医療用医薬品 : ミケラン

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医薬品情報


総称名 ミケラン
一般名 カルテオロール塩酸塩
欧文一般名 Carteolol Hydrochloride
製剤名 カルテオロール塩酸塩錠
薬効分類名 βブロッカー
薬効分類番号 2123
ATCコード C07AA15
KEGG DRUG D00599 カルテオロール塩酸塩
商品一覧 商品一覧(他薬効を含む) 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2018年7月 改訂 (第12版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ミケラン錠5mg Mikelan tablets 5mg 大塚製薬 2123005F1141 13.6円/錠 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[気管支筋収縮作用により、喘息症状の誘発、悪化を起こすおそれがある。]

糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。]

高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(II、III度)、洞不全症候群、洞房ブロックのある患者[刺激伝導系に対し抑制的に作用し、症状を悪化させるおそれがある。]

心原性ショックの患者[心拍出量抑制作用により、症状が悪化するおそれがある。]

肺高血圧による右心不全のある患者[心拍出量抑制作用により、症状が悪化するおそれがある。]

うっ血性心不全のある患者[心収縮力抑制作用により、症状が悪化するおそれがある。]

低血圧症の患者[降圧作用により症状を悪化させるおそれがある。]

未治療の褐色細胞腫の患者(≪用法・用量に関連する使用上の注意≫の項参照)

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

効能・効果及び用法・用量

効能効果

本態性高血圧症(軽症〜中等症)、心臓神経症、不整脈(洞性頻脈、頻脈型不整脈、上室性期外収縮、心室性期外収縮)、狭心症

用法用量

通常、成人にはカルテオロール塩酸塩として、1日10〜15mgより投与をはじめ、効果が不十分な場合には30mgまで漸増し、1日2〜3回に分割経口投与する。なお、年齢・症状に応じ適宜増減する。

用法用量に関連する使用上の注意

褐色細胞腫の患者では、本剤の単独投与により急激に血圧が上昇することがあるので、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。

使用上の注意

慎重投与

うっ血性心不全のおそれのある患者[心収縮力抑制作用により、症状を悪化させるおそれがあるので、観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。]

特発性低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者[低血糖症状を起こしやすく、かつ症状をマスクしやすいので血糖値に注意すること。]

徐脈、房室ブロック(I度)のある患者[心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]

重篤な肝・腎機能障害のある患者[薬物代謝の遅延等で副作用が出現するおそれがある。]

末梢循環障害のある患者(レイノー症候群、間欠性跛行症等)[末梢血管収縮作用により、症状が悪化するおそれがある。]

甲状腺中毒症の患者[頻脈等の中毒症状をマスクすることがある。(「2.重要な基本的注意(3)」の項参照)]

異型狭心症の患者[類薬で症状を悪化させたとの報告がある。]

高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)

小児(「7.小児等への投与」の項参照)

重要な基本的注意

投与が長期にわたる場合は、心機能検査(脈拍、血圧、心電図、X線等)を定期的に行うこと。特に徐脈になったとき及び低血圧を起こした場合には減量又は中止すること。また、必要に応じアトロピン硫酸塩水和物を使用すること。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。

類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で、急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用、例えば不整脈で投与する場合でも、特に高齢者においては同様の注意をすること。

甲状腺中毒症の患者では急に投与を中止すると、症状を悪化させることがあるので、休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと。

手術前24時間は投与しないことが望ましい。

めまい・ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

相互作用

併用注意

交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤
レセルピン等
過剰の交感神経抑制を来すことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。相加的に交感神経抑制作用を増強させる。
血糖降下剤
インスリン
トルブタミド
アセトヘキサミド等
血糖降下作用が増強することがある。また、低血糖症状(頻脈、発汗等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクしたり、β遮断作用により低血糖の回復を遅れさせる。
カルシウム拮抗剤
ベラパミル塩酸塩
ジルチアゼム塩酸塩
徐脈、房室ブロック等の伝導障害、うっ血性心不全があらわれることがある。併用する場合には用量に注意すること。相互に作用が増強される。
クロニジン塩酸塩
グアナベンズ酢酸塩
クロニジン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩投与中止後のリバウンド現象を増強するおそれがある。β遮断剤を先に中止し、クロニジン塩酸塩、グアナベンズ酢酸塩を徐々に減量すること。クロニジン塩酸塩はα2受容体に選択的に作用し、ノルアドレナリンの遊離を抑制しているため、急激な中止によって血中カテコラミンの上昇が起こる。この時、β受容体遮断薬を併用すると上昇したカテコラミンの作用のうち、β受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用だけが残り、急激な血圧上昇が起こるおそれがある。グアナベンズ酢酸塩も作用機序から同様な反応が予想される。
クラスI抗不整脈剤
リン酸ジソピラミド
プロカインアミド塩酸塩
アジマリン等
過度の心機能抑制があらわれるおそれがあるので、減量するなど注意すること。相加的に心機能抑制作用を増強させる。
ジギタリス製剤徐脈、房室ブロック等の伝導障害があらわれるおそれがあるので、心機能に注意すること。相加的に心刺激伝導抑制作用を増強させる。
非ステロイド性抗炎症剤
インドメタシン等
本剤の降圧作用が減弱するおそれがある。非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成・遊離を阻害する。
降圧作用を有する他の薬剤
降圧剤
硝酸剤等
降圧作用が増強するおそれがある。
併用する場合には、用量に注意すること。
降圧作用を増強させる。

副作用

副作用発現状況の概要

調査症例13,626例中279例(2.05%)に臨床検査値の異常を含む副作用が認められている(ミケラン錠・細粒の承認時及び再審査終了時)。以下の副作用には別途市販後に報告された頻度の算出できない副作用を含む。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

房室ブロック(頻度不明*)、洞不全症候群(0.1%未満)、洞房ブロック(頻度不明*)、洞停止(頻度不明*)等の徐脈性不整脈、うっ血性心不全(又はその悪化)(0.1%未満)、冠攣縮性狭心症(頻度不明*)

房室ブロック、洞不全症候群、洞房ブロック、洞停止等の徐脈性不整脈、うっ血性心不全(又はその悪化)、冠攣縮性狭心症等があらわれることがあるので、定期的に心機能検査を行い、必要に応じ、減量又は中止するなど適切な処置を行うこと。

失神(頻度不明*)

高度な徐脈に伴う失神があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

*:自発報告又は類薬において認められた副作用のため頻度不明。

その他の副作用

 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
循環器めまい・ふらつき・立ちくらみ、徐脈動悸、息切れ、低血圧、胸痛等 
精神神経系頭痛・頭重感眠気、不眠、振戦、耳鳴、抑うつ感、不安感、悪夢、耳の蟻走感等 
消化器腹部不快感、嘔気下痢、食欲不振、腹痛、便秘、鼓腸等口内炎
呼吸器 呼吸困難、咳・痰、喘息様症状、上気道閉塞感等 
 目がしょぼつく等霧視、涙液分泌減少注1)
過敏症注2)皮疹皮膚そう痒感等 
肝臓  AST(GOT)、ALT(GPT)、LDHの上昇
その他倦怠感、脱力感浮腫、ほてり、疲労感、頻尿、筋肉痛注2) 血糖値の低下、総コレステロール値の上昇、手足のしびれ、下肢冷感、発汗、腓腸筋痙攣(こむらがえり)注2)、血清CK(CPK)値の上昇
注1)β遮断剤の投与により発現したとの報告があるので、このような場合には投与を中止すること。注2)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。*:自発報告又は類薬において認められた副作用のため頻度不明。

高齢者への投与

高齢者には、次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)。

休薬を要する場合は、徐々に減量すること(「2.重要な基本的注意(2)」の項参照)。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(低出生体重児又は新生児には使用経験がない。乳児、幼児又は小児には使用経験が少ない。)。(小児用カルテオロール塩酸塩製剤で、低血糖による意識障害、痙攣が報告されている。低血糖症状があらわれた場合には、経口摂取可能な状態では角砂糖、あめ等の糖分の摂取、意識障害、痙攣を伴う場合には、ブドウ糖の静注等を行い、十分に経過観察すること。)

過量投与

症状

過量投与により、徐脈、完全房室ブロック、心不全、低血圧、気管支痙攣等があらわれることがある。

処置

過量投与の場合は、本剤の投与を中止し、必要に応じて胃洗浄等により薬剤の除去を行うとともに、下記等の適切な処置を行うこと。

徐脈、完全房室ブロック

アトロピン硫酸塩水和物、イソプレナリン等の投与や心臓ペーシングを適用すること。

心不全、低血圧

強心剤、昇圧剤、輸液等の投与や補助循環を適用すること。

気管支痙攣

β2刺激剤又はアミノフィリン水和物を静注等の投与や補助呼吸を適用すること。

これらの処置の間は常に観察下におくこと。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

β遮断剤服用中の患者では、他の薬剤によるアナフィラキシー反応がより重篤になることがあり、また、通常用量のアドレナリンによる治療に抵抗するとの報告がある。

薬物動態

吸収1)

健康成人にカルテオロール塩酸塩を10〜30mg経口投与した場合、速やかに吸収され、血中濃度は約1時間後に最高に達する。血中濃度の半減期は約5時間である。

代謝・排泄1)2)3)4)

健康成人にカルテオロール塩酸塩を10〜30mg経口投与した場合、その約70%が未変化体として尿中に排泄され、一部はCYP2D6により水酸化され、8-ヒドロキシカルテオロールとして排泄される1)2)。なお、代謝産物に、本剤をしのぐ薬理作用・毒性は認められていない3)4)

臨床成績

国内、延229施設で総計1,903例について実施された、多施設共同二重盲検比較試験を含む臨床試験の概要は次のとおりである。

本態性高血圧症5)6)

本態性高血圧症に対する本剤の有効率は67.4%(463/687例)であった。また、二重盲検比較試験によって本剤の有用性が確認されている。

心臓神経症7)

心臓神経症に対する本剤の有効率は73.5%(83/113例)であった。また、二重盲検比較試験によって本剤の有用性が確認されている。

不整脈8)9)

不整脈(洞性頻脈、頻脈型不整脈、上室性期外収縮、心室性期外収縮)に対する本剤の有効率は72.1%(592/821例)であった。また、プロプラノロール塩酸塩を対照薬とする二重盲検比較試験によって本剤の有用性が確認されている。

狭心症10)

狭心症に対する本剤の有効率は83.6%(163/195例)であった。また、プロプラノロール塩酸塩を対照薬とする二重盲検比較試験によって本剤の有用性が確認されている。

薬効薬理

アドレナリン性β受容体遮断作用11)12)13)

カルテオロール塩酸塩は強力なアドレナリン性β受容体遮断作用を示す。これが本態性高血圧症、心臓神経症、不整脈及び狭心症治療薬としての本剤の主たる薬理作用である。

作用持続時間14)15)16)

麻酔犬において、カルテオロール塩酸塩のアドレナリン性β受容体遮断作用は長時間持続する14)

健康成人及び動揺性高血圧症患者での運動負荷試験において、カルテオロール塩酸塩の心拍数上昇抑制効果及び血圧上昇抑制効果は長時間持続する15)16)

内因性交感神経刺激様作用12)16)17)18)

麻酔開胸犬において、カルテオロール塩酸塩はアドレナリン性β受容体遮断用量での陰性変時・変力作用は弱く、大量投与で心臓興奮作用があらわれ、除神経・レセルピン処理下では低用量からそれが明確にあらわれる12)17)

健康成人及び動揺性高血圧症患者において、カルテオロール塩酸塩は安静時の心拍数に影響を与えず、心機能抑制作用も弱いことが確認されている16)18)

降圧作用5)19)

本態性高血圧症患者に対し、カルテオロール塩酸塩の降圧効果は早期に発現し、緩徐で持続的な降圧パターンを示す5)

カルテオロール塩酸塩は自然発症高血圧ラット(SHR)の心肥大・血管肥厚を抑制する19)

イヌ実験的不整脈に対する作用20)

カルテオロール塩酸塩はアドレナリン不整脈・冠動脈結紮不整脈及びアコニチン不整脈に対して抗不整脈作用を示す。

抗狭心症作用21)22)

冠動脈結紮犬において、カルテオロール塩酸塩は冠側副血行路を介しての心臓の血流分布改善作用21)と虚血心筋で生じるグリコーゲン代謝の亢進を抑制させる作用22)が確認されている。

有効成分に関する理化学的知見

一般名カルテオロール塩酸塩
一般名(欧名)Carteolol Hydrochloride
化学名5-[(2RS)-3-(1,1-Dimethylethyl)amino-2-hydroxypropyloxy]-3,4-dihydroquinolin-2(1H)-one monohydrochloride
分子式C16H24N2O3・HCl
分子量328.83
融点約277℃(分解)
性状白色の結晶又は結晶性の粉末である。水にやや溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)又は酢酸(100)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品1.0gを水100mLに溶かした液のpHは5.0〜6.0である。水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
KEGG DRUGD00599

包装

ミケラン錠5mg

[PTP]

100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)

主要文献


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作業情報


改訂履歴

2015年1月 改訂 (第11版)
2018年7月 改訂 (第12版)

文献請求先

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大塚製薬株式会社
108-8242
東京都港区港南2-16-4 品川グランドセントラルタワー
0120-189-840

業態及び業者名等

製造販売元
大塚製薬株式会社
東京都千代田区神田司町2-9


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2020/11/18 版