイルス様粒子 | 40μg | |
ヒトパピローマウイルス16型L1たん白質ウイルス様粒子 | 60μg | |
ヒトパピローマウイルス18型L1たん白質ウイルス様粒子 | 40μg | |
ヒトパピローマウイルス31型L1たん白質ウイルス様粒子 | 20μg | |
ヒトパピローマウイルス33型L1たん白質ウイルス様粒子 | 20μg | |
ヒトパピローマウイルス45型L1たん白質ウイルス様粒子 | 20μg | |
ヒトパピローマウイルス52型L1たん白質ウイルス様粒子 | 20μg | |
ヒトパピローマウイルス58型L1たん白質ウイルス様粒子 | 20μg | |
添加剤 | アルミニウムヒドロキシホスフェイト硫酸塩(アルミニウムとして) | 500μg |
塩化ナトリウム(安定剤) | 9.56mg | |
L-ヒスチジン塩酸塩水和物(緩衝剤) | 1.05mg | |
ポリソルベート80(安定剤) | 50μg | |
ホウ砂(緩衝剤) | 35μg |
添加剤 : アルミニウムヒドロキシホスフェイト硫酸塩
添加剤 : 塩化ナトリウム(安定剤)
添加剤 : L-ヒスチジン塩酸塩水和物(緩衝剤)
添加剤 : ポリソルベート80(安定剤)
添加剤 : ホウ砂(緩衝剤)
3.3 製剤の性状
販売名 | シルガード9水性懸濁筋注シリンジ |
pH | 5.7〜6.7 |
浸透圧比 | 約2(生理食塩液に対する比) |
性状 | 振り混ぜるとき、均等に白濁する。 |
【色】
白濁
【剤形】
水性懸濁注射剤/懸濁剤/注射
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
ヒトパピローマウイルス6、11、16、18、31、33、45、52及び58型の感染に起因する以下の疾患の予防
○子宮頸癌(扁平上皮癌及び腺癌)及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)1、2及び3並びに上皮内腺癌(AIS))
○外陰上皮内腫瘍(VIN)1、2及び3並びに腟上皮内腫瘍(VaIN)1、2及び3
○尖圭コンジローマ
6.用法及び用量
9歳以上の女性に、1回0.5mLを合計3回、筋肉内に注射する。通常、2回目は初回接種の2ヵ月後、3回目は6ヵ月後に同様の用法で接種する。
9歳以上15歳未満の女性は、初回接種から6〜12ヵ月の間隔を置いた合計2回の接種とすることができる。
5.効能又は効果に関連する注意
5.1 HPV6、11、16、18、31、33、45、52及び58型以外のHPV感染に起因する子宮頸癌又はその前駆病変等の予防効果は確認されていない。
5.2 接種時に感染が成立しているHPVの排除及び既に生じているHPV関連の病変の進行予防効果は期待できない。
5.3 本剤の接種は定期的な子宮頸癌検診の代わりとなるものではない。本剤接種に加え、子宮頸癌検診の受診やHPVへの曝露、性感染症に対し注意することが重要である。
5.4 本剤の予防効果の持続期間は確立していない。
7.用法及び用量に関連する注意
7.1 接種間隔
7.1.1 9歳以上の女性に合計3回の接種をする場合、1年以内に3回の接種を終了することが望ましい。なお、本剤の2回目及び3回目の接種が初回接種の2ヵ月後及び6ヵ月後にできない場合、2回目接種は初回接種から少なくとも1ヵ月以上、3回目接種は2回目接種から少なくとも3ヵ月以上間隔を置いて実施すること。
7.1.2 9歳以上15歳未満の女性に合計2回の接種をする場合、13ヵ月後までに接種することが望ましい。なお、本剤の2回目の接種を初回接種から6ヵ月以上間隔を置いて実施できない場合、2回目の接種は初回接種から少なくとも5ヵ月以上間隔を置いて実施すること。
2回目の接種が初回接種から5ヵ月後未満であった場合、3回目の接種を実施すること。この場合、3回目の接種は2回目の接種から少なくとも3ヵ月以上間隔を置いて実施すること。
7.2 同時接種
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。[14.1.1参照]
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/08/20 版 |