医療用医薬品 : ペメトレキセド

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3. 組成・性状


3.1 組成

ペメトレキセド点滴静注液100mg「NK」

販売名ペメトレキセド点滴静注液100mg「NK」
容量4mL
有効成分ペメトレキセドナトリウムヘミペンタ水和物120.8mg
(ペメトレキセドとして100.0mg)
添加物D-マンニトール100mg
L-システイン塩酸塩水和物0.58mg
L-酒石酸二ナトリウム水和物4mg
pH調節剤適量

ペメトレキセド点滴静注液500mg「NK」

販売名ペメトレキセド点滴静注液500mg「NK」
容量20mL
有効成分ペメトレキセドナトリウムヘミペンタ水和物604.1mg
(ペメトレキセドとして500.0mg)
添加物D-マンニトール500mg
L-システイン塩酸塩水和物2.9mg
L-酒石酸二ナトリウム水和物20mg
pH調節剤適量

ペメトレキセド点滴静注液800mg「NK」

販売名ペメトレキセド点滴静注液800mg「NK」
容量32mL
有効成分ペメトレキセドナトリウムヘミペンタ水和物966.6mg
(ペメトレキセドとして800.0mg)
添加物D-マンニトール800mg
L-システイン塩酸塩水和物4.64mg
L-酒石酸二ナトリウム水和物32mg
pH調節剤適量

3.2 製剤の性状

ペメトレキセド点滴静注液100mg「NK」

販売名ペメトレキセド点滴静注液100mg「NK」
色・性状無色〜微黄色澄明の液
pH7.0〜7.8
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)

【色】
無色〜微黄色澄明
【剤形】
/液剤/注射

ペメトレキセド点滴静注液500mg「NK」

販売名ペメトレキセド点滴静注液500mg「NK」
色・性状無色〜微黄色澄明の液
pH7.0〜7.8
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)

【色】
無色〜微黄色澄明
【剤形】
/液剤/注射

ペメトレキセド点滴静注液800mg「NK」

販売名ペメトレキセド点滴静注液800mg「NK」
色・性状無色〜微黄色澄明の液
pH7.0〜7.8
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)

【色】
無色〜微黄色澄明
【剤形】
/液剤/注射


規格単位毎の明細 (ペメトレキセド点滴静注液100mg「NK」)

販売名和名 : ペメトレキセド点滴静注液100mg「NK」

規格単位 : 100mg4mL1瓶

欧文商標名 : Pemetrexed Solution for I.V. Infusion 100mg「NK」

規制区分

規制区分名称 : 劇薬

規制区分

規制区分名称 : 処方箋医薬品注)

規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること

日本標準商品分類番号 : 874229

承認番号 : 30300AMX00188

販売開始年月 : 2021年7月

貯法及び期限等

貯法 : 室温保存

有効期間 : 3年

3.組成・性状

3.1 組成

ペメトレキセド点滴静注液100mg「NK」

販売名ペメトレキセド点滴静注液100mg「NK」
容量4mL
有効成分ペメトレキセドナトリウムヘミペンタ水和物120.8mg
(ペメトレキセドとして100.0mg)
添加物D-マンニトール100mg
L-システイン塩酸塩水和物0.58mg
L-酒石酸二ナトリウム水和物4mg
pH調節剤適量

添加剤 : D-マンニトール

添加剤 : L-システイン塩酸塩水和物

添加剤 : L-酒石酸二ナトリウム水和物

添加剤 : pH調節剤

3.2 製剤の性状

ペメトレキセド点滴静注液100mg「NK」

販売名ペメトレキセド点滴静注液100mg「NK」
色・性状無色〜微黄色澄明の液
pH7.0〜7.8
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)

【色】
無色〜微黄色澄明
【剤形】
/液剤/注射

規格単位毎の効能効果及び用法用量

効能効果対用法用量

4.効能又は効果

○悪性胸膜中皮腫

○切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

○扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌における術前補助療法

6.用法及び用量

<悪性胸膜中皮腫>

シスプラチンとの併用において、通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/m2(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

<切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>

通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/m2(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

<扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌における術前補助療法>

ニボルマブ(遺伝子組換え)及び白金系抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/m2(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとし、3コースまで投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

5.効能又は効果に関連する注意

<効能共通>

5.1術後補助療法における本剤の有効性及び安全性は確立していない。

<悪性胸膜中皮腫>

5.2 がん化学療法既治療例における本剤の有効性及び安全性は確立していない。

<切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>

5.3 扁平上皮癌等の組織型ごとの結果及び化学療法既治療例での結果を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、患者の選択を行うこと。[17.1.5参照]

<扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌における術前補助療法>

5.4 臨床試験に組み入れられた患者の病期等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適宜患者の選択を行うこと。[17.1.6参照]

7.用法及び用量に関連する注意

<効能共通>

7.1 本剤による重篤な副作用の発現を軽減するため、以下のように葉酸及びビタミンB12を投与すること。

・葉酸

本剤初回投与の7日以上前から葉酸として1日1回0.5mgを連日経口投与する。なお、本剤の投与を中止又は終了する場合には、本剤最終投与日から22日目まで可能な限り葉酸を投与する。

・ビタミンB12

本剤初回投与の少なくとも7日前に、ビタミンB12として1回1mgを筋肉内投与する。その後、本剤投与期間中及び投与中止後22日目まで9週ごと(3コースごと)に1回投与する。[1.2参照]

7.2 欧米の添付文書中には、次表の減量基準の記載がある。

減量に関する推奨事項-次回のコース開始時の用量調節は、前回の投与コースでの最低血球数又は最大非血液毒性に基づき決定すること。回復に十分な時間をかけるために投与を延期してもよい。回復時には、表1、2、3のガイドラインに従い再投与を行うこと。これらは本剤を単剤又はシスプラチンとの併用で使用する際いずれにも適用する。

表1)本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節−血液毒性

 本剤及びシスプラチンの用量(mg/m2
最低好中球数<500/mm3及び最低血小板数≧50,000/mm3前回の用量の75%
最低好中球数に関わらず最低血小板数<50,000/mm3前回の用量の75%
最低好中球数に関わらず出血を伴う最低血小板数<50,000/mm3前回の用量の50%

患者にグレード3以上の非血液毒性が発現した場合には、投与開始前の値以下に回復するまで本剤の投与を控えること。投与再開は表2のガイドラインに従うこと。

表2)本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節−非血液毒性注1)、注2)

 本剤の用量(mg/m2シスプラチンの用量(mg/m2
粘膜炎を除くグレード3又は4の毒性前回の用量の75%前回の用量の75%
入院を要する下痢(グレードは問わない)又はグレード3若しくは4の下痢前回の用量の75%前回の用量の75%
グレード3又は4の粘膜炎前回の用量の50%前回の用量の100%
注1)米国国立癌研究所共通毒性規準(CTC)注2)神経毒性を除く

神経毒性の発現時に推奨される本剤とシスプラチンの用量調節を表3に示す。グレード3又は4の神経毒性が認められた場合には投与を中止すること。

表3)本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節−神経毒性

CTCグレード本剤の用量(mg/m2シスプラチンの用量(mg/m2
0〜1前回の用量の100%前回の用量の100%
2前回の用量の100%前回の用量の50%

2回の減量後にグレード3若しくは4の血液毒性あるいは非血液毒性が認められた場合又はグレード3若しくは4の神経毒性が観察された場合は直ちに本剤の投与を中止すること。

<悪性胸膜中皮腫>

7.3 シスプラチン以外の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性及び安全性は確立していない。なお、シスプラチンは本剤投与30分後に75mg/m2(体表面積)を投与し、投与に際しては、シスプラチンの電子添文に従い腎毒性軽減のための処置等を行うこと。

7.4 本剤を単剤で使用した場合の有効性及び安全性は確立していない。

規格単位毎の明細 (ペメトレキセド点滴静注液500mg「NK」)

販売名和名 : ペメトレキセド点滴静注液500mg「NK」

規格単位 : 500mg20mL1瓶

欧文商標名 : Pemetrexed Solution for I.V. Infusion 500mg「NK」

規制区分

規制区分名称 : 劇薬

規制区分

規制区分名称 : 処方箋医薬品注)

規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること

日本標準商品分類番号 : 874229

承認番号 : 30300AMX00187

販売開始年月 : 2021年7月

貯法及び期限等

貯法 : 室温保存

有効期間 : 3年

3.組成・性状

3.1 組成

ペメトレキセド点滴静注液500mg「NK」

販売名ペメトレキセド点滴静注液500mg「NK」
容量20mL
有効成分ペメトレキセドナトリウムヘミペンタ水和物604.1mg
(ペメトレキセドとして500.0mg)
添加物D-マンニトール500mg
L-システイン塩酸塩水和物2.9mg
L-酒石酸二ナトリウム水和物20mg
pH調節剤適量

添加剤 : D-マンニトール

添加剤 : L-システイン塩酸塩水和物

添加剤 : L-酒石酸二ナトリウム水和物

添加剤 : pH調節剤

3.2 製剤の性状

ペメトレキセド点滴静注液500mg「NK」

販売名ペメトレキセド点滴静注液500mg「NK」
色・性状無色〜微黄色澄明の液
pH7.0〜7.8
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)

【色】
無色〜微黄色澄明
【剤形】
/液剤/注射

規格単位毎の効能効果及び用法用量

効能効果対用法用量

4.効能又は効果

○悪性胸膜中皮腫

○切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

○扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌における術前補助療法

6.用法及び用量

<悪性胸膜中皮腫>

シスプラチンとの併用において、通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/m2(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

<切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>

通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/m2(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

<扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌における術前補助療法>

ニボルマブ(遺伝子組換え)及び白金系抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/m2(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとし、3コースまで投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

5.効能又は効果に関連する注意

<効能共通>

5.1術後補助療法における本剤の有効性及び安全性は確立していない。

<悪性胸膜中皮腫>

5.2 がん化学療法既治療例における本剤の有効性及び安全性は確立していない。

<切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>

5.3 扁平上皮癌等の組織型ごとの結果及び化学療法既治療例での結果を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、患者の選択を行うこと。[17.1.5参照]

<扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌における術前補助療法>

5.4 臨床試験に組み入れられた患者の病期等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適宜患者の選択を行うこと。[17.1.6参照]

7.用法及び用量に関連する注意

<効能共通>

7.1 本剤による重篤な副作用の発現を軽減するため、以下のように葉酸及びビタミンB12を投与すること。

・葉酸

本剤初回投与の7日以上前から葉酸として1日1回0.5mgを連日経口投与する。なお、本剤の投与を中止又は終了する場合には、本剤最終投与日から22日目まで可能な限り葉酸を投与する。

・ビタミンB12

本剤初回投与の少なくとも7日前に、ビタミンB12として1回1mgを筋肉内投与する。その後、本剤投与期間中及び投与中止後22日目まで9週ごと(3コースごと)に1回投与する。[1.2参照]

7.2 欧米の添付文書中には、次表の減量基準の記載がある。

減量に関する推奨事項-次回のコース開始時の用量調節は、前回の投与コースでの最低血球数又は最大非血液毒性に基づき決定すること。回復に十分な時間をかけるために投与を延期してもよい。回復時には、表1、2、3のガイドラインに従い再投与を行うこと。これらは本剤を単剤又はシスプラチンとの併用で使用する際いずれにも適用する。

表1)本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節−血液毒性

 本剤及びシスプラチンの用量(mg/m2
最低好中球数<500/mm3及び最低血小板数≧50,000/mm3前回の用量の75%
最低好中球数に関わらず最低血小板数<50,000/mm3前回の用量の75%
最低好中球数に関わらず出血を伴う最低血小板数<50,000/mm3前回の用量の50%

患者にグレード3以上の非血液毒性が発現した場合には、投与開始前の値以下に回復するまで本剤の投与を控えること。投与再開は表2のガイドラインに従うこと。

表2)本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節−非血液毒性注1)、注2)

 本剤の用量(mg/m2シスプラチンの用量(mg/m2
粘膜炎を除くグレード3又は4の毒性前回の用量の75%前回の用量の75%
入院を要する下痢(グレードは問わない)又はグレード3若しくは4の下痢前回の用量の75%前回の用量の75%
グレード3又は4の粘膜炎前回の用量の50%前回の用量の100%
注1)米国国立癌研究所共通毒性規準(CTC)注2)神経毒性を除く

神経毒性の発現時に推奨される本剤とシスプラチンの用量調節を表3に示す。グレード3又は4の神経毒性が認められた場合には投与を中止すること。

表3)本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節−神経毒性

CTCグレード本剤の用量(mg/m2シスプラチンの用量(mg/m2
0〜1前回の用量の100%前回の用量の100%
2前回の用量の100%前回の用量の50%

2回の減量後にグレード3若しくは4の血液毒性あるいは非血液毒性が認められた場合又はグレード3若しくは4の神経毒性が観察された場合は直ちに本剤の投与を中止すること。

<悪性胸膜中皮腫>

7.3 シスプラチン以外の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性及び安全性は確立していない。なお、シスプラチンは本剤投与30分後に75mg/m2(体表面積)を投与し、投与に際しては、シスプラチンの電子添文に従い腎毒性軽減のための処置等を行うこと。

7.4 本剤を単剤で使用した場合の有効性及び安全性は確立していない。

規格単位毎の明細 (ペメトレキセド点滴静注液800mg「NK」)

販売名和名 : ペメトレキセド点滴静注液800mg「NK」

規格単位 : 800mg32mL1瓶

欧文商標名 : Pemetrexed Solution for I.V. Infusion 800mg「NK」

規制区分

規制区分名称 : 劇薬

規制区分

規制区分名称 : 処方箋医薬品注)

規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること

日本標準商品分類番号 : 874229

承認番号 : 30300AMX00186

販売開始年月 : 2021年7月

貯法及び期限等

貯法 : 室温保存

有効期間 : 3年

3.組成・性状

3.1 組成

ペメトレキセド点滴静注液800mg「NK」

販売名ペメトレキセド点滴静注液800mg「NK」
容量32mL
有効成分ペメトレキセドナトリウムヘミペンタ水和物966.6mg
(ペメトレキセドとして800.0mg)
添加物D-マンニトール800mg
L-システイン塩酸塩水和物4.64mg
L-酒石酸二ナトリウム水和物32mg
pH調節剤適量

添加剤 : D-マンニトール

添加剤 : L-システイン塩酸塩水和物

添加剤 : L-酒石酸二ナトリウム水和物

添加剤 : pH調節剤

3.2 製剤の性状

ペメトレキセド点滴静注液800mg「NK」

販売名ペメトレキセド点滴静注液800mg「NK」
色・性状無色〜微黄色澄明の液
pH7.0〜7.8
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)

【色】
無色〜微黄色澄明
【剤形】
/液剤/注射

規格単位毎の効能効果及び用法用量

効能効果対用法用量

4.効能又は効果

○悪性胸膜中皮腫

○切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

○扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌における術前補助療法

6.用法及び用量

<悪性胸膜中皮腫>

シスプラチンとの併用において、通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/m2(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

<切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>

通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/m2(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとし、投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

<扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌における術前補助療法>

ニボルマブ(遺伝子組換え)及び白金系抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはペメトレキセドとして、1日1回500mg/m2(体表面積)を10分間かけて点滴静注し、少なくとも20日間休薬する。これを1コースとし、3コースまで投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

5.効能又は効果に関連する注意

<効能共通>

5.1術後補助療法における本剤の有効性及び安全性は確立していない。

<悪性胸膜中皮腫>

5.2 がん化学療法既治療例における本剤の有効性及び安全性は確立していない。

<切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌>

5.3 扁平上皮癌等の組織型ごとの結果及び化学療法既治療例での結果を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、患者の選択を行うこと。[17.1.5参照]

<扁平上皮癌を除く非小細胞肺癌における術前補助療法>

5.4 臨床試験に組み入れられた患者の病期等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適宜患者の選択を行うこと。[17.1.6参照]

7.用法及び用量に関連する注意

<効能共通>

7.1 本剤による重篤な副作用の発現を軽減するため、以下のように葉酸及びビタミンB12を投与すること。

・葉酸

本剤初回投与の7日以上前から葉酸として1日1回0.5mgを連日経口投与する。なお、本剤の投与を中止又は終了する場合には、本剤最終投与日から22日目まで可能な限り葉酸を投与する。

・ビタミンB12

本剤初回投与の少なくとも7日前に、ビタミンB12として1回1mgを筋肉内投与する。その後、本剤投与期間中及び投与中止後22日目まで9週ごと(3コースごと)に1回投与する。[1.2参照]

7.2 欧米の添付文書中には、次表の減量基準の記載がある。

減量に関する推奨事項-次回のコース開始時の用量調節は、前回の投与コースでの最低血球数又は最大非血液毒性に基づき決定すること。回復に十分な時間をかけるために投与を延期してもよい。回復時には、表1、2、3のガイドラインに従い再投与を行うこと。これらは本剤を単剤又はシスプラチンとの併用で使用する際いずれにも適用する。

表1)本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節−血液毒性

 本剤及びシスプラチンの用量(mg/m2
最低好中球数<500/mm3及び最低血小板数≧50,000/mm3前回の用量の75%
最低好中球数に関わらず最低血小板数<50,000/mm3前回の用量の75%
最低好中球数に関わらず出血を伴う最低血小板数<50,000/mm3前回の用量の50%

患者にグレード3以上の非血液毒性が発現した場合には、投与開始前の値以下に回復するまで本剤の投与を控えること。投与再開は表2のガイドラインに従うこと。

表2)本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節−非血液毒性注1)、注2)

 本剤の用量(mg/m2シスプラチンの用量(mg/m2
粘膜炎を除くグレード3又は4の毒性前回の用量の75%前回の用量の75%
入院を要する下痢(グレードは問わない)又はグレード3若しくは4の下痢前回の用量の75%前回の用量の75%
グレード3又は4の粘膜炎前回の用量の50%前回の用量の100%
注1)米国国立癌研究所共通毒性規準(CTC)注2)神経毒性を除く

神経毒性の発現時に推奨される本剤とシスプラチンの用量調節を表3に示す。グレード3又は4の神経毒性が認められた場合には投与を中止すること。

表3)本剤(単剤又は併用)及びシスプラチンの用量調節−神経毒性

CTCグレード本剤の用量(mg/m2シスプラチンの用量(mg/m2
0〜1前回の用量の100%前回の用量の100%
2前回の用量の100%前回の用量の50%

2回の減量後にグレード3若しくは4の血液毒性あるいは非血液毒性が認められた場合又はグレード3若しくは4の神経毒性が観察された場合は直ちに本剤の投与を中止すること。

<悪性胸膜中皮腫>

7.3 シスプラチン以外の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性及び安全性は確立していない。なお、シスプラチンは本剤投与30分後に75mg/m2(体表面積)を投与し、投与に際しては、シスプラチンの電子添文に従い腎毒性軽減のための処置等を行うこと。

7.4 本剤を単剤で使用した場合の有効性及び安全性は確立していない。


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2024/05/22 版