医療用医薬品 : ハルシオン

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医薬品情報


総称名 ハルシオン
一般名 トリアゾラム
欧文一般名 triazolam
製剤名 トリアゾラム錠
薬効分類名 睡眠導入剤
薬効分類番号 1124
ATCコード N05CD05
KEGG DRUG D00387 トリアゾラム
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


警告 禁忌 原則禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ハルシオン0.125mg錠 Halcion Tablets 0.125mg ファイザー 1124007F1020 8.8円/錠 向精神薬 , 習慣性医薬品 , 処方箋医薬品
ハルシオン0.25mg錠 Halcion Tablets 0.25mg ファイザー 1124007F2026 13円/錠 向精神薬 , 習慣性医薬品 , 処方箋医薬品

警告

本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること。

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤に対し過敏症の既往歴のある患者

急性狭隅角緑内障のある患者

重症筋無力症の患者[筋弛緩作用により、症状を悪化させるおそれがある。]

次の薬剤を投与中の患者

イトラコナゾール、フルコナゾール、ホスフルコナゾール、ボリコナゾール、ミコナゾール、HIVプロテアーゼ阻害剤(インジナビル、リトナビル等)、エファビレンツ、テラプレビル[「相互作用」の項参照]

原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること

肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している患者[呼吸抑制により炭酸ガスナルコーシスを起こしやすいので投与しないこと。やむを得ず投与が必要な場合には、少量より投与を開始し、呼吸の状態を見ながら投与量を慎重に調節すること。]

効能・効果及び用法・用量

効能効果

不眠症

麻酔前投薬

用法用量

不眠症

通常成人には1回トリアゾラムとして0.25mgを就寝前に経口投与する。高度な不眠症には0.5mgを投与することができる。なお、年齢・症状・疾患などを考慮して適宜増減するが、高齢者には1回0.125mg〜0.25mgまでとする。

麻酔前投薬

手術前夜

通常成人には1回トリアゾラムとして0.25mgを就寝前に経口投与する。なお、年齢・症状・疾患などを考慮し、必要に応じ0.5mgを投与することができる。

用法用量に関連する使用上の注意

本剤に対する反応には個人差があり、また、眠気、めまい、ふらつき及び健忘等は用量依存的にあらわれるので、本剤を投与する場合には少量(1回0.125mg以下)から投与を開始すること。やむを得ず増量する場合は観察を十分に行いながら慎重に行うこと。ただし、0.5mgを超えないこととし、症状の改善に伴って減量に努めること。

不眠症には、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、患者が起床して活動を開始するまでに十分な睡眠時間がとれなかった場合、又は睡眠途中において一時的に起床して仕事等を行った場合などにおいて健忘があらわれたとの報告があるので、薬効が消失する前に活動を開始する可能性があるときは服用させないこと。

使用上の注意

慎重投与

心障害のある患者

肝障害又はその既往歴のある患者[肝障害が悪化又は再発することがある。また、肝臓で代謝されるため、クリアランスが低下するおそれがある。]

腎障害のある患者

脳に器質的障害のある患者[作用が強くあらわれるおそれがある。]

高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

衰弱患者[副作用があらわれやすい。]

重要な基本的注意

連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること。本剤の投与を継続する場合には、治療上の必要性を十分に検討すること。[「重大な副作用」の項参照]

本剤の影響が翌朝以後に及び、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

相互作用

相互作用序文

本剤は主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

併用禁忌

イトラコナゾール
(イトリゾール)
フルコナゾール
(ジフルカン)
ホスフルコナゾール
(プロジフ)
ボリコナゾール
(ブイフェンド)
ミコナゾール
(フロリード)
HIVプロテアーゼ阻害剤
インジナビル
(クリキシバン)
リトナビル
(ノービア) 等
エファビレンツ
(ストックリン)
テラプレビル
(テラビック)
本剤の血中濃度が上昇し、作用の増強及び作用時間の延長が起こるおそれがある。本剤とこれらの薬剤の代謝酵素が同じ(CYP3A4)であるため、本剤の代謝が阻害される。

併用注意

アルコール
中枢神経抑制剤
フェノチアジン誘導体
バルビツール酸誘導体等
精神神経系等の副作用があらわれるおそれがある。
なお、できるだけ飲酒は避けさせること。
中枢神経抑制作用が増強される。
エリスロマイシン
クラリスロマイシン
ジョサマイシン
シメチジン
ジルチアゼム
メシル酸イマチニブ
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。本剤とこれらの薬剤の代謝酵素が同じ(CYP3A4)であるため、本剤の代謝が阻害される。
キヌプリスチン
ダルホプリスチン
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。これらの薬剤が代謝酵素(CYP3A4)を阻害することにより、本剤の代謝が阻害される。
リファンピシン本剤の作用が低下するおそれがある。本剤の代謝が促進される。
モノアミン酸化酵素阻害剤多汗、起立性低血圧等の副作用があらわれるおそれがある。機序不明

副作用

副作用発現状況の概要

調査症例数12,930例中、副作用発現症例は338例(2.61%)であり、副作用発現件数は延べ700件であった。その主なものは、めまい・ふらつき164件(1.27%)、眠気155件(1.20%)、倦怠感100件(0.77%)、頭痛・頭重91件(0.70%)等であった。(承認時までの調査及び市販後の使用成績調査の集計)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

薬物依存(頻度不明)、離脱症状(頻度不明)

連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。
また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には徐々に減量するなど慎重に行うこと。特に、痙攣の既往歴のある患者では注意して減量すること。

精神症状(頻度不明)

刺激興奮、錯乱、攻撃性、夢遊症状、幻覚、妄想、激越等の精神症状があらわれることがあるので、患者の状態を十分観察し、異常が認められた場合には投与を中止すること。

呼吸抑制(頻度不明)

呼吸抑制があらわれることがある。また、呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行うこと。

一過性前向性健忘(0.12%)、もうろう状態(0.05%)

一過性前向性健忘(中途覚醒時の出来事をおぼえていない等)、また、もうろう状態があらわれることがあるので、本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に行うこと。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。異常が認められた場合には投与を中止すること。

肝炎(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)

肝炎、肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

ショック(頻度不明)、アナフィラキシー様症状(頻度不明)

ショック、アナフィラキシー様症状(発疹、血管性浮腫、呼吸困難等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
精神神経系眠気、ふらつき、めまい、頭痛・頭重不安、不眠、いらいら感、協調運動失調、不快感、舌のもつれ、言語障害、見当識障害、意識混濁、耳鳴、視覚異常(霧視、散瞳、羞明、眼精疲労)、多夢、魔夢知覚減退、転倒、多幸症、鎮静
肝臓 AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの上昇 
消化器口渇食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、腹痛、心窩部不快感、便秘 
循環器 血圧上昇、動悸、胸部圧迫感血圧降下
過敏症注) 発疹、そう痒 
骨格筋倦怠感脱力感等の筋緊張低下症状 
その他 味覚変化、皮下出血、尿失禁、便失禁尿閉、CK(CPK)上昇
注)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

高齢者では、少量から投与を開始すること。[運動失調等の副作用が発現しやすい。]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦

妊婦(3ヵ月以内)又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中に他のベンゾジアゼピン系化合物の投与を受けた患者の中に奇形を有する児等の障害児を出産した例が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。]

妊娠後期の婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[ベンゾジアゼピン系化合物で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されている。なお、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系化合物で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。]

分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系化合物で報告されている。

授乳婦

授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[ヒト母乳中へ移行し、新生児に嗜眠、体重減少等を起こすことが他のベンゾジアゼピン系化合物(ジアゼパム)で報告されており、また黄疸を増強する可能性がある。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

過量投与

症状に関して、以下の報告がある。万一過量投与に至った場合には、以下を参考の上、適切な処置を行うこと。

症状

本剤の過量投与により、傾眠、錯乱、協調運動障害、不明瞭言語を生じ、昏睡に至ることがある。悪性症候群(無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等)、呼吸抑制、無呼吸、痙攣発作があらわれることがある。
他のベンゾジアゼピン系薬剤と同様に本剤の過量投与において死亡が報告されている。また、本剤を含むベンゾジアゼピン系薬剤とアルコールとを過量に併用した患者で死亡が報告されている。

処置

呼吸、脈拍、血圧の監視を行うとともに、胃洗浄、輸液、気道の確保等の適切な処置を行うこと。また、本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意(禁忌、慎重投与、相互作用等)を必ず読むこと。悪性症候群が疑われた場合は、適切な処置を行うこと。

その他の注意

投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静・抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。

外国において、本剤を1〜2週間程度投与された患者で、投与期間中に日中不安、激越があらわれたことが報告されている。また、情緒不安、失神、躁状態、離人症、抑うつ状態、異常感覚、錯感覚、利尿剤併用中の患者の肝不全からの死亡、胆汁うっ滞性黄疸、舌灼熱感、舌炎、口内炎、うっ血、頻脈、筋緊張異常、筋痛、疲労、性欲減退、月経不順、発汗があらわれたとの報告がある。

薬物動態

[1][2][3][4][5]

健康成人男子(32名)に対し、トリアゾラム0.5mgを単回経口投与した場合の吸収は速やかであり、投与後平均1.2時間で最高血漿中濃度に達する。また、排泄も速やかであり、血漿中濃度消失半減期は平均2.9時間である。
外国人データでは、経口投与時の吸収率は少なくとも85%である。代謝物は主としてα-hydroxytriazolamと4-hydroxytriazolamである。前者は未変化体より弱い活性を有するが血漿中濃度は低く、後者は活性がない。排泄パターンは尿中排泄型であり、総排泄率は尿中82%、糞便中8%である。尿中への排泄は速やかで、投与後10時間及び24時間までの排泄率は尿中総排泄率の各々73%及び94%である。

[参考]

ラットの経口投与において、投与後5分でほとんどの器官及び組織に分布し、15分〜1時間で最高濃度に達した。中枢神経系では投与15分で最高濃度に達し、その後は血中よりも速やかに減少し消失した。なお、血液脳関門及び胎盤関門を通過し、また乳汁中への移行が認められた。

臨床成績

比較試験を含む臨床試験において、入眠時間の短縮、睡眠時間の延長並びに途中覚醒の減少等の有意な効果が認められ、不眠症に対する有用性が認められた。

薬効薬理

[6][7][8][9][10]

ジアゼパム、ニトラゼパム等既存のベンゾジアゼピン系化合物と類似した作用スペクトラムを有し、作用の強さはマウス、ラット、ウサギにおいて概してジアゼパムの4〜5倍であるが、特に睡眠増強作用及び抗不安作用は強く、各々ジアゼパムの約45倍(マウス)及び約10倍(ラット)である。健康成人の睡眠ポリグラフィ実験では睡眠潜時を短縮し、睡眠率を増加させる。
作用機序は既存のベンゾジアゼピン系化合物と同様、大脳辺縁系及び視床下部における情動機構の抑制、並びに大脳辺縁系賦活機構の抑制によると考えられている。

有効成分に関する理化学的知見

一般名トリアゾラム
一般名(欧名)triazolam
化学名8-chloro-6-(o-chlorophenyl)-1-methyl-4H-s-triazolo[4,3-a][1,4]benzodiazepine
分子式C17H12Cl2N4
分子量343.21
性状白色の粉末で、においはない。
クロロホルムに溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、アセトン、酢酸エチル又はジエチルエーテルに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
KEGG DRUGD00387

包装

ハルシオン0.125mg錠

100錠、1,000錠(SP)

500錠(瓶)

ハルシオン0.25mg錠

100錠、1,000錠(SP)

500錠(瓶)

主要文献


1. 社内資料
2. Eberts,F.S.Jr.et al.,  Clin Pharmacol Ther,  29 (1),  81,  (1981) »PubMed
3. 社内資料
4. Kitagawa,H.et al.,  Xenobiotica,  9 (7),  415,  (1979) »PubMed
5. Kitagawa,H.et al.,  Xenobiotica,  9 (7),  429,  (1979) »PubMed
6. 君島 健次郎ほか,  米子医学雑誌,  27 (4),  314,  (1976)
7. 古川 達雄ほか,  医学研究,  45 (5),  285,  (1975)
8. 植木 昭和ほか,  日本薬理学雑誌,  74,  597,  (1978) »PubMed
9. 五味田 裕ほか,  日本薬理学雑誌,  74,  615,  (1978) »PubMed
10. 中澤 和嘉ほか,  臨床精神医学,  6 (10),  1415,  (1977)

作業情報


改訂履歴

2012年3月 改訂
2017年3月 第15版 改訂

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ファイザー株式会社
151-8589
東京都渋谷区代々木3-22-7
学術情報ダイヤル 0120-664-467

業態及び業者名等

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ファイザー株式会社
東京都渋谷区代々木3-22-7


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2018/7/18 版