医療用医薬品 : プレドニン |
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総称名 | プレドニン |
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一般名 | プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム |
欧文一般名 | Prednisolone Sodium Succinate |
薬効分類名 | 合成副腎皮質ホルモン剤 |
薬効分類番号 | 2456 |
ATCコード | A01AC04 A07EA01 C05AA04 D07AA03 D07XA02 H02AB06 R01AD02 S01BA04 S01CB02 S02BA03 S03BA02 |
KEGG DRUG |
D01239
プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
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KEGG DGROUP |
DG00093
プレドニゾロン
DG01955
副腎皮質ステロイド
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JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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水溶性プレドニン10mg | PREDONINE for Injection | シオノギファーマ | 2456405D1027 | 205円/管 | 処方箋医薬品注) |
水溶性プレドニン20mg | PREDONINE for Injection | シオノギファーマ | 2456405D2023 | 281円/管 | 処方箋医薬品注) |
水溶性プレドニン50mg | PREDONINE for Injection | シオノギファーマ | 2456405D3020 | 550円/管 | 処方箋医薬品注) |
効能・効果 | 静脈内注射 | 点滴静脈内注射 | 筋肉内注射 | その他の用法 | ||
1.内科・小児科領域 | (1)内分泌疾患 | 慢性副腎皮質機能不全(原発性、続発性、下垂体性、医原性) | ○ | |||
急性副腎皮質機能不全(副腎クリーゼ) | ○ | ○ | ○ | |||
副腎性器症候群、亜急性甲状腺炎、甲状腺疾患に伴う悪性眼球突出症、ACTH単独欠損症 | ○☆ | |||||
甲状腺中毒症〔甲状腺(中毒性)クリーゼ〕 | ○ | ○ | ○☆ | |||
(2)リウマチ疾患 | 関節リウマチ、若年性関節リウマチ(スチル病を含む) | ○ | 関節腔内注射 | |||
リウマチ熱(リウマチ性心炎を含む) | ○☆ | ○☆ | ○ | |||
リウマチ性多発筋痛 | ○ | |||||
(3)膠原病 | エリテマトーデス(全身性及び慢性円板状)、全身性血管炎(高安動脈炎、結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症を含む)、多発性筋炎(皮膚筋炎) | ○☆ | ○☆ | ○ | ||
強皮症 | ○☆ | |||||
(4)川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合) | ○ | |||||
(5)腎疾患 | ネフローゼ及びネフローゼ症候群 | ○☆ | ○☆ | ○☆ | ||
(6)心疾患 | うっ血性心不全 | ○☆ | ○☆ | ○☆ | ||
(7)アレルギー性疾患 | 気管支喘息(但し、筋肉内注射は他の投与法では不適当な場合に限る) | ○ | ○ | ○ | ネブライザー | |
喘息性気管支炎(小児喘息性気管支炎を含む) | ○☆ | ネブライザー | ||||
喘息発作重積状態、アナフィラキシーショック | ○ | ○ | ||||
薬剤その他の化学物質によるアレルギー・中毒(薬疹、中毒疹を含む) | ○☆ | ○☆ | ○☆ | |||
血清病 | ○ | ○ | ○☆ | |||
(8)重症感染症 | 重症感染症(化学療法と併用する) | ○ | ○ | ○☆ | ||
(9)血液疾患 | 溶血性貧血(免疫性又は免疫性機序の疑われるもの)、白血病(急性白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化、慢性リンパ性白血病)(皮膚白血病を含む)、顆粒球減少症(本態性、続発性)、紫斑病(血小板減少性及び血小板非減少性)、再生不良性貧血、凝固因子の障害による出血性素因 | ○ | ○ | ○☆ | ||
白血病(急性白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化、慢性リンパ性白血病)(皮膚白血病を含む)のうち髄膜白血病 | 脊髄腔内注入 | |||||
(10)消化器疾患 | 限局性腸炎、潰瘍性大腸炎 | ○☆ | ○☆ | ○☆ | 注腸 | |
(11)重症消耗性疾患 | 重症消耗性疾患の全身状態の改善(癌末期、スプルーを含む) | ○☆ | ○☆ | ○☆ | ||
(12)肝疾患 | 劇症肝炎(臨床的に重症とみなされるものを含む) | ○ | ○ | ○☆ | ||
胆汁うっ滯型急性肝炎 | ○☆ | ○☆ | ||||
肝硬変(活動型、難治性腹水を伴うもの、胆汁うっ滯を伴うもの) | ○☆ | |||||
(13)肺疾患 | びまん性間質性肺炎(肺線維症)(放射線肺臓炎を含む) | ○☆ | ○☆ | ネブライザー | ||
(14)結核性疾患(抗結核剤と併用する) | 結核性髄膜炎 | 脊髄腔内注入 | ||||
結核性胸膜炎 | 胸腔内注入 | |||||
(15)神経疾患 | 脳脊髄炎(脳炎、脊髄炎を含む)(但し、一次性脳炎の場合は頭蓋内圧亢進症状がみられ、かつ他剤で効果が不十分なときに短期間用いること)、重症筋無力症 | ○ | ○ | ○☆ | 脊髄腔内注入 | |
多発性硬化症(視束脊髄炎を含む) | ○ | ○ | ○ | 脊髄腔内注入 | ||
末梢神経炎(ギランバレー症候群を含む) | ○☆ | ○☆ | ○☆ | 脊髄腔内注入 | ||
小舞踏病、顔面神経麻痺、脊髄蜘網膜炎 | ○☆ | |||||
(16)悪性腫瘍 | 悪性リンパ腫(リンパ肉腫症、細網肉腫症、ホジキン病、皮膚細網症、菌状息肉症)及び類似疾患(近縁疾患) | ○ | ○ | ○☆ | 脊髄腔内注入 | |
好酸性肉芽腫 | ○ | ○ | ○☆ | |||
乳癌の再発転移 | ○☆ | |||||
(17)その他の内科的疾患 | 特発性低血糖症 | ○ | ○ | ○☆ | ||
原因不明の発熱 | ○☆ | |||||
2.外科領域 | 副腎摘除 | ○ | ○ | ○ | ||
臓器・組織移植、副腎皮質機能不全患者に対する外科的侵襲、蛇毒・昆虫毒(重症の虫さされを含む) | ○☆ | |||||
侵襲後肺水腫 | ○ | ネブライザー | ||||
外科的ショック及び外科的ショック様状態、脳浮腫、輸血による副作用、気管支痙攣(術中) | ○ | |||||
3.整形外科領域 | 強直性脊椎炎(リウマチ性脊椎炎) | ○ | ||||
強直性脊椎炎(リウマチ性脊椎炎)に伴う四肢関節炎、変形性関節症(炎症症状がはっきり認められる場合)、非感染性慢性関節炎、痛風性関節炎 | 関節腔内注射 | |||||
関節周囲炎(非感染性のものに限る)、腱周囲炎(非感染性のものに限る) | 軟組織内注射 腱鞘内注射 滑液嚢内注入 | |||||
腱炎(非感染性のものに限る) | 軟組織内注射 腱鞘内注射 | |||||
腱鞘炎(非感染性のものに限る) | 腱鞘内注射 | |||||
滑液包炎(非感染性のものに限る) | 滑液嚢内注入 | |||||
脊髄浮腫 | ○ | |||||
4.産婦人科領域 | 卵管閉塞症(不妊症)に対する通水療法 | 卵管腔内注入 | ||||
卵管整形術後の癒着防止 | ○☆ | 卵管腔内注入 | ||||
副腎皮質機能障害による排卵障害 | ○☆ | |||||
5.泌尿器科領域 | 前立腺癌(他の療法が無効な場合) | ○☆ | ||||
陰茎硬結 | ○☆ | 局所皮内注射 | ||||
6.皮膚科領域 | △印の付されている効能・効果に対しては、外用剤を用いても効果が不十分な場合あるいは十分な効果を期待し得ないと推定される場合にのみ用いること | △湿疹・皮膚炎群(急性湿疹、亜急性湿疹、慢性湿疹、接触皮膚炎、貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎、アトピー皮膚炎、乳・幼・小児湿疹、ビダール苔癬、その他の神経皮膚炎、脂漏性皮膚炎、進行性指掌角皮症、その他の手指の皮膚炎、陰部あるいは肛門湿疹、耳介及び外耳道の湿疹・皮膚炎、鼻前庭及び鼻翼周辺の湿疹・皮膚炎など)(但し、重症例以外は極力投与しないこと。局注は浸潤、苔癬化の著しい場合のみとする)、△痒疹群(小児ストロフルス、蕁麻疹様苔癬、固定蕁麻疹を含む)(但し、重症例に限る。また、固定蕁麻疹は局注が望ましい) | ○☆ | 局所皮内注射 | ||
蕁麻疹(慢性例を除く)(重症例に限る)、△乾癬及び類症(乾癬性関節炎、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、稽留性肢端皮膚炎、疱疹状膿痂疹、ライター症候群)、粘膜皮膚眼症候群〔開口部びらん性外皮症、スチブンス・ジョンソン病、皮膚口内炎、フックス症候群、ベーチェット病(眼症状のない場合)、リップシュッツ急性陰門潰瘍〕、天疱瘡群(尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、Senear-Usher症候群、増殖性天疱瘡)、デューリング疱疹状皮膚炎(類天疱瘡、妊娠性疱疹を含む)、△紅皮症(ヘブラ紅色粃糠疹を含む) | ○☆ | ○☆ | ||||
△尋常性乾癬(重症例) | ○☆ | ○☆ | 局所皮内注射 | |||
△毛孔性紅色粃糠疹(重症例に限る)、成年性浮腫性硬化症、紅斑症(△多形滲出性紅斑、結節性紅斑)(但し、多形滲出性紅斑の場合は重症例に限る)、レイノー病、帯状疱疹(重症例に限る)、潰瘍性慢性膿皮症、新生児スクレレーマ | ○☆ | |||||
△円形脱毛症(悪性型に限る)、△早期ケロイド及びケロイド防止 | 局所皮内注射 | |||||
7.眼科領域 | 内眼・視神経・眼窩・眼筋の炎症性疾患の対症療法(ブドウ膜炎、網脈絡膜炎、網膜血管炎、視神経炎、眼窩炎性偽腫瘍、眼窩漏斗尖端部症候群、眼筋麻痺) | ○☆ | ○☆ | 結膜下注射 球後注射 点眼 | ||
外眼部及び前眼部の炎症性疾患の対症療法で点眼が不適当又は不十分な場合(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、虹彩毛様体炎) | ○☆ | ○☆ | 結膜下注射 球後注射 | |||
眼科領域の術後炎症 | ○☆ | ○☆ | 結膜下注射 点眼 | |||
8.耳鼻咽喉科領域 | 急性・慢性中耳炎 | ○☆ | ○☆ | ○☆ | 中耳腔内注入 | |
滲出性中耳炎・耳管狭窄症 | ○☆ | ○☆ | ○☆ | 中耳腔内注入 耳管内注入 | ||
急性感音性難聴、口腔外科領域手術後の後療法 | ○ | ○ | ○ | |||
血管運動(神経)性鼻炎、アレルギー性鼻炎、花粉症(枯草熱) | ○ | ネブライザー 鼻腔内注入 鼻甲介内注射 | ||||
副鼻腔炎・鼻茸 | ○ | ネブライザー 鼻腔内注入 副鼻腔内注入 鼻茸内注射 | ||||
進行性壊疽性鼻炎 | ○ | ○ | ○ | ネブライザー 鼻腔内注入 副鼻腔内注入 喉頭・気管注入 | ||
喉頭炎・喉頭浮腫 | ○ | ○ | ○ | ネブライザー 喉頭・気管注入 | ||
喉頭ポリープ・結節 | ○☆ | ○☆ | ○☆ | ネブライザー 喉頭・気管注入 | ||
食道の炎症(腐蝕性食道炎、直達鏡使用後)及び食道拡張術後 | ○ | ○ | ○ | ネブライザー 食道注入 | ||
耳鼻咽喉科領域の手術後の後療法 | ○ | ○ | ○ | 軟組織内注射 局所皮内注射 ネブライザー 鼻腔内注入 副鼻腔内注入 鼻甲介内注射 喉頭・気管注入 中耳腔内注入 食道注入 | ||
難治性口内炎及び舌炎(局所療法で治癒しないもの) | 軟組織内注射 | |||||
嗅覚障害 | ○☆ | ○☆ | ○☆ | ネブライザー 鼻腔内注入 | ||
急性・慢性(反復性)唾液腺炎 | ○☆ | ○☆ | ○☆ | 唾液腺管内注入 |
デスモプレシン酢酸塩水和物 ミニリンメルト(男性における夜間多尿による夜間頻尿) [2.4参照] | 低ナトリウム血症が発現するおそれがある。 | 機序は不明である。 |
バルビツール酸誘導体 フェノバルビタール フェニトイン リファンピシン | 本剤の作用が減弱することが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。 | バルビツール酸誘導体、フェニトイン、リファンピシンはCYPを誘導し、本剤の代謝が促進される。 |
サリチル酸誘導体 アスピリン、アスピリンダイアルミネート、サザピリン等 | 併用時に本剤を減量すると、サリチル酸中毒を起こすことが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。 | 本剤はサリチル酸誘導体の腎排泄と肝代謝を促進し、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が低下する。 |
抗凝血剤 ワルファリンカリウム | 抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。 | 本剤は血液凝固促進作用がある。 |
糖尿病用薬 ビグアナイド系薬剤 スルホニルウレア剤 速効型インスリン分泌促進剤 α-グルコシダーゼ阻害剤 チアゾリジン系薬剤 DPP-4阻害剤 GLP-1受容体作動薬 SGLT2阻害剤 インスリン製剤等 | 糖尿病用薬、インスリン製剤等の効果を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。 | 本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を抑制する。 |
利尿剤(カリウム保持性利尿剤を除く) フロセミド、アセタゾラミド、トリクロルメチアジド等 | 低カリウム血症があらわれることがあるので、併用する場合には用量に注意すること。 | 本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある。 |
活性型ビタミンD3製剤 アルファカルシドール等 | 高カルシウム尿症、尿路結石があらわれることがあるので、併用する場合には、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。また、用量に注意すること。 | 機序は不明である。 本剤は尿細管でのカルシウムの再吸収阻害、骨吸収促進等により、また、活性型ビタミンD3製剤は腸管からのカルシウム吸収促進により尿中へのカルシウムの排泄を増加させる。 |
シクロスポリン | 他の副腎皮質ホルモン剤の大量投与で、シクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。 | 副腎皮質ホルモン剤はシクロスポリンの代謝を抑制する。 |
非脱分極性筋弛緩剤 パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物 | 筋弛緩作用が減弱又は増強するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。 | 機序は不明である。 |
キノロン系抗菌剤 レボフロキサシン水和物、メシル酸ガレノキサシン水和物等 | 腱障害のリスクを増加させるとの報告がある。これらの薬剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回る場合のみとすること。 | 機序は不明である。 |
CYP3A4阻害剤 コビシスタット含有製剤、リトナビル含有製剤、エリスロマイシン等 | 本剤の血中濃度を上昇させる可能性があるので、併用する場合には用量に注意すること。 | CYP3A4阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。 |
頻度不明 | |
投与部位 | 関節の不安定化(関節腔内注射時)注、疼痛・腫脹・圧痛の増悪(関節腔内注射時)、局所組織の萎縮による陥没(筋肉内又は皮内注射時) |
内分泌系 | 月経異常、クッシング症候群様症状 |
消化器 | 下痢、悪心・嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感、口渇、食欲不振、食欲亢進 |
循環器 | 血圧上昇、徐脈 |
精神神経系 | 多幸症、不眠、頭痛、めまい、易刺激性 |
筋・骨格 | 筋肉痛、関節痛 |
脂質・蛋白質代謝 | 満月様顔貌、野牛肩、窒素負平衡 |
肝臓 | 肝機能障害(AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇)、脂肪肝 |
体液・電解質 | 浮腫、低カリウム性アルカローシス |
眼 | 網膜障害、眼球突出 |
血液 | 白血球増多 |
皮膚 | ざ瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下溢血、紫斑、線条、そう痒、発汗異常、顔面紅斑、脂肪織炎 |
その他 | 発熱、疲労感、ステロイド腎症、体重増加、精子数及びその運動性の増減、尿路結石、創傷治癒障害、皮膚・結合組織の菲薄化・脆弱化 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/09/17 版 |