医療用医薬品 : エンシュア・リキッド

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医薬品情報


総称名 エンシュア・リキッド
薬効分類名 経腸栄養剤(経口・経管両用)
薬効分類番号 3259
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2019年12月 改訂 (第16版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 臨床成績 薬効薬理 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
エンシュア・リキッド ENSURE LIQUID アボットジャパン 3259109S1025 0.54円/mL

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

牛乳たん白アレルギーを有する患者〔本剤は牛乳由来のカゼインが含まれているため,ショック,アナフィラキシーを引き起こすことがある.〕

妊娠3カ月以内又は妊娠を希望する婦人へのビタミンA5,000IU/日以上の投与〔「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照.〕

効能・効果及び用法・用量

効能効果

一般に,手術後患者の栄養保持に用いることができるが,特に長期にわたり,経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する.

用法用量

標準量として成人には1日1,500〜2,250mL(1,500〜2,250kcal)を経管又は経口投与する.1mL当たり1kcalである.
なお,年齢,症状により適宜増減する.
経管投与では本剤を1時間に100〜150mLの速度で持続的又は1日数回に分けて投与する.経口投与では1日1回又は数回に分けて投与する.
ただし,初期量は標準量の1/3〜1/2量とし,水で約倍量に希釈(0.5kcal/mL)して投与する.以後は患者の状態により徐々に濃度及び量を増し標準量とする.

使用上の注意

慎重投与

短腸症候群などの高度の腸管機能障害を有する患者〔下痢を起こすおそれがある.〕

糖代謝異常の患者〔高血糖になるおそれがある.〕

水分の補給に注意を要する下記患者〔脱水状態になる,又は脱水状態が悪化するおそれがある.〕

昏睡状態の患者

意識不明の患者

口渇を訴えることのできない患者

高熱を伴う患者

重篤な下痢など著しい脱水状態の患者

腎障害のある患者

重要な基本的注意

本剤を術後に投与する場合,胃,腸管の運動機能が回復し,水分の摂取が可能になったことを確認すること.

ビタミン,電解質及び微量元素の不足を生じる可能性があるので,必要に応じて補給すること.長期投与中にセレン欠乏症(心機能の低下,爪白色変化,筋力低下等)があらわれたとの報告がある.

副作用

副作用発現状況の概要

承認時

250例中53例(21.2%)に副作用がみられたが,副作用のために投与を中止した症例は3例(1.2%)であった.主な副作用は下痢43例(17.2%),腹部膨満感9例(3.6%),腹痛3例(1.2%)等の消化器症状であった.BUN,血中カリウムの上昇が各1例ずつみられた.

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

ショック,アナフィラキシー(頻度不明)

ショック,アナフィラキシーを起こすことがあるので,観察を十分に行い,血圧低下,意識障害,呼吸困難,チアノーゼ,悪心,胸内苦悶,顔面潮紅,そう痒感,発汗等があらわれた場合には直ちに投与を中止し,適切な処置を行うこと.

その他の副作用

 5%以上0.1〜5%未満頻度不明
消化器下痢腹部膨満感,腹痛,悪心,嘔吐,胸やけ 
肝臓  肝機能異常(AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,γ-GTP上昇,ALP上昇等)
代謝・栄養 BUN上昇,血中カリウム上昇 
過敏症注1)  発疹,発赤,蕁麻疹
注1)直ちに投与を中止すること.

高齢者への投与

高齢者では生理機能が低下していることが多いので,用法・用量に留意すること.

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

外国において,妊娠前3カ月から妊娠初期3カ月までにビタミンAを10,000IU/日以上摂取した女性から出生した児に,頭蓋神経堤などを中心とする奇形発現の増加が推定されたとする疫学調査結果があるので,妊娠3カ月以内又は妊娠を希望する婦人に投与する場合は,用法・用量に留意し,本剤によるビタミンAの投与は5,000IU/日未満に留めるなど必要な注意を行うこと.

小児等への投与

小児の栄養所要量は成人と異なるため小児に対する本剤の有効性・安全性は確立していない(使用経験が少ない).

適用上の注意

投与経路

静脈内等へは投与しないこと.

投与速度

経管投与において標準濃度は1kcal/mL,標準速度は1時間に100〜150mLであるが,通常は,低濃度又は低速度から投与を開始し,徐々に標準濃度又は標準速度に達するようにすること.下痢等の副作用が発現した場合には,濃度を0.5kcal/mL程度に下げ,症状の改善を待つ.その後,標準速度に達するようにし,次いで標準濃度にすること.

投与時

分割投与の開始時,又は持続的投与の数時間ごとに,胃内容物の残存を確認すること.

経管投与においては,分割投与の終了ごと,あるいは持続的投与の数時間ごとに少量の水でチューブをフラッシングすること.

本剤は開缶直前によく振ってから使用すること.〔使用時に白色の浮遊物又は沈殿物(脂肪あるいはカルシウム)がみられることがあるが,品質の異常ではない.〕

本剤を経管投与する場合,投与容器は清潔なものを用いること.

本剤を経管投与する場合,内径2mm以上のチューブを使用することが望ましい.

本剤を加温する場合は,未開缶のまま微温湯(30〜40℃)で行い,直火での加温は避けること.

可塑剤としてDEHP[di-(2-ethylhexyl)phthalate:フタル酸ジ-(2-エチルヘキシル)]を含むポリ塩化ビニル製の栄養セット及びフィーディングチューブ等を使用した場合,DEHPが製剤中に溶出するので,DEHPを含まない栄養セット及びフィーディングチューブ等を使用することが望ましい.

保存時

開缶後は密閉し,冷蔵庫内に保存すること.開缶後48時間以内に使用すること.

本剤を冷凍するのは避けること.

臨床成績

術前・術後,意識障害,開口不能,嚥下運動障害等による食事摂取困難な患者213例に投与し,良好以上の栄養改善が182例(85.4%)に認められた1)2)3)4)5)

薬効薬理

たん白質

本剤のたん白質源は,アミノ酸補足効果と効率的利用を考慮し,乳たん白質と大豆たん白質を87.3:12.7の割合で配合したもので,250mL中8.8g(エネルギー構成比14.0%)を含有する.

たん白質中の必須アミノ酸/総アミノ酸比は0.409であり,アミノ酸スコアは100である.

成長期ラットを用いたたん白効率,正味たん白比と窒素出納試験において,本剤は市販経腸栄養剤及び標準たん白質であるカゼインと同等又はこれらを上回る成績を示した6)

NPC/N比(非たん白カロリー/窒素比)は157である.

本剤の腎溶質負荷は小児に対して252mOsm/L,成人に対して312mOsm/Lと低く,高齢者にも使用できる.

糖質

本剤の糖質源はデキストリンとショ糖を71:29の割合で配合したもので,250mL中34.3g(エネルギー構成比54.5%)を含有する.また,乳糖を含まないので,乳糖不耐症にも使用できる.

脂質

本剤の主要な脂肪源はトウモロコシ油であり,250mL中8.8g(エネルギー構成比31.5%)を含有する.トウモロコシ油は必須脂肪酸であるリノール酸,リノレン酸を含む.本剤2,000kcal中のコレステロール含量は20mg以下である.また,均一微細で,かつ安定な懸濁液となっており,消化されやすい.

水分量

本剤250mL中の水分量は213mLである.

包装

エンシュア・リキッド(250mL,250kcal)24缶

主要文献


1. 長尾房大,ほか,  JJPEN,  6,  737,  (1985)
2. 菅野憲一郎,ほか,  JJPEN,  6,  745,  (1985)
3. 菅原利夫,ほか,  日本口腔外科学会雑誌,  30,  1634,  (1984) »DOI
4. 山本政勝,ほか,  基礎と臨床,  20,  7205,  (1986)
5. 菅原利夫,ほか,  基礎と臨床,  20,  6201,  (1986)
6. アボットジャパン合同会社:薬効薬理に関する社内資料

作業情報


改訂履歴

2017年12月 改訂
2019年12月 改訂 (第16版)

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください.
アボットジャパン合同会社

108-6305
東京都港区三田三丁目5番27号
フリーダイヤル 0120-964-930

業態及び業者名等

製造販売元
アボットジャパン合同会社

東京都港区三田三丁目5番27号

製造元
株式会社明治


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2021/1/20 版