医療用医薬品 : パンビタン

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医薬品情報


総称名 パンビタン
薬効分類名 複合ビタミン剤
薬効分類番号 3179
KEGG DRUG
D08830 レチノールパルミチン酸エステル・チアミン硝化物・リボフラビン・ピリドキシン塩酸塩・シアノコバラミン・アスコルビン酸・エルゴカルシフェロール・トコフェロール酢酸エステル・パントテン酸カルシウム・ニコチン酸アミド・葉酸
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年9月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
調剤用パンビタン末 PANVITAN POWDER for Prescription 武田テバ薬品 3179121A1028 6.5円/g

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
妊娠3ヵ月以内又は妊娠を希望する女性へのビタミンA5,000IU/日以上の投与(ビタミンA欠乏症の女性は除く)[9.5.1参照]

4. 効能または効果

本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)
効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

6. 用法及び用量

通常成人1日1〜2gを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 悪性貧血の患者
適切な治療を行うこと。血液状態は改善するが、神経症状に効果がない。
なお、診断の確立していない悪性貧血の患者の場合、血液状態の改善により悪性貧血を隠蔽し、診断及び治療に影響を与えるので注意すること。
9.4 生殖能を有する者
9.5.1参照]
9.5 妊婦
9.5.1 妊娠3ヵ月以内又は妊娠を希望する女性
ビタミンA欠乏症の治療に用いる場合を除いて本剤を投与しないこと。なお、ビタミンAの補給を目的として本剤を用いる場合は食品などからの摂取量に注意し、本剤による投与は5,000IU/日未満に留めるなど必要な注意を行うこと。外国において、妊娠前3ヵ月から妊娠初期3ヵ月までにビタミンAを10,000IU/日以上摂取した女性から出生した児に、頭蓋神経堤などを中心とする奇形発現の増加が推定されたとする疫学調査結果がある。[2.、9.4参照]
9.5.2 妊婦(妊娠3ヵ月以内の女性は除く)又は妊娠している可能性のある女性
大量投与を避けること。ビタミンDの大量投与により胎児障害を起こすとの報告がある。
9.7 小児等
9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.7.2 ビタミンA、D過剰症を起こしやすい。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
脳神経系大泉門膨隆注1)、神経過敏注1)、頭痛注1)
消化器食欲不振注1),注2)、嘔吐注1)、口渇注2)、便秘注2)
肝臓肝腫大注1)
泌尿器多尿注2)
皮膚脱毛注1)、そう痒感注1)
過敏症発疹、紅斑、そう痒感等
その他体重増加停止注1)、四肢痛注1)、体重減少注2)、発熱注2)

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

ビタミンB2により、尿を黄変させ、臨床検査値に影響を与えることがある。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
本剤はアルカリ剤、吸湿性薬剤と配合しないこと。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
糖質、蛋白質、脂質の生体内代謝は、各種ビタミンの相互協力の下で行われ、いずれのビタミンが欠乏しても生体内代謝の円滑を欠き生体機能の維持が困難となる。
また、ビタミン欠乏症は、複合ビタミン欠乏症の形であらわれることが多く、相関する生理あるいは薬理作用をもつ数種のビタミンを投与することが合理的である1)2)3)4)5)
試験的には、ラットの成長6)7)、胎児・新生児の成長8)、運動能力6)等や、ヒトの妊娠経過9)に複合ビタミンが好影響をおよぼすことが示されている。

20. 取扱い上の注意

アルミ袋開封後は、湿気を避けて遮光して保存すること。本剤は特に吸湿しやすい製剤である。

22. 包装

100g[ポリエチレン袋、乾燥剤入り]、500g[100g(ポリエチレン袋)×5、乾燥剤入り]、1kg[200g(ポリエチレン袋)×5、乾燥剤入り]

23. 主要文献

  1. 岸川基明 他, 診断と治療, 56, 91-94, (1968)
  2. 島薗順雄, 日本薬剤師会雑誌, 7, 2-4, (1955)
  3. 吉田順一 他, 綜合臨牀, 6, 1161-1163, (1957)
  4. 中村恒男 他, 小児科診療, 17, 194-198, (1954)
  5. 岸川基明 他, 綜合臨牀, 14, 2002-2006, (1965)
  6. Tikhomirova A.N.et al., Vopr Pitan., 22, 46-50, (1963)
  7. 早川清一 他, 食糧研究所研究報告, 14, 9-10, (1959)
  8. Pfaltz H.et al., Am J Obstet Gynecol., 72, 265-276, (1956)
  9. Baker H.et al., Am J Clin Nutr., 28, 59-65, (1975)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
武田テバ薬品株式会社 武田テバDIセンター
〒453-0801 名古屋市中村区太閤一丁目24番11号
電話:0120-923-093 受付時間 9:00〜17:30(土日祝日・弊社休業日を除く)
製品情報問い合わせ先
武田テバ薬品株式会社 武田テバDIセンター
〒453-0801 名古屋市中村区太閤一丁目24番11号
電話:0120-923-093 受付時間 9:00〜17:30(土日祝日・弊社休業日を除く)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
武田テバ薬品株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号
26.2 販売
武田薬品工業株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/06/18 版