2.1 本剤の成分又はクロニジンに対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 モノアミン酸化酵素阻害剤の投与を受けている患者[
10.1参照]
アルゴンレーザー線維柱帯形成術、アルゴンレーザー虹彩切開術、及びNd-ヤグレーザー後嚢切開術後に生じる眼圧上昇の防止
5.1 本剤はレーザー手術後における眼圧上昇の予防を目的とする薬剤であるため、本剤の使用にあたっては、以下を参考に対象となる患者の選択を行うこと。
5.1.1 アルゴンレーザー線維柱帯形成術、アルゴンレーザー虹彩切開術
・術前に観察された視神経障害が、術後の眼圧上昇により悪化することが予想される患者
5.1.2 Nd-ヤグレーザー後嚢切開術
・後発白内障の程度により、照射レーザーのスポット数、出力が通常よりも増し、術後の眼圧上昇が強く現れることが予想される患者
・合併症もしくは既往歴として、緑内障、高眼圧症、網膜疾患、硝子体疾患又はぶどう膜炎を有し、術後の眼圧上昇により重大なリスクをもたらすことが予想される患者
通常、レーザー照射1時間前、及び照射直後に術眼に1滴ずつ点眼する。
8.1 本剤の投与を行った場合であっても、レーザー照射後の眼圧の観察を頻回に行い、手術直後の眼圧上昇については十分に注意すること。なお、効果不十分で眼圧上昇が認められた場合は、本剤の再投与を行わず速やかに他の適切な処置を行うこと。
8.2 本剤投与後、眼圧が過度に下降した患者については、観察を十分に行うこと。
8.3 本剤はレーザー手術後の一過性の眼圧上昇の防止を目的として使用される薬剤であるため、緑内障あるいは高眼圧症の治療の目的では使用しないこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 重篤な心血管系疾患のある患者
投与の際には心電図検査等により十分な観察を行うこと。動物実験で心拍数の減少が認められているので、症状が悪化するおそれがある。
9.1.2 不安定な高血圧症の患者
動物実験で投与直後の血圧の上昇とそれに続く血圧の低下が認められているので、症状が悪化するおそれがある。
9.1.3 血管迷走神経発作の既往歴のある患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ウサギに3.0mg/kgを経口投与して胎児に影響があったことが報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行するかどうかは不明である。
9.7 小児等
9.8 高齢者
14.1 薬剤投与時の注意
本剤は患者本人が点眼するものではなく、レーザー手術時に術者等により術眼に投与する。1容器あたり1回1滴限りの使用とし、残った薬液は容器とともに廃棄する。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(アルゴンレーザー線維柱帯形成術後の眼圧上昇)
アルゴンレーザー線維柱帯形成術後の眼圧上昇に対する本剤の有効性及び安全性を検討することを目的とした、多施設共同プラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。術前1時間及び術直後に本剤を各1滴点眼した本剤投与群45例(有効性解析対象症例)のうち、眼圧上昇抑制効果が有効以上(術後4時間まで3mmHg以上の眼圧上昇を認めなかった患者の割合)と判定された割合は93.3%(42/45例)であった。
本剤投与群46例(安全性解析対象症例)で副作用は認められなかった
2)。
17.1.2 国内第III相試験(アルゴンレーザー虹彩切開術後の眼圧上昇)
アルゴンレーザー虹彩切開術の眼圧上昇に対する本剤の有効性及び安全性を検討することを目的とした、多施設共同プラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。術前1時間前及び術直後に本剤を各1滴点眼した本剤投与群40例(有効性解析対象症例)のうち、眼圧上昇抑制効果が有効以上(術後4時間まで4mmHg以上の眼圧上昇を認めなかった患者の割合)と判定された割合は82.5%(33/40例)であった。
本剤投与群40例(安全性解析対象症例)で副作用は認められなかった
3)。
17.1.3 国内第III相試験(Nd-ヤグレーザー後嚢切開術後の眼圧上昇)
Nd-ヤグレーザー後嚢切開術後の眼圧上昇に対する本剤の有効性及び安全性を検討することを目的とした、多施設共同プラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。術前1時間前及び術直後に本剤を各1滴点眼した本剤投与群41例(有効性解析対象症例)のうち、眼圧上昇抑制効果が有効以上(術後4時間まで3mmHg以上の眼圧上昇を認めなかった患者の割合)と判定された割合は97.6%(40/41例)であった。
本剤投与群41例(安全性解析対象症例)で副作用は認められなかった
4)。