医療用医薬品 : ボラザ |
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総称名 | ボラザ |
一般名 | トリベノシド, リドカイン |
欧文一般名 | Tribenoside, Lidocaine |
製剤名 | トリベノシド・リドカイン軟膏 |
薬効分類名 | 痔疾用剤 |
薬効分類番号 | 2559 |
KEGG DRUG |
D04688
トリベノシド・リドカイン
商品一覧 相互作用情報 |
JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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ボラザG軟膏 | BORRAZA-G ointment | 天藤製薬 | 2559813M1021 | 25.6円/g |
次の患者には使用しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
トリベノシド又はアニリド系局所麻酔剤(リドカイン等)に対し過敏症の既往歴のある患者
痔核に伴う症状(出血、疼痛、腫脹)の緩解
裂肛に伴う症状(出血、疼痛)の緩解、裂創上皮化の促進
内痔核には、通常1回1容器分(注入量でトリベノシドとして200mg、リドカインとして40mg)を、1日2回朝夕肛門内に注入する。症状に応じて適宜回数を増減する。
裂肛、外痔核には、通常適量を1日2回朝夕患部に塗布又は注入する。症状に応じて適宜回数を増減する。
慎重投与
他の薬剤や食物等に対する過敏症の既往歴のある患者[発疹等の過敏症状発現率が高い傾向にある。]
気管支喘息、アレルギー性鼻炎等アレルギー疾患の患者及びそれらの既往歴のある患者[発疹等の過敏症状発現率が高い傾向にある。]
他のトリベノシド製剤又はリドカイン製剤が併用される患者[トリベノシド又はリドカインの血中濃度が上昇する。]
慢性関節リウマチの患者[トリベノシドの経口投与による動物実験でアジュバント関節炎を増強させる傾向が報告されている。]
高齢者(「高齢者への使用」の項参照)
相互作用
併用注意
クマリン系抗凝血剤 (ワルファリン等) | クマリン系抗凝血剤の作用を増強することがあるので用量を調節するなど注意すること。 | 機序は不明であるが、ラットによるプロトロンビン時間を指標とした実験で、トリベノシドはクマリン系抗凝血剤ジクマロールの作用を増強するとの報告がある。 |
副作用
副作用発現状況の概要
再審査終了時、3,463例中26例(0.75%)に副作用が認められている。その主なものは発疹、肛門そう痒等の皮膚症状22例(0.64%)、局所の刺激感8例(0.23%)等である。以下の副作用は上記の調査あるいは自発報告等で認められたものである。
重大な副作用及び副作用用語
重大な副作用
アナフィラキシー(頻度不明)
アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、顔面浮腫、蕁麻疹、呼吸困難等があらわれた場合には、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
0.1〜1%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
過敏症注) | 発疹、そう痒感、局所の刺激感 | 接触性皮膚炎 | |
消化器 | 下痢 | 嘔気 | |
循環器 | 動悸 |
高齢者への使用
一般に高齢者では生理機能が低下しているので慎重に使用すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への使用
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ使用すること。[妊娠中の使用に関する安全性は確立していない。]
小児等への使用
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。
適用上の注意
眼科用として使用しないこと。
(参考)
14C-トリベノシド(28.25mg/kg)及び3H-リドカイン(5.65mg/kg)を含有する軟膏をラットに経皮及び直腸内投与したとき、
吸収1)
14Cの血漿中放射能のピークは、経皮投与では6時間後、直腸内投与では15分後にみられ、投与24時間までの吸収率はそれぞれ1.9%及び14.7%である。また、3Hの血漿中放射能のピークは、経皮投与では6時間後、直腸内投与では1時間後にみられ、投与24時間までの吸収率はそれぞれ14.0%及び78.4%である。
分布1)
14Cの組織中放射能のピークは、経皮投与では4時間後、直腸内投与では2時間後にみられ、投与部位における14Cの放射能は他の臓器に比べ著しく高く分布する。また、3Hの組織中放射能のピークは、経皮投与では4時間後、直腸内投与では30分後にみられ、投与部位における3Hの放射能は著しく高く分布する。
代謝1)
投与6時間後、投与部位における総14Cの放射能のうち、皮膚では79.8%、直腸では51.7%が未変化体である。また、投与部位における総3Hの放射能のほとんどが未変化体である。
排泄1)
投与168時間までの14Cの放射能の排泄率は、経皮投与では尿中に2.3%、糞中に2.9%、直腸内投与ではそれぞれ11.4%及び25.7%である。また、3Hの放射能の排泄率は、経皮投与では尿中に18.6%、糞中に3.9%、直腸内投与ではそれぞれ62.7%及び10.1%であり、吸収された3Hは主に尿中に排泄される。
痔核及び裂肛患者440例における非盲検比較対照試験及び一般臨床試験を含む臨床試験の概要は次の通りである。
疾患名 | 投与量 | 投与期間 | 改善以上例数/症例数 | 改善率(%) |
内痔核 | 1回1容器分、1日2回 | 2週間 (一部1週間、3週間投与を含む) | 140/198 | 70.7 |
外痔核 | 1回適量、1日2回 | 40/58 | 69.0 | |
裂肛 | 150/184 | 81.5 |
なお、内痔核及び裂肛に対しては、非盲検比較対照試験において本剤の有用性が認められている。
抗浮腫作用9)
本剤を直腸内に投与することにより、トリベノシドはクロトン油混合液による直腸肛門部浮腫に対して抑制作用を示す(ラット)。
創傷治癒促進作用10)
トリベノシドとリドカインを本剤と同一配合比(5:1)の軟膏状として塗布することにより、トリベノシドは背部皮膚に作成した創傷に対して治癒促進作用を示す(ラット)。
循環障害改善作用11)
トリベノシド溶液を直腸粘膜に投与することにより、トロンビンによる直腸粘膜血流量低下に対して抑制作用を示す(ラット)。
表面麻酔作用12)
本剤を眼粘膜に塗布することにより、リドカインは角膜反射を指標とする方法において表面麻酔作用を示す(モルモット)。
2.4g×35個
2.4g×140個
2.4g×350個
1. | 穴瀬一正 他, 薬理と治療, 22, 2109, (1994) |
2. | 黒川彰夫 他, 新薬と臨牀, 40, 1147, (1991) |
3. | 黒川彰夫 他, 新薬と臨牀, 40, 1336, (1991) |
4. | 衣笠 昭 他, 新薬と臨牀, 40, 1319, (1991) |
5. | 衣笠 昭 他, 新薬と臨牀, 40, 1760, (1991) |
6. | 磯本浩晴 他, 新薬と臨牀, 40, 1157, (1991) |
7. | 高野正博, 新薬と臨牀, 40, 1327, (1991) |
8. | 日高久光, 基礎と臨床, 25, 2381, (1991) |
9. | 吉田益美 他, 基礎と臨床, 27, 2063, (1993) |
10. | 藤村 一 他, 薬理と治療, 8, 1855, (1980) |
11. | 岩田圭司 他, 応用薬理, 46, 299, (1993) |
12. | 天藤製薬株式会社社内資料(BG-356軟膏のモルモット角膜反射における表面麻酔作用) |
改訂履歴 |
2008年5月 改訂 |
文献請求先 |
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。 |
お問い合わせ先 |
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。 |
業態及び業者名等 |
製造販売元 販売 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2021/4/20 版 |