2.1 アルドステロン症の患者[当該疾患及びその症状が悪化するおそれがある。]
2.2 ミオパチーのある患者[当該疾患及びその症状が悪化するおそれがある。]
2.3 低カリウム血症のある患者[当該疾患及びその症状が悪化するおそれがある。]
下記疾患における水様の痰、水様鼻汁、鼻閉、くしゃみ、喘鳴、咳嗽、流涙
通常、成人1日9.0gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
8.1 本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
8.3 他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 病後の衰弱期、著しく体力の衰えている患者
副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。
9.1.2 著しく胃腸の虚弱な患者
食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、下痢等があらわれることがある。
9.1.3 食欲不振、悪心、嘔吐のある患者
9.1.4 発汗傾向の著しい患者
9.1.5 狭心症、心筋梗塞等の循環器系の障害のある患者、又はその既往歴のある患者
9.1.6 重症高血圧症の患者
9.1.7 排尿障害のある患者
9.1.8 甲状腺機能亢進症の患者
9.2 腎機能障害患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 間質性肺炎(頻度不明)
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、咳嗽、呼吸困難、発熱等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
11.1.2 偽アルドステロン症(頻度不明)
低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。[
8.2、
10.2参照]
11.1.3 ミオパチー(頻度不明)
低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。[
8.2、
10.2参照]
11.1.4 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、Al-P、γ-GTP等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 |
過敏症 | 発疹、発赤、そう痒等 |
自律神経系 | 不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等 |
消化器 | 食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹痛、下痢等 |
泌尿器 | 排尿障害等 |
18.1 作用機序
18.1.1 ケミカルメディエーター産生・遊離抑制作用
(1)ヒスタミン
ラット腹腔肥満細胞において、抗原刺激によるヒスタミンの遊離を抑制した
2)(
in vitro)。
(2)アラキドン酸代謝
ブタ気管由来平滑筋細胞において、シクロオキシゲナーゼ代謝産物、リポキシゲナーゼ代謝産物の産生を増加させた
3)(
in vitro)。
18.1.2 神経ペプチドに対する作用
混餌投与したラットにおいて、toluene-2,4-diisocyanate点鼻による鼻洗浄液中のサブスタンスP,カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)及び神経成長因子(NGF)の増加が抑制された
4)。
18.1.3 炎症細胞に対する作用
ヒト好酸球において、卵白アルブミン、ヒトIgG、ヒト分泌型IgA
5)、GM-CSF及びPAFによる脱顆粒を抑制し、好酸球上の接着分子であるCD11b/CD18の発現を抑制した
6)。また、rhIL-5による好酸球の生存率延長を抑制した
5)6)(
in vitro)。
18.1.4 サイトカインに対する作用
経口投与したマウス脾臓細胞において、卵白アルブミン誘発IL-4産生が抑制されたが、IFN-γ産生は影響されなかった。また、IL-4産生CD4
+T細胞(Th2細胞)増加が抑制されたが、IFN-γ産生CD4
+T細胞(Th1細胞)は影響されなかった
7)(
in vitro)。
18.1.5 アセチルコリン刺激に対する作用
モルモット鼻腺細胞において、アセチルコリン刺激による細胞内Na
+濃度の上昇を抑制した。また、アセチルコリンによるイオン電流増加を抑制した
8)(
in vitro)。
18.2 抗アレルギー・抗炎症作用
18.2.1 ラットに経口前投与したところ、48時間PCA反応が抑制された
9)。
18.2.2 ラットに経口投与したところ、ヒスタミンによる皮膚毛細血管透過性の亢進が抑制された
9)。
18.2.3 回虫抗原(DNP-As)感作アレルギー性鼻炎モデルモルモットに経口前投与したところ、抗原点鼻によるくしゃみ・鼻掻き行動の増加、鼻粘膜への好酸球浸潤、鼻腔容積の減少及び鼻腔への色素漏出量の増加がそれぞれ抑制された
10)。
18.2.4 気道炎症モデルマウスに経口投与したところ、肺洗浄液中好酸球増加が抑制された。また、メタコリン(Achのメチル化誘導体)吸入による呼吸抵抗上昇が抑制された
11)。
18.2.5 混餌投与したラットにおいて、ヒスタミン誘発くしゃみ及び鼻掻き回数が抑制された
12)。
20.1 本剤の品質を保つため、できるだけ湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい所に保管すること。
20.2 開封後は特に湿気を避け、取扱いに注意すること。
20.3 本剤は生薬を原料としているので、色調等が異なることがある。