医療用医薬品 : アトロピン

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医薬品情報


総称名 アトロピン
一般名 アトロピン硫酸塩水和物
欧文一般名 Atropine Sulfate Hydrate
製剤名 アトロピン硫酸塩水和物点眼液
薬効分類名 散瞳・調節麻痺点眼剤
薬効分類番号 1311
ATCコード S01FA01
KEGG DRUG
D02069 アトロピン硫酸塩水和物
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2022年4月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
日点アトロピン点眼液1% Nitten ATROPINE Ophthalmic Solution ロートニッテン 1311706Q2022 296.6円/瓶 劇薬

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
緑内障及び狭隅角や前房が浅いなどの眼圧上昇の素因のある患者[急性閉塞隅角緑内障の発作を起こすことがある。]

4. 効能または効果

診断または治療を目的とする散瞳と調節麻痺

6. 用法及び用量

通常、1日1〜3回、1回1〜2滴宛点眼する。

8. 重要な基本的注意

散瞳又は調節麻痺が起こるので、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。また、サングラスを着用する等太陽光や強い光を直接見ないよう指導すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には診断又は治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
診断又は治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
幼児・小児には0.25%液を使用することが望ましい。全身の副作用が起こりやすい。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

10.2 併用注意
抗コリン作用を有する薬剤
三環系及び四環系抗うつ剤
フェノチアジン系薬剤
抗ヒスタミン剤等
循環器系、精神神経系等の全身性の副作用があらわれるおそれがある。相加的に作用(抗コリン作用)を増強させる。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症アレルギー性結膜炎、眼瞼結膜炎
続発性緑内障、眼圧上昇
循環器血圧上昇、心悸亢進
精神神経系幻覚、痙攣、興奮
消化器悪心・嘔吐、口渇、便秘
その他顔面潮紅、頭痛、発熱

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・患眼を開瞼して結膜のう内に点眼し、1〜5分間閉瞼して涙のう部を圧迫させた後、開瞼すること。
・点眼後結膜嚢からあふれ出たものは拭きとること。
・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
アトロピンはコリン作動性刺激に対する虹彩括約筋及び毛様体筋の反応を遮断する1)
18.2 散瞳作用
散瞳は点眼後数分から始まり、約40分で最大となる。作用は7〜10日間持続する2)3)
18.3 調節麻痺作用
調節麻痺は散瞳にやや遅れて発現し、作用の持続は3〜5日である。調節と瞳孔反射は、7〜12日間は完全には回復しない1)3)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. アトロピン硫酸塩水和物

一般的名称 アトロピン硫酸塩水和物
一般的名称(欧名) Atropine Sulfate Hydrate
化学名 (1R,3r,5S)-8-Methyl-8-azabicyclo[3.2.1]oct-3-yl[(2RS)-3-hydroxy-2-phenyl]propanoate hemisulfate hemihydrate
分子式 (C17H23NO3)2・H2SO4・H2O
分子量 694.83
融点 188〜194℃(分解)
物理化学的性状 無色の結晶又は白色の結晶性の粉末で、においはない。水又は酢酸(100)に極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。光によって変化する。
KEGG DRUG D02069

20. 取扱い上の注意

外箱開封後は、遮光して保存すること。

22. 包装

プラスチック点眼容器 5mL×10本

23. 主要文献

  1. 藤原元始 他, グッドマン・ギルマン薬理書 第8版, 179-187, (1992), (廣川書店)
  2. 山崎篤己, 眼科, 20, 1113-1119, (1978)
  3. 井上節, 眼科MOOK, (1), 41-53, (1978)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
ロートニッテン株式会社 医薬情報問合せ窓口
〒457-0038 名古屋市南区桜本町40番地の2
電話:0120-691-910
FAX:052-823-9115
製品情報問い合わせ先
ロートニッテン株式会社 医薬情報問合せ窓口
〒457-0038 名古屋市南区桜本町40番地の2
電話:0120-691-910
FAX:052-823-9115

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
ロートニッテン株式会社
名古屋市南区桜本町40番地の2

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版