医療用医薬品 : グロベニン |
List Top |
グロベニン−I10%静注5g/50mL
| 販売名 | グロベニン-I10%静注5g/50mL |
| 有効成分 | 1瓶中 人免疫グロブリンG 5g |
| 添加剤 | グリシン注1) 0.25mol/L pH調節剤 適量 |
| 備考 | 人免疫グロブリンGは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血)注2) |
グロベニン−I10%静注10g/100mL
| 販売名 | グロベニン-I10%静注10g/100mL |
| 有効成分 | 1瓶中 人免疫グロブリンG 10g |
| 添加剤 | グリシン注1) 0.25mol/L pH調節剤 適量 |
| 備考 | 人免疫グロブリンGは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血)注2) |
グロベニン−I10%静注20g/200mL
| 販売名 | グロベニン-I10%静注20g/200mL |
| 有効成分 | 1瓶中 人免疫グロブリンG 20g |
| 添加剤 | グリシン注1) 0.25mol/L pH調節剤 適量 |
| 備考 | 人免疫グロブリンGは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血)注2) |
グロベニン−I10%静注5g/50mL
| 販売名 | グロベニン-I10%静注5g/50mL |
| 剤形 | 注射剤(バイアル) |
| 性状 | 澄明又は僅かに乳白光を呈する無色から微黄色の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
| pH | 4.6〜5.1 |
| 浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
【色】
澄明又は微乳白光を呈する無色から微黄色
【剤形】
/液剤/注射
グロベニン−I10%静注10g/100mL
| 販売名 | グロベニン-I10%静注10g/100mL |
| 剤形 | 注射剤(バイアル) |
| 性状 | 澄明又は僅かに乳白光を呈する無色から微黄色の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
| pH | 4.6〜5.1 |
| 浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
【色】
澄明又は微乳白光を呈する無色から微黄色
【剤形】
/液剤/注射
グロベニン−I10%静注20g/200mL
| 販売名 | グロベニン-I10%静注20g/200mL |
| 剤形 | 注射剤(バイアル) |
| 性状 | 澄明又は僅かに乳白光を呈する無色から微黄色の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
| pH | 4.6〜5.1 |
| 浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
【色】
澄明又は微乳白光を呈する無色から微黄色
【剤形】
/液剤/注射
販売名和名 : グロベニン−I10%静注5g/50mL
規格単位 :
欧文商標名 : Glovenin-I10% for I.V.injection 5g/50mL
基準名 : pH4処理酸性人免疫グロブリン
規制区分
規制区分名称 : 特定生物由来製品
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品注)
規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 876343
承認番号 : 30700AMX00121
貯法及び期限等
貯法 : 凍結を避け2〜8℃で保存
有効期間 : 製造日から9ヵ月
3.組成・性状
3.1 組成
グロベニン−I10%静注5g/50mL
| 販売名 | グロベニン-I10%静注5g/50mL |
| 有効成分 | 1瓶中 人免疫グロブリンG 5g |
| 添加剤 | グリシン注1) 0.25mol/L pH調節剤 適量 |
| 備考 | 人免疫グロブリンGは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血)注2) |
添加剤 : グリシン
添加剤 : pH調節剤
3.2 製剤の性状
グロベニン−I10%静注5g/50mL
| 販売名 | グロベニン-I10%静注5g/50mL |
| 剤形 | 注射剤(バイアル) |
| 性状 | 澄明又は僅かに乳白光を呈する無色から微黄色の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
| pH | 4.6〜5.1 |
| 浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
【色】
澄明又は微乳白光を呈する無色から微黄色
【剤形】
/液剤/注射
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
○無又は低ガンマグロブリン血症
○重症感染症における抗生物質との併用
○免疫性血小板減少症(他剤が無効で、著明な出血傾向があり、外科的処置又は出産等一時的止血管理を必要とする場合)
○川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)
○慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善
○慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)
○天疱瘡(ステロイド剤の効果不十分な場合)
○スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症(ステロイド剤の効果不十分な場合)
○水疱性類天疱瘡(ステロイド剤の効果不十分な場合)
○ギラン・バレー症候群(急性増悪期で歩行困難な重症例)
○血清IgG2値の低下を伴う、肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎、急性気管支炎又は肺炎の発症抑制(ワクチン接種による予防及び他の適切な治療を行っても十分な効果が得られず、発症を繰り返す場合に限る)
○多発性筋炎・皮膚筋炎における筋力低下の改善(ステロイド剤が効果不十分な場合に限る)
○全身型重症筋無力症(ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に限る)
6.用法及び用量
<効能共通>
効能・効果に応じて以下のとおり投与する。なお、直接静注する場合は、極めて緩徐に行う。
<無又は低ガンマグロブリン血症>
通常、1回人免疫グロブリンGとして200〜600mg(2〜6mL)/kg体重を3〜4週間隔で点滴静注又は直接静注する。なお、患者の状態により適宜増減する。
<重症感染症における抗生物質との併用>
通常、成人に対しては、1回人免疫グロブリンGとして2,500〜5,000mg(25〜50mL)を、小児に対しては、1回人免疫グロブリンGとして100〜150mg(1〜1.5mL)/kg体重を点滴静注又は直接静注する。なお、症状により適宜増減する。
<免疫性血小板減少症>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして200〜400mg(2〜4mL)/kg体重を点滴静注又は直接静注する。なお、5日間使用しても症状に改善が認められない場合は、以降の投与を中止すること。年齢及び症状に応じて適宜増減する。
<川崎病の急性期>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして200mg(2mL)/kg体重を5日間点滴静注又は直接静注、若しくは2,000mg(20mL)/kg体重を1回点滴静注する。なお、年齢及び症状に応じて5日間投与の場合は適宜増減、1回投与の場合は適宜減量する。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注又は直接静注する。なお、年齢及び症状に応じて適宜減量する。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の運動機能低下の進行抑制>
通常、人免疫グロブリンGとして「1,000mg(10mL)/kg体重を1日」又は「500mg(5mL)/kg体重を2日間連日」を3週間隔で点滴静注する。
<天疱瘡>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注する。なお、年齢及び症状に応じて適宜減量する。
<スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注する。
<水疱性類天疱瘡>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注する。
<ギラン・バレー症候群>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注する。
<血清IgG2値の低下を伴う、肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎、急性気管支炎又は肺炎の発症抑制>
人免疫グロブリンGとして初回は300mg(3mL)/kg体重、2回目以降は200mg(2mL)/kg体重を点滴静注する。投与間隔は、通常、4週間とする。
<多発性筋炎・皮膚筋炎における筋力低下の改善>
通常、成人には1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間点滴静注する。
<全身型重症筋無力症>
通常、成人には1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間点滴静注する。
5.効能又は効果に関連する注意
<重症感染症における抗生物質との併用>
5.1 適切な抗菌化学療法によっても十分な効果の得られない重症感染症を対象とすること。
<川崎病の急性期>
5.2 発病後7日以内に投与を開始することが望ましい。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の運動機能低下の進行抑制>
5.3 「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善」に対する本剤の有効性が認められたものの、症状の再発・再燃を繰り返している患者にのみ投与すること。
<天疱瘡>
5.4 副腎皮質ホルモン剤による適切な治療によっても十分な効果が得られない患者のみを対象とすること。献血グロベニン-I静注用(乾燥ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン)の臨床試験では、副腎皮質ホルモン剤20mg/日(プレドニゾロン換算)以上を3〜7日間使用したにもかかわらず、臨床症状の改善が認められなかった患者に対し、当該製剤の有効性及び安全性が検討されている。
5.5 腫瘍随伴性天疱瘡、疱疹状天疱瘡、薬剤誘発性天疱瘡に対する有効性及び安全性は確立していない。
<水疱性類天疱瘡>
5.6 副腎皮質ホルモン剤による適切な治療によっても十分な効果が得られない患者のみを対象とすること。献血グロベニン-I静注用の臨床試験では、副腎皮質ホルモン剤0.4mg/kg/日(プレドニゾロン換算)以上を7〜21日間使用したにもかかわらず、臨床症状の改善が認められなかった患者に対し、当該製剤の有効性及び安全性が検討されている。
<スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症>
5.7 副腎皮質ホルモン剤による適切な治療によっても十分な効果が得られない患者のみを対象とすること。献血グロベニン-I静注用の臨床試験では、副腎皮質ホルモン剤20mg/日(プレドニゾロン換算)以上を2日間以上使用したにもかかわらず、効果不十分で更なる追加治療が必要な患者に対し、当該製剤の有効性及び安全性が検討されている。
<血清IgG2値の低下を伴う、肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎、急性気管支炎又は肺炎の発症抑制>
5.8 投与開始時に以下のすべての条件を満たす患者にのみ投与すること。[7.13参照]
・過去6ヵ月間に急性中耳炎として4回以上、又は、急性気管支炎もしくは肺炎として2回以上の発症を認めること。
・起炎菌として肺炎球菌又はインフルエンザ菌が同定されていること。
・血清IgG2値80mg/dL未満が継続していること。
<多発性筋炎・皮膚筋炎における筋力低下の改善>
5.9 原則として、下記に規定するいずれかのステロイド剤による治療を実施しても十分な効果の得られない患者を対象とすること。
5.9.1 ステロイド剤が効果不十分の判断基準
(1)本剤投与12週以上前からの治療歴で判断する場合
本剤投与の12週以上前に副腎皮質ステロイドをプレドニゾロン換算で50mg/日以上又は1mg/kg/日以上のステロイド大量療法にて1ヵ月以上治療した治療歴があり、その後も本剤投与開始時までステロイド治療を継続していたにもかかわらず、十分な改善が認められず、血中CK値が基準値上限を超えている患者。
(2)本剤投与前の12週未満の治療歴で判断する場合
本剤投与前6〜12週の時点で副腎皮質ステロイドをプレドニゾロン換算で50mg/日以上又は1mg/kg/日以上のステロイド大量療法を実施していた治療歴があり、その後も本剤投与開始時までステロイド治療を継続していたにもかかわらず、十分な改善が認められず、血中CK値が基準値上限を超えており、4週間以上の間隔をおいて測定された直近の検査値の比較で、血中CK値の低下が認められていない患者。
5.10 本剤は多発性筋炎・皮膚筋炎における皮膚症状の改善を目的として投与する薬剤ではない。本剤の皮膚症状に対する有効性は確立していない。
<全身型重症筋無力症>
5.11 ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤による適切な治療によっても十分効果が得られない患者のみを対象とすること。また、本剤による治療を行う前に、胸腺摘除術の実施を考慮すること。同種同効製剤(ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン)の臨床試験では、プレドニゾロン換算で60mg/隔日以上若しくは1.2mg/kg/隔日以上、又は30mg/連日以上若しくは0.6mg/kg/連日以上のステロイド剤を4週間以上服用した治療歴があり、現在も継続してステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤を服用しているにもかかわらず十分な改善が認められない又は再燃を繰り返す患者に対し、当該製剤の有効性及び安全性が検討されている。
7.用法及び用量に関連する注意
<効能共通>
7.1 急速に注射すると血圧降下を起こす可能性がある。特に無又は低ガンマグロブリン血症の患者には注意すること。
7.2 ショック等の副作用は初日の投与開始1時間以内、また投与速度を上げた際に起こる可能性があるので、これらの時間帯については特に注意すること1)。[9.7.1参照]
<無又は低ガンマグロブリン血症>
7.3 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.4 血清IgGトラフ値を参考に、基礎疾患や感染症などの臨床症状に応じて、投与量、投与間隔を調節する必要があることを考慮すること。
<重症感染症における抗生物質との併用、免疫性血小板減少症、スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症、ギラン・バレー症候群>
7.5 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
<川崎病の急性期>
7.6 投与速度
7.6.1 初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.6.2 2,000mg(20mL)/kgを1回で投与する場合は、基本的には7.6.1の投与速度を遵守することとするが、急激な循環血液量の増大に注意し、6時間以上かけて点滴静注すること。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善>
7.7 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.8 筋力低下の改善は、本剤投与終了1ヵ月後に認められることがあるので、投与後の経過を十分に観察し、本剤投与終了後1ヵ月間においては本剤の追加投与は行わないこと。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の運動機能低下の進行抑制>
7.9 投与速度
投与開始から30分間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
<天疱瘡、水疱性類天疱瘡>
7.10 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.11 症状の改善は、本剤投与終了4週後までに認められることがあるので、投与後の経過を十分に観察し、本剤投与終了後4週間においては本剤の追加投与は行わないこと。
<血清IgG2値の低下を伴う、肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎、急性気管支炎又は肺炎の発症抑制>
7.12 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.13 本剤の投与は6回を目安とすること。なお、投与を再開する場合には、対象患者の条件への適合を再度確認し、本剤投与の要否を判断すること。[5.8参照]
<多発性筋炎・皮膚筋炎における筋力低下の改善、全身型重症筋無力症>
7.14 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.15 少なくとも本剤投与後4週間は本剤の再投与を行わないこと。4週間以内に再投与した場合の有効性及び安全性は検討されていない。
販売名和名 : グロベニン−I10%静注10g/100mL
規格単位 :
欧文商標名 : Glovenin-I10% for I.V.injection 10g/100mL
基準名 : pH4処理酸性人免疫グロブリン
規制区分
規制区分名称 : 特定生物由来製品
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品注)
規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 876343
承認番号 : 30700AMX00122
貯法及び期限等
貯法 : 凍結を避け2〜8℃で保存
有効期間 : 製造日から9ヵ月
3.組成・性状
3.1 組成
グロベニン−I10%静注10g/100mL
| 販売名 | グロベニン-I10%静注10g/100mL |
| 有効成分 | 1瓶中 人免疫グロブリンG 10g |
| 添加剤 | グリシン注1) 0.25mol/L pH調節剤 適量 |
| 備考 | 人免疫グロブリンGは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血)注2) |
添加剤 : グリシン
添加剤 : pH調節剤
3.2 製剤の性状
グロベニン−I10%静注10g/100mL
| 販売名 | グロベニン-I10%静注10g/100mL |
| 剤形 | 注射剤(バイアル) |
| 性状 | 澄明又は僅かに乳白光を呈する無色から微黄色の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
| pH | 4.6〜5.1 |
| 浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
【色】
澄明又は微乳白光を呈する無色から微黄色
【剤形】
/液剤/注射
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
○無又は低ガンマグロブリン血症
○重症感染症における抗生物質との併用
○免疫性血小板減少症(他剤が無効で、著明な出血傾向があり、外科的処置又は出産等一時的止血管理を必要とする場合)
○川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)
○慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善
○慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)
○天疱瘡(ステロイド剤の効果不十分な場合)
○スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症(ステロイド剤の効果不十分な場合)
○水疱性類天疱瘡(ステロイド剤の効果不十分な場合)
○ギラン・バレー症候群(急性増悪期で歩行困難な重症例)
○血清IgG2値の低下を伴う、肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎、急性気管支炎又は肺炎の発症抑制(ワクチン接種による予防及び他の適切な治療を行っても十分な効果が得られず、発症を繰り返す場合に限る)
○多発性筋炎・皮膚筋炎における筋力低下の改善(ステロイド剤が効果不十分な場合に限る)
○全身型重症筋無力症(ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に限る)
6.用法及び用量
<効能共通>
効能・効果に応じて以下のとおり投与する。なお、直接静注する場合は、極めて緩徐に行う。
<無又は低ガンマグロブリン血症>
通常、1回人免疫グロブリンGとして200〜600mg(2〜6mL)/kg体重を3〜4週間隔で点滴静注又は直接静注する。なお、患者の状態により適宜増減する。
<重症感染症における抗生物質との併用>
通常、成人に対しては、1回人免疫グロブリンGとして2,500〜5,000mg(25〜50mL)を、小児に対しては、1回人免疫グロブリンGとして100〜150mg(1〜1.5mL)/kg体重を点滴静注又は直接静注する。なお、症状により適宜増減する。
<免疫性血小板減少症>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして200〜400mg(2〜4mL)/kg体重を点滴静注又は直接静注する。なお、5日間使用しても症状に改善が認められない場合は、以降の投与を中止すること。年齢及び症状に応じて適宜増減する。
<川崎病の急性期>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして200mg(2mL)/kg体重を5日間点滴静注又は直接静注、若しくは2,000mg(20mL)/kg体重を1回点滴静注する。なお、年齢及び症状に応じて5日間投与の場合は適宜増減、1回投与の場合は適宜減量する。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注又は直接静注する。なお、年齢及び症状に応じて適宜減量する。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の運動機能低下の進行抑制>
通常、人免疫グロブリンGとして「1,000mg(10mL)/kg体重を1日」又は「500mg(5mL)/kg体重を2日間連日」を3週間隔で点滴静注する。
<天疱瘡>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注する。なお、年齢及び症状に応じて適宜減量する。
<スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注する。
<水疱性類天疱瘡>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注する。
<ギラン・バレー症候群>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注する。
<血清IgG2値の低下を伴う、肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎、急性気管支炎又は肺炎の発症抑制>
人免疫グロブリンGとして初回は300mg(3mL)/kg体重、2回目以降は200mg(2mL)/kg体重を点滴静注する。投与間隔は、通常、4週間とする。
<多発性筋炎・皮膚筋炎における筋力低下の改善>
通常、成人には1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間点滴静注する。
<全身型重症筋無力症>
通常、成人には1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間点滴静注する。
5.効能又は効果に関連する注意
<重症感染症における抗生物質との併用>
5.1 適切な抗菌化学療法によっても十分な効果の得られない重症感染症を対象とすること。
<川崎病の急性期>
5.2 発病後7日以内に投与を開始することが望ましい。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の運動機能低下の進行抑制>
5.3 「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善」に対する本剤の有効性が認められたものの、症状の再発・再燃を繰り返している患者にのみ投与すること。
<天疱瘡>
5.4 副腎皮質ホルモン剤による適切な治療によっても十分な効果が得られない患者のみを対象とすること。献血グロベニン-I静注用(乾燥ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン)の臨床試験では、副腎皮質ホルモン剤20mg/日(プレドニゾロン換算)以上を3〜7日間使用したにもかかわらず、臨床症状の改善が認められなかった患者に対し、当該製剤の有効性及び安全性が検討されている。
5.5 腫瘍随伴性天疱瘡、疱疹状天疱瘡、薬剤誘発性天疱瘡に対する有効性及び安全性は確立していない。
<水疱性類天疱瘡>
5.6 副腎皮質ホルモン剤による適切な治療によっても十分な効果が得られない患者のみを対象とすること。献血グロベニン-I静注用の臨床試験では、副腎皮質ホルモン剤0.4mg/kg/日(プレドニゾロン換算)以上を7〜21日間使用したにもかかわらず、臨床症状の改善が認められなかった患者に対し、当該製剤の有効性及び安全性が検討されている。
<スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症>
5.7 副腎皮質ホルモン剤による適切な治療によっても十分な効果が得られない患者のみを対象とすること。献血グロベニン-I静注用の臨床試験では、副腎皮質ホルモン剤20mg/日(プレドニゾロン換算)以上を2日間以上使用したにもかかわらず、効果不十分で更なる追加治療が必要な患者に対し、当該製剤の有効性及び安全性が検討されている。
<血清IgG2値の低下を伴う、肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎、急性気管支炎又は肺炎の発症抑制>
5.8 投与開始時に以下のすべての条件を満たす患者にのみ投与すること。[7.13参照]
・過去6ヵ月間に急性中耳炎として4回以上、又は、急性気管支炎もしくは肺炎として2回以上の発症を認めること。
・起炎菌として肺炎球菌又はインフルエンザ菌が同定されていること。
・血清IgG2値80mg/dL未満が継続していること。
<多発性筋炎・皮膚筋炎における筋力低下の改善>
5.9 原則として、下記に規定するいずれかのステロイド剤による治療を実施しても十分な効果の得られない患者を対象とすること。
5.9.1 ステロイド剤が効果不十分の判断基準
(1)本剤投与12週以上前からの治療歴で判断する場合
本剤投与の12週以上前に副腎皮質ステロイドをプレドニゾロン換算で50mg/日以上又は1mg/kg/日以上のステロイド大量療法にて1ヵ月以上治療した治療歴があり、その後も本剤投与開始時までステロイド治療を継続していたにもかかわらず、十分な改善が認められず、血中CK値が基準値上限を超えている患者。
(2)本剤投与前の12週未満の治療歴で判断する場合
本剤投与前6〜12週の時点で副腎皮質ステロイドをプレドニゾロン換算で50mg/日以上又は1mg/kg/日以上のステロイド大量療法を実施していた治療歴があり、その後も本剤投与開始時までステロイド治療を継続していたにもかかわらず、十分な改善が認められず、血中CK値が基準値上限を超えており、4週間以上の間隔をおいて測定された直近の検査値の比較で、血中CK値の低下が認められていない患者。
5.10 本剤は多発性筋炎・皮膚筋炎における皮膚症状の改善を目的として投与する薬剤ではない。本剤の皮膚症状に対する有効性は確立していない。
<全身型重症筋無力症>
5.11 ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤による適切な治療によっても十分効果が得られない患者のみを対象とすること。また、本剤による治療を行う前に、胸腺摘除術の実施を考慮すること。同種同効製剤(ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン)の臨床試験では、プレドニゾロン換算で60mg/隔日以上若しくは1.2mg/kg/隔日以上、又は30mg/連日以上若しくは0.6mg/kg/連日以上のステロイド剤を4週間以上服用した治療歴があり、現在も継続してステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤を服用しているにもかかわらず十分な改善が認められない又は再燃を繰り返す患者に対し、当該製剤の有効性及び安全性が検討されている。
7.用法及び用量に関連する注意
<効能共通>
7.1 急速に注射すると血圧降下を起こす可能性がある。特に無又は低ガンマグロブリン血症の患者には注意すること。
7.2 ショック等の副作用は初日の投与開始1時間以内、また投与速度を上げた際に起こる可能性があるので、これらの時間帯については特に注意すること1)。[9.7.1参照]
<無又は低ガンマグロブリン血症>
7.3 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.4 血清IgGトラフ値を参考に、基礎疾患や感染症などの臨床症状に応じて、投与量、投与間隔を調節する必要があることを考慮すること。
<重症感染症における抗生物質との併用、免疫性血小板減少症、スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症、ギラン・バレー症候群>
7.5 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
<川崎病の急性期>
7.6 投与速度
7.6.1 初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.6.2 2,000mg(20mL)/kgを1回で投与する場合は、基本的には7.6.1の投与速度を遵守することとするが、急激な循環血液量の増大に注意し、6時間以上かけて点滴静注すること。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善>
7.7 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.8 筋力低下の改善は、本剤投与終了1ヵ月後に認められることがあるので、投与後の経過を十分に観察し、本剤投与終了後1ヵ月間においては本剤の追加投与は行わないこと。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の運動機能低下の進行抑制>
7.9 投与速度
投与開始から30分間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
<天疱瘡、水疱性類天疱瘡>
7.10 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.11 症状の改善は、本剤投与終了4週後までに認められることがあるので、投与後の経過を十分に観察し、本剤投与終了後4週間においては本剤の追加投与は行わないこと。
<血清IgG2値の低下を伴う、肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎、急性気管支炎又は肺炎の発症抑制>
7.12 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.13 本剤の投与は6回を目安とすること。なお、投与を再開する場合には、対象患者の条件への適合を再度確認し、本剤投与の要否を判断すること。[5.8参照]
<多発性筋炎・皮膚筋炎における筋力低下の改善、全身型重症筋無力症>
7.14 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.15 少なくとも本剤投与後4週間は本剤の再投与を行わないこと。4週間以内に再投与した場合の有効性及び安全性は検討されていない。
販売名和名 : グロベニン−I10%静注20g/200mL
規格単位 :
欧文商標名 : Glovenin-I10% for I.V.injection 20g/200mL
基準名 : pH4処理酸性人免疫グロブリン
規制区分
規制区分名称 : 特定生物由来製品
規制区分
規制区分名称 : 処方箋医薬品注)
規制区分備考 : 注)注意−医師等の処方箋により使用すること
日本標準商品分類番号 : 876343
承認番号 : 30700AMX00123
貯法及び期限等
貯法 : 凍結を避け2〜8℃で保存
有効期間 : 製造日から9ヵ月
3.組成・性状
3.1 組成
グロベニン−I10%静注20g/200mL
| 販売名 | グロベニン-I10%静注20g/200mL |
| 有効成分 | 1瓶中 人免疫グロブリンG 20g |
| 添加剤 | グリシン注1) 0.25mol/L pH調節剤 適量 |
| 備考 | 人免疫グロブリンGは、ヒト血液に由来する。(採血国:米国、採血の区別:非献血)注2) |
添加剤 : グリシン
添加剤 : pH調節剤
3.2 製剤の性状
グロベニン−I10%静注20g/200mL
| 販売名 | グロベニン-I10%静注20g/200mL |
| 剤形 | 注射剤(バイアル) |
| 性状 | 澄明又は僅かに乳白光を呈する無色から微黄色の液体であり、血漿たん白微粒子を認めることがある。 |
| pH | 4.6〜5.1 |
| 浸透圧比 | 約1(生理食塩液に対する比) |
【色】
澄明又は微乳白光を呈する無色から微黄色
【剤形】
/液剤/注射
規格単位毎の効能効果及び用法用量
効能効果対用法用量
4.効能又は効果
○無又は低ガンマグロブリン血症
○重症感染症における抗生物質との併用
○免疫性血小板減少症(他剤が無効で、著明な出血傾向があり、外科的処置又は出産等一時的止血管理を必要とする場合)
○川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)
○慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善
○慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の運動機能低下の進行抑制(筋力低下の改善が認められた場合)
○天疱瘡(ステロイド剤の効果不十分な場合)
○スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症(ステロイド剤の効果不十分な場合)
○水疱性類天疱瘡(ステロイド剤の効果不十分な場合)
○ギラン・バレー症候群(急性増悪期で歩行困難な重症例)
○血清IgG2値の低下を伴う、肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎、急性気管支炎又は肺炎の発症抑制(ワクチン接種による予防及び他の適切な治療を行っても十分な効果が得られず、発症を繰り返す場合に限る)
○多発性筋炎・皮膚筋炎における筋力低下の改善(ステロイド剤が効果不十分な場合に限る)
○全身型重症筋無力症(ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に限る)
6.用法及び用量
<効能共通>
効能・効果に応じて以下のとおり投与する。なお、直接静注する場合は、極めて緩徐に行う。
<無又は低ガンマグロブリン血症>
通常、1回人免疫グロブリンGとして200〜600mg(2〜6mL)/kg体重を3〜4週間隔で点滴静注又は直接静注する。なお、患者の状態により適宜増減する。
<重症感染症における抗生物質との併用>
通常、成人に対しては、1回人免疫グロブリンGとして2,500〜5,000mg(25〜50mL)を、小児に対しては、1回人免疫グロブリンGとして100〜150mg(1〜1.5mL)/kg体重を点滴静注又は直接静注する。なお、症状により適宜増減する。
<免疫性血小板減少症>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして200〜400mg(2〜4mL)/kg体重を点滴静注又は直接静注する。なお、5日間使用しても症状に改善が認められない場合は、以降の投与を中止すること。年齢及び症状に応じて適宜増減する。
<川崎病の急性期>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして200mg(2mL)/kg体重を5日間点滴静注又は直接静注、若しくは2,000mg(20mL)/kg体重を1回点滴静注する。なお、年齢及び症状に応じて5日間投与の場合は適宜増減、1回投与の場合は適宜減量する。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注又は直接静注する。なお、年齢及び症状に応じて適宜減量する。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の運動機能低下の進行抑制>
通常、人免疫グロブリンGとして「1,000mg(10mL)/kg体重を1日」又は「500mg(5mL)/kg体重を2日間連日」を3週間隔で点滴静注する。
<天疱瘡>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注する。なお、年齢及び症状に応じて適宜減量する。
<スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注する。
<水疱性類天疱瘡>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注する。
<ギラン・バレー症候群>
通常、1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間連日点滴静注する。
<血清IgG2値の低下を伴う、肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎、急性気管支炎又は肺炎の発症抑制>
人免疫グロブリンGとして初回は300mg(3mL)/kg体重、2回目以降は200mg(2mL)/kg体重を点滴静注する。投与間隔は、通常、4週間とする。
<多発性筋炎・皮膚筋炎における筋力低下の改善>
通常、成人には1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間点滴静注する。
<全身型重症筋無力症>
通常、成人には1日に人免疫グロブリンGとして400mg(4mL)/kg体重を5日間点滴静注する。
5.効能又は効果に関連する注意
<重症感染症における抗生物質との併用>
5.1 適切な抗菌化学療法によっても十分な効果の得られない重症感染症を対象とすること。
<川崎病の急性期>
5.2 発病後7日以内に投与を開始することが望ましい。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の運動機能低下の進行抑制>
5.3 「慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善」に対する本剤の有効性が認められたものの、症状の再発・再燃を繰り返している患者にのみ投与すること。
<天疱瘡>
5.4 副腎皮質ホルモン剤による適切な治療によっても十分な効果が得られない患者のみを対象とすること。献血グロベニン-I静注用(乾燥ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン)の臨床試験では、副腎皮質ホルモン剤20mg/日(プレドニゾロン換算)以上を3〜7日間使用したにもかかわらず、臨床症状の改善が認められなかった患者に対し、当該製剤の有効性及び安全性が検討されている。
5.5 腫瘍随伴性天疱瘡、疱疹状天疱瘡、薬剤誘発性天疱瘡に対する有効性及び安全性は確立していない。
<水疱性類天疱瘡>
5.6 副腎皮質ホルモン剤による適切な治療によっても十分な効果が得られない患者のみを対象とすること。献血グロベニン-I静注用の臨床試験では、副腎皮質ホルモン剤0.4mg/kg/日(プレドニゾロン換算)以上を7〜21日間使用したにもかかわらず、臨床症状の改善が認められなかった患者に対し、当該製剤の有効性及び安全性が検討されている。
<スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症>
5.7 副腎皮質ホルモン剤による適切な治療によっても十分な効果が得られない患者のみを対象とすること。献血グロベニン-I静注用の臨床試験では、副腎皮質ホルモン剤20mg/日(プレドニゾロン換算)以上を2日間以上使用したにもかかわらず、効果不十分で更なる追加治療が必要な患者に対し、当該製剤の有効性及び安全性が検討されている。
<血清IgG2値の低下を伴う、肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎、急性気管支炎又は肺炎の発症抑制>
5.8 投与開始時に以下のすべての条件を満たす患者にのみ投与すること。[7.13参照]
・過去6ヵ月間に急性中耳炎として4回以上、又は、急性気管支炎もしくは肺炎として2回以上の発症を認めること。
・起炎菌として肺炎球菌又はインフルエンザ菌が同定されていること。
・血清IgG2値80mg/dL未満が継続していること。
<多発性筋炎・皮膚筋炎における筋力低下の改善>
5.9 原則として、下記に規定するいずれかのステロイド剤による治療を実施しても十分な効果の得られない患者を対象とすること。
5.9.1 ステロイド剤が効果不十分の判断基準
(1)本剤投与12週以上前からの治療歴で判断する場合
本剤投与の12週以上前に副腎皮質ステロイドをプレドニゾロン換算で50mg/日以上又は1mg/kg/日以上のステロイド大量療法にて1ヵ月以上治療した治療歴があり、その後も本剤投与開始時までステロイド治療を継続していたにもかかわらず、十分な改善が認められず、血中CK値が基準値上限を超えている患者。
(2)本剤投与前の12週未満の治療歴で判断する場合
本剤投与前6〜12週の時点で副腎皮質ステロイドをプレドニゾロン換算で50mg/日以上又は1mg/kg/日以上のステロイド大量療法を実施していた治療歴があり、その後も本剤投与開始時までステロイド治療を継続していたにもかかわらず、十分な改善が認められず、血中CK値が基準値上限を超えており、4週間以上の間隔をおいて測定された直近の検査値の比較で、血中CK値の低下が認められていない患者。
5.10 本剤は多発性筋炎・皮膚筋炎における皮膚症状の改善を目的として投与する薬剤ではない。本剤の皮膚症状に対する有効性は確立していない。
<全身型重症筋無力症>
5.11 ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤による適切な治療によっても十分効果が得られない患者のみを対象とすること。また、本剤による治療を行う前に、胸腺摘除術の実施を考慮すること。同種同効製剤(ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン)の臨床試験では、プレドニゾロン換算で60mg/隔日以上若しくは1.2mg/kg/隔日以上、又は30mg/連日以上若しくは0.6mg/kg/連日以上のステロイド剤を4週間以上服用した治療歴があり、現在も継続してステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤を服用しているにもかかわらず十分な改善が認められない又は再燃を繰り返す患者に対し、当該製剤の有効性及び安全性が検討されている。
7.用法及び用量に関連する注意
<効能共通>
7.1 急速に注射すると血圧降下を起こす可能性がある。特に無又は低ガンマグロブリン血症の患者には注意すること。
7.2 ショック等の副作用は初日の投与開始1時間以内、また投与速度を上げた際に起こる可能性があるので、これらの時間帯については特に注意すること1)。[9.7.1参照]
<無又は低ガンマグロブリン血症>
7.3 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.4 血清IgGトラフ値を参考に、基礎疾患や感染症などの臨床症状に応じて、投与量、投与間隔を調節する必要があることを考慮すること。
<重症感染症における抗生物質との併用、免疫性血小板減少症、スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症、ギラン・バレー症候群>
7.5 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
<川崎病の急性期>
7.6 投与速度
7.6.1 初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.6.2 2,000mg(20mL)/kgを1回で投与する場合は、基本的には7.6.1の投与速度を遵守することとするが、急激な循環血液量の増大に注意し、6時間以上かけて点滴静注すること。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善>
7.7 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.8 筋力低下の改善は、本剤投与終了1ヵ月後に認められることがあるので、投与後の経過を十分に観察し、本剤投与終了後1ヵ月間においては本剤の追加投与は行わないこと。
<慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の運動機能低下の進行抑制>
7.9 投与速度
投与開始から30分間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
<天疱瘡、水疱性類天疱瘡>
7.10 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.11 症状の改善は、本剤投与終了4週後までに認められることがあるので、投与後の経過を十分に観察し、本剤投与終了後4週間においては本剤の追加投与は行わないこと。
<血清IgG2値の低下を伴う、肺炎球菌又はインフルエンザ菌を起炎菌とする急性中耳炎、急性気管支炎又は肺炎の発症抑制>
7.12 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.13 本剤の投与は6回を目安とすること。なお、投与を再開する場合には、対象患者の条件への適合を再度確認し、本剤投与の要否を判断すること。[5.8参照]
<多発性筋炎・皮膚筋炎における筋力低下の改善、全身型重症筋無力症>
7.14 投与速度
初日の投与開始から1時間は0.01mL/kg/分で投与し、副作用等の異常所見が認められなければ、徐々に投与速度を上げてもよい。ただし、0.06mL/kg/分を超えないこと。2日目以降は、前日に耐容した速度で投与する。
7.15 少なくとも本剤投与後4週間は本剤の再投与を行わないこと。4週間以内に再投与した場合の有効性及び安全性は検討されていない。
| [ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/10/22 版 |