医療用医薬品 : グルコン酸クロルヘキシジン |
List Top |
総称名 | グルコン酸クロルヘキシジン |
一般名 | クロルヘキシジングルコン酸塩液 |
欧文一般名 | Chlorhexidine Gluconate Solution |
薬効分類名 | 外用殺菌消毒剤 |
薬効分類番号 | 2619 |
ATCコード | A01AB03 B05CA02 D08AC02 D09AA12 R02AA05 |
KEGG DRUG |
D00858
クロルヘキシジングルコン酸塩
商品一覧 米国の商品 |
JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
---|---|---|---|---|---|
グルコン酸クロルヘキシジン5%液「メタル」 (後発品) | 5w/v% Chlorhexidine Gluconate Solution | 中北薬品 | 2619702Q3070 | 1.07円/mL |
次の患者及び部位には使用しないこと
クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者
脳、脊髄、耳(内耳、中耳、外耳)〔聴神経及び中枢神経に対して直接使用した場合は、難聴、神経障害を来すことがある。〕
腟、膀胱、口腔等の粘膜面〔クロルヘキシジン製剤の上記部位への使用により、ショック、アナフィラキシーの症状の発現が報告されている。〕
眼
手指・皮膚の消毒、手術部位(手術野)の皮膚の消毒、皮膚の創傷部位の消毒、医療機器の消毒、手術室・病室・家具・器具・物品などの消毒
(参考)
本品は下記の濃度(クロルヘキシジングルコン酸塩として)に希釈し、水溶液又はエタノール溶液として使用する。
効能・効果 | 用法・用量 | 使用例 | |
手指・皮膚の消毒 | 0.1〜0.5%水溶液(本剤の50倍〜10倍希釈) | 通常時 | 0.1%水溶液(30秒以上) |
汚染時 | 0.5%水溶液(30秒以上) | ||
手術部位(手術野)の皮膚の消毒 | 0.1〜0.5%水溶液(本剤の50倍〜10倍希釈) 又は 0.5%エタノール溶液(本剤の10倍希釈) | 0.5%エタノール溶液 | |
皮膚の創傷部位の消毒 | 0.05%水溶液(本剤の100倍希釈) | 0.05%水溶液 | |
医療機器の消毒 | 0.1〜0.5%水溶液(本剤の50倍〜10倍希釈) 又は 0.5%エタノール溶液(本剤の10倍希釈) | 通常時 | 0.1%水溶液(10〜30分) |
汚染時 | 0.5%水溶液(30分以上) | ||
緊急時 | 0.5%エタノール溶液(2分以上) | ||
手術室・病室・家具・器具・物品等の消毒 | 0.05%水溶液(本剤の100倍希釈) | 0.05%水溶液 |
希釈液の調製法
使用濃度(w/v%) | 本剤(mL) | 全量(L) |
0.5 | 100 | 1 |
0.1 | 20 | |
0.05 | 10 |
手指・皮膚の消毒には、クロルヘキシジングルコン酸塩として0.1〜0.5%水溶液を用いる。
手術部位(手術野)の皮膚の消毒及び医療機器の消毒には、クロルヘキシジングルコン酸塩として0.1〜0.5%水溶液又は0.5%エタノール溶液を用いる。
皮膚の創傷部位の消毒及び手術室・病室・家具・器具・物品などの消毒には、クロルヘキシジングルコン酸塩として0.05%水溶液を用いる。
(参考)
本品は下記の濃度(クロルヘキシジングルコン酸塩として)に希釈し、水溶液又はエタノール溶液として使用する。
効能・効果 | 用法・用量 | 使用例 | |
手指・皮膚の消毒 | 0.1〜0.5%水溶液(本剤の50倍〜10倍希釈) | 通常時 | 0.1%水溶液(30秒以上) |
汚染時 | 0.5%水溶液(30秒以上) | ||
手術部位(手術野)の皮膚の消毒 | 0.1〜0.5%水溶液(本剤の50倍〜10倍希釈) 又は 0.5%エタノール溶液(本剤の10倍希釈) | 0.5%エタノール溶液 | |
皮膚の創傷部位の消毒 | 0.05%水溶液(本剤の100倍希釈) | 0.05%水溶液 | |
医療機器の消毒 | 0.1〜0.5%水溶液(本剤の50倍〜10倍希釈) 又は 0.5%エタノール溶液(本剤の10倍希釈) | 通常時 | 0.1%水溶液(10〜30分) |
汚染時 | 0.5%水溶液(30分以上) | ||
緊急時 | 0.5%エタノール溶液(2分以上) | ||
手術室・病室・家具・器具・物品等の消毒 | 0.05%水溶液(本剤の100倍希釈) | 0.05%水溶液 |
希釈液の調製法
使用濃度(w/v%) | 本剤(mL) | 全量(L) |
0.5 | 100 | 1 |
0.1 | 20 | |
0.05 | 10 |
慎重投与
薬物過敏症の既往歴のある者
喘息等のアレルギー疾患の既往歴、家族歴のある者
重要な基本的注意
ショック、アナフィラキシー等の反応を予測するため、使用に際してはクロルヘキシジン製剤に対する過敏症の既往歴、薬物過敏体質の有無について十分な問診を行うこと。
本剤は必ず希釈し、濃度に注意して使用すること。
創傷部位に使用する希釈水溶液は、調製後必ず滅菌処理すること。
産婦人科用(腟・外陰部の消毒等)、泌尿器科用(膀胱・外性器の消毒等)には使用しないこと。
副作用
副作用発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用及び副作用用語
重大な副作用
ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので観察を十分に行い、血圧低下、蕁麻疹、呼吸困難等があらわれた場合は、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
0.1%未満 | |
過敏症 | 発疹、蕁麻疹 等 |
適用上の注意
投与経路
外用にのみ使用すること。
使用時
眼に入らないように注意すること。入った場合には、直ちに水でよく洗い流すこと。
注射器、カテーテル等の神経や粘膜面に接触する可能性のある器具を本剤で消毒した場合には、滅菌精製水でよく洗い流した後使用すること。
本剤の付着したカテーテルを透析に用いると、透析液の成分により難溶性の塩を生成することがあるので、本剤で消毒したカテーテルは、滅菌精製水でよく洗い流した後使用すること。
本剤のアルコール溶液で術野消毒後、処置の前に乾燥させておくこと。〔電気メス等による発火事故が報告されている。〕
溶液の状態で長時間皮膚と接触させた場合に皮膚化学熱傷を起こしたとの報告があるので、注意すること。
その他の注意
クロルヘキシジングルコン酸塩製剤の投与によりショック症状を起こした患者のうち数例について、血清中にクロルヘキシジンに特異的なIgE抗体が検出されたとの報告がある。
作用機序
作用機序は十分には解明されていないが、比較的低濃度では細菌の細胞膜に障害を与え、細胞質成分の不可逆的漏出や酵素阻害を起こし、比較的高濃度では細胞内の蛋白質や核酸の沈着を起こすことが報告されている。
抗菌作用
クロルヘキシジングルコン酸塩は広範囲の微生物に作用し、グラム陽性球菌には低濃度でも迅速な殺菌作用を示す。グラム陰性菌には比較的低濃度で殺菌作用を示すが、グラム陽性菌に比べ抗菌力に幅がみられる。グラム陰性菌のうち、Alcaligenes,Pseudomonas,Achromobacter,Flavobacterium属等には、まれにクロルヘキシジングルコン酸塩に抵抗を示す菌株もある。
芽胞形成菌の芽胞には効力を示さない。
結核菌に対しては水溶液では静菌作用を示し、アルコール溶液では迅速な殺菌作用を示す。
真菌類の多くに抗菌力を示すが、全般的に細菌類よりも抗菌力は弱い。
ウイルスに対する効力は確定していない。
グルコン酸クロルヘキシジン5%液「メタル」の静菌作用及び殺菌作用
微生物名 | MIC(w/v%) | 殺菌時間※ | |
グラム陰性菌 | Escherichia coli ATCC 11775 | ≦0.002 | 30秒以内 |
Klebsiella pneumoniae ATCC 15380 | 0.016 | 30秒以内 | |
Pseudomonas aeruginosa KI No.5 | 0.031 | 30秒以内 | |
Serratia marcescens ATCC 274 | 0.031 | 30秒以内 | |
グラム陽性菌 | Bacillus subtilis ATCC 9372 | ≦0.002 | 30秒以内 |
Staphylococcus aureus FDA 243 | ≦0.002 | 30秒以内 | |
Staphylococcus aureus (MRSA臨床分離菌株) | ≦0.002 | 30秒以内 | |
真菌 | Candida albicans TIMM 1623 | 0.004 | 30秒以内 |
本剤の希釈に常水を用いる場合、その中に含まれる硫酸イオン等の濃度により、難溶性の白色の沈殿を生じることがある。
本剤を取扱う容器類は、常に清浄なものを使用し、希釈水溶液は、調製後直ちに使用すること。(水や容器は、微生物汚染を受けやすく、まれに消毒液に抵抗性を示す微生物が含まれることがある。)
手洗い等に使用する本剤の希釈液は、少なくとも毎日新しい溶液と取換えること。
本剤の希釈水溶液は安定であるが、高温に長時間保つことは避けること。(高圧蒸気滅菌を行う場合には、115℃30分、121℃20分、126℃15分で滅菌処理することができる。)
本剤の付着した白布を次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系漂白剤で漂白すると、褐色のシミができることがある。漂白には過炭酸ナトリウム等の酸素系漂白剤が適当である。
血清・膿汁等の有機性物質は殺菌作用を減弱させるので、これらが付着している場合には、十分に洗い落としてから使用すること。
石けん類は本剤の殺菌作用を弱めるので、石けん分を十分に洗い落としてから使用すること。
綿球・ガーゼ等は本剤を吸着するので、これらを希釈液に浸漬して用いる場合には、有効濃度以下にならないように注意すること。
本剤の希釈水溶液は調製後直ちに使用すること。やむを得ず消毒用綿球等に長時間使用する希釈水溶液は微生物汚染を防止する為に、希釈水溶液にアルコールを添加することが望ましい。(エタノールの場合7vol%以上、イソプロパノールの場合4vol%以上になるように添加する。)
器具類の保存に使用する場合は、腐食を防止するために、高濃度希釈液(目安として本液0.3%以上)を使用し、微生物汚染を防止するために、希釈水溶液にアルコールを添加することが望ましい。(アルコール添加量は上記9.と同じ)本液は毎週新しい溶液と取換えること。
500mL、18L(コック付)
改訂履歴 |
2016年6月 改訂 |
文献請求先 |
中北薬品株式会社 |
業態及び業者名等 |
製造販売元 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2021/1/20 版 |