健康成人男子12名にメコバラミン500μgを単回筋肉内並びに静脈内投与した場合、最高血清中総ビタミンB
12(以下B
12)濃度到達時間(tmax)は、筋肉内投与時では0.9時間、静脈内投与時では投与終了直後〜3分後であった。
投与後の血清中総B
12濃度から投与前の内因性血清総B
12濃度を引いた増加分の最高血清中総B
12濃度(ΔCmax)は、筋肉内、静脈内投与でそれぞれ22.4、85.0ng/mLであった。
また、投与後144時間までの実測値から算出した血清中総B
12濃度時間曲線下面積(ΔAUC)は、筋肉内、静脈内投与時それぞれ、204.1、358.6ng・hr/mLであった。
結合飽和率については、両投与群とも、投与後144時間までほぼ同等の増加が認められた
1)。
メチコバール注射液500μg単回投与時の血清中濃度
メチコバール注射液500μg単回投与時の薬物動態パラメータ
| tmax(hr) | ΔCmax(ng/mL) | ΔAUC0-144(ng・hr/mL) | t1/2(hr) |
筋肉内投与 | 0.9±0.1 | 22.4±1.1 | 204.1±12.9 | 29.0 |
静脈内投与 | 投与直後〜3分 | 85.0±8.9 | 358.6±34.4 | 27.1 |
健康成人男子6名にメコバラミン500μgを10日間反復静脈内投与した。各投与直前の血清中総B
12濃度は、投与日数とともに徐々に増加し、初回投与24時間後値(3.9±1.2ng/mL)に比べ2日目投与後では約1.4倍(5.3±1.8ng/mL)、3日目投与後では約1.7倍(6.8±1.5ng/mL)となり、投与期間中はこの濃度で維持された
1)。