医療用医薬品 : ホルマリン・グアヤコールFG |
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総称名 | ホルマリン・グアヤコールFG |
一般名 | ホルマリン, グアヤコール |
欧文一般名 | Formalin, Guaiacol |
薬効分類名 | 根管殺菌・消毒剤 |
薬効分類番号 | 2730 |
KEGG DRUG |
D04846
ホルマリン・グアヤコール
商品一覧 |
JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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ホルマリン・グアヤコールFG「ネオ」 | FORMALIN・GUAIACOL FG「NEO」 | ネオ製薬工業 | 2730823Q1020 | 劇薬 |
次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
齲窩、抜髄根管及び感染根管の殺菌・消毒
通法に従って齲窩及び根管を拡大、清掃後、滅菌小綿球又は綿栓などを用いて、適量を齲窩及び根管内に挿入し、仮封し、数日間作用させる。
慎重投与
患歯根端(尖)部に急性炎症性病巣のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
重要な基本的注意
本剤は組織刺激性が強く、歯根膜炎を起こす場合があるので、注意して使用すること。
相互作用
併用注意
本剤を塩化鉄(III)液、酸化クロム(VI)液、硝酸銀液等と併用する場合には、変色又は沈殿を生じ、薬効が減じるので注意すること。
副作用
重大な副作用及び副作用用語
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、そう痒、呼吸困難、血圧低下等の異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
過敏症(頻度不明)
過敏症状があらわれることがあるので、このような場合には、使用を中止し、適切な処置を行うこと。
適用上の注意
軟組織に対し局所作用をあらわすので、口腔粘膜等に付着させないよう配慮すること。したがって、使用に際してはラバーダム防湿等を行うこと。
軟組織に付着した場合には、直ちに清拭し、消毒用エタノール、グリセリン、植物油等で清拭するか、又は多量の水で洗うなど適切な処置を行うこと。
また、手指等に付着した場合には、石けん等を用いて水又は温湯で洗浄すること。
万一眼に入った場合には、直ちに多量の水で洗浄する等の適切な処置を行うこと。
歯科用にのみ使用すること。
その他の注意
急性毒性(本剤)3)
マウス(dd系♂)経口 LD50=1.64g/kg
本剤はFCに優るとも劣らない抗菌力を示し、ガス体においても強力な抗菌力と有機物への強い浸透性を有する4)。
また、製造日に約3年の差を有する本剤の抗菌力及び急性毒性を比較したところ、ほとんど差を認めず、長期にわたる安定性が立証されている3)4)。
本剤は優秀な蛋白凝固性を示すと同時に、病理組織学的に歯髄及び歯周組織に対する為害性が極めて少なく6)7)8)、齲窩、抜髄根管及び感染根管に応用された場合、不快症状の発現が少なく、優れた殺菌・消毒効果が確認されている1)2)5)6)7)8)10)。
一般名 | ホルマリン |
一般名(欧名) | Formalin |
性状 | 本品は無色澄明の液で、そのガスは粘膜を刺激する。本品は水又はエタノール(95)と混和する。本品は長く保存するとき、特に寒冷時に混濁することがある。 |
KEGG DRUG | ![]() |
一般名 | グアヤコール |
一般名(欧名) | Guaiacol |
化学名 | 2-Methoxyphenol |
分子式 | C7H8O2 |
分子量 | 124.14 |
性状 | 本品は無色〜淡紅色澄明の油状の液又は無色の結晶で、特異な芳香があり、液は強く光線を屈折する。本品はジメチルホルムアミド、エタノール(95)又はジエチルエーテルと混和する。本品は水にやや溶けにくい。 |
KEGG DRUG | ![]() |
<注意>
引火性があるので、火気に注意して使用・保管すること。
15mL
1. | 前田和男,柳川一征,淺井康宏,石川達也,関根永滋他, ホルマリン・グアヤコールの歯内療法領域における臨床応用成績(第1報), 67 (7), 48〜54, (1967) 歯科学報 |
2. | 宮井義博,岩谷和夫,西川文雄,斎藤 実,水野 誠,広瀬 秀,寺田 誠,渡貫 健, ホルマリン・グアヤコールの臨床応用成績について, 3 (2), 36〜42, (1976) 東北歯大誌 |
3. | 西川殷維,安田博一,金城賢次,平田博則,坂本真喜,岡本 莫,辻本 明, 根管治療剤ホルマリン・グアヤコールの急性毒性について, 10 (2), 53〜57, (1978) 広大歯誌 |
4. | 安田博一,二宮順二,河内勝和,岡本 莫, 根管治療剤ホルマリン・グアヤコールの抗菌性について, 21 (3), 172〜180, (1978) 日歯保誌 |
5. | 坂本真喜,中島俊明,岡本 莫他, 根管治療剤ホルマリン・グアヤコールの臨床使用成績について, 21 (3), 181〜190, (1978) 日歯保誌 |
6. | 枝 重夫,中村千仁,林 俊子,川上敏行, 根管治療剤ホルマリン・グアヤコールに対する歯髄および根端歯周組織の反応についての実験病理学的研究, 5 (2), 150〜160, (1979) 松本歯学 |
7. | 前川成男, ホルムアルデヒド合剤に関する臨床病理学的研究(第1報)露出損傷歯髄に及ぼす影響について, 80 (11), 13〜58, (1980) 歯科学報 |
8. | 前川成男, ホルムアルデヒド合剤に関する臨床病理学的研究(第2報)麻酔抜髄創に及ぼす影響について, 80 (11), 59〜71, (1980) 歯科学報 |
9. | 猪狩和子,広瀬寿秀,神山紀久男, ホルマリン・グアヤコールを応用した生活歯髄切断乳歯の臨床的観察−FC法との比較−, 22 (1), 145〜151, (1984) 小児歯誌 |
10. | 安田英一,塚田 洋他, ホルマリン・グアヤコールを根管消毒剤として使用した臨床成績について, 12 (2), 230〜237, (1986) 松本歯学 |
改訂履歴 |
2016年6月 改訂 |
文献請求先 |
ネオ製薬工業株式会社 |
業態及び業者名等 |
製造販売元 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2023/01/25 版 |