医療用医薬品 : アンカロン |
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総称名 | アンカロン |
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一般名 | アミオダロン塩酸塩 |
欧文一般名 | Amiodarone Hydrochloride |
薬効分類名 | 不整脈治療剤 |
薬効分類番号 | 2129 |
ATCコード | C01BD01 |
KEGG DRUG |
D00636
アミオダロン塩酸塩
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KEGG DGROUP |
DG01653
抗不整脈薬
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
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1.警告 2.禁忌 4.効能または効果 6.用法及び用量 8.重要な基本的注意 9.特定の背景を有する患者に関する注意 10.相互作用 11.副作用 14.適用上の注意 16.薬物動態 17.臨床成績 18.薬効薬理 19.有効成分に関する理化学的知見 20.取扱い上の注意 22.包装 23.主要文献 24.文献請求先及び問い合わせ先 26.製造販売業者等 |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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アンカロン錠100 | Ancaron Tablets | サノフィ | 2129010F1022 | 139円/錠 | 毒薬, 処方箋医薬品 |
検査項目 | 投与前 | 投与開始1ヵ月後 | 投与中3ヵ月毎 |
胸部レントゲン検査又は胸部CT検査 肺機能検査(% DLco) | ○ | ○ | ○ |
臨床検査 (血液学的検査) (血液生化学的検査) (尿検査) (甲状腺機能検査) | ○ | ○ | ○ |
眼科検査 | ○ | ○ | ○ |
リトナビル ノービア ニルマトレルビル・リトナビル パキロビッド [2.4参照] | 重篤な副作用(不整脈等)を起こすおそれがある。 | 左記薬剤のCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがある。 |
ネルフィナビルメシル酸塩 ビラセプト [2.4参照] | 重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象(QT延長、Torsade de pointes等の不整脈や持続的な鎮静)を起こすおそれがある。 | 左記薬剤のCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがある。 |
モキシフロキサシン塩酸塩 アベロックス ラスクフロキサシン塩酸塩(注射剤) ラスビック点滴静注 [2.4参照] | QT延長、心室性不整脈を起こすおそれがある。 | 併用によりQT延長作用が相加的に増加するおそれがある。 |
バルデナフィル塩酸塩水和物 レビトラ シルデナフィルクエン酸塩(勃起不全を効能又は効果とするもの) バイアグラ [2.4参照] | QT延長を起こすおそれがある。 | 併用によりQT延長作用が相加的に増加するおそれがある。 |
トレミフェンクエン酸塩 フェアストン [2.4参照] | QT延長を増強し、心室性頻拍(Torsade de pointesを含む)等を起こすおそれがある。 | 併用によりQT延長作用が相加的に増加するおそれがある。 |
フィンゴリモド塩酸塩 イムセラ ジレニア [2.4参照] | 併用によりTorsade de pointes等の重篤な不整脈を起こすおそれがある。 | これらの薬剤の投与により心拍数が低下するため、併用により不整脈を増強するおそれがある。 |
シポニモド フマル酸 メーゼント [2.4参照] | 併用によりTorsade de pointes等の重篤な不整脈を起こすおそれがある。 | これらの薬剤の投与により心拍数が低下するため、併用により不整脈を増強するおそれがある。 |
エリグルスタット酒石酸塩 サデルガ [2.4参照] | 併用によりQT延長等を生じるおそれがある。 | 併用によりQT延長作用が増強すると考えられる。本剤のCYP2D6及びCYP3A阻害作用によりエリグルスタット酒石酸塩の代謝が阻害されるおそれがある。 |
抗凝血剤 ワルファリン | プロトロンビン時間の延長、重大な又は致死的な出血が生じることが報告されているため、抗凝血剤を1/3〜1/2に減量し、プロトロンビン時間を厳密に監視すること。 | 本剤によるCYP2C9阻害が考えられる。 また、甲状腺機能が亢進されると、抗凝血剤の作用が増強されることが考えられる。 |
P糖蛋白を基質とする抗凝固剤 ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩 エドキサバントシル酸塩水和物 | これらの薬剤の血中濃度が上昇し、抗凝固作用が増強することが報告されている。 | 本剤によるP糖蛋白阻害が考えられる。 |
ジゴキシン | ジゴキシン血中濃度が上昇し、臨床的な毒性(洞房ブロック、房室ブロック、憂鬱、胃腸障害、精神神経障害等)を生じることが報告されているため、本剤を投与開始するときはジギタリス治療の必要性を再検討し、ジギタリス用量を1/2に減量するか又は投与を中止すること。 | 本剤による腎外クリアランスの低下、消化管吸収の増加が考えられる。また、甲状腺機能の変化がジゴキシンの腎クリアランスや吸収に影響することなどが考えられる。 |
キニジン | キニジン血中濃度が上昇し、Torsade de pointesが起こることが報告されているため、キニジンを1/3〜1/2に減量するか又は投与を中止すること。 | 機序不明。 |
メキシレチン | Torsade de pointesを発現したとの報告がある。 | 機序不明。 |
ジソピラミド | Torsade de pointesを発現したとの報告がある。 | 本剤は、心刺激伝導作用を延長させることが考えられる。 |
ソタロール | 併用によりTorsade de pointesを起こすことがある。 | 併用によりQT延長作用が相加的に増加することがある。 |
プロカインアミド | プロカインアミド、N-アセチルプロカインアミド血中濃度が上昇し、心血管作用が増強されることが報告されているため、プロカインアミドを1/3に減量するか又は投与を中止すること。 | 本剤は、プロカインアミドの肝代謝と腎クリアランスを阻害することが考えられる。 |
テオフィリン | テオフィリン血中濃度を上昇させるとの報告がある。 | 本剤によるCYP1A2阻害が考えられる。 |
フェニトイン | フェニトインの血中濃度上昇による精神神経障害があらわれることがある。観察を十分に行い、過量投与の症状があらわれた場合には速やかにフェニトイン投与量を減らすこと。 | 本剤によるCYP2C9阻害が考えられる。 |
フレカイニド | フレカイニド血中濃度が上昇することが報告されているため、フレカイニドを2/3に減量すること。 | 本剤によるCYP2D6阻害が考えられる。 |
アプリンジン | アプリンジン血中濃度の上昇、心血管作用の増加の報告がある。 | 本剤によるCYP2D6阻害が考えられる。 |
CYP3A4で代謝される薬剤 シクロスポリン タクロリムス ジヒドロエルゴタミン エルゴタミン トリアゾラム ミダゾラム 等 | 左記薬剤の血中濃度を上昇させるとの報告がある。 | 本剤によるCYP3A4阻害が考えられる。 |
CYP3A4で代謝されるHMG-CoA還元酵素阻害剤 シンバスタチン 等 | 併用により筋障害のリスクが増加するとの報告がある。 | 本剤によるCYP3A4阻害により、血中濃度が上昇することがある。 |
リドカイン | 洞停止、洞房ブロックを発現したとの報告がある。 | 本剤による洞結節の相加的抑制、代謝阻害が考えられる。 |
フェンタニル | 血圧低下、徐脈を発現したとの報告がある。 | 本剤とフェンタニルには、血圧低下、徐脈作用があり併用により作用が増強されることが考えられる。 |
全身麻酔剤 | ハロゲン化吸入麻酔薬の心筋抑制因子及び伝導障害に対する感受性が高くなることがあり、また、アトロピンが不奏効の徐脈、低血圧、伝導障害、心拍出量低下といった潜在的に重度の合併症が報告されている。さらに、非常にまれであるがときに致命的な急性呼吸窮迫症候群が通常手術直後に認められている。 | 機序不明。 |
局所麻酔剤 | 心機能抑制作用が増強するおそれがあるので、心電図検査等によるモニタリングを行うこと。 | 併用により作用が増強されることが考えられる。 |
β遮断薬 メトプロロール プロプラノロール | 徐脈、心停止を発現したとの報告がある。 | 本剤がメトプロロール、プロプラノロールの肝代謝を抑制し、初回通過効果を低下させることが考えられる。 |
Ca-拮抗剤 ジルチアゼム ベラパミル | 心停止、房室ブロックを発現したとの報告がある。 | 本剤はこれらの薬剤との併用で洞房と房室結節伝導を遅延させ、心筋収縮力を相加的に低下させることが考えられる。 |
低カリウム血症を起こす薬剤 利尿剤 副腎皮質ステロイド剤 アムホテリシンB ACTH(テトラコサクチド) | Torsade de pointesを起こすことがある。 | 機序不明。 低カリウム血症が惹起された場合、本剤のQT延長作用が増加されることが考えられる。 |
シルデナフィルクエン酸塩(肺動脈性肺高血圧症を効能又は効果とするもの) | QT延長を起こすおそれがある。 | 併用によりQT延長作用が相加的に増加するおそれがある。 |
レジパスビル/ソホスブビル配合剤 [8.5参照] | 徐脈等の不整脈があらわれるおそれがあり、海外の市販後において死亡例も報告されていることから、併用は可能な限り避けること。やむを得ず本剤と併用する場合は、不整脈の徴候の発現等に注意して十分に観察し、異常が認められた場合には適切な対応を行うこと。 | 機序不明。 |
ヒドロキシクロロキン硫酸塩 | 心室性不整脈を起こすおそれがある。 | 機序不明。 |
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 | 血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 | セイヨウオトギリソウにより本剤の代謝酵素が誘導され、代謝が促進されることが考えられる。 |
1%以上 | 1%未満 | 頻度不明 | |
精神神経系 | 性欲減退、睡眠障害、不眠症、幻覚 | ||
感覚器 | 味覚異常 | 臭覚異常 | |
消化器 | 悪心・嘔気(5.8%)、嘔吐、食欲不振 | 胃部不快感、舌アフタ形成 | 便秘 |
循環器注1) | QT延長、房室ブロック | 洞機能不全 | 脚ブロック、本剤投与中の患者の開胸手術中、心肺バイパス中止後に血圧低下 |
呼吸器 | 肺機能障害、胸部X線異常 | 喘息 | |
血液 | 白血球減少、好酸球増加、好中球減少 | ヘモグロビン、ヘマトクリット値の上昇及び低下、白血球増多、血小板減少、血液凝固異常 | |
内分泌系 (甲状腺) | 甲状腺機能検査値異常(rT3の上昇、TSHの上昇及び低下、T3の低下、T4の上昇及び低下)(30.8%) | ||
自律神経系 | 潮紅、流涎 | ||
中枢・末梢神経系 | 振戦 | 頭痛、不随意運動、協調運動低下、歩行障害、運動失調、めまい、知覚異常、頭蓋内圧亢進、末梢性感覚運動ニューロパチー | |
皮膚 | 皮疹、手指爪変色 | 光線過敏症、脱毛、日光皮膚炎、皮膚青色化、紫斑、皮膚血管炎、血管神経性浮腫、蕁麻疹 | |
眼注2) | 角膜色素沈着(21.2%) | 羞明 | 視覚暈輪、眼がかすむ、視神経炎 |
肝臓 | 肝機能検査値異常[AST、ALT、Al-P、LDH、LAP、γ-GTP、の上昇] | 総ビリルビンの上昇 | |
腎臓 | BUN上昇、血中クレアチニン上昇、血清Na低下、尿酸の上昇及び低下、血清Na上昇、血清電解質(K、Cl、Ca、P)の上昇及び低下、尿蛋白、尿糖、尿ウロビリノーゲン、尿pH異常 | ||
その他 | 手指の浮腫、全身倦怠、女性化乳房 | CK上昇、コリンエステラーゼの上昇及び低下、疲労、副睾丸炎、骨髄肉芽腫 |
Cmax(μg/mL) | Tmax(hr) | T1/2(hr) | AUC(μg・hr/mL) | |
患者(n=8) | 1.194 | 4.6 | 13.4 | 9.725 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2023/09/20 版 |